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【東京ゲームショウ2008レポート】

KDDIブース イベントレポート
豪華ゲストを招いたゲーム体験イベントを続々開催

10月9日~12日 開催(9日、10日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:当日1,200円、前売1,000円
    小学生以下無料


 KDDIのブースでは、ビジネスデイから一般公開日までを通して、さまざまなイベントが行なわれた。ビジネスデイには、KDDIが描く未来のモバイルゲームの可能性を示すトークイベントが実施され、一般公開日にはBluetoothや国際通信を使用したモバイルゲーム大会が続々と開催された。特に一般公開日にはタレントや歌手など豪華なゲストも多数登場し、来場者を楽しませた。

 今回出展されたタイトルを使ったゲーム大会も開催されている。各ゲームの詳細については、先に掲載したKDDIブースレポートをご覧いただきたい。



■ 「近未来ケータイ会議Vol.2 ~ ゲームの新しい『遊び方』と『遊び場』 ~」

KDDIの竹之内氏
 「東京ゲームショウ 2008」2日目のビジネスデイには、近未来の携帯電話をテーマにしたイベントが行なわれた。まず初めに本イベントのモデレーターであるKDDI株式会社 コンシューマ事業統括本部 コンテンツ・メディア本部 コンテンツサービス企画部長の竹之内剛氏、そして進行役として芸人のアメリカザリガニの2人が壇上に上がった。

 竹之内氏は今回のテーマとして「新しい遊び方」と「遊び場」の2つをあげ、「遊び方とは、携帯電話の小さい画面でボタンを押して遊ぶだけでなく、さらに機能を加えた場合に何が生まれるのかということ」、「遊び場というのは1人で座って携帯電話に向かうというイメージを変え、もっと広く遊べるようにすること」と本会議の趣旨を述べた。

 次にKDDIの1部の機種で利用できるアプリケーションサービス「Run&Walk」を紹介。これは携帯電話でスポーツや健康をサポートするというコンセプトのもと、内蔵のGPS機能を使用して、ランニングやジョギング時の距離や消費カロリーなどを測定してくれるサービス。これにモーションセンターを利用したアプリケーション「カロリーカウンター」を組み合わせて、モバイルゲームに活かすという。例えば、移動した距離によりキャラクタが変化することも想定しているということで、今後はオンラインゲームなどで「今から2km歩いて来い」といったクエストも実現できそうだ。

 歩数計の場合は手で振れば歩数がカウントされるが、携帯電話には現在位置を認識するGPSを搭載した機種もあるので、ズルをするのは難しそうだ。携帯電話の利点である「軽量」、「オンライン」、「持ち運べる」の3点を活かした面白いアイデアだと感じた。

 次にタイトーの「対戦パズルボブル ~日×韓MIX~」が紹介された。これは「パズルボブル」のモバイル版で、日本と韓国でオンライン対戦できるようにしたもの。すでに日本国内でオンライン対戦ができる作品は配信中で、今回は今冬配信予定の韓国と国際対戦できるバージョンが使われた。

 アメリカザリガニの平井さんが日本代表として韓国のプレーヤーと対戦。韓国のプレーヤーの姿はイベントスクリーンに映し出されていて、対戦に負けた時は涙の模様が書かれたプレートを掲げたりしていた。今のところ音声チャットはできないが、定型文が用意されているため、文章を選択すれば翻訳された文章が相手プレーヤーに届くという。

韓国のプレーヤーとオンラインでリアルタイムに対戦。製品版では定型文によるチャットも可能になる

 そして今回出展している3タイトルに使用されているヘッドマウントディスプレイが紹介された。これは販売目的ではなく参考出展だが、KDDI自身が開発したのだという。メガネのように装着することで、携帯電話の画面を見なくてもヘッドマウントディスプレイ自体に映像が表示される。「前が見えなくて危ないんじゃないの?」ということはなく、透過型になっているため、自分の視界もきちんと確保されている。

