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アイエヌエイチ、池袋ギーゴ「3大シューティング祭り」
会場に200人以上のファンが集結!

8月30日 開催

会場:東京「池袋GIGO」

試遊台には長蛇の列。なかでも「サンダーフォースVI」は整理券が配られたほど
 株式会社アイエヌエイチは、株式会社セガと株式会社モスの協力のもと、新作シューティングゲームに関するトークイベント「3大シューティング祭り」を、東京「池袋GIGO」で8月30日に開催した。

 「3大シューティング祭り」は、プレイステーション 2用「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション(9月11日発売予定)」、Xbox 360用「雷電IV(10月2日発売予定)」、PS2「THUNDER FORCE VI(10月30日発売予定)」といった近日発売予定の各タイトルについて、関係者がそれぞれ独立したトークショーを行うイベント。

 会場には各タイトルの試遊台が設置されており、プレイ希望者による長蛇の列がズラリ。本来であれば18時のイベント終了とともに撤去される予定だったが、あまりの人気ぶりにプレイ希望者が後を絶たず、なるべく多くの人が遊べるよう急きょ予定を変更して試遊台の設置時間が延長された。DVDやCDを取り扱う物販コーナーも盛況で、入場整理券は予定の200名(枚)が底を突いたほど。文字どおり“大成功”のうちに終了した本イベントだが、ここでは各トークショーの様子をコーナーごとにご紹介していく。延べ10時間のイベント、その一部始終すべてを掲載するのは分量的に無理だが、当日の雰囲気の断片でもお伝えできれば幸いだ。


■ PS2「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」

 弊誌掲載インタビューシリーズでもおなじみの奥成洋輔氏(セガ)や、堀井直樹氏(有限会社エムツー)、並木学氏(有限会社ベイシスケイプ)が参加。まずは、奥成氏が「ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」の概要を説明。後半では「ネオクラシックモード」と呼ばれる隠し要素の映像が公開されたが、詳しい内容は製品版で実際に確認していただきたい。

 特に注目を集めている 「ファンタジーゾーンII」システム16バージョンは、開発に2~3年を要したという代物。堀井氏は「まず基板から開発をしなおした経緯がありまして。システム16ってメガドライブの1/4くらいしかメモリがない。それはないだろうと。RAMだけ増設しろって、そこから始めました」とコメント。会場には「ファンタジーゾーンII」システム16バージョンを実装した「本物(!?)」がブラストシティ2台で稼働。その横では初代「ファンタジーゾーン」が設置されており、見比べたときの“違和感のなさ”に思わず驚愕せずにはいられなかった。諸事情により筐体稼働は(一部をのぞき)今回限りだそうだが、もし可能なら「筐体」という形でユーザーが触れられる機会がどうにか得られないものかと願ってしまう。

 そもそも「ファンタジーゾーンII」システム16バージョンの開発は、社内広報ページのインタビュー記事で奥成氏が「かわりの人を出したい」と堀井氏を引っ張り出したことに端を発する。「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.20 スペースハリアーII ~スペースハリアーコンプリートコレクション~」をアーケードライクにリメイクしたいと奥成氏が冗談めかして話したところ、堀井氏は「やるならファンタジーゾーンIIだろう」と即答。「ファンタジーゾーンIIってアーケードであるんですよ。それが家庭用基板まんま(システムE)じゃないですか。あれを見たときにえらくガッカリしたんですよ。その記憶が残ってて、奥成さんに初めてお会いしたときに『セガエイジスっていうものに対して新しいアプローチをしていこう』という話をして、初見にも関わらず“こんなことをいって話の通じる人はいないだろうな”というつもりで、暴投で『俺はアーケード版のシステム16で作りたい』といったら剛速球それそのまま打ち返してきて『何だこの人は!(一同笑)』と思って帰ったんですよ。セガでも、こんな話ができる人がそうそういなくて。このネタはそれから4年くらい前に他の人にいってて『それってスーパーファンタジーゾーンとどう違うの?』っていわれて(一同笑) まぁ、あんまり間違ってないけど『その微妙なニュアンスに需要はないの? ないの? ないの~?』って。みなさん(発売にこぎつけられて)本当にありがとうございます!」という堀井氏。

 「そのとき他に実現したネタっていうと、当時秋葉原ラオックスデューティーフリー館地下で、高いマスターシステムの輸入版『ギャラクシーフォース』とか買ったよね、みたいな話をしてきて。あれは(「セガエイジス 2500 シリーズ Vol.30 ギャラクシーフォースII ~スペシャルエクステンデッドエディション~」に)入れるしかないでしょ! っていう話で収録したんですけど」という奥成氏に対して「マスターシステム版ギャラクシーフォースってハードのスペックを考えたら凄い移植で、もう“とんち”がきいてるんですよ。とんちとしか言いようがない出来。とんちだけで成立している(笑)。壁が手前に動いてくるように見えるカラーチェンジ。それに当時9,800円とか払ってたんですよ。でもさ、二十歳そこそこで9,800円てどんだけ重いか! いい時代になったなぁと思います」と切り返す堀井氏。発売日の遅れに対してファンからメガドライブ版パワードリフトが引き合いに出されていた話など、随所に細かい脱線や爆笑ネタを挟みつつトークショーは進行していく。

