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★PS3 / Xbox 360ゲームレビュー★

石器時代から宇宙時代へ、その手で綴る文明史
楽しくてやみつきになる面白さをすべての人に

「シヴィライゼーション
レボリューション」

  • ジャンル:歴史シミュレーション
  • 開発元:Firaxis Games
  • 発売元:サイバーフロント
  • プラットフォーム:プレイステーション3 / Xbox 360
  • レーティング:CERO:B(12歳以上対象)
  • 価格:8,190円
  • 発売日:12月25日(発売中)



人類英知の集大成である「文明」をテーマとする、歴史あるシリーズの最新作。よりシンプルに、そして面白く進化した
 農業の開始、大規模集落の形成、文明の成立……人類社会が歩んできた、数千年にも及ぶ偉大な歴史。生存と繁栄を目指す終わりのない旅は、今や母なる地球を飛び出して、宇宙を目指す転機の時代に入ろうとしている。そんな人類の歩みをテーマとする本作「シヴィライゼーション レボリューション」は、石器時代から宇宙時代までのおよそ六千年間を通じて、文明の発展を目指すシミュレーションゲームだ。

 20年近い歴史を持つ「SID Meier's CIVILIZATION」シリーズの中でも、本作は“初の本格的なコンシューマ版”として、誰にでも楽しめること主題として制作されたゲームだ。もはや伝説級の面白さとリプレイ性はそのままに、明るくて親しみやすいグラフィック、コントローラで簡単に操作できるインターフェイスを備えて、テンポよくプレイできるよう、ゲームルールに一層の洗練が加えられている。

 この12月25日、サイバーフロントから発売された「シヴィライゼーション レボリューション」は、プレイステーション 3とXbox 360向けの高性能機バージョンだ。ニンテンドーDS向けの携帯機バージョンは2009年1月29日の発売となっているので、今回は高性能機バージョンを対象に、その面白さや「実績」がらみのプレイテクニック、マルチプレーヤーゲームの特徴など様々な側面をご紹介しよう。

 なお、ゲームの内容については、英語版でレビューを一度行なっている。基本的な情報についてはそちらを参照いただきたい。


■ 初めてでもとっつきやすい文明育成。それなのに何度もプレイしてしまう面白さ

操作系はコントローラを前提に、とても使いやすくなっている。サクサクとプレイできて楽しい
世界にはライバルとなる文明がいくつもある。この中で一番になるのが目標だ
 「SID Meiere's CIVILIZATION」シリーズは1991年の初代作以降、主にPCのコアゲーマーを中心にカルトな人気を誇ってきたが、制作者のシド・マイヤーによれば、PCをプラットフォームとしておよそ16年間にわたり成長を続けてきた結果、抜群の手応えがあるゲームになった反面、ゲームシステムが複雑になりすぎて敷居が高くなった、というのが近年の反省点だったという。

 筆者は初めて初代「CIV」を見た時のことをよく覚えている。その当時の印象は、「なんだこの地味で小難しそうなゲームは」というもので、当初はプレイを敬遠した。この延長で考えると、PC版の最新作「CIVILIZATION IV: Beyond the Sword」に至ってはさらに深刻で、初見の人にとってはモンスター級の印象を与えているに違いない。

 本作「シヴィライゼーション レボリューション(CIVREV)」はその反省に立って、シリーズの面白さを維持したまま遊びやすくすることを目指して制作されている。そして、それは本作英語版のレビュー記事でもお伝えしたとおり、これ以上手を加えるところがないほどの完成度となっている。文明を育成するという基本は墨守しつつ、とても遊びやすいゲームに仕上がっているのだ。

 まさにシリーズ未経験者に最適なコンシューマ向けの「CIV」となっている。だから、物怖じせずに本作の世界に飛び込んでみてほしい。PC版「CIV」の敷居の高さがモンスター級だとすれば、本作は、せいぜい子犬くらいのものだ。ゲームルールはこれ以上削りようがないほどまで単純化され、初心者にプレイ方法を指南してくれるチュートリアル機能も備えている。それでいて、シリーズの持つスルメのような面白さはいささかも損なわれておらず、PC版を相当やりこんだ筆者でも、ついつい繰り返しプレイしてしまうほどハマれる。

