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E3 Media & Business Summit 2008 現地レポート

KONAMI E3カンファレンス&試遊レポート
Wii「悪魔城ドラキュラ」が独自操作の3D対戦アクションで登場

7月16日(現地時間) 開催

会場:Los Angels Convention Center

SHOWCASE PAVILITONのKONAMIコーナー
 Konami Digital Entertainmentは7月16日(現地時間)、Los Angels Convention Centerで開催中のE3 Media & Business Summit 2008において、プレスカンファレンスを開催した。

 出展タイトルはすでに発表されており、弊誌では先にスクリーンショット集を掲載しているので、そちらも合わせてごらんいただきたい。本稿では、プレスカンファレンスの内容を踏まえつつ、同会場内にあるSHOWCASE PAVILIONに出展されたプレイアブルタイトルについても触れていく。



■ Wii「Castlevania: Judgment」

プロデューサーのIGA氏。自らゲームのデモプレイを行なった
SHOWCASE PAVILITONの様子。プレイしていく人もなかなか多かった
 「悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)」シリーズの最新作。北米では2008年秋発売予定だが、国内での発売は未定としている。プレスカンファレンスでは、プロデューサーのIGA氏がステージに上がり、ゲームのコンセプトや内容を紹介した。

 IGA氏はまず本作について、「今までの『悪魔城ドラキュラ』とは違う、3Dアクションの対戦バージョンだと思っている。360度移動できる、空間を使って戦うゲーム」と紹介。サイドビューの2Dアクションという従来のイメージとは全く異なり、対戦格闘のようなライフ制のアクションゲームになっている。

 次にストーリー。「『悪魔城ドラキュラ』は1,000年にわたるドラキュラと人間の戦いを描いているが、今回はその時間が破壊され、戦い自体が破壊されようとしている。そしてドラキュラにゆかりのあるキャラクタが集められている」と説明した上、「時代を超えて全てのキャラクタが集まって戦う、という単純なストーリー」と付け加えて笑いを誘った。

 登場キャラクタは今のところ、SIMON、ALUCARD、MARIA、DRACULAの4人が公開されている。キャラクタデザインは、漫画家の小畑健氏が担当しており、ここでも過去のシリーズとは異なる雰囲気を見せている。このほかのキャラクタについても、「今後もゆっくりとキャラクタを紹介していく」としている。

 一通り、舞台設定の話が終わったところで、続いてIGA氏がゲームの遊び方を紹介。ヌンチャクスタイルでプレイし、ヌンチャク側のスティックで移動、Zでガード、Cでジャンプ、ヌンチャクを振って回避行動と、移動系がヌンチャク側にまとめられている。攻撃はWiiリモコン側で、振って通常攻撃。Bボタンを押しながら振ると強攻撃になる。移動しながらやジャンプ中の攻撃も異なる技が発動する。

 基本的には、何度も振ると連続攻撃になる。攻撃中にBボタンを押すなどの操作を加えることで、コンボがさらに広がっていく。この操作方法についてIGA氏は、「これを1時間、2時間振り続けるのは困難なので、3D対戦アクションにした」と語った。Wiiリモコンを使った操作を取り入れたいが、それは従来の「悪魔城ドラキュラ」シリーズのゲームデザインにはそぐわないと判断し、よりインターフェイスに合ったシステムを模索した、といったところだろうか。

 攻撃方法にはこのほか、Aでサブウェポンが使える。サブウェポンには十字架や聖水などがあり、ゲーム開始時に選択が可能。またフィールド上の燭台を壊すとハートが出現し、サブウェポンの使用可能回数が増える。IGA氏は「過去のシリーズでできることは盛り込んだ」としており、このあたりはシリーズの伝統をきちんと守ったゲームデザインをしていると感じられる。

 オリジナル要素としては、超必殺技がある。攻撃でたまる画面下の青いゲージが満タンの時に、Wiiリモコンの下ボタンを押すと超必殺技が出る。発動時は一瞬無防備になる上、ガードもされるが、命中するとかなり派手で長時間の演出が入り、ライフの約半分を奪い去るほどの大ダメージを与えられる。そう何度も決めるチャンスはないが、コンボの中に組み込むような使い方でうまく隙を狙いたい。命中すればかなり爽快な技だ。