 「ファンタジーゾーンII」システム16バージョンは、当初2本にわかれる予定だったという。堀井氏は「解釈は色々あるんですけど、まず家庭用が好きな人は“家庭用に強化されたアーケードタイトルをやってみたい”という欲求があると思うんですよ。あとはアーケードはアーケードだから……たとえばワープで色々なところを行き来すると時間が余分にかかるじゃないですか。それって許されない仕様だと思うんですよ。そういうのをそぎ落としたテンポがいいゲーム。あとはボスはアーケード版と家庭用で変えたり。もうひとつは、どっちが先に出たかで解釈が変わるんすよ。アーケードが出て家庭用が出たのか、家庭用が出てアーケードか。グラディウスでいえば『2』と『II』みたいな感じで(会場爆笑)、2本作れば良くね? といったらスタッフが僕の後頭部を強打したんでやめました。最終的には、同じ企画書から同時に作り始めてフタをあけたらこうなった、というようなコンセプトになったんじゃないかな? と思ってます」とコメント。このあたりの顛末はマニュアルに記載されているといい、ファンの人はぜひともご一読いただきたい。

 並木氏によれば、2本にわける仕様は開発者を含め本当に揉めたという。後ほどの「サンダーフォースVI」でも登場するゾルゲール氏からは、まだ(開発が)何も始まっていないのに堀井氏宛に「ボス描いた!(会場大爆笑)」という熱いメールが送り付けられたり、周囲のスタッフだけでなく直接関連はないが噂を聞きつけられる立場にいた人たちから「ファンタジーゾーンには一言いわせろ!」と凄まじいこだわりが多数寄せられたこと、さらには「ワープとお札はファンタジーゾーンに必要だろう」という信念のもと、奥成氏がゾルゲール氏やパッケージを描いた中井氏の3人で結託して「ギャラクシーフォースの打ち上げ」と称し堀井氏を呼び出して酒を飲ませ意識が朦朧としているうちに説得した(結果として、お札は堀井氏が頑なに拒んだためナシ。ワープもさんざん揉めた挙句に現在のアーケードライクな仕様に落ち着いた)話など、“セガ”にまつわる人々の“情念の濃さ”を偲ばせるナイスなエピソードが次から次へと飛び出してくる。

 おもに聞き手役に徹していた並木氏だが、ここで進行を無視した奥成氏により強引に槍玉(?)にあげられてしまう。ROMが完成した最後の最後に「クレジット音が増えている」という、ゲーム開発に携わったことがある人なら身の毛もよだつ話が暴露され「すんません。でも前からやりたかった。to doリストにはもう入ってたんで、やっとできた! あ、最後かぁ~と」コメント。印刷物は〆切が早いにも関わらず、それが終わったあとでも隙あらば曲を増やしていたという並木氏。それだけ徹底してこだわった曲の聴きどころは、やはりFM音源(YM2151)。サウンドドライバはZ80用プログラムで書かれているが、それも初代ファンタジーゾーンとほぼ一緒。「ああいう音しか鳴らない」といい、音量変更や周波数をずらすコマンドもない。それでもサンプリングとMIDIを使わなかったのは「それだと実機(システム16)で動かないじゃん(堀井氏)」とこともなげに言い切る。

 初代とIIの音楽的なミッシングリンクについては「どんな音楽が一番喜んでいただけるだろう?」と非常に悩んだという。他の開発者に「どうしたらいいですかねぇ?」と質問するも、皆余裕がないので返事が得られない。新曲、単なるグレードアップや置き換えも一通りやってみたが、どうもしっくりしなかったといい、結果として奥成氏が「そろそろできたかな?」と連絡した際に「初代サウンドのソースデータをもとに、これから作曲する」ことに決定。各面それぞれ異なる姿勢で取り組み「当時のセガサウンド・リスペクト。17歳の俺がセガに入社したつもりで書いてみた」という並木氏。ソフトと同日にサウンドトラックCDのコンプリートアルバム「ファンタジーゾーン ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロング・コンプリートアルバム」が発売されるため、気になる人はこちらもチェックしてみるといいだろう。

【奥成洋輔氏】【堀井直樹氏】【並木学氏】
システム16で実際に稼働している「ファンタジーゾーンII」システム16バージョン。真横で稼動中の初代と見比べたときの“違和感の無さ”は強烈



■ Xbox 360「雷電IV」

 第2部は、モス代表取締役の駒澤敏亘氏、企画の工藤寅生氏、ディレクターの星野仁氏、サウンドコンポーザーの佐藤豪氏が登場。本作はシリーズ初の自社販売タイトルになるといい、駒澤氏はやや緊張気味。諸事情により発売日が10月2日に延期されてしまったが、そのぶん不具合の解消などさらなるクオリティアップに努めるとコメント。

