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会場:幕張メッセ
ただし……ここから先が「アイレムらしいおおらかさ」とでもいうべきか。肝心のプレイアブル出展はPS3「みんなでスペランカー」のみで、それ以外はすべて映像出展。近くにいた担当氏に思わず「まさか『絶対絶命都市3』が間に合わなかったから起震車を……」と質問すると「いやいや、これは当初から決めていたことです!」とキッパリ否定される。 事情を知らない海外の来場者は起震車を何かのアトラクションと勘違いしていたフシもあるが、本出展は極めてマジメな理由に基づくもの。実際筆者も乗ってみて、震度5、6、7と体感するうちに「これがもし自宅で発生したら」と想像し、嫌な汗をかいてしまった。小学生の頃、避難訓練の一環で起震車に乗った記憶はあるが、東海地震を想定した震度7をこの歳になってあらためて体感すると、その衝撃たるや凄まじいものがある。
PSP「絶対絶命都市3」に興味がある人はもちろん、筆者をはじめとする“日ごろ防災意識が薄い人たち”は襟元を正す意味で同社ブースを訪れてみるのもいいかもしれない。無論、起震車に乗って「絶対絶命都市3」に興味を抱いたり、そのまた逆も正しい流れといえる。なお、TGS恒例となった冊子「アイレムぶるるん」は最新号の2008が無料配布されている。数に限りがあるため、欲しい人は同社ブースまでお早めに。
■ PS3「みんなでスペランカー」
グラフィックは3Dモデルでアレンジされたリニューアルとクラシックから選択可能。面白いのは、ロープの揺れについて補助機能のオン・オフがゲーム開始時に選択できること。スペランカーといえば「ゲーム史上屈指の虚弱体質」、「すぐ死ぬ」など難易度が取りざたされるが、なかでもロープは相当神経を使う要素。これをオンにすると、ロープが鉄柱じゃないかというほどガッシリしてビクともしない。アーケードやファミコン版を体験していない世代向けの機能だが、一度味わってしまうとこれがなかなか……。このあたり、マゾかストイックな人はオフに、それ以外はオンにするのが普遍的な姿になりそう。 ゲームはシングルプレイとマルチプレイの2モードを用意。マルチプレイは「みんなで一致協力して難局を乗り越えていって欲しい」という趣旨のもと協力のみで、対戦などは用意されない。開発時は検討されたというが、武器が「扇風機」というスペランカーの本質を考えると、それはとても正しい姿勢といえよう。ちなみに、ゲーム中に登場するゴーストは全部で3種類。巨大なゴーストは間合いをとって扇風機を回さないと追い払えないが、協力プレイなら全員一斉攻撃で瞬時に撃退できるという。 ステージは全100ステージ、10エリア構成。シングルプレイの場合、ステージ終了ごとにセーブが可能。マルチプレイは仕様など未定の部分が多いといい「これ、たとえば4人全員で100ステージ一気にクリアするとしたら、何時間くらいかかるんスか?」と質問したところ「もしそうなった場合……えーと(暗算中)ざっと6時間くらいでしょうか」という実におおらかな回答が得られた。個人的には100ステージノンストップ4人マルチプレイの苦行(?)にチャレンジしてみたいが、実際どうなるかは定かではない。ダウンロード専売タイトルで、今冬配信予定。価格は未定。
なお、一般公開される11日と12日、同社ブースで本作を体験プレイした人には「スペランカー缶バッジ」がプレゼントされる。数に限りがあるため、欲しい人は早めに同社ブースを訪れたほうがいいだろう。
(C)Tim Martin (C)2008 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC.
