|
このアップデートでは「砂漠の都市モロク」にあるモロク城に封じられていた魔王モロクが復活、モロクの街を廃墟としてしまう。プレーヤーはこのモロクに立ち向かうこととなる。その戦いはこれまでのボスモンスター以上のきつい戦いになる。この他に、いくつもの新アイテム、新カードが追加され、武器にカードをつけるスロットを追加させるスロットエンチャントの対象アイテムの幅が広がる。
魔王モロクとの戦いは上級者だけが挑戦できる超難関コンテンツだ。一方、追加アイテムは中級者までカバーしており、多くのプレーヤーが新しいバランスを体験できる。「魔王モロク」の名が冠されたアップデートは全3回を予定しており、今後も新しい大規模対戦システムなど、様々な要素が追加されていく予定だ。今回は実装に先がけて実施された体験会から、第1弾の要素をスクリーンショットとともに紹介していきたい。
■ 魔王モロク復活! 廃墟と化すモロクの街。人々は再び立ち上がることができるか
魔王モロクのアップデート後のマップ上の大きな変化は、モロクの街が崩壊してしまっていることだろう。モロク城のあったところは巨大な穴がうがたれていて、街の周りも崩壊している。カプラなど限られたサービスは使えるが、商店など街の機能の多くは失われている。 モロクの街は多大な被害を受けたが、一部の人は隣のピラミッドダンジョン入口のフィールドに避難している。難民キャンプになっており、街の崩壊の恐怖を語るNPCもいる。商品を売るNPCもこのキャンプにいて、街の機能そのものは、モロクの街に残っているNPCと難民キャンプのNPCでかなりフォローできるようになっている。 これまで、魔王モロクの復活の前兆を物語るクエストがあったが、今回ついに復活を遂げてしまった。ストーリーでここまで既存のマップが変わるのは「ラグナロクオンライン」では初めてのことである。多くのプレーヤーが崩壊したモロクを見て、魔王の恐ろしさを知ることになるだろう。 街の機能は維持されることになるが、平和だった街が廃墟に変わるというのはプレーヤーにとって影響は大きいだろう。MMORPGはギルドで拠点の街を決める場合がある。このモロクの街で時間を過ごし、友達と話していた、というプレーヤーも少なくはないのではないだろうか。崩壊してしまった街を見ることで住人としての“悲しみ”を感じ、友達と話し合えるのはオンラインゲームならではだろう。
廃墟となった街には「ボランティア」というNPCが確認できる。彼等は復興作業を始めている。モロクの街が復興することはあるのだろうか、プレーヤーはこの活動に力を貸すことができるのか、今後の展開に注目したい。
■ 恐ろしい4つの“現身”と、強大な魔王モロク。上級プレーヤーに突きつけられる最強への挑戦
次元の狭間 01はモロクとプロンテラの間のフィールドに発生している。以前、蟻地獄ダンジョンにいくことができたフィールドも含まれていて、蟻地獄ダンジョンそのものは次元の狭間 01のマップ右上と中央やや左下に移動している。このマップは危険地帯となっていて、入ると警備兵に警告を受ける。 フィールドの敵は周辺フィールドとあまり変わらず強いものはいないが、4体の恐ろしいモンスターがいる。それが「モロクの現身(うつしみ)」だ。モロクの現身は4種類で、マップには常に1体ずつ徘徊している。最強なのが「モロクの現身(天使型)」というその名の通り、甲冑をまとった天使型のモンスター。強力な範囲攻撃、補助魔法を無効にするディスペル、さらに魔法を反射するという恐ろしい能力を持っている。 「モロクの現身(物質型)」は、闇属性の泥人形のようなモンスター。こちらも範囲攻撃が強力で、力任せの攻撃をしてくるモンスターだ。「モロクの現身(人間型)」は人間がブリッジをしているかのように仰向けのまま攻撃してくる、ホラー映画に出てきそうなモンスターだ。緑色の液体を吐き出し、状態異常を起こす攻撃をしてくる。攻撃スピードの速さが特徴だ。 「モロクの現身(精霊型)」は青白い炎が人の形を取ったような外見をしている。通常攻撃では傷つかないため、属性を付与した武器で戦わなくてはならない。このモンスターの恐ろしさは回復能力にある。凄まじい回復呪文の使い手で、このモンスターがいると他のモンスターにダメージを与えるのが難しくなる。この4種類のモロクの現身は、フィールドに常に1体ずついる。天使型を別にすれば、上級者パーティーなら立ち向かうことができる。来るべきモロクの戦いの前に、腕試しをするのも良いだろう。 魔王モロクを追う中で、プレーヤー達は謎の街を通ることになるという。この街には体の一部が化け物と融合した人間などがいて、襲いかかっては来ないが、かなり不気味だ。この街にはどんな秘密が隠されているのだろうか。 「次元の狭間 02」というフィールドでプレーヤー達はついに魔王モロクと対峙することになる。この「次元の狭間 02」は、4種類のモロクの現身達が、通常のフィールドモンスターのように闊歩している。1体1体が強力なモロクの現身が時には集団で襲ってくるのだ。天使型は特に注意しなくてはいけないし、精霊型の回復にも気をつけなくてはいけない。