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東京ゲームショウ2008現地レポート

コードマスターズ、「RACE DRIVER GRID」体験会レポート
いよいよ完成間近!! 2008年を代表するレースゲームが日本にも登場

10月9日~12日開催(9日、10日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)
    小学生以下は無料


 2008年9月に日本法人を設立したばかりの英Codemastersは、今回、日本法人として始めて東京ゲームショウへ出展を果たした。出展タイトルは、同社のお家芸であるレースゲームの最新作「RACE DRIVER GRID」1タイトル。パートナーであるマイクロソフトブースとセガブースにそれぞれ試遊台を出展し、英国生まれのレースゲームを大きくアピールしていた。待望の新作レースゲームということもあり、来場者の高い注目を集めていた。

 コードマスターズは、今回、TGS会場そばのホテルの一室で、メディアや関係者を招き新作のデモンストレーションを行なった。今回ご紹介できるのは、「RACE DRIVER GRID」1タイトルのみということになるが、弊誌でも取材する機会に恵まれたので、さっそく「RACE DRIVER GRID」の魅力をご紹介していきたい。ゲームの概要については、英語版を弊誌連載大人のための海外ゲームレポートで取り上げている。また、体験版も公開されているので、そちらも併せて参照いただきたい。

 「RACE DRIVER GRID」の日本での発売時期は今冬を予定し、発売プラットフォームはPS3とXbox 360。価格は7,140円となっている。

【「RACE DRIVER GRID」】
夕暮れ時の横浜ベイエリアの倉庫の密集地を走る横浜ステージ。日本のレーシングチーム「TOP SECRET」仕様のボディペイントの車で走ることもできる


■ 実車で破損あり、フラッシュバック機能など、オリジナリティの高いレースゲーム

マイクロソフトブースでは、純正のワイヤレスホイールとヘッドフォンというリッチな環境で「GRID」の試遊できた
「GRID」のコクピットビュー。車内に光が差し込み、日中レースのまぶしさがうまく表現されている。「GRID」でも他のレースゲームと同様に、複数段階に視点を変更することができる
プレーヤーの本拠地となるガレージ。最初は雇われドライバーとして出発し、自前のチームをもてるようになってくるとガレージも豪華になっていく
 まず、「RACE DRIVER GRID」の基本的な情報からお伝えしていくと、「コーリンマクレーラリー」シリーズや「TOCA RACE DRIVER」シリーズなど、幾多のレースゲームを手がけ、レースゲームに強い老舗デベロッパーとして世界的な知名度を誇る英Codemastersの最新作である。欧米では2008年6月に発売され、約150万本を売り上げている。

 レースゲームのジャンルとしては、ロードレースに特化したレーシングシミュレーションゲームであり、「GRID WORLD」と呼ばれる架空のチャンピオンシップを勝ち抜き、グローバルライセンスの獲得を目指していく。日本市場で直接のライバルとなりそうなのは、ゲームの構造が非常に近い、マイクロソフト「Project Gotham Racing 4(PGR4)」だろうか。

 ハンドリングは、基本的にカジュアルだが、「PGR4」よりややシミュレーション寄りで、ドリフトを多用するレース展開のゲームとしては、若干ピーキーと言えるだろうか。ゲームパッドより、ハンドルコントローラを推奨したくなるチューニングだ。このあたりは実際に体験版をプレイして確かめて見ると良いだろう。

 グラフィックスやリプレイなど演出周りは、当然後発の「GRID」のほうが優れているが、「PGR4」の最大の魅力であるレース中のダイナミックな天候変化、それによるレースコンディションの変化といった次世代機向けらしいギミックはない。また、車とバイクの競走といったギミックもない。

 その代わりというわけではないが、「GRID」のレースゲームとしての最大の特徴は、40車種もの実車が登場し、それらがレース展開によって外装の破損が発生するところにある。実車だが、破損しない。破損するが、実車ではない。この2パターンがレースゲーム界の通例だが、コードマスターズは昔から車の破損、それによるドライビングの変化にこだわってきた。それは「GRID」でも大きなウリとなっている。

 挙動が若干ピーキーで、車の破損もあるということは要するにレースゲームとしての難易度が高いということになるが、それではカジュアルゲーマーが付いてこないということも理解しているのか、「GRID」では、“フラッシュバック”と呼ばれる独自機能を搭載している。これはいわゆる巻き戻し機能で、クラッシュ事故や、ハンドリングに失敗した時など、レース中にリプレイシーンのように、時間を巻き戻すことができる。

 使用できる回数はゲームの難易度によって異なり、1レースにつき数回となっている。これにより、長時間レースの最後の最後で失敗して苦労が水の泡という、レースゲームにつきものの悲劇を減らすことができる。