 モスは、セイブ開発でデザイナーを務めていた駒澤氏が立ち上げた開発会社。セイブ退社後も浜田社長と懇意にされており「雷電III」からシリーズの開発メインを正式に担当。2000年頃に「そろそろ(初代雷電)世代が交代してきて、忘れられると寂しいよね。初代から綿々とつながる感動をどこかで誰かが引き継いでいく。多目的に雷電というものが心に残っていけばいい」という話になったが、その時点では2Dシューティングが“どん底”にきている状態だったため、何か仕掛けがなければと思い、2004年にタイトーから業務用3D汎用基板「Type-X」が発表され、それを機に「時期的にもいいだろう」と「雷電III」、「同IV」をリリースしたという。

 AC「雷電IV」が長期間のロケーションテストを経てリリースされたことについて、星野氏は「前作はスケジュールなどの諸事情で消化しきれなかった部分があるという共通認識が私と駒沢のあいだにある。実際、ショウへの出展やロケテストで思った以上に色々な調整内容が洗い出されたので、ビジネス的にはあせって出すという手もありましたが、駒沢が許してくれるのをいいことに、色々な人たちの感想をロケテと調整の繰り返しで反映させることができた。最近にしては珍しいのかな、という気はします。ただ、スタンスとしては長く遊んでもらいたいというのがありましたので、 今後うちが作っていくものは、雷電に限らずそういうスタンスで作っていければと思います」と説明。

 移植プラットフォームにXbox 360を選定したポイントについて、駒澤氏は「Windowsベースの基板で、マイクロソフトが出しているコンシューマハード。機械的なところで通じるものが多い。完成度の高い移植が可能で、元々の性能も高い。ただ、一番大きいのは『ネットランキング』。元々シューティングは“ゲームセンターというコミュニティのなかでランキングを楽しむ、育てていく”という、ひとつ遊びの目的があった。Xbox LIVE アーケードであれば同じようなことができる。これは初代雷電の頃に近いんじゃないか」と説明。開発期間は約1年ほどで、実際の移植作業は8カ月前から行なってきたという。

 グラフィックスに関しては、Type-Xを性能面で上回るXbox 360というプラットフォームの特徴を生かし、ボス、背景など、容量の許す限り描きなおしやクオリティアップを図ったという。駒澤氏がデザイナー出身ゆえ、描きなおしやクオリティアップの要求水準が高く、なかなかオーケーが出ないため開発陣は大変苦労したという。開発コンセプトは「完全版・雷電IV」。徹底した調整、新ステージなどで「本気で殺しにかかってくる弾(工藤氏)」もあるなど、刺激に満ちたキーワードが飛び出す。元々はアーケード版に新ステージ2面を追加するつもりで始めたものが、忙しい駒澤氏が目を離したすきに「既存面も、ちょっとだけ調整かけようかな、といじりはじめたら楽しくて、まだまだ調整できるな。1面やっちゃった以上は、もう止められないでしょ(星野氏)」と残りの面も調整を敢行。コンシューマはロケテストができないため色々な人にプレイしてもらい、意見をもとに再調整していったという。

 難易度は全部で8段階。最も難しい「アルティメットモード」は「解ける人がいたら凄いなぁと思う。自分もシューティング好きで昔からやってはいるんですが、B級、C級でクリアが精一杯。アルティメットの弾を見切れる人がいたら、諸手をあげて『見学させてください!』と思っています(星野氏)」とコメント。ただし、リプレイ機能はランキングのアーケード、Xbox 360用のふたつのみ対応。すべてに対応させることも考えたが、モードを細分化して人が少なくなるよりも絞ったほうがいいと判断した結果だという。

 「雷電V」の可能性について駒澤氏は「今すぐ『いつです!』というのは難しいんですが、モスはシューティングを作る環境に適していると思っています。大小さまざまなメーカーがありますが、大きくなると目のいく方向が変わってくるし、小さいと力加減の問題が出てくる。今モスが置かれている状況は、規模、重み、センスなど“縦シューティング”を作るのに丁度いいのではないか。基本的にはシューティングを作り続けていきたい。ただ『雷電』シリーズは新しい武器のアイデア、発想、驚きがないと華が咲かない」とコメント。セイブ開発時代の話だが、プラズマレーザーひとつとっても1年以上を費やしたといい「武器としての性能、見た目の派手さであるとか。当時、初代雷電が(ピーク的に)終わる頃は、ユーザーの腕前に大きな開きができた。その人たちすべてをカバーできるような。結果として“サラリーマンレーザー”と呼ばれたりしましたが、それはたぶん正しい呼称なんです。それを考えて作られていますから。色々やっていった結果、それだけの時間がかかってしまった。今度はそうならないように(笑)」と駒澤氏は説明する。