連携がしっかりできるパーティーで挑まなくては苦戦は必死だろう。 魔王モロクはこの現身達を常に従え、強力な自爆性能を持つコンスタントを従者としている。ランドプロテクターで設置型魔法を封じ、大ダメージの攻撃、凄まじい防御力と攻撃力。まさに「どう戦うかすら想像すらつかない敵」としてプレーヤーの前に現われる。韓国でも、実装直後上級プレーヤー達で激しい挑戦が行なわれたという。「ラグナロクオンライン」のパーティーは最大12人だが、運営スタッフによれば、複数のパーティーが協力して挑戦しても難しいのではないか、とのことだ。 しかも、ここからさらに「次元の狭間 03」というフィールドがあり、そこでは「傷ついた魔王モロク」が待ちかまえている。現身達の配置はさらに密になり、次々と襲ってくるため魔王モロクに出会うことすら難しい。そして「傷ついた魔王モロク」の力は、第1戦より遙かに増しているのだ。魔王モロクが召喚する「モロクの現身」も通常フィールドに存在するものより強力になっている。天使型の攻撃力、精霊型の回復力、魔王モロク自身の力……。まさに「最強」の敵となるだろう。 体験会でモロク討伐への推奨レベルを聞いたところ、即答は返ってこなかった。「どれだけの上級者が、どう戦えばいいのか……。現身は倒したら復活してしまうので、倒さずに魔王モロクから引き離すのが得策でしょう。特に精霊型の回復が魔王モロクに届かなくすることが必要だと思います。そしてモロク自身の攻撃にどう耐えるか、強いキャラクタ、そして戦術を考えられる上級プレーヤーが協力して、突破口が見えるという感じでしょうか。どのサーバーが最初に魔王モロクを倒すのか、楽しみです」とのことだ。
複数のパーティーが必須のバランスにもかかわらず、現在「ラグナロクオンライン」にはレイドシステムが実装されていない。多すぎるステータスバーをどう表示するかなどの問題もあるが、今後こういった多くのプレーヤーが協力するコンテンツの場合、ステータスの表示やレイド専用チャットなど、システムがあればより効率よく戦えるのではないだろうか。この強力すぎる「挑戦状」にプレーヤー達はどう立ち向かっていくか、注目したい。
■ 32種類の新アイテム、34種類のカード追加。より充実する中~上級者のプレイ 今回のアップデートで追加される魔王モロクとの戦いは、最上級者向けコンテンツで、限られたプレーヤーしか体験できない。今回はモロクとの戦い以外にも、多数のアイテムが追加されている。追加されたアイテムは中級者も対象にしており、これまでと違ったバランスでキャラクタを育成できるようになった。今回追加されるアイテムは新アイテムが32種類、新カードが34種類、そしてスロットエンチャント可能になったアイテムが37種類となっている。 スロットエンチャントとは、アイテムにカードをつけることができるスロットを増設するエンチャントで、以前から実装されている要素だが、今回37種類のアイテムが追加された。新アイテム、新カード、スロットエンチャントのアイテムの中には中級者向けの装備も多数見られる。 モンスターがドロップするアイテムが見直されているとのことで、狩りの楽しさが増した。スクリーンショットで一部のアイテムを紹介したい。カードの追加、アイテムの追加は、敵に合わせた装備の選択や、GvGにも影響を及ぼす。追加要素でプレーヤー社会にどのような変化が生まれるか注目していきたい。 筆者のお気に入りは「ジェントルマンの杖」。レベル50のマジシャンやアコライト、ソウルリンカーなどが装備できるアイテムだが、シルクハットとセット効果で力を増す。シルクハットは特徴的な頭装備であり、有用性が増すのもよさそうだ。ソロの接近戦職業には接近戦で敵を倒すと体力を回復する「ゾンビスローターカード」も心強い。カードはコミカルなものからかっこいいものまで、実用性だけでなく収集も楽しい。 「Episode 7.0 Return of the Archenemy 【魔王モロク】」はこの他にもたくさんの追加要素が準備されている。韓国では全てのコンテンツが1度に実装されたが、日本では3回にわけて実装していく。第2回、第3回の実装時期はまだ未定だ。ちなみに以前行なったインタビューによれば、第2弾アップデートは10~11月くらいを予定しているとのこと。
今後実装される要素の目玉となるのが新しいPvP要素「戦場システム」と、「新攻城戦」だ。戦場システムは19vs19で戦えるシステム、新攻城戦もまたギルド戦に新しい楽しさをもたらすということで、コアプレーヤーの人気を集めそうである。現在、より日本のユーザーにあったバランスを目指して調整中とのことだ。
(C)Gravity Co., Ltd. & Lee MyoungJin(studio DTDS). All rights reserved.
□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2008年9月1日) [Reported by 勝田哲也]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|