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会場:ゲームオン本社 株式会社ゲームオンは9月4日、同社内でFPS「Alliance of Valiant Arms」(以下、「A.V.A」)の記者発表会を開催した。「A.V.A」は韓国Redduckが開発したFPSで、最大8vs8の対戦が楽しめる。韓国ではNeoWizが2007年7月より基本プレイ無料のアイテム課金制による正式サービスが行なわれている。
ゲームオンは9月5日正午から6,000人規模のクローズドβテスターを募集し、クローズドβテストを9月29日から10月12日まで実施する予定だ。オープンβテスト、正式サービスの日程は未定で、サービス形式は基本プレイ無料、アイテム課金制を予定している。
■ 3すくみの関係の兵種、多彩な仕掛けのミッションなどの要素を盛り込んだリアル系FPS
続いて本作のプロデューサーを務める井上洋一郎氏から「A.V.A」のゲームの詳細が語られた。「A.V.A」はある時期から分岐した架空の現代を舞台としている。「A.V.A」の世界では、2005年12月にロシアの大統領の下、旧ソ連の分立した国家が再び統合されNRF(Neo Russia Federation)を形成する。NRFは近隣諸国に進駐を開始する。EU(European Union)はこのNRFの動きに反発、ドイツやフランスなどを舞台に激しい衝突を繰り返すことになる。 プレーヤーはNRFかEUに所属する兵士として戦うことになる。ロビーでルームを作り、プレーヤーを募る方式で、最大8vs8の対戦が楽しめる。プレーヤーはキャラクタ作成の時点でNRFかEUを選ぶのではなく、各マッチごとにどちらの陣営に所属するか選ぶことができる。 本作の通信方式は韓国ではP2Pだったが、日本ではルーターを使ってプレイするユーザーが多いため、サーバークライアント方式に変更してサービスするという。韓国のゲームを日本でサービスする際に一番ネックとなる問題であるため、きちんと対策しているのは好感が持てる。なお、ゲームパッドの対応は未定とのことだ。 本作では対戦がスタートする際に、所属陣営に加え、「ライフルマン」、「ポイントマン」、「スナイパー」の3つの役割から1つを選ぶ。こちらも固定ではなく、ゲーム内で倒されると選び直すことができる。 「A.V.A」の最大の特徴がこの3つの役割が3すくみの関係になっているところである。ライフルマンは全ての部位のダメージが5%低減するため防御力に優れており、アサルトライフルの火力で中距離の戦闘が得意だ。 ポイントマンはサブマシンガンを使う兵士で、移動速度が他の兵種に比べ5%上がっている。しかしサブマシンガンの射程は短く防御力も低いため、正面でライフルマンと撃ち合うと不利だ。一方で足が速いためスナイパーが狙いにくく、スナイパー相手には有利に戦える。 スナイパーは長距離ライフルを使う時、正確性が高くなる。移動速度が遅いライフルマンに特に強いが、他の役割が装備できるヘルメットが装備できないため、耐久力が低い。このため特に接近戦に強いポイントマンには不利となる。 「サドンアタック」など韓国産FPSはスナイパーが強い作品が多いが、「A.V.A」はこの3すくみのバランスには力を入れているという。またチーム内での役割が重要になる。メンバーの構成、マップの特性などで役割を変えていくのも楽しさの1つだ。 単純に撃ち合うだけでなく、様々なルールでの戦闘が楽しめる。「爆破ミッション」は指定されたオブジェクトを制限時間内に爆破するミッション。「殲滅ミッション」は決められた勝利ポイントを目指しながら相手を倒していくミッション。「護衛ミッション」は作戦時間内に目標物を護衛するミッション。奪取ミッションは輸送目標物を指定された地点まで輸送するミッション。 護衛ミッションの中には戦車を守るミッションがある。戦車はゆっくりとしか進まない。耐久力に優れる戦車は防御側のプレーヤーの盾ともなるが、攻撃側はロケット砲で戦車に攻撃を加えてくる。防御側プレーヤーは時には戦車を修理することも求められる。奪取ミッションの中には夜の戦闘もあり、暗視スコープを使うことになるが、暗視スコープは連続使用時間に限界がある。いつスコープを使うかも駆け引きの大事な要素になる。様々な要素が盛り込まれたゲームが楽しめそうだ。 対戦するとゲーム内通貨を獲得でき、それを使って武器をカスタマイズできる。また継続してプレイすることで階級が上がり、使用できる武器の種類が増え、カスタマイズの選択肢も増える。武器のカスタマイズは外見だけでなく、安定性を犠牲にして1発の威力を上げたり、トリガーの感度を調整したりと、より自分に合わせた調整ができる。ただし成長させても超人的な強さにはならないようバランスを取っているという。 また、プレイを繰り返すことで得られるスキルポイントを消費して、スキルを取ることでキャラクタを強化できる。スキルは3つの兵種それぞれ別のスキルがあり、銃の反動を押さえたり、よりスピードを上げたり、防御力を上げたりといったものがある。スキルを上げるためにはその兵種でプレイしなくてはならない。1つを集中してあげるか、3つをまんべんなくプレイして総合力を上げるか、プレーヤーによって成長が変わってきそうだ。 この他ユニークなシステムとして「分隊長システム」がある。チームに1人双眼鏡を持つ「分隊長」が設定される。この双眼鏡は敵を視認することでマーキングし、チームの仲間に敵の位置を知らせることができるのだ。敵を発見する場合、相手に知られないように注意しなくてはならないが、うまいプレーヤーが分隊長を担当することで有利に戦えそうだ。双眼鏡は地面に落とすことで他のチームメイトに渡すこともできる。 クローズドβテストでは、正式サービスに比べてプレイできるマップに制限が加えられるが、対戦ルールに関しては4つのミッション全てが選べるという。また正式サービス時には通信音声などに声優の大塚明夫さんを起用するという。大塚明夫さんは洋画でのスティーヴン・セガールの吹き替えや、「メタルギアソリッド」のソリッド・スネーク、アニメの「攻殻機動隊」のバトー役などで知られる声優だ。ゲームにどのような雰囲気を加えてくれるか楽しみだ。 課金アイテムに関しては、韓国ではゲーム内マネーが得やすくなる、階級を上げるポイントが得やすくなる、といったものが主流で、武器を直接買うという要素はない。無課金でもやり込むことで課金ユーザー並の強さを獲得できるという。スキルや武器のパワーアップ、カスタマイズにより戦いやすくはなるが、プレイ時間が絶対的な有利になるようなバランスにはならないという。
発表会では、3vs3の体験プレイもできた。「A.V.A」はUnreal Engine3を使用しており、美しくリアルな世界で対戦が楽しめる。本作のステージは自由度がウリで、様々なルートが選択できる。体験できたマップも、中心に向かう何本ものルートがあり、けっして広いフィールドではなかったが、相手の裏をかくなど移動しての戦いが楽しかった。ヘッドショットを決めると別ウインドウで敵プレーヤーが倒れるシーンなどがカットインされたり演出も楽しい。サービス時のユーザーの反応が楽しみな作品だ。
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□ゲームオンのホームページ (2008年9月4日) [Reported by 勝田哲也]
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