 KDDIがヘッドマウントディスプレイを開発したのは、携帯電話のモーションセンサーを利用した元気モバイルのボウリングゲーム「ACT体感★ボウリング」など、体感型のゲームを考慮したため。携帯電話を握ったままボールを投げるようにすると、携帯電話の画面上でもボールが転がっていく。投球中は携帯電話の画面は見えにくいので、ヘッドマウントディスプレイが効果的だという。

 次にヘッドマウントディスプレイと共に、バンダイネットワークスの3D対戦アクションゲーム「機動戦士ガンダム3D VS EDITION」が登場し、アメリカザリガニの柳原さんがプレイ。独特の高い声で「わ~わ~!」といいながら楽しそうにプレイしていた。

 柳原さんのプレイ終了後に竹之内氏は、「現在、ヘッドマウントディスプレイは頭の動きに合わせてゲーム映像も動くように研究中です」とヘッドマウントディスプレイとモバイルゲームの今後を語った。

 KDDIの目指しているビジョンとして、「世界から戦争をなくして平和な世界をゲームで作っていくこと」、「通信だけではなく、ヘッドマウントディスプレイのようなものや、洋服といった分野にも進出したい」と竹之内氏は述べた。



■ 「近未来ケータイ会議Vol.2 ~ケータイゲームの今とこれから~」

左から順にバンダイネットワークスの浅沼氏、タイトーの笠間氏、アメリカザリガニの柳原さんと平井さん、KDDIの竹之内氏
 パネルディスカッションの第2部には引き続き、竹之内氏とアメリカザリガニの2人が登場。続いて株式会社タイトー 執行役員 ON! AIR事業本部長の笠間信一郎氏、バンダイネットワークス株式会社 取締役 コンテンツ事業担当 兼 コンテンツ事業部部長の浅沼誠氏が登場し、「ケータイゲームの今とこれから」というテーマについてパネルディスカッションが行なわれた。

 「今の携帯電話に足りないところとはなんですか?」という質問に対し、アメリカザリガニの平井さんは「携帯電話に不足部分はないが、ストラップをつける穴が小さい」というユーザーの立場から答えを返した。この話を受けて浅沼氏は「モバイルゲームが発達してきているので、周辺機器としてゲームパッドなどをストラップとしてとりつけられると面白いと感じます」と答えた。

 来年で「機動戦士ガンダム」が30周年になることについて、竹之内氏は「バンダイネットワークスさんとauとが組んで、いろんなことができるんじゃないのかと感じています」と語った。それに対し浅沼氏は「来年は大きなイベントをKDDIさんとできればいいなと思っています」と答えた。

 竹之内氏はBluetooth機能を使用する際に「設定が難しい」といったユーザーの声を紹介し、改善していく事を宣言。また、竹之内氏はゲームセンターとBluetoothをキーワードとして掲げ、「タイトーさんと協力して何かをやりたい」と述べると、それに対し浅沼氏は「ゲームセンターを運営しているので、是非携帯電話とつなげていきたい。企画を育成して、いつか大きなスタジアムで披露したい」と語った。

 最後に竹之内氏は「ネットの世界で言えば、半年から1年ぐらいの期間が近未来。1年前に自分達で考えていたことが想像していなかった形で実現されているのが今のネットの世界なんです。こういった携帯電話やネットワークといった世界で文化を発展させていきたい」と語った。そのうえで、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙飛行士を募集している事をあげ、「携帯電話が国境を越え、さらに宇宙へ向かうことも考えている。ゲームの世界も広げていきたい」と、モバイルゲームの遥かな可能性を示した。



