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会場:パシフィコ横浜
入場料:無料
本稿ではそのイベントの内、オンラインゴルフゲーム「スカッとゴルフ パンヤ」(以下、「パンヤ」)での「PJC2008グランプリ決勝戦」と「PJCスピーダー」という2つの大会の模様をお伝えしたい。
「パンヤ」が日本でサービスされてからプレーヤー達はこのゲームを攻略し、何人もの有名プレーヤーが生まれている。会場では彼らの戦いが目の前で繰り広げられ、大きく盛り上がった。
■ 2008のトッププレーヤーは誰だ! 大会のプレッシャーをはね除けた勝者は「-yusk-」選手
ユーザー達の一番の注目は何といっても昨年、一昨年と2連覇を果たした「がん太」選手だ。この他にも、様々な大会で名前の知られた選手が出場する、まさに「パンヤ」の年間ベストプレーヤーを決めるのにふさわしい大会となった。12月4日には優勝者・準優勝者を予想する「ロロのボーナスクイズ2008」も開催され、ユーザーの注目度も非常に高かった。 グランプリのルールは2つのコースを各18ホールまわり、合計スコアで争う。スコアで並んだ場合は合計獲得PPによって勝敗を決する。コースは最初が氷に包まれた高難易度コース「IceCannon」、キツイ上りがコースを難しくしている「BlueMoon」だ。制限時間は各コース40分とされた。 会場では優勝候補の4人の画面が同時にモニターに映し出され、それを実況しながら進行するという形式で行なわれた。画面に映し出された選手は3連覇を狙う「がん太」選手、今年のイベントポイントトップの「彩華@miumiu.com」選手、そして「Sound2006」選手、「-yusk-」選手だ。 パンヤのカップには垂直に伸びる青い光が伸びており、この光はボールを吸い込む力を持っている。あえて強めに打ってこの光を狙うことで「ビームインパクト」という現象が発生し、ダイレクトにカップインし多くのPPを獲得できる。映し出された4人の選手は次々とビームインパクトを決め、ショートコースではホールインワンを連発、ロングパットも次々決まるという、高レベルプレーヤーの技術をたっぷり楽しめる展開となった。 先に行なわれた「PJCスピーダー」の試合を見た後の感覚では、各選手とも非常に慎重にショットをしている印象を受けた。チャット欄に素早く数字を入れ、各要素を計算しながら、パワーの配分を考えてショットを打つ。観戦者はボールの軌跡で既に結果がわかるようで、ボールが飛んでいる間に拍手が上がり、その拍手通りにカップにボールが吸い込まれていった。 解説はGM(わいん)ぜりー氏と声優の磯村知美さんの2人。(わいん)ぜりー氏も「アルバトロスが基本で、イーグルでは他選手に1打差をつけられてしまいます」とコメントは、現実のゴルフではあり得ない、「パンヤ」というゲームの性格を物語っていると感じた。絶対的なセオリー、攻略法にどこまで近づけられるかを求められる。10人の選手は、その巧者なのである。 序盤から次々と的確なショットを決めていたのが「-yusk-」選手。一方優勝候補の「がん太」選手はほんのちょっとのミスが重なり下位集団にいた。スピードも前回までと比べると遅くなっていたという。中継されている4人の選手は自分のショットに歓声が上がったり、解説が入るなど他の6人とは違ったプレッシャーを受けていたかもしれない。 観客の“声”も面白く、「キタキタ」、「あ、外した」など叫び声に近い声を上げる人、「あそこは行けるんだよ」とプレーヤー達のテクニックを解説する人、「あそこワンオンできるのか!」などなど選手のテクニックに様々な反応をしていた。アルバトロスが連発する試合展開で、頻繁に拍手と歓声が上がっていた。 わざとカップまでの距離を残して、難しいショットを決めてビームインパクトでチップインする選手も多かった。これはこの方がPPを多く獲得できるため。10ホールまでトップは「-yusk-」選手、スコアは-18。「がん太」選手はこの時点で-15で10位という苦しい展開になった。 第1戦では後半、中継されていた「彩華@miumiu.com」選手と「Sound2006」選手が窮地に立たされた。前半に時間を使いすぎたため、時間が足りなくなってしまったのだ。40分という制限時間でも、グランプリでは1打1打が非常に大事なため、時間がかかりがちだ。結果、2人の選手はわずか数秒足りずタイムアップになってしまった。全体で4人の選手がタイムアップとなり、スコアの上でかなり不利な展開になってしまった。 2戦目の舞台は「BlueMoon」。1戦目で調子のよかった「-yusk-」選手は前半少しまごつき、調子を取り戻した「がん太」選手が追い上げていった。「彩華@miumiu.com」選手は解説に応える余裕を見せるが「Sound2006」選手は「時間がない!」と必死に進めていく。 画面に映っていない選手では、「うぇ(げー)」選手や「Waltz(ばら)」選手のスコアが高く、彼らの進め方も気になるところだった。1戦同様、超絶テクニックが次々と展開する見応えのある展開が続いた。「BlueMoon」は特に前半のコースが難しいため、ここをいかに耐えるかが見所となった。 中盤でのトップは「Waltz(ばら)」選手、2番手が「blanz」選手。これを「がん太」選手も追いかけていく。「-yusk-」選手はトップに離されないように追うという形になった。中盤から追い上げていく選手も多く、「sayless」選手、「アンセスタ」選手も上位に食い込んでデットヒートを繰り広げてきた。14ホール辺りでは「sayless」選手が2位に上がっるなど、1打で大きく順位が変わっていく緊張感のある展開となった。 実況されている選手も後半大きく追い上げるが、2戦目は最終的に「Waltz(ばら)」選手と「sayless」選手が-35で並んだ。「-yusk-」選手は-34と、1戦目と変わらず調子の良さを見せつけた。 2試合の結果「PJC2008グランプリ決勝戦」を制したのは「-yusk-」選手。「-yusk-」選手は「無茶苦茶緊張しました。練習でどれだけ安定するかをテーマにしたんですが、それがよかったと思います」と語った。2位は「Waltz(ばら)」選手。「『IceCannon』ではガタガタでしたが、『BlueMoon』で取り返せました」とコメントした。