 バトルステージの中には、燭代のような置物がある場所のほかに、地中からゾンビが湧き出てくるものもある。ゾンビはプレーヤーキャラクタに攻撃を仕掛けてくるので、そののけぞりの最中に相手に攻撃されるとたまらない。ステージにはこういったギミックを用意していきたいとしている。

 IGA氏は最後に、「今までのシリーズにはない遊びに戸惑うかもしれないが、遊んでもらえば『悪魔城ドラキュラ』だというのがわかってもらえると思う」と、再度これが「悪魔城ドラキュラ」シリーズの作品であることを強調した。



■ DS「Castlevania: Order of Ecclesia」

ゲーム序盤のチュートリアルからプレイできた
 Wii版と同じく、北米では2008年秋発売予定の「悪魔城ドラキュラ」シリーズタイトル。日本では「悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印」というタイトルで、同じく2008年発売予定。価格は未定。IGA氏は「DSで3番目と、定番となった。安心した遊びを提供する」とコメントした。

 ゲーム内容はサイドビューの2Dアクションで、シリーズの伝統にのっとったスタイル。カンファレンスではデモムービーが上映され、主人公の女性シャノアが魔法のような派手な技を行使するシーンが次々と映し出された。

 こちらはカンファレンスでは詳しく触れられなかったが、SHOWCASE PAVILIONで序盤を体験できた。まずシャノアは、スタート地点に浮かぶレイピアの刻印を獲得する。さらにステータス画面で、X、Yボタンに装備するような形でセットすると、レイピアによる攻撃が可能になる。

 この刻印は、ゲームを進めていくと少しずつ発見される。剣の刻印は、レイピアよりも攻撃力が高い代わりに、攻撃後の硬直が大きめ。ナイフの刻印は、遠距離攻撃ができるようになるが、画面左上にあるゲージを消費する。ゲージは自動的に回復するものの、連射はできないという仕組みだ。

 X、Yボタンにセットできる刻印は、異なる種類の組み合わせも可能。Xに剣、Yにナイフという組み合わせにすれば、遠近いずれにも対応できる。また2つのボタンを使える利点がもう1つあり、X、Yを交互にタイミングよく連打することで、素早く連続攻撃を仕掛けられる。例えばレイピアをX、Yにセットした場合、Xボタンだけを連打すると秒間2発程度だが、X、Yを交互に押すとその3倍くらいの速さになる。倒すのに数回攻撃が必要な敵も、これならあっさり沈められる。

 また刻印にはマグネットというものがある。Rボタンに設定することで、自分の周りに青い円のようなものが浮かび(磁力だろうか?)、ボタンを押している間、フィールドにある丸い金属パーツに吸い付くように動ける。そこからさらに十字キーを入力してRボタンを離すと、十字キーの入力とは反対方向に、パチンコのように飛んでいく。これを使って、通常では移動できない高さの場所に移動するといったギミックや、ボスキャラクタの攻撃をやり過ごすといった要素が確認できた。マグネットの刻印も攻撃と同様に変更可能で、ほかにも移動やサポートの刻印が用意されているのかもしれない。

 そのほかはまさに伝統的なデザインで、IGA氏が語ったとおり、安心して遊べるという印象。ただし途中で出会ったボスキャラクタにはあっさりとやられてしまったので、難易度的にはきちんと歯ごたえのあるものになっている。



■ Xbox 360/PS3「Silent Hill: Homecoming」

 ホラーアドベンチャー「サイレントヒル」シリーズの最新作。北米では9月30日に発売される。こちらはカンファレンスでデモプレイが行なわれた。

 グラフィックスは、最新ハードでとにかくリアルに……という方向ではなく、綺麗になりつつも一目で「サイレントヒル」とわかるもの。血や肉は生々しさよりも、淡くくすんだような色合いが強く、映像的にも古い映画のフィルムを見ているかのようなノイズが意図的に加えられている。

 ゲーム中のオブジェクトには、物理エンジンのHavokを採用し、動きの面でのリアリティを向上させた。デモプレイでは、椅子に銃を撃つとわずかに動くというシーンを見せてくれた。たいしたことではないと思われるかもしれないが、何をしてもビクともしないオブジェクトは見ていてリアリティに欠けるので、「サイレントヒル」のようなゲームでは、こういったわずかな動きがあるだけでも雰囲気が変わる。