 楽曲について佐藤氏は「依頼を受けたとき、半分くらいは過去作品をアレンジして欲しいということでスタートした。全曲入れられなかったんで絞ったんですが、やはりユーザーさんが好きな曲を入れるのが一番。自分はもちろん、池田さんにも色々調べてもらった結果、曲が選出されました。追加ステージの曲は、ずばり言ってしまうとIIからのアレンジ」と説明。最も気に入っているのはエンディング曲。元々はステージ曲として作ったもので、マスターアップ後にゲームセンターで聴こうとプレイしたら、どこにも出てこない。連コインしてもダメで、ネットで出回っている動画をチェックして、はじめてエンディングに使われていることを知ったという。エンディングだとサビまでワンコーラス聴けないため、サウンドトラックCDでゆっくり聴いて欲しいという。ちなみに、エンディング曲にしようと決めたのは駒澤氏。「エンディングにピッタリといわれたら、そういうふうに思えてきました。結果して正解」という佐藤氏。CDにはスーパースウィープの細江氏がアレンジした曲も収録されており、GMファンはこのあたりも要注目といえそう。

 トークショウでは、佐藤氏によるゲームの実演も行なわれた。キーコンフィグ、画面サイズの回転、変更、湾コントローラーのアナログスティック2本同時使用にも対応したダブルプレイなど、多彩な機能を搭載。ダウンロードコンテンツで提供される追加機体は「雷電マークII」と「フェアリー」の2種類で、価格は80マイクロソフトポイント。フェアリーの注目点は紫色のウェポン「バブルランチャー」。初期状態は凄く弱いが、最強になると相当な威力を発揮。機体を左右にゆらすとショットがワイドに広がっていく。サブウェポンもフェアリーらしく花、葉、羽を模したグラフィックになっている。雷電マークIIは、4番目の武器として「いつも要らない子といわれていたので、いたたまれなくて。個人的にも思い入れがある(星野氏)」緑色のプロトンレーザーを搭載。威力はかなり上がっているといい、使いこなせば「やればできる子、玄人向け」とコメント。使い慣れるとヤミツキで、緊急回避に使えないボムも攻撃的に使えば「最強。一番スコアが稼げるんじゃないか。大器晩成型(駒澤氏)」とコメント。さらなる新機体の追加に関しては未定だが「長く遊んで欲しいため、今後の検討課題(星野氏)」としている。

【駒澤敏亘氏】【工藤寅生氏】【星野仁氏】【佐藤豪氏】



■ PS2「THUNDER FORCE VI」

 3部は、ディレクターのゾルゲール哲氏、メインコンポーザーを務めるTAMAYOさん、2部に引き続いて佐藤豪氏が登場。製作状況について質問されると「イェー! 順調じゃねぇけどやってるよ! 大変だよもう! 2ちゃんねるで俺のこと叩いてるのオマエラだろ、まったくもう!(会場大笑) こっちは大変なんだよ!!」と、いつものノリで聴衆のテンションをグイグイ引っ張りあげていく。

 心境について聞かれると「まず一番いいたいのは、みんな本当にありがとう! シューティングのために集ってくれて。あのね、今、シューティング大変なんだよ! でもね、こうやってみんなが集って盛り上げてくれたら、ひょっとしてまた次があるかも!? な感じまでキテるわけ!! まずはありがとう。ヨロシク!」と感謝の意を明らかにした。プロジェクトの開始時期については「これはだいたい去年の4月くらいかな? シューティングってね、今セガで作ろうとするじゃん。『止めろお前』って普通止められんのね。もう死ぬことわかってるから。でも、考えようによっては、シューティングっていうのが、またこうやってきちんと集ってくれてるわけでしょ? これがビジネスになるんじゃないかな、っていうのをお面とってマジメな顔で説明したら、なぜか通っちゃったの!!(会場笑) だから、そこでなんとかお話を進めて、いやホントに。1年たってゲームができて、俺が一番ビックリしてる感じ」とコメント。

 コンセプトについて具体的な説明を求められると「ここにいる皆はマニアだと思うから正直にききます。サンダーフォース、それぞれ好きだろ? 2、3、4、5、それぞれ好きだけど、全然違うでしょ。あれ、たぶんどこのやつも皆怒るんだよ。8方向スクロールにしろとか、『サンダーフォース!』って叫べとかね。どうせだったら、じゃぁ全部入れてやろうって始めたわけ。もうちょっと具体的な話をすると、みんなたぶん一番新しい『5』が好きでしょ。『5』は3D演出を使った豪快プレイ、あれ本当に気持ちいいと思う。あそこに特化してると思うんですよ。一方『3』とか『4』とかはコンシューマーハードで一番エッジが立ったメガドライブの性能を使って、きちんと面白いゲームを作っている。今回『6』は、その両方を(ひとつの作品内で)棲みわけできないかなぁというのがコンセプト。今(試遊台で)遊んでもらったけど、1~3面は難易度がイージーで武器が死んでもなくならないってことでかなり『5』に近い。ただ、これが4面以降になったら……みんな死ぬよ、きっと! しかも今の(試遊台の)自機は初心者向けなので武器もクローもなくなりません。でも、ちゃんと武器もクローもなくなるモードがあるので、それをやったとき初めて『あぁ“5”とは違ってそれなりに死ぬんだな』というのがわかると思います」とコメント。このあたり、シリーズそれぞれが内包していた長所、短所を埋める形でゲーム内に取り込んでいるという。