 ちなみにサイバーフロントによる製品パッケージには、ゲームの概念やプレイのコツを教えてくれる「戦略ガイドブック」が付属している。この全29ページの冊子をひととおり眺めれば、本作の楽しみどころをある程度理解できるはずだ。その先は試行錯誤しながら実際のプレイで学んでいけば、気がつけば、繰り返すほどに面白くなる魔性のゲーム性にどっぷりと浸かっていることだろう。

製品パッケージには、オリジナルの海外版にはなかった冊子「戦略ガイドブック」や、技術ツリーを一望できる大型ポスター(初回生産分限定)がついてくる。ゲームシステムを少しずつ理解していくなかで、新たな発見が沢山あって楽しい


■ 「次のターン」を延々繰り返してしまう、魔性のゲーム性の秘密

ゲーム展開の基礎となるのは「都市」。施設を作って国力を高めていく
ゲーム開始時点では、周りの土地がどのようになっているかわからない。探索のために戦士を送り出す
 本作のゲームシステムについて、簡単にご紹介しておこう。細かいところは実際のプレイで会得してもらうとして、本作における大前提は、「文明の指導者となり、都市やユニットを作って、タイムリミットまでに勝利条件を目指す」というものだ。

 本作はリアルタイム全盛の今日では珍しいターン制のシステムを採用しており、好きなだけ考えてから手を打っていく、というマイペースのプレイが可能になっている。そして目指すべき勝利条件というのは、「制覇勝利」、「文化勝利」、「経済勝利」、「技術勝利」の4種類だ。「制覇勝利」を除けば、他国に戦争を仕掛けず“箱庭プレイ”に徹しても良いというルールになっている。

 通常のひとり用モードでは、ゲームは紀元前4,000年にスタートする。最初のうちは1ターンで100年経過するという猛スピードだが、ユニット「入植者」を使って都市を建設するといったアクションはワンボタンで完了するので、プレイのテンポはとても良い。「時代が時代だし、集落を作るだけでも100年かかったんだろうなあ」と想像すれば、1ターンの年代経過からだけでも歴史的ロマンを感じられる。

 ゲーム開始時点では、世界は未知の領域を意味する霧に包まれている。ゲームマップの構造はプレイ毎に変わるので、基本、どこに何があるか変化するのだ。未知の領域にどのような大陸が広がっているかを予測しつつ、最初期の軍事ユニット「戦士」を作ってあたりを探索する。「こっちに土地が広がっていそうだ」という淡い期待を胸に、1ターンに1歩しか動けない戦士を移動させる。そうすればやがて別の文明の領域を発見することだろう。これは何度繰り返しても、毎回ワクワクする瞬間である。

紀元前4000年、最初の都市をつくって文明が芽生えると、近隣の土地を探索し、蛮族を倒したり、近隣の文明に接触を果たしながら、だんだんとゲームの規模が拡大していく。都市数を増やして国力を高め、ライバルの文明との競争に備える


外交では、技術の取引や、第三国への宣戦要求などができる
都市に施設をつくれば、施設の種類に対応した生産力のブーストが得られる。方針を決めて無駄なく作るのがコツだ
軍事ユニットは敵の都市を占領するための手段だ。戦闘は1対1で解決されるが、攻撃・防御の違い、地形効果の影響などがあり、奥が深い
 ひとつのゲームマップには、プレーヤーを含めて5つの文明が登場する。他の文明に対するアクションは、開戦する、終戦するという大まかなものに加えて、技術を売り買いしたり、お金で他の文明に攻め込んでもらうといった選択肢があって、ちょっとした外交ができる。

 ルールは単純だが力学はかなりリアルで、国境が接していると敵対されやすかったり、軍備が疎かになっていると宣戦布告されやすかったり、「ヨーロッパの歴史って確かにそうだなあ」と感じさせることしきりだ。

 都市の人口増などの発展は基本的に自動で進むので管理はラクだ。プレーヤーが都市についてすることは、施設を作ったり、ユニットを作ることだ。例えば「兵舎」という施設を作れば、その後その都市で生産する軍事ユニットが5割ほど強い「ベテラン」になる。しかし「兵舎」を作るためには、技術「青銅器」が必要といった感じで、文明全体の発展は技術開発と強く結びついている。