 さらにデモシーンではボス戦を披露。広い部屋で天井から巨大な人間のようなものがぶら下がっており、その状態で手を振り回したりして主人公を襲った。この状態では接近するのも難しいようだったが、周囲にぶら下がっている肉の塊のようなものを叩いて破壊すると、天井から落ちてきて、今度は地面にはまり込んでいた。こういった大規模なギミックも用意されているようだ。

椅子の動きなどは物理エンジンで表現。こういった細かなリアリティが怖さにつながる 登場キャラクタはリアルなだけでなく、ちゃんと「サイレントヒル」らしさを感じるビジュアル表現 宙吊りになった巨大な敵キャラクタ。周囲の肉の塊を壊すという流れも生理的嫌悪感をあおる




■ Xbox 360/PS3/Wii/DS「Rock Revolution」

 プレスカンファレンスの最後に紹介された音楽ゲーム。会場ではまず普通の楽器で音楽を演奏し、それと同じ楽曲を「Rock Revolution」で演奏する、というデモプレイが行なわれた。

 プレーヤーはギターとドラムの2人プレイを実施。ゲームは流れてくる譜面に合わせて楽器を演奏するという伝統的なもので、同社の「ギターフリークス」や「ドラムマニア」と似ているもののデザインは異なっていた。ほかにユニークな部分は……とデモプレイを見ていたが、スコア不足なのか曲の途中で演奏終了。なかなかシビアなデザインだ。

 使用されたドラムコントローラは米国では未発売のようで、プレスカンファレンス終了後に報道陣が集まって眺めていた。

最初に収録曲をライブで演奏し、その後ゲームでデモプレイ。しかしゲームは残念ながら失敗というオチに 会場で使用されたコントローラ




■ DS「New International Track & Field」

「New International Track & Field」。「Caslevania」シリーズの裏にあり、やや見つけづらかったかも
 こちらはプレスカンファレンスでは紹介されなかったが、SHOWCASE PAVILIONで試遊台が置かれていた。日本では「New International ハイパースポーツDS」として7月24日に発売されるスポーツゲーム。価格は4,500円。

 ファミコン世代の人の中には、同社のスポーツゲーム「ハイパーオリンピック」で、ひたすらボタンを連射して100mを疾走したという人も多いだろう。本作にももちろん100m走が用意されているのだが、走り方はボタン連打ではなく、タッチペンを使用する。タッチスクリーンには、画面の左右いっぱいに矢印が書かれており、タッチペンを左右に素早く動かすことでキャラクタが走り出す。

 素早く動かすというよりは、こするというような感触。その昔、爪をこするようにして連射した記憶があるが、それを今度はタッチペンでやるような感触だ。懐かしく楽しいが、相変わらずかなり疲れるので連続プレイは厳しい(記者が弱っているのかもしれないが……)。また思わず力んでこすってしまうので、タッチスクリーンへの負担も大きい。E3開催3日目に触った時には、試遊機の液晶には繰り返しこすった跡が残っていたので、液晶保護フィルムの使用を推奨したい。

 ほかにも種目は豊富にある。幅跳びでは、100m走と同じく左右にペンをこすって走ってから、その上にあるボタンにタッチしてジャンプする。ジャンプの角度は、ボタンに長く触れるほど高くなっていくというおなじみの仕組み。ただ、これだとジャンプの直前にこする操作を止めることになる。そこでタッチスクリーンに描かれたボタンの代わりに、十字キーや右のボタンでもジャンプできる。DSを置いた状態でプレイできるなら、右利きの場合、こすりつつ十字キーでジャンプという操作がやりやすい。

 クレイ射撃はインターフェイスが面白い。タッチスクリーン上部にターゲットサイトが描かれており、これを左右にスライドすると、上画面の照準も左右に動く。上下の操作はクレイに合わせて自動で合わされる。これで上画面を飛んでいくクレイに照準を合わせて撃ち抜く。射撃はタッチスクリーンのボタンでも、十字キーなどのボタンでも構わない。

 またプレイ前には、8人のキャラクタの中から1人を選べる。男女いずれのキャラクタを選ぶかでターゲットとなるスコアは変化する。明らかに重量級というものや、お爺さんのキャラクタまでおり、見た目にも楽しませてくれる。

□KONAMIのホームページ
http://www.konami.jp/
□KONAMI E3情報ページ
http://www.konami.jp/e3/
□関連情報
【7月16日】KONAMI、E3 2008の開催にあわせ
新作タイトルのスクリーンショットを一挙公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080716/konass.htm

(2008年7月18日)

[Reported by 石田賀津男]



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