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会場:幕張メッセ
入場料:当日1,200円、前売1,000円
この理由は、コンシューマやアーケードの人気シリーズがモバイルゲームとして投入されることが増えてきているため。今回もっとも人気を集めたスクウェア・エニックスの「キングダム ハーツ コーデッド」もまさにその流れで、行列は最大2時間待ちとなった。しかも2日目は、開場から30分後には2時間に達し、それ以上は行列に並ばせないよう制限していた。 ブースの来場者を見ていると、10代から20代前半の若年層や、女性が多い。若年層は、子供の頃から携帯電話があることが当たり前で、モバイルゲームに対する偏見や嫌悪感が薄いと考えられる。また女性の来場者の声を聞いていると、「行列に並ぶより、空いているゲームをいっぱい遊びたい」という人が多かったように思う。ニンテンドーDSの人気もあり、美しい画面や大容量に対して、特に興味を惹かれないユーザーが増えているのかもしれない。 ブースの人気が急激に高まった理由はこれだと断言はできないのだが、「モバイルゲームも1つのゲームプラットフォームとしてユーザーに受け入れられる時代になった」ということなのか、あるいは「NTTドコモやモバイルゲームメーカーの思い描く時代に近づいてきた」ということか。いずれにせよ、確かに時代の変化が感じられた。
本稿では、先日の「iアプリオンライン」対応アプリのレポートに続き、NTTドコモブースに出展されたその他の新作タイトルをいくつか紹介していく。
■ 「キングダム ハーツ コーデッド」(スクウェア・エニックス)
ゲームは「キングダム ハーツ」の伝統にのっとったアクションRPG。まず何よりも映像の美しさが目を引く。ワイドVGAに対応しており、横画面いっぱいに繊細な映像が表示される。3Dグラフィックスのクオリティも高く、派手なエフェクトを出しながらも、アクションシーンでも十分にフレームレートが確保されている。さらにオープニングやイベントシーンではムービーも挿入され、映像面だけでも既存のモバイルゲームとは一線を画している。 アクション面では、攻撃ボタンを連打しているだけで、自動的に近くの敵をターゲットして飛び掛っていくという親切設計。ただこれもシンプルなだけではない。強力なハートレス(モンスター)に連続で攻撃して気絶させると、画面下に矢印の列が現われ、これを順に方向キーで入力すると、そのたびにコンボ攻撃を仕掛けていくという「リアクションコンボ」がある。他にも移動や攻撃のスピードを上げたりできる「デバッグアビリティ」や、通常移動とは別の緊急回避とガードもあり、アクションの奥も深い。 筆者はこれまで色々なモバイルゲームを遊んできたが、「あらゆる面で携帯ゲーム機に匹敵する」と感じたタイトルはこれが初めてだ。「キングダム ハーツ」シリーズだけにボリュームにも期待できる。容量の面でも、過去にないサイズのものになりそうだが、それもむしろどうなるか楽しみなところ。
配信時期および利用料金は未定。
(C)Disney. Developed by SQUARE ENIX
■ 「デビル メイ クライ 4 リフレイン」(カプコン)
同社は以前から「デビル メイ クライ」のモバイルゲームを配信しているが、次期端末のパワーの恩恵があってか、本作は全く別物といっていいほど進化している。フレームレートが高く、また両手を使って操作できるので、剣で斬り上げて銃で追撃といったアクションも難なくこなせる。また最大の変化は丁寧に描かれた背景のグラフィックスで、コンシューマ版のイメージとのずれはほとんどない。 「4」の新主人公であるネロが持つ悪魔の右腕もそのまま搭載。戦闘だけでなく、右腕を使ったマップのギミックなども再現されている。コンシューマ版のファンにも、ぜひ遊んで欲しい内容だ。
同社のモバイルゲームサイト「カプコンパーティ」より、今冬配信予定。利用料金は未定。
(C)CAPCOM
■ 「直感クラシック」(タイトー)
使用できる楽器は、ヴァイオリン、チェロ、フルートの3種類。仕組みは「直感バンド」と同じく、カメラの映像を処理して携帯電話の動きを認識し、それに応じて音を出している。楽曲はクラシック曲がいくつかプリセットされており、リズムに合わせて端末を動かしたり、カメラの前で手を動かしたりすると音が出る。 どのタイミングで動かせばいいかという案内は特になく、少々リズムがずれても綺麗に演奏されていた。ただ、カメラの前で動きがないと音が出ないので、それなりに演奏している感じで動かし続けるのがポイント。演奏後には、得点が表示される。 また楽器演奏のほかに、「指揮者モード」も用意されている。これは端末を指揮棒に見立てて振ると音楽が再生されるもので、止めると音楽のリズムが崩れた。こちらはまだ開発中だそうで、最終的には端末を振る速さに応じて、音楽のリズムが変わるといった仕組みを考えているという。
11月配信予定で、利用料金は月額315円。対応機種は、FOMA 904iシリーズ以降の直感ゲーム対応端末。
(C)TAITO CORP. 2008
■ オーイ塊魂くん(バンダイナムコゲームス)
ゲームそのものは「塊魂」と同じく、何といわずフィールドにあるものをくっつけて大きくしていくという仕組み。操作は左右で移動するだけでなく、ジャンプも可能。またセンターキーを押すと、移動速度が数倍になる「ダッシュモード」との切り替えができる。ずっと「ダッシュモード」でプレイし続けることも可能だ。 制限時間内にどれだけ大きな塊を作れるかを競う内容だが、マップには穴が開いていて落ちる場所もあり、何度も落ちるとゲームオーバーになるようだ。逆にものすごく高い壁もあり、ここに塊を押し付けるようにしながらジャンプすると、なんと垂直の壁を塊が登っていってしまう。その先にしかない物もあり、より大きな塊を作る隠しルートになっているようだ。 グラフィックスやサウンドが、あえてファミコン世代を思わせる8bitテイストになっているのも注目点。ちょっと懐かしい気分で、しかし斬新なゲームを体験できる。またプレーヤーキャラクタは、王子だけでなくイトコ、ハトコからも選べる。
今冬配信予定で、利用料金はモバイルゲームサイト「ナムコ・ゲームス」の利用料として月額315円。
(C)(C)2003-2008 NBGI これらの出展タイトルのほかにも、ブースの裏手一面を使って、体験版の配布を行なっていた。壁面に張られた白い機械に、おサイフケータイ対応の携帯電話を当てると、画面に体験版ダウンロード用のURLが表示されるというもの。事前に特別なソフトをインストールしておく必要もなく、非常に手軽な仕組みなので、今後はもっとこの存在をアピールして活用してもらいたいと思う。
ほかにも、ファミコンなどから移植されたレトロゲームを遊べる専用のコーナーも設置。最新ゲームのアピールばかりではなく、30代以上のファミコン世代も取り込んでいこうという姿勢が感じられた。
□NTTドコモのホームページ http://www.nttdocomo.co.jp/ □「東京ゲームショウ2008」のページ http://tgs.cesa.or.jp/ □関連情報 【10月12日】NTTドコモ ブースレポート その1 次期端末の「iアプリオンライン」対応アプリを各社が出展 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081012/doco1.htm 東京ゲームショウ2008 記事リンク集 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081010/tgslink.htm (2008年10月13日) [Reported by 石田賀津男]
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