 技術開発は、「どの技術を開発するか」を選択するだけで、あとは自然に進んでいく。プレーヤーの各都市から発生する研究力が自動的に蓄積して、必要な研究量が達成されるとその技術が利用可能になる仕組みだ。

 技術の発展によりプレーヤーのできることが次第に増えていくので、最初はシンプルに、そしてだんだん手強く、といった感じでゲームが進んでいく。このおかげで、ターンが進む毎に「次はどうなるかな?」という期待が途切れることがない。

 やがて複数の都市を所有するようになれば、プレイ上の選択肢も広がり、毎ターン、何かしら新たなことが起こるようになる。戦争や、その他の手段でライバルの文明の力を抑えながら、最初に勝利条件を達成するべく、内政で、外交で、あらゆる手を尽くすのだ。

 ひとつひとつの操作はとても簡単でも、軍事ユニットひとつ、技術ひとつが、文明全体の運命を揺るがすこともある。勝敗を分けるポイントはどこか、色々な可能性を模索しながら、驚きに満ちた「次のターン」へと進んでいく。これが本作の魅力だ。

都市を発展させたり、技術を開発したり、ライバルと戦争したりと、ゲーム中にはあらゆることが起こる。ひとつひとつの選択が奥深く、後々の展開に色濃い影響を及ぼすので、毎ターンの意志決定を新鮮な気持ちで楽しめる

ゲーム終盤になれば、4つの勝利条件のうちひとつの達成を目指す。見事勝利を達成したならば、次なるプレイに備えて、過去のゲーム展開を振り返ろう。新たな発見があり、より高い難易度でも戦えるようになっているはず

プレイの合間に「栄誉の殿堂」で全体の達成度を確認したり、「シヴィロペディア」を参照して、ゲーム内の様々なものごとについての理解を深めることができる。これだけでも結構ボリュームがあり、知的好奇心を刺激する内容になっているので、ゆっくりと腰を据えて楽しみたい


■ 「CIVREV」は結構気前がいい? プレーヤーの腕を試す「実績」チャレンジガイド

基本のゲームは何度でも遊べるスルメ味。色々な文明で挑戦してみたい
「実績」の達成を目指してプレイするのもなかなかやりがいがある。本作の面白さを補強してくれる存在だ
 本作「CIVREV」のシングルプレーヤーモードには、大別すると3つのゲームモードがある。1つ目の「ノーマル」モードは、ランダムに生成されるマップで、好きな文明を選んでプレイするという最も基本的な遊び方だ。2つめ、「シナリオをプレイ」モードでは、特殊な条件が課されたルールに従って、場合によっては限定されている勝利条件を目指す。プレーヤーの適応力、展開力が試されるゲームモードだ。

 そして3つめ、「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」はオンライン要素だ。開発元から毎週ひとつ配信される共通のマップでプレイして、クリア成績のオンラインランキングを競う。これは同じマップを何度も繰り返しプレイできるので、マップを知り尽くしてから改めて最適解を探るといったふうに、詰め将棋的な遊び方もできる。ある程度ゲームに慣れたら是非挑戦してみたいゲームモードだ。

 そしてオンラインに接続してプレイしているのなら、やはり気になるのはプレイ成績の指標となる「実績」。ゲーマータグから直にスコアが丸見えとなるXbox 360版なら尚更だが、本作で最もハードなチャレンジとなるオンラインマルチプレーヤーゲームに飛び込んでいく前に、用意された様々な「実績」の条件を達成して、腕を高めてみるのも楽しいものである。

 本作は、きちんとゲームルールを理解してさえいれば、「実績」のスコアに関してかなり太っ腹なタイトルだ。筆者の場合、購入後、初回のプレイだけで1,000点中200点近い「実績」スコアを取得できた。「実績」の種類は50個ほどあるが、大別すると「ゲーム中のふるまい」、「ゲームの勝利の仕方」に分けられており、手慣れていれば最初のプレイ中にポコポコと実績が達成されていく。

 というわけでこの部分では、いつものレビューと趣向を変えて、実績達成のための簡単なガイドをお届けしよう。


・まずは簡単に達成できる実績から

普通にプレイしても色々な実績が達成される。まずは簡単な難易度でワンプレイを楽しみたい
成長させた経済都市。立地と施設によって決まる
 まず、簡単なのが「各文明で勝利する」ことにより達成される実績。1文明で15ポイント程度とスコアは低いのだが、本作には16個も文明があるので総計240ポイントとバカにできない。唯一の難点は時間がかかることで、最低でも16回はゲームに勝利する必要がある。これについてはどの難易度でも有効なので、他の実績を達成するために何回かプレイした後に、最も簡単な「酋長」難易度でかたづけるといいだろう。

