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会場:Los Angeles Convention Center
■ PS3/Xbox 360「Golden Axe: Beast Rider」(今秋発売予定)
グラディエイターとバーバリアンのハーフである主人公「Tyris Flare」の基本的なアクションとしては、武器による弱、強の2種類の攻撃(コンビネーションもある)と、魔法による範囲攻撃や遠距離攻撃。そして、相手の攻撃をいなしたり、かわすことが可能。いなしたりかわした後は、その後すばやく攻撃すればカウンターとなり、A+Xでは格闘ゲームの投げのようにデモンストレーション付の攻撃となる。また、魔法は緊急回避的な周囲に一気に攻撃するタイプのものはもちろん、遠距離の敵を攻撃するものなども用意されている。新システムに関しては基本的にチュートリアルが用意されているので、そこで学べる親切設計。また、武器や魔法はアップグレードする要素も存在し、豪快なバトルが楽しめるようになっている。
高解像度グラフィックスが可能な2機種の機能も随所に活かされ、ファンタジー色あふれる広大なステージに、ド派手なエフェクトも興味を引く。ゲームシステムや世界観など、ライバルとなるゲームは多いが、小気味よさと豪快さを兼ね備えたタイトルになっている。
■ PS3/Xbox 360/Wii/PS2「Sonic Unleashed」(今秋発売予定) プレゼンテーションが行なわれた1本。PS3/Xbox 360ともに、「ソニック」シリーズとしてはすでに1作新作が発売されているが、ソニックチームのオリジナルエンジン「Headgehog Engine」による、より光と影に重点を置いた洗練されたグラフィックスと、前作よりもさらにハイスピードなアクションとパワフルな1対多のバトルを取り入れた1作になっている。 ステージは昼と夜で構成され、それぞれ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」と、全身毛むくじゃらの狼と化したソニック「ソニック・ザ・ウェアホッグ」が主人公となる。「ソニックアドベンチャー」シリーズの系譜を受け継ぐ3Dグラフィックスを踏襲しているが、昼間のステージは、旧来のシリーズを思い起こす2D的サイドビューをメインに、ガンガン加速する、あのハイスピードが体感できる。もちろん各所には敵が待ち受けているが、そこはスピンアタックで次から次へと攻撃しながら移動し、シームレスかつハイテンポに行動できる。また、背後視点においても「ソニックライダーズ」シリーズでもスピード感の演出にはこだわっていたが、サイドビューとの併用と、シリーズを重ねてきたノウハウの結合により、「ソニックアドベンチャー」シリーズを超える爽快さを狙って制作されているということだ。この視点ではドリフトステップという新アクションも採用。高速に走りながら左右にレーンチェンジすることができ、リングの回収には非常に役立ちそうだ。「ナイツ」のようにルート分岐もあり、うまくプレイしていけばさらにスピーディーに遊べる、実にセガらしい作りこみのステージが多数用意されるという。 対して夜のステージでの「ソニック・ザ・ウェアホッグ」は、、まずファー表現に目を奪われる。ビーストソニックともいうべき、マッチョなソニックで、俯瞰カメラによるパワフルな3Dバトルシーンを中心に遊ぶことになる。モーフィングをうまく使った2つの強力な腕で敵をなぎ払い、ボタン連打でコンビネーションを使いこなして敵を叩き潰しつつ、持ち上げてパンチの連打を見舞う戦闘はもちろん、ポイントをつかんで腕をワイヤーのように使っての移動や、謎解き要素が盛り込まれているようだ。「ナイツ」で夜のシーンには独特の世界観を作り上げているソニックチームだけに、グラフィックスの仕上がりにも期待したい。こちらのステージでは、敵を倒すと紫色の物体が出現するが、これは経験値になるものだという。リングは従来どおり、なくなるとライフが減る仕様。これと平行して、経験値によるレベルアップ要素もあるようだ。 日本版はPS3/Xbox 360/Wiiで「ソニックワールドアドベンチャー」というタイトルで今冬発売される。