 音楽に関しては「いろいろ難しいのよ、大変なんだよ。そこらへん、まず察してくれ!」と前置きしつつ「ガラッとかえるしかなかった。でも、そういったとき、たとえばあの“ギターサウンドもどき”をただ作られても嫌でしょ? そこに1本スジが通っていないと。私本当に物凄くシューティングが好きで……まぁそんなに上手くないんだけどね……シューティングの音楽っていうとやっぱり、熱くて、激しくて、そして儚いんだよ。儚くメロディアスなんだよ! これが入ってないとシューティングの音楽はなっちゃいない! といったところで、じゃぁ誰かなと思うと、私の心がTAMAYOさんの方に向いていったと。自転車通勤中のipodの中身がレイフォース。あのノリが是非なきゃ困るなぁ! と思ってお願いした。佐藤さんも、もちろん。ボス曲、いいよぉ! サウンドの皆さん、すっごいつわもの揃いなんだけど、誰ひとりスケジュール守ってくれなかった!(会場笑) でも佐藤さんだけはキチッと守って一度もリテイクがない素晴らしいサウンドをあげてくれた。これは、さすがシューティングのノウハウがある佐藤さんならではだと思う。特にラスボスは、俺一言しかいってないのにこんないい曲あげてもらっていいのか? ってくらいいい感じであがってる。あと、ここにいないけども、グラディウスの古川さん、毎回おなじみの金子さんも含めて、元々のサンダーフォースの音はたとえ使わなかったとしても、これに……えー、なんつーか、絶対に負けない、勝ってるくらいのところまできたんじゃないかと思ってる」と力強くアピール。

 賛否両論ある漢字フォントについて質問が及ぶと、会場から自然に大笑いが発生。「笑うんじゃねぇよてめぇら! なに笑ってんだよ! あれがいいんだよ!」とアジるゾルゲール氏。「まず最初にいっとく! 皆、漢字漢字っていってるけど、あれ漢字じゃないから! これもいっとくけど、漢字は消した! 俺、毎回あの新篆体(しんてんたい)っていうんだけど、あの字が好きで好きでしょうがないんだけども、あんまり評判が悪いから、あれは消した! ただ、読めない漢字みたいのがあるでしょ? あれは今回のストーリーに物凄く深く関わる部分なんで、あれは外せない。で、最後まで遊んでくれ。できればハードモードをクリアしてくれ。そのときに『おっ、いいじゃん!!』とたぶんいってくれるんじゃないかなと思ってるところなんで(不満は)最後までやってから言っていただけると助かる。あれはねぇ、悪くないと思うよ?」と説明。

ライセンシーと契約すべくゾルゲール氏とともに佐世保を訪れたプロデューサー氏。また怪しいお面を……
 オマージュ部分に関しては「サンダーフォースって、皆さんのなかで伝説になってると思うんだけども、実質的にあまり何もあまり残ってないのよ。今回イチから新しくそこに挑むにあたって『ちょっと、俺がイチから考えたサンダーフォースだぜ!』ってやるのも、みんな嫌だろ? せいぜい漢字であのザマだろ?(会場笑) もう、あんなもんじゃないぞ俺が好きに作ったら!! サンダーフォースって『5』がようやくサターンだったけど、きちんとポリゴンになった例ってないのよ。もうひとつ、毎回必ず歌舞伎のように紅い火の面があって、青い水の面があって、緑の森の面があるのよ。そこはやっぱり、サンダーフォースをきちんと遊ぶっていったときには、絶対に外さないと思った。俺にとってサンダーフォースは“メガドラのとっても遊びやすいシューティング”ってところがあったので、そこは外さないようになってる。ただ、4~6面、ここから断然違ってくると思う。特にラスボス! あれは見たら忘れられないと思うので、是非その目で見て呆れてくれ! ちゃんと違うところも入ってるんでね。変えてくれ、変えてくれるなというのがあると思うけど、でも最後まで遊んでくれたら……あんまり偉ぶるとアレなんだけど、きちんとやってるつもりなんで。見てから判断してくれると嬉しいかな」と、独特の言い回しでユーザーに訴えかける。

 オーバーウェポンに関しては「新作が出ますといって、オーバーウェポンが無かったら、嫌だろ? サンダーソードじゃなくてオーバーウェポンが欲しいだろ? 嫌だよな、あんな短いの! だからあれは外せないものとして入れました。ただ、オーバーウェポンというものをあまり前面に押し立てちゃうとゲームが破綻するのはみなさんが想像してるとおりなので、そこは明らかに“棲みわけ”という形でやってます。具体的には、オーバーウェポンは何のためにあるかというと“サクサクプレイするため”です。サンダーフォースを遊びたいとき、いっつもハードモードでゴリゴリやりたい わけじゃないよね? 会社から帰ってシュンとしたとき、ラスボスと20分戦ってるとか嫌だろ? ああいうときのために、物凄くサクッとやりたいんだったら、オーバーウェポン主体。そのかわり、オーバーウェポンってボーナスに換算してるのよ。使っちゃうとボーナスがガクッと減るの。もしも稼ぎたいなら使うのは損。これも言っておくけど、オーバーウェポンを使わないからといってプレイがダラダラ長引いたりはしないよ。稼ぎの点で不利になるってだけだからね。オーバーウェポンは、ひとつが初心者向け、もうひとつにはプレイフィードをきちんと面白くするって頑張って入れているところでございます」と説明する。