■ 「『桃太郎電鉄WORLD対戦版』ケータイゲーム大会」

ハドソンの高橋名人
 一般公開日となる11日には「桃太郎電鉄WORLD対戦版」のBluetoothを使用したユーザー参加型のゲームイベントが行なわれた。イベントには高橋名人も駆けつけ、桃太郎電鉄のゲームデザインを担当したさくまあきら氏の名をあげ「さくまさんは『桃太郎伝説』よりも先に『桃太郎電鉄』を売り込みたかったようです」という逸話を語ってくれた。

 大会は会場のユーザー2人で行なわれ、CPUを含めた3人で開始された。対戦ルールは、いちはやく「モルジブ」に到着したプレーヤーの勝ちということで、サイコロの出目に恵まれたユーザーの勝利。勝者には「桃鉄物産館」の桃鉄タオルセットと文具セット、負けたプレーヤーには貯金箱と文具セットが贈られた。



■ 「『リアルサッカー 2009 3D』ケータイゲーム大会」

サッカー解説者の松木安太郎さん
 ゲームロフトが開発中のフル3Dサッカーゲーム「リアルサッカー 2009 3D」では、Bluetooth機能を利用したユーザー参加型のゲーム大会が行なわれた。ゲーム大会は4人のユーザーによるトーナメント方式。試合は1対1のトーナメント形式、対戦時間は2分半ハーフの5分試合で行なわれた。シュート数の多かったユーザーの勝ちで、引き分けの場合は枠内シュートの数の多いユーザーの勝ちになる。

 4人のユーザーはそれぞれ「イングランド」、「アルゼンチン」、「ブラジル」、「イタリア」の国旗を胸に持って登場。イベント会場にはサッカー解説者の松木安太郎さんが来場し、「負けるな ブラジル シュート シュート!!」とブラジルチームの小学生のユーザーを応援していた。

 試合はロングシュートやドリブルからのゴール前シュートなどを的確に決めたイングランドチームのユーザーの優勝。普通は入らないと考える遠距離からのロングシュートも結構入っていたのが勝因だと思われる。優勝したイングランドチームのユーザーにはピーター・クラウチ選手、ファビオ・カンナヴァーロ選手のサイン入りTシャツがそれぞれ1枚ずつ贈られた。

 松木さんはプレイ映像を見ていたらウズウズしてきたようで「見ているよりも実際にプレイしたほうが面白い。さっきプレイしたけどまたやりたい」と語っていた。



■ 「『DEATH LAND』ケータイゲーム大会」

左から順にポテト少年団の3人、鉄拳さん
 BTD STUDIOの「DEATH LAND」は、高品質なネットワークが特徴という3DアクションMMORPG。イベントではネットワーク機能を使用したゲーム大会が行なわれた。会場にはスペシャルゲストとしてお笑い芸人の鉄拳さん、お笑いトリオのポテト少年団、グラビアアイドルの滝沢乃南さんが登場。イベントは鉄拳さんの独壇場といった感じで、イラストを使用したお笑いで会場を沸かせていた。

 ゲーム大会はユーザー6名に鉄拳さんが加わり合計7名で行なわれた。ゲームにはプレーヤー以外にも観戦者として参加できるカメラの機能がついており、ゲーム大会ではカメラ機能を使ったライブ映像が映し出されていた。モバイルゲームでは珍しいシステムで、イベントでは大変役に立っていた。ゲーム大会は歌舞伎町のマップで行なわれ、街中に出現する鬼を退治してポイントの多かったプレーヤーの勝利になる。

 試合はプレーヤーが鬼の周辺に集まって攻撃キーを連打するという場面もあったが、初めに鬼を発見するのがゲームのポイントで、いち早く鬼を発見して攻撃したプレーヤーが優勝した。携帯電話の能力を考えると同じ画面に大勢のプレーヤーが集まると描画が遅くなりそうな感じではあるが、今回の大会ではそういうことも起こらず、普通にプレイできていた。