 また、世界三大レースのひとつ「ル・マン 24時間レース」と提携し、ゲーム内で24時間耐久レースにチャレンジできるところだ。実際に24時間走ることもできるし、12時間、6時間、24分といった具合に、調整することもできる。これは「GRID WORLD」のレース成績とは無関係に、スペシャルイベントとして任意で参加することができる。

 コースは、北米、ヨーロッパ、日本が舞台。日本については、榛名山、奥多摩といった峠コースのほか、横浜ベイエリア、渋谷駅周辺など、バリエーションに富んだコースが用意されている。車種については、日本からもトヨタ ソアラ、日産 GT-R、ホンダ NSX-R、三菱 GTO、スバル インプレッサなど、「壊れるレースゲーム」としては豪華なラインナップとなっている。注意したいのは、フェラーリは一切登場しないことだろうか。

 マルチプレイは、最大12名まで対応。ランクマッチ、非ランクマッチのシンプルなモードで、ボイスチャットを交えながら対戦を楽しむことができる。オンライン機能としては、ランキング上位のゴーストカーのダウンロードや、投票によりマルチプレイモードの意志決定をはかることができるボート(投票)システム、そしてレースゲームでは定番の新しい車種とレースモードを追加するダウンロードコンテンツの配信も予定されている。

 ちなみに同社はオンロードレースの「RACE DRIVER GRID」のほかにも、オフロードレースの「DIRT」、そして今年ライセンスを獲得したF1モノ(タイトル未定)といったラインナップを擁する。これらはすべて同社が自社開発したEgoエンジンによって開発されており、レースゲームのゲームエンジンとしてはきわめて水準の高いグラフィックス、挙動を実現している。余談だが、2009年発売に向けて現在自社開発が進められているFPS「Operation Flash Point 2」もEgoエンジンが採用されており、その汎用性は非常に高い。

 さて、今冬発売予定の日本語版は、テキストおよびボイスのフルローカライズで提供される。ゲームの基本的な内容はPS3版、Xbox 360版ともに同一だが、表示解像度は、PS3版はD4まで、Xbox 360版はD5まで、サウンドについては、PS3版はDolby Digital 5.1ch、リニアPCM 5.1ch、リニアPCM 7.1chなど、複数のサラウンドフォーマットに対応しているのに対し、Xbox 360版はDolby Digital 5.1chのみとなる。いずれにしても必要十分の機能は備えているが、若干違いがあることに注意したい。

 今回取材にご協力いただいた「RACE DRIVER GRID」シニアプロデューサーの大庭将司氏は、「『グランツーリスモ』とはまた異なる、レースゲームの最高峰です。ぜひ多くのレースゲームファンに楽しんでいただければと思います」とコメントを寄せてくれた。日本語版はすでにほとんどローカライズを完了している印象だったが、現時点でも発売時期が今冬としているところを見る限りでは、年内発売は難しいかもしれない。ともあれ、2008年を代表する大型レースゲームだけに、発売日の正式発表を楽しみに待ちたいところだ。

【渋谷、ミラノ、ワシントン、サンフランシスコ】
渋谷ステージは、ネオンの演出と、全体の色彩が素晴らしい。欧米ステージの完成度も高い。空気感の演出とライティング、ボディに対する環境の写り込み、白煙のエフェクトなどが、レースにかつてない臨場感をもたらしている

(C) 2007 The Codemasters Software Company Limited ("Codemasters"). All rights reserved. "Codemasters" is a registered trademark owned by Codemasters. "Race Driver GRID" and the Codemasters logo are trademarks of Codemasters. All other copyrights or trademarks are the property of their respective owners and are being used under license. This game is NOT licensed by or associated with the FIA or any related ompany. Developed and published by Codemasters.

□コンピュータエンタテインメント協会(CESA)のホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「東京ゲームショウ2008」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□コードマスターズのホームページ
http://www.codemasters.jp/
□「RACE DRIVER GRID」のページ
http://www.grid-game.jp/
□関連情報
【6月27日】コードマスターズ、日本展開第1弾ソフトを今冬発売
PS3/Xbox 360「RACE DRIVER GRID」
http://watch.impress.co.jp/docs/20080916/grid.htm
【6月27日】Game Dudeの「大人のための海外ゲームレポート」、「GRID」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080627/kaigai27.htm
【7月19日】Codemastersブースレポート
新作TPS「DAMNATION」、MMO「Jumpgate」に注目!
ミリタリーファン待望のFPS「OFP2」新情報も
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080719/cm.htm

(2008年10月12日)

[Reported by 中村聖司]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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