 難易度の調整は、ゾルゲール氏自ら「ずーとやっている」とコメント。開発元は「これも事情があって名前は明かせないけど、変なところじゃないよ。ちゃんとしたところが作ってる。物凄いこだわりがあって、ちっともスケジュールを守らないんだけど、最初から最後まできちんとやってきてくれております」といい「だから未だに遊んでて……(試遊台で)1UPがやたらめったらあったでしょ? あれ、ラストで集計してます。ボーナスになってる。だから、あの1UPをいかに集めていくとか、今は武器がなくならないけど、武器が無くなるモードでいかにどういう順番で武器を集めるかっていうのは、きちんと使いこなしてあります。あと、今はまだ明らかになっていないけど、マニアのみなさんがゲロを吐くような凄くマニアックなモードもちゃんと入ってるから! そこまでやったとき(試遊台の印象で)これ見て簡単だなぁとかオーバーウェポンで終わりじゃんとか思っている人は、ぜひゲロを吐いて欲しいと思います」とアグレッシヴなコメント。

 ストーリーに関しては「1~4と5をなんとかつなげたい。1~4と5って全然違う。ゲーム性だけではなく、ストーリー的にきちんとまぜてあげようと思ったのがお話の始まりです。そこでちょっと話が戻って『なんであの字?』という話が出てくると思うんだけど。みんな思い出して欲しいんだけどさ、サンダーフォース1~4って“銀河連邦”っていうどこか遠くの星の世界の話じゃん。みんな英語しゃべってるじゃん。パイロットがロイ・S・マーキュリーってお前は何人だ! とか、そういうところあったでしょ。そこらへんの設定をちゃんとして、考証もしてる。あの視点をとって、再構成してみたらどうだ? ってところをちゃんとやってます」と説明。

 「サンダーフォース2~3をやっているときに英語をしゃべっているのは、僕らが日本で洋画を見たら吹き替えてるのと一緒で、あれは翻訳しているという解釈が成り立つ。でも、もしも銀河連邦と地球が出会ったとするじゃん。星間文明だよ? 全然違うはずじゃん。こいつらが両方英語をしゃべれたら、かえってSF的に嫌だろ? 絶対嫌だろ!? で、こういうとき皆よくやるのがゼントラーディ語とかメルキア文字とか、実はアルファベット1個変えただけとか、やるじゃん。あれSFとしてどうよ? よく見るとローマ字で書いてあったりすんの。皆、本当にサンダーフォースの世界がSFとして好きだったら、あそこもちゃんと再構成して、デタラメの言葉とかアルファベットをちょこっといじっただけってのは絶対に止めたいと思ったんだ。

 だから、今『読めない字が出てくる』って皆思ってるだろうけど、あれ実は中央アジアで今は絶滅しちゃった西夏(せいか)文字を使っています。西夏文字って最近まで解読されてなかったんだけど、大学の先生のところで訳してた。だから、今回のエンディングとか、あそこらへんはサンダーフォースが好きな人ならグッとくる言葉が“すべて異星人の言葉として”きちんと言語体系、文字体系をもった言葉として翻訳されてます。ボスが出るときにさ、また別のわけのわからない文字が出るでしょ。あれはモンゴル語だ。しゃべっているのは、モンゴル語の偉い先生。なんでかっていうと、銀河連邦とオーン帝国が戦ってるでしょ。で、もしも銀河連邦のほうがなぜか地球の西夏文字を使っているんであれば、西夏王国っていうのは現モンゴルね。あそこに滅ぼされたんだな。だから、そこらへんの関連をちょっと匂わせてやってます。で、普通に出てくるモンゴル語は、今モンゴル人が普通に作ってるウイグル語。そのかわり、オーンの紋章が出てくると思うんだけど、あれは元時代のパスパ文字。あれとオーンを結びつけて大学の先生に文字を発掘してもらってる。

 だから、一見デタラメに見える文字の部分かもしれないけど、あそこスッゲェ気合入ってるから。どうか、今は単なる漢字もどきに見えるかもしれないけども、どうか最後まで見てくれ! そこらへんがSFとして……話が最初に戻るんだけど、1~4と5をつなぐストーリーとして一応組み立ててみたつもりだ。それでやっぱり納得いかなかったら、俺を怒ってくれ!!」と、その強烈なこだわりのほどを明らかにした。

 久々にシューティングゲーム楽曲を担当されるTAMAYOさんは、オファーを受けたときの心境をきかれて「結構昔すぎて、覚えてない(笑)」と一言。サンダーフォースシリーズについては存在は知っていたが、オリジナルを聴いたのは「VI」の作業を終えてからだという。楽曲に対するアプローチは「そうですね。熱い感じ、ですか?」と説明。ゾルゲール氏が強くお願いしたのは“メロディアスに”ということ。「TAMAYOさんの曲ってね、せつないのよ。熱くて激しいんだけど、どこかで『あ、こいつ死んじゃうんだな』って儚さがいつも漂ってんのね。それはね、シューティングやってるこの(お客さん一同を指して)周り見てみろ! 盛り上がってるけど、家帰ったら寂しいんだろうなというあの儚さ! どこかあそこに通じるメロディアスさを……ってそんなこと言ってないけど、結構盛り込んでくれたらどうかなぁって、メロディ、メロディって強くお願いしました」と補足する。苦労した点についてきかれると「ゲーム音楽からかなり遠ざかってたので。それにサンダーフォースって凄く歴史があるゲームだから、その世界に入り込むっていうのが結構大変でした」とコメント。