■ 「『Melody of Emotion』ケータイゲーム大会」

歌手の玉置成実さん(左)
 音楽にのせて方向キーをタイミングよく押していく、エイチームのリズムゲーム「Melody of Emotion」。今回はBluetoothを使用したユーザー参加型の対戦イベントが行なわれた。大会前には歌手の玉置成実さんが登場。ゲーム中に選択できる楽曲には玉置成実さんの曲も使われている。イベント会場では玉置さんのライブも行なわれ、たくさんの人でにぎわっていた。

 ゲーム大会は8人のユーザーによるトーナメント形式で行なわれた。予選は方向キーを使った4ボタンモードで、右から流れてくる矢印が左側にある線と重なった瞬間にタイミング良く押していく。4ボタンモードの試合では、簡単といわんばかりに全てコンボを繋げているユーザーもいた。

 決勝戦は勝ち残った4名で2名ずつチームが組まれ、協力プレイの合計得点の高いチームが勝ち。決勝戦は難易度が上がり、携帯電話の数字キーを利用した9ボタンモードで行なわれた。9ボタンモードでは画面上に9個の枠が表示されており、画面の奥から手前に向かってくるブロックが、枠と重なった瞬間に数字キーを押すという立体的なシステム。さすがにこれは難しいようで、参加者達はコンボが途切れ途切れになっていた。決勝戦の曲には玉置さんが歌う「Realize」が使用され、会場のファンたちも盛り上がりを見せていた。

 決勝戦は接戦となり、わずかなポイントで優勝が決まった。優勝チームには玉置さんのサイン色紙とアルバムCDが贈られた。



■ 「はいだしょうこさんと一緒に『リズミカルリスモ!』で遊ぼう」

元NHKの歌のお姉さん、はいだしょうこさん
 10月12日のKDDIステージでは、ジー・モードの「リズミカルリスモ!」を使った親子で楽しむイベント「はいだしょうこさんと一緒に『リズミカルリスモ!』で遊ぼう」が行なわれた。音楽に合わせてジャンプする「リスモ」くんが可愛いモバイルゲームで、花のつぼみの上にのった瞬間にタイミング良く決定キーを押すとポイントが増える。今回はBluetooth機能を使用して親子による協力プレイが行なわれた。

 会場にはゲストとして元NHKの歌のお姉さん、はいだしょうこさんが登場した。「アイアイ」などの子供向けの曲を歌って会場を盛り上げたあと、ゲーム大会が始まった。大会は親子2人の協力プレイで行なわれ、ゲーム終了後に表示される仲良し度が高かった親子の優勝になる。決定キーを押すだけのシンプルなゲームなので、子供も楽しくプレイしていた。大会の結果は仲良し度が95%と飛びぬけて高かった親子の優勝。賞品として「ゆるゆる劇場」のランチボックスが贈られた。

 試合終了後には、司会者がはいださんに「携帯ゲームは遊びますか?」と質問。はいださんは「携帯ゲームは遊んだことはないけれど、リズム感はいいですよ」と返答した。その後、はいださんと優勝した子供との協力プレイ行なわれた。気になる仲良し度はなんと95%を獲得。これには会場の観客も驚いていた。リズム感さえあれば幅広い層で楽しめるいいゲームだと感じた。

 イベントの最後には締めくくりとして、はいださんが「ヤングマン」を熱唱。その瞬間に周囲のブースからも観客が押し寄せ、観客と一緒にKDDIブースのスタッフも大盛り上がり。会場は一体となって歌にあわせて楽しそうにポーズをとっていた。

親子で楽しめる和やかなイベントの最後は、なぜか「ヤングマン」で大盛り上がりになった


□「東京ゲームショウ2008」のホームページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□「au by KDDI」のホームページ
http://www.au.kddi.com/
□関連情報
【10月10日】KDDIブースレポート
Bluetoothを搭載したモバイルゲームが複数登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081010/kddi.htm
東京ゲームショウ2008 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081010/tgslink.htm

(2008年10月13日)

[Reported by 日高文典]



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