 ある程度プレーヤーの腕を要求するのが「都市運営に関する実績」。都市の研究、文化、金銭、生産のそれぞれについて、産出量を200/ターン以上にするという形で各25点、4種類が用意されている。このうち、研究、金銭は「交易」重視の都市を造れば自然に達成できる。文化は、「寺院」、「聖堂」など文化関連の施設に加えて「偉大な文化人」の定住などを加えれば達成可能だ。

 このなかでいちばん難しいのが生産を200以上にする事で、それなりの工業都市を造っても100/ターンを越えるかどうかというのが通例。これは「近隣に大量の山岳タイルがある」というごく珍しい立地に都市を作り、あらゆる工業関係の施設でブーストすることでギリギリ達成できるもの。ある程度運の要素も絡んで来るので、常にチャンスをうかがおう。

 あとは「他の文明と外交する」とか、「偉人を発生させる」、「都市を占領する」といった、プレイ中全く意識しなくても勝手に達成される低ポイントの実績が、およそ100ポイント分くらいある。このあたりはもっと難しい実績にチャレンジしている最中に自然と達成されることだろう。

研究、経済、文化の各産出量についての実績は、本作のシステムをきちんと理解していれば簡単に達成できる。唯一難しいのが工業生産についての実績で、幸運な立地で最終段階まで成長させる必要があって、なかなか手強い


・難しい実績:「天帝」難易度で勝利する

「天帝」難易度での勝利は、いかに最善の戦略をとれるかで決まる
初期拡張を済ませたら、経済都市を建設して、研究科目を軍事方面に絞ろう
折を見て防備を整えることも忘れずに。中世までなら「弓兵」だけで大抵の攻撃は防げる
攻撃的なユニットを大量生産して一気に攻勢を掛ける。成功すれば勝ちが見えてくる
 勝利条件に関する実績は、「制覇勝利」、「経済勝利」、「文化勝利」、「技術勝利」の4種類が、難易度別に「国王」、「皇帝」、「天帝」に配され、4×3の12個となっている。合計スコアは380点で、とても大きい。とはいえ、それぞれの難易度で12回勝利する必要はなく、最高難易度の「天帝」で勝利すれば、「皇帝」、「国王」の同勝利条件が同時に達成されたと見なされるので、最低4回勝利すれば、全実績が達成できる。

 ということで、達成を目指すならばいずれにしても「天帝」難易度での勝利が必要だ。これは不慣れなプレーヤーにとっては非常に難しいチャレンジだが、最高難易度といえども質の高いプレイを心がければ必ず勝利可能なので、是非腕を磨きながら挑戦したいものになっている。

 「天帝」難易度においては、ライバルのAIプレーヤーが生産・研究に関してかなり大きなボーナスを受け取るので、プレーヤーは都市の拡張を素早くすると同時に、比較的攻撃的なプレイを展開することが求められる。技術開発の目標を軍事ユニット関係に絞り、頃合いを見て大攻勢を掛ける気構えが必要だ。使用文明としては中世に攻撃力ボーナスを得られる「日本」や、初期拡張に優れる「ローマ」、蛮族の村を自国の都市にできる「モンゴル」あたりが向いているかもしれない。

 まず鉄則といえるのが、複数の経済都市を所有することだ。経済都市は、交易産出のある「海洋」や「砂漠」タイル近くに建設することで、その特徴が出てくる。そこで研究もしくは金銭をブーストする施設に絞って建設するようにして、ターンを無駄にしないようにしたい。運良く「偉大な建設者」が発生したら、経済を大幅にブーストする「トロワの交易市」といった文化遺産を優先的に作ろう。

 技術開発は、攻撃型の軍事ユニット「カタパルト」を解禁する「数学」、もしくは「騎士」を解禁する「封建制度」にほぼ直行する。技術開発を終えて最新のユニットが作れるようになったら、経済都市の産出科目を研究から金銭に切り替えて、緊急生産を使って大量の攻撃型ユニットを作る。ユニットを3つ作ったらセットにして軍隊を編成して、ライバルの防備がまだ「弓兵」であるうちに速攻を仕掛け、近隣都市を奪って国力を増進しよう。

