|
価格:5,040円
PSP「インフィニットループ ~古城が見せた夢~」は、王族社会と古城をモチーフにしたテキストアドベンチャーゲーム。舞台は、中世ヨーロッパを彷彿とさせる小さな王国。プレーヤーは死神によって幽霊にされた王子となり、城内の登場人物に降りかかる悲劇の末路を回避させるべく知恵を巡らせる。悲劇を回避するには、王子が登場人物の背後に憑依して状況を確認し、特定の人物に適切な夢を見せることが必要になる。失敗すると、時間がループして王子が死亡した直後に戻ってしまう。真のエンディングを見るためには、いくつもある時間ループの壁を乗り越えていかなければならない。
「いつ、誰に憑依するか」、「誰にどんな夢を見せればいいのか」、「夢のキーワードはどこで手に入るか」など、テキストを読んで選択肢を選んでいくだけの一般的なアドベンチャーゲームとは異なるプレイスタイル。今回は、冒頭のあらすじ、登場キャラクタ、夢システム、ループ打開の流れ、タイムテーブル、データベースといった新要素をまとめてご紹介しよう。
■ 冒頭のあらすじ
しかし、そんな矢先、城内で死者が出る―― 原因不明の突然死。外傷はなく、遺体は皆一様に恐怖で引きつったような表情をしていた。その後も数人が突然死による死を迎え、国には流行り病の噂が広がっていった。 この病に違和感を持った王子は原因調査に立ち上がるが、何ひとつ手がかりが得られず、時だけが過ぎていく。その間も犠牲者は増え続け、城に勤める者の大半が逃げるように辞めていった。そしていよいよとなった王位継承の儀の前夜。儀式の準備に慌しい城内。親族や婚約者、来賓との挨拶を終えた王子は自室にいた。 ……突然のノックと、背後に感じる不穏。ドアを開けると、そこには漆黒に染まる死神の姿があった。その怪しい輝きを持つ瞳を見た瞬間――王子は、死んだ。 気が付くと、王子は幽霊となり、倒れている自分を見下ろしていた。そこには死神の姿はなく、代わって部屋を訪れたメイドが驚愕の声を上げていた。王子は自分の意思とは無関係に、メイドの背後に憑依してしまう。発見者となったメイドは、政治を担う宰相に状況を知らせるため、衛兵に連れられていった。 翌日、王子は己が死に悲観に暮れる城内の状況を、メイドが行く先々で背後から見聞きすることになる。そして、メイドが掃除をするために偶然入った占い小屋で、王子は自分の存在を認識できる占い師の言葉を聞く。どうやら死神に会い、命を落としたものの、幽霊となったのは王子のみであり、王子がそのような状況に置かれているのは何か意味があるのかもしれないらしい。 王子はその後もメイドと行動を共有し、慕ってくれていた妹姫や婚約者の深い悲しみ、王子の死による城内外の動揺の様子を知る。そして4日目の夜を迎えたとき、王子の婚約者が服毒死してしまう。王子は悲劇のショックからか、深い闇に落ちていった。 ……気が付くと王子は、自分の遺体を見下ろしていた。その光景は死神と出会い、幽霊となった直後のものだった。同じ時間を繰り返すようになった王子は、2度目に会った占い師に、他人に憑依する方法と憑依した人物に意図した夢を見せられることを教わる。そして王子は4日後に起こるであろう婚約者の死を思い止まらせるため、城内の人物に憑依して干渉することになる。
その悲劇を回避した後も、次なる悲劇が待っていることも知らずに……。
■ キャラクタ
■ 夢システム
本作の1日は、朝、昼、夜といった3つのサイクルを基本として進行する(一部例外あり)。夜を越える時点で憑依している人物に対して、それまでのシナリオ中で得られたキーワードから選択して夢を見せることになる。正しい対象人物に適切な夢を見せることが、ループを打開するための大きな要素になるという。時間は、王子が憑依している人物の会話が終了(もしくは独白が終了)するとともに経過していく。
■ ループ打開の流れ 幽霊となった王子は、特定日数経過後に発生する悲劇の末路を回避し、時間がループしないように行動しなければならない。そのためには、本作オリジナルシステムである「憑依」と「夢」を上手く利用して、登場人物に悲劇が起こらないように働きかける必要がある。ここでは、ループ打開の一例を解説する。
まず必要なのは、登場人物の背後を「憑依」で渡り歩き、状況を確認すること。王子は憑依した人物の背後から、その会話や独白を確認でき、会話中はその相手に憑依対象を変更することもできる。誰についていくかによって、その後に会う人物や得られる情報が変化。後に起こる悲劇を回避する手がかりを見つけるためには、悲劇に関わる人物に憑依しておくといいかもしれない。ただし、それが悲劇の当事者だけとは限らない。
前述のとおり、一日は朝、昼、夜にわかれており、それぞれのターンで数回の会話や独白がある(まれに無いときもある)。日付をまたぐ深夜には、憑依中の人物に対して夢キーワードから選択して夢を見せることが可能。夢キーワードは、人物や場所などさまざまだが、キーワードはすべてシナリオ中で確認して収集しなければならない。いつ、どこで、誰と会ったときにキーワードが得られる。これを探しておくことが、とても重要になってくる。適切な人物に正しい夢を見せられれば、それをきっかけに人物が行動を開始してくれる。
憑依による渡り歩きと、夢を見せる。これを繰り返すことでループポイントを打開するのが本作の基本。特定日数まで憑依と夢での干渉を行ない、そのときまでに正しく夢を見せられていれば悲劇は起こらず、時間がループすることもなく、無事に次の日付に進むことができる。
ここで注意すべき点は、ループするポイントが1カ所だけではないということ。悲劇を回避した後も次の悲劇が王子を待っており、これを回避できなければ時間がループして冒頭の場面に戻ってしまう。ただし、一度回避した悲劇は起こらないため、解決済みのシナリオで再度ループすることはない。
■ タイムテーブル
タイムテーブルには、王子が憑依して確認できた人物の行動「いつ」、「どこにいて」、「次にどこへ向かったか」が、それぞれ記録されていく。記録は時間がループした後も残るため、ループ後に前回と別ルートで憑依していけば、タイムテーブルがどんどん埋まっていく。これをチェックすれば、次回のループ後にその後の展開を先読みして憑依対象を決めやすくなる。
また、一度確認したシナリオはタイムテーブルから一気にイベントスキップすることが可能になる。エンディング直前のループに引っかかり冒頭に戻ったからといって、最初からまたエンディングに向かう必要はない。ただし、スキップ先に指定できるのは、そのときに憑依している人物のイベントが発生しているシーンのみとなる。
■ データベース
データベースには、わかりにくい用語の意味や詳細内容が記されており、読み進めるごとに貴族社会についての知識を深めることができる。データベースは全200種類。取得したデータベースは、ゲーム中いつでも確認が可能となっている。
(C)2008 NIPPON ICHI SOFTWARE INC. ※画面は開発中のものです。
□日本一ソフトウェアのホームページ (2008年7月12日) [Reported by 豊臣和孝]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|