■ PS3/Xbox 360「BAYONETTA(ベヨネッタ)」(2009年発売予定) プラチナゲームズ株式会社の開発による2009年発売タイトルの1本。「デビル メイ クライ」、「ビューティフルジョー」、「大神」を手がけた神谷英樹氏がディレクターを務めるアクションゲーム。魔女「ベヨネッタ」が天使と戦うというストーリーで、人知を超えた肉体を持つ彼女が華麗な剣さばき、銃さばき、そして魔法をこれでもかと畳み掛けるように見せ付ける。 プレゼンテーションでは、プロデューサーの橋本祐介氏によるプレイで開発10%程度のバージョンを見せていただいた。剣戟アクションのような通常攻撃によるコンビネーションが基本となるようだが、キャラクタの人間離れした華麗なプロポーション、そしてスピーディな移動と攻撃モーションには思わず見入ってしまう華麗さがある。敵の攻撃を寸でのところで見切ることにより、特殊攻撃(魔法?)が発動可能になるようだ。 両手に持った銃でのマシンガン射撃、さらには自身の髪の毛を変形させた巨大な足によるキック攻撃、そして魔物を召喚しての迫力ある攻撃が「見切り」をキーとして発動できるので、シンプルで爽快感にあふれるプレイ感覚だろうという印象を受けた。足によるキック攻撃は、ベヨネッタの腰ほどもある長い髪の毛が寄り集まって足の形を成すそのさまが非常によくわかる。その華麗ぶりは「デビル メイ クライ」シリーズを連想させるものの、それだけでは終わらない雰囲気を感じる。 敵となる天使は武装しているが、攻撃を受けると鎧が崩れ落ちて中からは天使らしからぬ異形の姿があらわになっていくなど、その本性(?)が見えてくる。魔女が天界に戦いを挑む理由など、ストーリー面でも注目していきたいタイトルだ。10%程度という完成度でも、すでに映像面の洗練さや、フレームレートの安定ぶりなどが印象に残った。
■ Wii「MADWORLD」(2009年発売予定) プラチナゲームズが開発中のもう1本のタイトル。プロデューサーの稲葉敦志氏が実機でプレゼンしてくれた。Wiiのヌンチャクスタイルを使ったアクションゲームで、テレビの殺戮ショーに出演する主人公が、何かしらの理由で残虐シーンを繰り広げていかないと生きていけないといったストーリーになっている。 モノクロのアメコミ調グラフィックスに、血しぶきは赤いエフェクト、セリフは黄色のエフェクトと、今まで見たことのないテイストのビジュアルがとても印象的。モノクロであるからか、動いている映像を見ていると、立体感があるときとないときがあったり、まるで錯覚にとらわれたかのようなイメージが飛び込んでくる。 敵を捕まえて口から鉄柱を通し、さらにそれを盾にして別の敵に接近、なぎ倒してみたり、壁に備えられた針山に1人1人敵をぶっ刺してみたり、ゴミ箱に放り投げた敵の衝撃で蓋が閉まり、二分されてしまうなど、非道の限りを尽くした多彩なアクションをとることができる。極めつけは、敵をつかんで頭上に上げた状態で、ヌンチャクとWiiリモコンを左右に開くようにすると、持ち上げられた敵の胴体が真っ二つになってしまうというアクション。 正直言って、プレゼンテーションのあとでも、表面上は、これがこのまま日本でそのまま販売できるような内容ではない気がする。だが、暴力をテーマにしつつも、残虐なシーンを繰り広げている主人公キャラクタ(表面的には)を見ていると、そこには悲哀や“むなしさ”のようなものを感じ取ることができる。このゲームのすべてを見たわけではないので、ストーリーなどは限定的な情報しかわからないという上での意見だが、他のゲームの例を見るまでもなく、昨今バーチャルワールドだから好き勝手にできる、という売り文句では、それがゲームタイトルに理解の薄い方々から「~の犯罪は○○のゲームの影響だ」といった短絡的な発想で批判される、そのテの燃料として受け取られてしまう可能性を秘めたタイトルではありそうだ。 