 防備の手薄な都市をAIプレーヤーに見抜かれて奪われてしまうこともあるかもしれないが、めげずに奪い返すか、防備を充実させるタイミングを学んで対策すれば致命傷にはならない。そして工業化時代に入るまでの時点で、都市数でトップに立てていれば、勝利はかなり確実なものになる。技術開発を進め「戦車」を作り、さらなる大攻勢をかけて不動のリードを築こう。

 ここまでの展開がうまく行っていれば全ての勝利条件が見えてくる。戦争をやめて内政にシフトし、「経済勝利」や「文化勝利」を狙ってもいいし、そのまま戦争を続けて「制覇勝利」を達成してもいい。「技術勝利」はいちばん時間がかかる勝利条件だが、ライバルの国力をチマチマと削って妨害すれば、確実に達成できるはず。難しいとは思うが、まずは挑戦してみることが大事。文明指導者としての腕も上がり、かなりの達成感を得られるはずだ。

中盤までに有る程度のリードを作ることができれば、内政に重点を移して余裕あるプレイができるようになる。とはいえ腐っても最高難易度の「天帝」なので、ライバルの文明には常に目を光らせて、スパイや軍事ユニットによる嫌がらせを続けてやろう


・とても難しい実績:紀元1000年までに勝利する

ひとまず超軍事的なプレイになるのはお約束
研究科目の選択は慎重に
奪った都市でも脇目を振らず、軍事ユニットを作り続ける
 普通にプレイしていると「不可能では?」と思えるほど難しいのが、「紀元1000年までに勝利する」という実績だ。難易度制限は「国王」以上。紀元1000年をターン数にすると、ゲーム全体の3分の1くらいなので、「技術勝利」はもちろん、戦争以外の手段で達成するのは、相当やりこんでいるはずの筆者でも多分無理だ。

 しかし実は、この実績には比較的簡単な達成方法がある。簡単な方法とは、「シナリオをプレイ」にて、「金銭を優先」というシナリオを使うこと。このシナリオでは、ゲーム開始時、全文明に金銭1,000が与えられてスタートするので、序盤の展開に必要なありとあらゆる施設やユニットを緊急生産で手に入れられるのだ。

 AIプレーヤーは大量の金銭をあまり積極的に使わないので、これを大きなアドバンテージにできる。具体的には、ゲーム開始するなり緊急生産で「戦士」を作り、3ターン目で軍隊を編成してから一番近い文明に攻め込む。戦士の足が速い「ズールー文明」がオススメだ。

 開始数ターンで、場所が近ければ相手はまだろくな防備がなく、戦士軍団で簡単に首都を落とせる。第2都市は当然まだないので、この時点で1つめの文明が滅亡し、国庫に入っていた800〜900くらいの金銭が奪え、さらに緊急生産のやり放題だ。落とした都市は道路で結び、ユニットが素早く合流できるようにしておこう。

 その間都市の労働者設定を「研究優先」に設定して、技術「アルファベット」を最速で開発。都市に「図書館」を緊急生産してさらにブースト。次の研究科目を「青銅器」と「騎乗」にして、これまた緊急生産で「兵舎」を作り、移動力2、攻撃力2の「騎兵」を大量生産。騎兵の軍団を3つくらい完成させたら、次なる文明の首都に攻め込む。この時点で紀元前3000年とちょっとくらいが成功ペースだ。

 そのまま全都市で騎兵の大量生産を続け、軍団を束ねて攻め込むようにすれば、そのまま1、2文明を力押しで撃破できるはずだ。そこまでいけば国力で圧倒的1位になれるので、あとはのんびりプレイしても大丈夫。残る文明をお好きな手段で料理してやろう。

 筆者の最短記録はBC1700年で勝利というものだったが、今回のプレイでは運悪く最後の文明が海外領土にあり、発見するために「航海術」の技術開発と、複数のガレオン船生産が必要だった。スローペースにはなったが、最終的には「騎士」を使って蹂躙し、紀元350年に制覇勝利できた。


