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EA、PS3「FIFA 09 ワールドクラスサッカー」対戦イベントを開催
「SONY×FOOTBALL」タイアップ。元Jリーグ選手が監督として参戦!

開催日:11月22日

会場:東京・銀座ソニービル



 エレクトロニック・アーツ株式会社は、11月22日、銀座ソニービルにおいてPS3「FIFA 09 ワールドクラスサッカー」の10対10対戦イベントを開催した。このイベントは、11月17日~30日までソニービルで開催されている「Sony×Football」キャンペーンとのタイアップで実現。「FIFA09」で行なわれた試合には元Jリーグ選手が監督して参戦し、集まったプレーヤー達に指示を飛ばしながら試合が展開した。


■ 「FIFA09」10対10対戦に元Jリーガーが参戦! プロのコーチングの成果は如何に?

開会の挨拶を行なった、エレクトロニック・アーツ マーケティング部長チャン・デューク氏
会場には元Jリーガーの西野努氏、水内猛氏、福永泰氏が登場
ブラビアとプレイステーション 3のセットが4-4-2の並びで配置され、ポジション通りの位置に座ってプレイ
ボードを使って作戦指導をする福永氏
 「FIFA 09」は、コンシューマー機用のサッカーゲームとしては初めて、20人のプレーヤーが同時にひとつの試合に参加し、10対10のサッカーマッチを行なえるゲームモードを搭載した作品だ。弊誌レビュー記事でお伝えしたように、10対10の試合は全てが人間同士の動きで決まっていく。

 まるで本当にピッチに立っているような臨場感を得られるのが「FIFA 09」の良いところだが、そこに実際のサッカー選手の視点が加わったらどうなるだろうか? 今回「Sony×Football」コラボレーションイベントとして銀座ソニービルにて開催された10対10イベントでは、このような好奇心に答えるゲストが登場した。

 それは元Jリーガーの西野努氏、水内猛氏、福永泰氏の3名だ。いずれも浦和レッドダイヤモンズのOBということで、ステージ登場時のトークはリラックスした雰囲気。「こんなにカメラに囲まれるのは結婚会見以来ですね」という西野氏は試合の解説を担当。「作戦を寝ずに考えてきました」という福永氏はACミランチームの監督を担当し、「ゲームを少し触ってみましたが難しいです。ですから、しっかりコントロールしてもらうことが大事かな」と語る水内氏はマンチェスターユナイテッドチームの監督を担当するという布陣だ。

 このイベントは第1部、第2部に分かれており、西野、水内、福永の3氏が解説と監督を担当したのは第1部、プレス関係者が参戦しての10対10マッチだ。使用チームはマンチェスターユナイテッドとACミランで、いずれのチームも「FIFA09」の経験者はごく少数。20人のうちほとんどが未経験者という中で、マンチェスターユナイテッドの監督を担当する水内氏、ACミランの監督を担当する福永氏の手腕がどう生きるか。

 筆者はプレーヤーの一員として、ACミランチームに参加。試合前の作戦会議のため福永氏のもとに集まった筆者を含む10人のプレーヤーは、「FIFA09」経験者が2名ほど、残り8名はほとんど触ったことがないという状態だ。このため福永氏は、マグネットボードを手に「自分のポジションを常に確認しましょう」と、ポジション意識の必要性をまず強調。やはり各選手のポジションがサッカーの基本というわけで、各プレーヤーの担当位置をしっかり確認してから試合に臨んだ。

 福永氏の提案で、皆で円陣を組み「絶対に勝つぞ! オー!!」と気勢を上げて望んだ第1試合、福永氏の指導でポジション意識が高まったACミランチームは、大きく乱れることなく「そこそこサッカーらしい」動きで試合を進める。

 これに対する水内氏率いるマンチェスターユナイテッドチームは、水内氏がどういう指導をしたかは不明だが、トップの選手がオフサイドラインから10メートルもはみ出ていたりと、解説の西野氏から「オフサイドって知ってる??」と言われるほど、無秩序ながら相当アグレッシブな試合運び。

 ただ、操作に慣れないプレーヤーが多数いたためか、前線の選手がスライディング暴発を連発。ACミランチームは前半で2人の退場者を出し、FWを失ってしまった。波乱含みの展開に、ゼロトップとなったACミランの敗色濃厚か? と見られた第1試合目だったが、福永氏のコーチングが実り、マンチェスターユナイテッドの攻撃を完封。逆にサイドからスルーパスで駆け上がるチャンスも度々作り、結果的には0-0で終わったものの、「内容的にはACミランが勝っていた」と解説担当の西野氏がコメントする出来だった。

試合の解説を担当した西野氏。元浦和レッズの選手・社員としてプレーとビジネスの両面で活躍。現在は執筆・講演・ビジネスコンサルティングなどを通じてサッカー界に広く関わる マンチェスターユナイテッドチームの監督役を担当した水内氏。浦和レッズ、ブランメル仙台を経て、選手引退後はスポーツキャスターとして幅広く活躍中 ACミランの監督役を担当した福永氏。浦和レッズの10番として活躍後、ベカルタ仙台で選手引退。現在は解説・インタビュアー、フットサルチームの監督としてなど幅広く活動

福永氏はボールの位置に何人が詰めていくかという事まで細かく指導 マンチェスターユナイテッドは前線に人数をかけて積極的に攻撃 組織的なプレーを心がけるACミランは幾度も綺麗な決定機を作った