しかし、現実と違っていろいろできてしまうからこそ、逆にそれがいかに無意味でむなしいことなのか、それを先に少しでも実感できれば、逆に現実での抑止効果につながるのではないか? と、ここまで徹底的に暴力に対して追求する姿勢を見せられると、逆に考えさせられてしまった1本なのである。北米、ヨーロッパでは発売が決定しているが、日本での発売予定は現在未定。
■ PS3/Xbox 360/Windows「STORMRISE」(2009年発売予定) こちらもプレゼンテーションのみが行なわれたタイトル。オーストラリアのThe Creative Assembly studiosが開発中のRTSで、舞台は何世紀も前に大惨事によって荒廃した地球。ステージが3Dで表示され、ユニットが壁や竪穴など、障害物に隠れていても、カーソルを動かしていくだけでスピーディーに指示が可能。ステルス能力を持つ部族に偵察させ、状況を把握しつつ部隊を移動、戦闘する。モンスターのような巨大ユニット、敵のロボットなど多種類のユニットが登場し、立体的なマップで高低差を活かした戦略が組めるなどの特徴がある。ビルの上を飛び回って敵軍の情報を集めたり、ビル街の地形を利用しての十字集中砲火など、ユニットにあわせた戦略や地形を把握しての弾避けなど、立体マップの効果を活かして戦える。
■ Windows「Empire Total War」(2009年2月発売予定)
プレゼンテーションでは海戦の模様を見せていただいたが、まず流体シミュレーションを使った波の表現に驚かされた。このほかにも物理シミュレーションが多数採用されており、戦闘で大砲の攻撃を受け被弾すると、船体の穴から海水が浸入。時間が経過すると船が沈没する。また、マストが砲撃で折れると、豪快な水しぶきがあがったり、火を放たれると、マストから徐々に火が広がって、風向きによっては接触した船にも火が燃え移ったりと、とにかく芸が細かい。リリースによれば、気象条件などもしっかりと再現されるようだ。 芸の細かさといえば、それぞれの船にはちゃんと船員が乗り組んでおり、帆船、蒸気船、船の大きさなど、船の性能差はもちろんあるが、彼らの技量によって操船、戦闘能力が決定されるというところもユニーク。接近戦では接舷すると足場が渡され、敵船に乗り込む船員たちの姿が描かれる。逆に船が沈没しそうになると、海に飛び込む船員がいたり、沈没した船から脱出した船員たちが波間に浮かぶ様までもが描かれ、説得力にあふれる。個人的に、船に乗り組んでいる船員の姿をここまで描いたものを見たことがないが、物理シミュレーションでここまでのこだわりを見せられると納得させられるものがある。 地上戦でも、大軍対大軍の戦闘が楽しめるようだ。部隊が丸ごと描画されており、直接戦闘でも射撃戦でも、それぞれの兵士は独自に動くようだ。写実的な表現がシミュレーションによって生み出されるリアリズムを堪能できるタイトルといえるだろう。
■ PS3/Xbox 360/Windows「Alpha Protocol」(2009年2月発売予定)
まずユニークだったのは、鏡の前での変装システム。それこそ特殊部隊の兵装から、カジュアルなTシャツ姿まで、多数の衣装を選択できる。また、接触した人物との会話は、時間制限付で、カーソルで選択ではなく、選択肢を直接ボタンで決定するシステムになっているのも特徴かもしれない。プレーヤー自身が自分で考えて行動することで、その後のストーリーも変化していくシステムのようだ。
■ そのほか
(C) SEGA
□セガのホームページ (2008年7月19日) [Reported by 佐伯憲司]
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