 ほかにも色々な「実績」が本作には用意されていて、様々なシチュエーションで工夫を凝らすことになるだろう。とはいえ、「天帝」難易度でも勝てるほどに腕を磨けば、全ての実績を獲得するのは難しいことではない。「全ての偉人を出現させる」実績は最も面倒で最後の砦となるが、本作を楽しく繰り返しプレイしていれば、いつのまにか達成できてしまうことだろう。

大量の軍事ユニットで敵首都を蹂躙!それまでの努力が実り、一気にゲーム展開が動く瞬間だ。ここまでのプロセスを応用すれば、あらゆるシチュエーションで面白い意志決定をできるようになっているはず。基本をマスターしてからいよいよ面白くなるのが「CivRev」なのだ


■ 「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」やオンライン対戦。他のプレーヤーとの競争も楽しい

「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」。毎週配信される共通のマップでクリアタイム競争
筆者執筆時点のマップは、モンゴル文明を使用しての大陸。蛮族の村を攻撃して自国に編入するのが鍵
「天帝」難易度で勝利まで持っていったが、ずいぶんと時間がかかった。それでも上位ランクのプレーヤーは信じられない年代で勝利してしまう
 さて、「実績」をある程度達成できたら、次は是非オンライン要素も楽しみたい。本作では、「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」という、毎週配信される共通マップでクリアタイムを競うというオンラインランキング機能や、プレーヤー同士が直接対決するオンライン対戦機能といったゲームモードをサポートしている。

 「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」のゲームモードでは、全プレーヤーが同じマップをプレイするが、毎回異なった趣向のマップが与えられるので、内政志向のプレーヤーが有利になったり、軍事志向のプレーヤーが有利になったりと、色々な展開を楽しめるようになっている。

 オンラインのランキングは、難易度と勝利条件のカテゴリ毎に、配信されたマップのクリアまでのターン数が短いほど優秀な成績ということになる。このモードではセーブ・ロードが規制されるので一発勝負で勝利まで持っていかなければならないが、頭から繰り返してプレイすることは可能なので、まるで詰め将棋のように、あらかじめマップ全体を完璧に調査してから改めて最善手を模索する、という遊び方ができる。

 筆者プレイ時点で配信されていた「ゲーム・オブ・ザウィーク」のマップは、使用文明が「モンゴル」となっている大陸型のマップだった。「モンゴル」文明は、蛮族の村を占領することで自国の都市として編入することが可能なので、序盤の展開は、いかに素早く蛮族の村を攻略するかが鍵になっている。

 初回のプレイでは蛮族の村の位置がわからないため適当に探索することになるが、2度目以降のプレイではあらかじめ配置がわかっているので初回とは全く異なるゲーム展開になる。最短最速で都市を増やし、最速のクリアタイムを目指すか。これが「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」のキモとなる部分だ。マップを把握した上で、いかなる戦略を採るか。運ではなくプレーヤーの腕前でランキングが決まるわけだ。

 オンラインランキング上位に入れば何かがもらえるというわけでもないが、毎週与えられるチャレンジで好成績を残していくというのは、それだけでもやりがいがある。ある程度本作をマスターしたら、「ゲーム・オブ・ザ・ウィーク」のプレイに絞って毎週1日だけプレイするという形で、ハマりすぎによる寝不足を防止するのもいいかもしれない。


・ある意味過酷なマルチプレーヤーモード。速攻か、内政か?

「乱戦」モードの対戦ロビー。好きな文明を早い者勝ちで選択してプレイできる
序盤は戦士1体が致命傷になることも。相手の様子をうかがいながら防備を調整しよう
虚を突かれて都市を奪われ、1都市になってしまった。白旗を揚げる寸前
守りをサボっていたプレーヤーを攻めて勢力回復。しかしAD1600年を過ぎても古代レベルの技術という泥沼展開
 対戦派のプレーヤーは是非本作のマルチプレーヤーモードをプレイしてみよう。「CIV」シリーズというのは、対人戦でこそ本質が丸裸になるゲームだが、その特性は「CIVREV」でも顕著に受け継がれている。対戦プレイでどういう作戦を採るかは、その時々の状況によって無限の可能性があるのだ。

 対戦のシステムとしては、1対1、2対2のチーム戦、AIを含む5文明による乱戦の3種類がサポートされている。1対1はライバルがひとりしかいないので単純なゲーム展開になりそうだが、それでも「いつまで内政に励んで、いつ勝負をかけるか」という大枠の判断を下すことは容易ではない。常に緊張感漂う心理戦が続く。