最後にGM(わいん)ぜりー氏は、「『パンヤ』には有名プレーヤーと呼ばれる方は一杯いるので、これからも切磋琢磨して来年も盛り上げてもらいたい。ゲームポットもそのためのステージを準備していければいいなと思っています」と語った。
■ 「PJCスピーダー」はトップを走る選手が脱落する波乱の展開に
ベストスピーダーはその名の通り、18ホールを“一番速く”回った者に送られる賞だ。このベストスピーダーを競うという楽しみ方はユーザー達が見つけ出し、大会の公式ルールとして取り上げられることとなった。第1回の大会は2008年5月に開催され、今回で2回目となる。 スピードを求めるベストスピーダーは特別な戦いを求められる。スコアをよくするためにボールを落とすところと、コースを速く回るために落とす場所は異なる場合もあるのだ。特にボールを転がすことは大きなタイムロスになる。また、モーションの速いクラブ、ルールに合わせたアイテム選択も重要である。このポイントに関してはプレーヤー間で様々な検証がなされている。選手達はそれをさらに磨いて独自の攻略法を編み出している。 今回、戦いの鍵を握ったのが「パー以下で回らなければスピーダーの資格を失う」というルールである。スピードを求めつつ、正確に刻んでいかなくてはならない。大勢の観客の前でいかに冷静にゲームを進めるかも求められるのだ。 「PJCスピーダー」には8人の選手が登場した。まず4人ずつ対戦が行なわれ、それぞれの勝者が決勝ファイナルに進出し、1対1で雌雄を決した。1回戦の出場者は「マジカルこはっき」選手、「サキトモ」選手、「変神たるとん」選手、「yayaharu」選手。2回戦は「ぬるぽを叩け!!」選手、「Sunday-Sunny」選手、「さわたりくん」選手、「変体侍52」選手が出場した。 大会の解説はこちらもGM(わいん)ぜりー氏と声優の磯村知美さんの2人だが、解説が間に合わないほどのスピードで大会は進行していった。スピーダーではパットすらタイムロスになる。また、アイアンよりウッドの方がバーの動きが速いためアイアンを使わないようにするなど、様々なポイントでいかに時間を短縮するかが鍵となる。最初の戦いはブーストゲートのある「LostSeaway」で行なわれた。 1回戦では最初に前回の優勝者の「マジカルこはっき」選手と「サキトモ」選手がデッドヒートを繰り広げた。しかし17ホール、トップを走っていた「マジカルこはっき」選手がトマホークをミスしてラフにつかまり、グリーンに乗せるのを手こずり、結果ボギーを叩いて失格となってしまった。結果、後半追い上げた「変神たるとん」選手が勝者となった。 2回戦はショットの正確さにユーザーの評価が高い「ぬるぽを叩け!!」選手がトップを走る。「Sunday-Sunny」選手は一度バンカーにつかまるも、パーを取って挽回する。1回戦目の印象が強かったため、ボギーを叩きそうな場面で注目が高かった。波乱が起きたのが13ホール。1ホール先行していた「ぬるぽを叩け!!」選手がOBを出してしまい、リカバリーに失敗、1回戦の「マジカルこはっき」選手に続いて、またしてもトップの選手が資格を失ってしまう。2回戦は1秒未満の差となるデッドヒートの後、「Sunday-Sunny」選手が勝ち抜けた。 決勝ファイナルは「変神たるとん」選手と「Sunday-Sunny」選手の戦いになった。決戦の場は「IceSpa」である。氷のステージのため、ボールが転がりやすいが、前述の通り転がす時間がタイムロスとなる。しかし急ぎすぎてスコアを崩してはならないため、緊張感のある戦いが展開した。 最初は「Sunday-Sunny」選手が若干リード。時にはわざとOBし、リカバーをショートカットにつかうという方法も見せる。「もうテンパってるんですよ」など、実況にチャットで答える余裕も見せつつ、選手2人はコースを進めていく。 6ホール目辺りから「変神たるとん」選手が一歩リードしたが、8ホール目に「変神たるとん」選手が障害物に当ててしまい、ウォーターハザードにはまってしまう。このためパーを取るにはチップインしなくてはならない状況に陥り、慎重なショットを余儀なくされた。この時間を活かし、「Sunday-Sunny」選手はどんどん先に進む。「変神たるとん」選手はトマホークを決めるもわずかにバックスピンが足りず、スピーダーの資格を失ってしまった。
こうなれば「Sunday-Sunny」選手がパーで回れば勝ちであるが、「だが俺は攻めるよ!」とチャットで応える。途中、ミスショットから想定外の高い位置でボールが止まるというハプニングもあるなど、何度か危ない場面を見せつつも、そのままパー以上のスコアを出し続け、「Sunday-Sunny」選手が勝利を収めた。
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□ゲームポットのホームページ (2008年12月15日) [Reported by 勝田哲也]
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