 佐藤氏が担当したのは、全効果音と5面以外のボス曲すべて。サンダーフォースはX68000版を個人的に体験したことがあるだけで、それ以外は未プレイ。ムービーの効果音がショボイとユーザーから言われた点については大変憤慨しているといい、これについてはゾルゲール氏が「あれね、アサインが変だったから。今ちゃんと鳴ってるよ? 製品版ではちゃんと鳴ってる。そこらへん外すわけねーだろ!」とフォロー。このあたり、不安を抱いていた人は安心していただきたい。

 イベントでは、ゾルゲール氏が4面をデモプレイしつつ今回のストーリーをざっと説明。「今回の舞台は銀河連邦です。でも、見ればわかるとおり飛んでいるのは地球の機体です。バスティール……みなさんいわなくてもわかるよな? バスティールが流れ着いたのと同じように、今回はバスティールの大騒動から10年後、今度はオーン、正確にはオーンファウストだ。地球に攻めてきたという設定でございます。そうなると、やっとの思いで封印したバスティール。でも、あれを使わないとオーンにはかなわないんだよな。そこで、封印していたバスティールが、あれは元はといえばライネックスの機体だから、オーンが攻めてきた場合に非常装置が組み込まれていたという設定なんですね。だから、銀河連邦っていう地球人たちが聞いたこともないところなんだけど、そこの本星目指して救援を求めてくださいっていうんで、このフェニックスは……1、2、3面と選べると思うんだけども、わずかに解読されたバスティールの記憶素子のなかから銀河連邦の本星を目指して探しているっていうストーリー。だから、それぞれ見たことあるでしょ。あれは本当にこれまでの地図のなかに出てきた星の、ライネックスが記憶していたところに飛んだって感じなんです。

 そこをやって、4面になってようやく銀河連邦の本星にたどり着くといった話になります。連邦は連邦でオーンファウストとやりあってるわけだから、連邦の本星っていうのは物凄い戦場になってる。まさに、オーンファウストの衛星軌道上からの爆撃を受けている戦場にフェニックスが突っ込むって話になってます。で、考えたらさ、地球はバスティールが出てきたおかげであんなに大騒動になるってことは、地球側の機体がそんなに強いわけないじゃん? オーンと連邦との戦いにまぎれこんで、普通に考えたらフェニックスが活躍できるわけないでしょ。でも、機体としては一番強いでしょ。ここらへんの秘密も、きちんとストーリーに織り込んでる感じなので、ぜひ頑張ってハードあたりをクリアしてみると『なんでこのフェニックス、時代遅れのツギハギの機体が勝てるか』ってのもわかると思う。で、それがどうしてバスティールがあそこまで力を持っているかってとこにもつなげてみたつもりなので、どうかそこらへんも楽しんでください」と説明する。

 最後にゾルゲール氏は「あのね、俺シューティング好きなんだよ。みなさんも好きでしょ? でも今、シューティングって作ってる側からいうと“作るだけ損”というか、採算度外視して作るみたいなモンになっちゃってるんですよ。これはもうみなさんもわかると思うんだけども、シューティングっていうゲーム全体が力をなくしてきているわけですよ。ただね、こうやって集って超盛り上がってくれてるでしょ? だから、シューティングそのものにはきちんと可能性があると私は思うんですよ。だから、今回の『サンダーフォースVI』っていうのは“プロジェクトSTG”の第一弾として、これが上手くいったら皆が大好きだったあのタイトルとか、このタイトルとかさ! それをどんどん復活させていこうっていう話を基に進めているわけなんです。ただ、これは俺がひとりでギャーとかやってるだけじゃ仕方がないわけですよ。みなさんこうやってシューティングが好きで集ってもらってるわけなんだけども、こういったところからぜひ盛り上げてもらって。

 たとえば車の世界だったら光岡自動車とかハーレー・ダビッドソンとか、本当にマニアで好きな人とその人のために提供するメーカーがきちんと回っているタイプはいくらでもあるでしょ。ただ、ゲームだけが、あんまりお金が儲かっちゃったから、そこいらへん疎かにしているところがあったと思うんだな。このまま放っておくと、シューティングがなくなっちゃうかもしれない。これは本当に! それなりに大変なことになってるので。でも、もしも逆にここで、作っているボクらと、遊んでくれる・買ってくれる君らが上手に手を組めたら。シューティングっていうのはね、日本人にしか作れないジャンルっていわれてる。今、どんどんゲームが……もう日本人が作ったゲームは世界じゃいらないよって話になってるんだけど、シューティングに関しては外人さんなんかも『イェー!』っていってくれる、わりと数少ないジャンルになってるってのはある。