 そして、やはり本作らしいゲーム性を体感できるのが乱戦モードだ。ライバル文明は4つ。戦争をしなくても、相手らが勝手に争っている間に内政に励めば、技術で勝てるかもしれない。あるいは、そう考えて軍備を疎かにしている文明に速攻をしかけ、早めに領土拡張したほうがいいかもしれない。そう考えたプレーヤーの開戦タイミングを見計らって、背後から襲いかかればおいしいかもしれない。あらゆる可能性が渦巻き、権謀術数の世界が展開する。

 対戦でも基本となるのは都市の拡張と技術開発だ。しかし、対人ゆえに「自分がこうして寺院を造っている間にも、隣のアイツはレギオン軍団をモリモリ作って攻め込んでくるのではないか」といった疑心暗鬼に囚われ、何をするにしても「これが最善かどうかわからない」という状況が続いていく。この緊張感は、正直いって全ての対戦型ゲームの中でも最高レベルだ。かわいい都市を無惨に奪われるのは凄く嫌なことなので、必死になる。

 こうして平和から一転、戦争主体のゲーム展開になれば、プレイしているのは人間なので、「技術開発を完全にストップして軍事に回す」といった極端な姿勢に走りやすい。そうなれば挑戦を受ける側もそれなりの対応が必要になり、参加者の緊張は最高潮に達する。とても過酷なマルチプレーヤーゲームなのだ。

 都市の発展にも注意しなければならない。特に、ライバル文明の所有する技術を無料で手に入れる世界遺産「アレクサンドリア図書館」は、心臓に毛が生えているのでなければ作るべきではない。その建設が「全世界への宣戦布告」と受け取られかねないからだ。

 1ターン1分ほどの操作時間が与えられるので、速攻で決着が付かない場合は、1ゲームのプレイ時間は3時間、4時間ほどの長丁場になる。とはいえ、多くの場合、戦争で2、3都市を奪えば相手が負けを認めることも多いので、平均対戦時間としては2時間強くらいである。ちなみに、運の悪い場合は、無防備な首都を開始10ターンで奪われていきなり滅亡、なんてこともあるので油断なさらぬよう。

技術交換など外交もできるが、相手は人間なので一筋縄の取引にはならない。一旦戦争になったら、和平を結ぶタイミングを常に考慮しつつ物事を進めたい。戦争しっぱなしでは内政が置き去りになり、いずれジリ貧になってしまうからだ


■ ゲームライフに彩りを加える1本。ニンテンドーDS版もお楽しみに

 以上、本作について色々な側面をご紹介してきた。本作は、繰り返しプレイすることが前提のシミュレーションゲームとして珠玉の傑作だ。いちど面白さがわかってしまえば、長期にわたって楽しめるタイトルである。

 そしてPC版に比べるとぐっと敷居が下がって誰でも遊びやすいゲームになっているので、物怖じせずに是非プレイしてみてほしい。人類の歩んできた歴史への関心も増して、ゲームライフに豊かな彩りを加えてくれるはずだ。

 なお、2009年1月29日に発売が予定されているニンテンドーDS版は、グラフィックスこそ簡素化されているが、ゲームの中身としては全く同等のものである。本作英語版のレビュー記事でお伝えしたとおり、ニンテンドーDS版には旅行・通勤といった移動時などの暇な時間を消滅させてくれるという便利なタイムマシン機能が付いているので、そちらも是非楽しみにしていてほしい。

【スクリーンショット】
コンシューマ向けのシミュレーションゲームとしては、間違いなく最高傑作といえる作品。一度この面白さを理解してしまえば、その後のゲームライフが一層豊かになっていくことうけあいだ。より複雑で手応えがあるPC版の入門用としてもオススメできる

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□サイバーフロントのホームページ
http://www.cyberfront.co.jp/
□「シヴィライゼーション レボリューション」の製品情報
http://www.cyberfront.co.jp/title/civ_revo/index.html
□関連情報
【2008年8月21日】PCからコンシューマ機へ“革命”的な変身!
海外ゲームレビュー「Sid Meier's Civilization Revolution」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080821/civrev.htm

(2008年12月26日)

[Reported by 佐藤カフジ]



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