■ PSP「絶対絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-」(映像出展)
今作では、災害時の神事状態を「心理ゲージ(ストレス・癒し)」システムで表現。不安や恐怖心からくるストレスが主人公の生命力(HP)を少しずつ蝕んでいく。それとは逆に、やさしい言葉、心に沁みる歌声などは、精神を文字どおり癒してくれる。主人公の性格は、困っている人への対応、行動の大胆さ、危険なシチュエーションにおけるとっさの判断など、プレーヤーの選択や行動で徐々に変化。主人公の性格はゲーム攻略法に大きく影響するといい、心理ゲージとあわせてチェックしたいポイントだ。
PSP本体のADHOC通信機能を介した最大4人までのマルチプレイをサポート。詳細は明らかにされていないが、崩壊都市での臨場感が共有できるという。ゲームを進めていくと、実際の災害に役立つ「災害マニュアル」が入手できるなど、今回の出展内容とあわせて「マジメ」な制作姿勢が際立つ要注目作。2009年発売予定で、価格は未定。
(C)2002 2008 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC. All rights resereved.
■ PSP「なりそこない英雄譚 太陽と月の物語」(映像出展)
かつて世界の中心に屹立していた「世界樹」と呼ばれる巨木。そのはるか上空には天秤が浮かび、天秤の腕にはそれぞれ太陽と月がぶらさがっていた。天秤が一周すれば1日が過ぎ、太陽が照らす日向を昼、世界樹にさえぎられた日陰を夜と人々は呼んでいた。あるとき、人々は世界樹の寿命が尽きようとしていることを知る。世界は、世界中とともに滅ぶ運命なのだろうか……。 主人公は、仲間たちとの出会いや転職、モンスターとのバトルを重ねつつ「次なる世界樹の種」を探す旅に出る。主人公は仲間や敵の「心の声」を聞くことができ、それに応じた行動によって裏切られたり、告白されたりとさまざまに展開していく。戦闘時に手助けしたり、アイテムなどの物を買い与えるか否かなども影響するようだ。
一風変わった点としては、主人公キャラクタがいつでも変更できること。10名を超える候補者から好きなキャラクタが選択可能で、あぶれたキャラクタはライバルなどで登場するという。職業は、戦士、魔法使い、手品師、心の旅人など、ファンタジー世界では普遍的なものから変り種まで40種類以上が登場。職業も装備する武器で自由に変えられる。2009年冬発売予定で、価格は未定。
(C)2008 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC. All rights resereved.
■ PSP「戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱」(映像出展)
軍団は、鉄砲隊を中心に遠距離攻撃で相手を圧倒したり、騎馬隊を中心に機動力でかく乱を狙うなど、編成次第で好みの戦術を打ち出すことが可能。合戦は、将棋盤のような正方形のマス目で区切られたボード上に、軍団からカードを選んで配置。罠や伏兵を配置したり、挟み撃ち、陣形などの要素も存在。相手の本陣を陥落させれば勝利となる。 フィールドは3Dグラフィックで表現され、地形の種類や高低差はもちろん、雨天によりくぼ地が浸水し泥濘に変化したり、降雪で軍団の進軍が差し支えるなど、天候の変化も重要になってくる。ゲームの進行は「同時ターン制」を採用。交互に手を進めていく必要がないため、奇襲や伏兵などの駆け引きがより生きてくるという。 ゲームモードはシングルプレイと通信対戦が用意されており、前者は40人の戦国大名からひとりを選んでプレイするキャンペーンモードを搭載。内政で新規カードを入手し天下統一を目指す。通信機能は、対戦だけでなくカードトレードやインフラストラクチャモードによる追加カードのダウンロード配信にも対応する。
カードイラストには、末弥純、寺田克也、藤真拓哉、陸原一樹、風間雷太、せんのあき、BASKERVILLES、F.S、NA2、RARE ENGINE yocky、一徳、伊藤サトシ、緒方剛志、音楽ナスカ、カズアキ、木村明広、末次誉亮(アルファシステム)、丞悪朗、仙田聡、添田一平、ツカモト、戸橋ことみ、中川悠京、長澤真、成瀬ちさと、ひたき、前河悠一、正子公也、雄一郎など多数のクリエイターや作家を起用。11月13日発売予定で、価格は5,040円。
(C)2008 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC. All rights resereved.
□アイレムのホームページ (2008年10月10日) [Reported by 豊臣和孝]
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