■ わずか1試合でプレーヤー達が急成長。「小学生サッカーくらいの内容にはなったよね」と西野氏

解説の西野氏と共に、水内・福永両監督が選手達に指示を飛ばす
 10対10の試合では、各人が完全に自由に動くことができるため、何も考えずにプレイすると無秩序に陥りがちだ。そこに適切なコーチングを行なうことが水内、福永両監督の手腕ということになるが、第2試合目は両氏の強い個性が出る内容となった。

 筆者の参加したACミランチームの第2試合目に向けた作戦会議では、福永氏は第1試合目のポジショニングを評価しつつ、しかしチャンスメイクが少ないことを気にしていたようだ。そこで福永氏は、対するマンチェスターユナイテッド側の最終ラインが乱れがちだったことを指摘し、「1点取れば勝てる。前線の選手は裏を狙おう」と積極的な攻撃を指示した。

 水内氏がマンチェスターユナイテッドチームにどのような指示を出したか詳細は不明だが、それは試合の中で顕著に表れた。

シュート! しかしGKファン・デル・サールにことごとく止められるACミラン
テベスがこの位置でボールをもらって即座にシュート! なんと決まってしまう
 よりサッカーらしいポジショニングで試合を運ぶACミランチームは、裏に抜けるパスを度々演出し、ペナルティエリア近くでのシュートチャンスを数多く作る。しかしドリブルのままキーパーに突っ込んでボールを取られるシーンが多く、点が決まらない。対するマンチェスターユナイテッドチームは、偶然性の高い強引な突破で裏に抜けるや即座にシュート。ゴールを脅かす。水内氏の指示はシンプルに「FWがボールを持ったらシュートを打て!」ということだったようだ。

 その効果が出たのは前半早々、マンチェスターユナイテッドチームのロングシュートが決まって専制。ACミランチームは必死に挽回しようとするが、どうしてもシュートが遅れ、チャンスをつぶしてしまう。得られたゴールは、相手キーパーの操作ミスによるオウンゴールだけだった。

 どう見ても内容的に勝っているACミランチームがゴールネットを揺らせないまま、試合は後半へ。マンチェスターユナイテッドチームは、ACミランのペナルティエリア内でディフェンスに奪われたボールを、FW3人で囲って即座に奪い返しシュート。これが決まって早々に勝ち越しを決めた。対するACミランは、よさそうな攻撃の形を度々作りながら、最後のシュートが出ない。シュートしてもことごとくキーパーのファン・デル・サールに止められる。これではゴールが決まらない……。

 そして試合を決めたのは、「とにかくシュートを打て」という教えを忠実に守ったマンチェスターユナイテッドのテベスを担当するプレーヤーだった。ハーフウェイラインを少し進んだ程度の場所でボールをもらうや即座にシュート。西野氏も「おいおい」と言い、ゴールラインを割ってゴールキックになるな、と誰もが思ったボールは、なんとキーパーを抜けてゴールネットに突き刺さった。

マンオブザマッチはACミランのシュートをことごとく止めたゴールキーパー
 その後もACミランはしつこく攻撃を続け、ペナルティエリア内から打った枠内シュートは10数本。しかしすべてキーパーに弾かれ結局はノーゴール。マンチェスターユナイテッドチームは終盤、さきほどロングシュートを決めたテベスのプレーヤーが同じような位置からまたロングシュートを沈めてさらに追加点。結果は4-1でマンチェスターユナイテッドの圧勝となった。

 結局、ACミランの放ったシュートは全てキーパーに止められ、マンチェスターユナイテッドの放ったシュートはほぼ全部がゴールにつながるという、なんとも偶然性の高い試合結果になった。ACミラン監督の福永氏は「内容では圧倒的に勝ってました。試合に負けたのはキーパーの差です!」と悔しそう。画面にはマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたマンチェスターユナイテッドのGKファン・デル・サールが表示され、「コンピューターがMoMかよ!」と会場の爆笑を誘った。

試合後、西野氏が「選手にやらせてみたい」と言っていたのが印象的だった。どんな試合になるんだろうか?
 解説の西野氏は、「最初の試合はめちゃくちゃだったけど、2試合目は皆凄く成長した。小学生サッカーくらいの内容にはなったよね」と、辛口コメントでプレーヤー達の急速な成長を祝福(?)。ACミランの左センターバックとしてディフェンスに走り回った筆者としては悔しい結果ではあったが、ピッチ全体を見渡せる位置でプレーしただけに、各プレーヤーの成長でゲーム内容がガラリと変わることがはっきりとわかった。このような体験ができるのは10対10の醍醐味であり、参加した20名のプレーヤー全員が素晴らしい体験を得たことと思う。

 その後、プレス関係者による大会が行なわれた第1部にひきつづき、一般参加の第2部が行なわれ、そちらも大いに盛り上がった。ゴールを決めるやチームの全員が歓声を上げ、手をたたき合う。1チーム10人のフィールドプレーヤーの全てを人間が操作できるという10対10マッチが、サッカーの面白さを身近に、ダイレクトに楽しめるものであることがよくわかるイベントだった。

【会場の様子】
プレス向けの第1部に続き、一般公開の第2部ではその場で集まった参加者達が大いに盛り上がってゲームをプレイしていた。ゴールシーンでは歓声が上がり、互いの健闘を祝福。10対10の醍醐味を大いに味わえていた模様だ


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□エレクトロニック・アーツのホームページ
http://www.eajapan.co.jp/ja-jp/
□「FIFA 09 ワールドクラスサッカー」日本語公式サイト
http://www.fifasoccer.jp/09/
□関連情報
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http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081113/fifa09.htm
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(2008年11月25日)

[Reported by 佐藤カフジ]



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