 で、俺からみなさんに言いたいのは……俺ちょっとこんな変な格好してギャーとか言ってるけど、俺はさ、なんつーかなぁ。ちんどん屋のつもりなんだよ。こんなことででもシューティングが盛り上がってくれたらさぁ、今度他のメーカーとかも入ってきたら、別にこんな変なヤツがいなくたってシューティングが回るようになるじゃん。でも今はとにかく何かのキッカケを立てて、シューティングをビジネスとして回して、それを皆と一緒にやっていきたいというのが凄くあるわけだ。だから、今回の『サンダーフォースVI』、みなさんもサンダーフォース好きだろ? で、シューティングも好きだと思う。でね! 本当に良かったら! 別に買ってくれとは言わない。でも、ちょっとグッときたらさ、手ぇ貸してくれよ!!

 これが上手くいったら、皆が好きだったんだけども、あんなゲーム続編出ねぇだろうなっていうのだけは山ほどアタリつけてある。で、もうひとつ、勝手に作っちゃってる変な人たちもいる!!(会場大喝采) シューティングが日の目を見られるようにするためには……俺こういう言い方好きじゃないんだけど、団結。ちょっと言い方アレだね。きちんと手を取って盛り上げていきたいわけだ。もちろん俺が嫌な人だっているだろうし、あの漢字なんとかしろって人もいると思うんだけど、そこいらへんを広く踏まえたうえで、ちょっと一緒に頑張っていけたらなぁとか思ってる。良かったらヨロシク!!」とコメント。その熱い想いが結実するかどうかは、シューティングゲームファンそれぞれの心構え次第といえるかもしれない。

【ゾルゲール哲氏】【佐藤豪氏】【TAMAYOさん】



■ 藤野俊昭氏スペシャルスライドショー ~知った気になれるシューティング講座~

藤野俊昭氏
 ゾルゲール氏の独壇場と化していた前イベントから一転、続いてはトライアングルサービスの藤野俊昭氏による爆笑スペシャルスライドショー「~知った気になれるシューティング講座~」が行なわれた。

 サンダーフォース、雷電、ファンタジーゾーンについて、それぞれの特徴や注目すべきシステムを藤野氏が味わい深い淡々とした語り口で解説していく。中身はシュールギャグ8割、マジメな切り口2割といった感じで、ある意味「ボヤキ芸」にも似たノリに聴衆は藤野ワールドへと一気に侵食されていく。自作Windowsアプリが使われた敵の配置や出現ポイントについての解説は「……このイベントのためにわざわざ作ったんですか?」と、その芸の細かさに思わず頭が下がる。

 語弊を恐れずにいえば、シューティング版「悪魔の辞典」藤野俊昭Verといった印象。シューティングという共通言語を持った人でないと楽しめない可能性はあるが、もし今後も同様のイベントが行なわれるのであれば(これまた語弊を恐れずにいうと)シューティングゲームファンならずとも必見といえそう。なお、会場ではXbox 360「シューティングラブ。」の開発が明らかにされた。詳細は明らかにされなかったが、ファンは期待して続報を待つとしよう。

淡々とした語り口とシュールなギャグが爆笑を誘う。だが切り口そのものは極めて真面目だったりするから恐ろしい
イベントの最後は大プレゼント大会。サイン入りDVD、CDや秘蔵テレカなどが惜しげもなく供出される。目玉はガレージキット雷電マークII(完成品・着色済)


「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」
(C)SEGA
“FANTASY ZONE GEAR” (C)SEGA REPROGRAMMED BY SANRITSU 1991 (C)SIMS
“SUPER FANTASY ZONE” (C)1992 SUNSOFT (C)SEGA
「雷電IV」
(C)MOSS LTD ALL RIGHTS RESERVED. LICENSED BY SEIBUKAIHATSU INC.
「THUNDER FORCE VI」
(C) SEGA (C) K.Matsuoka Licensed by Twenty-one Tecnosoft div

□アイエヌエイチのホームページ
http://www.inhgroup.com/
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□モスのホームページ
http://www.mossjp.co.jp/
□「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」のページ
http://ages.sega.jp/vol33/home.html
□「雷電IV」のページ
http://raiden.mossjp.co.jp/raiden4/x360/
□「THUNDER FORCE VI」のページ
http://thunderforce.sega.jp/
□関連情報
【8月19日】アイエヌエイチ、「3大シューティング祭り」を8月30日開催
「雷電IV」など3本のSTGに関するトークショーなどが展開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080819/stg.htm
【8月7日】モス、Xbox 360「雷電IV」発売決定
アーケード版にオリジナル要素を追加して登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080807/raiden.htm
【8月5日】セガ、PS2「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」
各タイトルのプレイ映像を収録したプロモーションムービーを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080805/fz.htm
【7月28日】セガ、PS2「THUNDERFORCE VI」
プロモーションムービーと序盤ステージの情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080728/tf.htm

(2008年9月1日)

[Reported by 豊臣和孝]



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