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会場:Porte de Versailles Exhibition Center
WWI2008の目玉は、同社のフラッグシップタイトルである「Diablo」シリーズの最新作「Diablo III」が初公開されたことだ。「Diablo III」は、「メフィスト」、「ディアブロ」、「バール」が滅ぼされた前作「Diablo II」の20年後の世界が描かれている。過去の出来事に巻き込まれた人たちは皆死亡しており、神話のように語り継がれている世界だ。「Diablo」で登場した賢者Dekard Cainが登場し、街の人々に地獄から魔物たちが再びよみがえり襲ってくるという語り口からストーリー始まる。 「Diablo」シリーズは1997年に初めて発売されたダンジョン型のアクションRPGゲームだ。Blizzardのネットワークシステム「Battle.net」を通じた大人数のマルチプレイが可能であった画期的な作品だ。その後、2000年には「Diablo II」が、2001年には拡張版「Diablo II: Lord of Destruction」が発売されている。 今回のWWI2008では「DiabloIII」に登場する5種類のクラスのうち、「Barbarian」と「Witch Doctor」が公開された。物理エンジンであるHavokエンジンを使用することで、マップの環境に対するインタラクションも可能になっており、オブジェクトの破壊なども可能になる。また、マルチプレイも新機能が盛り込まれた「Battle.net」でプレイ可能とされ、プラットフォームはWindowsとMacintoshのPCプラットフォームで提供されることなどが明らかにされた。発売時期、価格などは未定となっている。 「Blizzard Worldwide Invitational」は、過去2004年、2006年、2007年の3回、いずれも韓国ソウル市で行なわれており、韓国以外で開催されるのは今年のWWI2008が初めてだ。 今年のメインはなんといっても「Diablo III」の発表となるが、そのほかにも、WWI2007で発表された「Starcraft II」と、“WoW”の最新拡張ディスク「World of Warcraft:Wrath of the Lich King」の試遊台が500台近く用意されるなど、コンテンツが非常に充実した年となった。
WWI2008の第1報では、「Diablo III」の発表の場となったオープニングセレモニーの模様と、WWI2008の概要についてお伝えしたい。
■ 前作から8年ぶりの最新作の「Diablo III」。オープニングでついに初公開!!
それもそのはず、オープニングセレモニーの前には「Diablo II」の映像が流されたり、「Diablo」のロゴが描かれていたり、思わせぶりな演出が目立っていたからだ。Blizzardの前作品の紹介で「Diablo」シリーズが紹介されたときは「やはりか!」と大騒ぎだった。 観客が興奮に満ちる中、Blizzard Entertainment CEOのMike Morhaime氏が登壇し、Blizzardの作品と昨年のWWI2007の模様を紹介しながら、「Diablo III」をこの場で公開することを発表した。すると1人の老人がギターを持って登場し「Diablo」のステージACT1のBGMを弾くと会場では大歓声が響き、ステージのスクリーンに「Diablo III」のプロモーションムービーが公開された。 ムービーでは、従来と同様にクォータービューを採用しながらも、グラフィックスやアニメーションが全面的に進化していた「Diablo III」の世界が映し出された。様々なモンスターや悪魔「Diablo」の姿が登場するシーンが流れた。その後は「Diablo III」のプレイムービーが公開され、BarbarianとWitch Doctorのプレイが紹介された。 ムービーではダンジョン内のエリアと野外のエリアの2つが登場し、BarbarianとWitch Doctorの2つのクラスによるそれぞれのエリアでのプレイが上映された。Witch Doctorは「Diablo III」で登場する新クラスだ。プレイスタイルは「Diablo II: Lord of Destruction」の「Necromancer」のようにモンスターを召還して様々なトラップなどのスキルでモンスターを倒していく様子が収録されており、非常に興味をそそられた。ムービーではそれぞれのスキルや巨大なボスモンスターが登場し、迫力ある内容だった。
「Diablo III」のムービーレポートは別稿にて詳しくお伝えするつもりだ。
■ 「Starcraft II」の新種族、「WoW」拡張パックも試遊台で登場
試遊台は240台ずつ計500台近い非常に多くの台数がユーザー向けに用意された。しかし、大規模な試遊台にも関わらず、入り口には行列が絶え間なくできている様子だった。試遊台は20分おきにローテーションされ、次のタイムで行列が無くなるかと思いきや、またすぐ行列ができてしまうほど大盛況であった。Blizzardの新ラインアップに対する期待は十分というところだろう。 「Starcraft II」は新情報こそなかったが、今回の試遊台は昨年の「BlizzardCon 2007」から一般ユーザー向けに設けられた2度目の試遊台で、「BlizzardCon 2007」では遊べなかったZergを初めて一般ユーザーが触れることができる場であった。
試遊台で設けられたバージョンはユーザー同士のマルチプレイとPCとの対戦が楽しめるWWI2008バージョンで、メニューではプレーヤーの種族を選択する画面とPlay Multiplayer、Play Zerg AI、Play Protoss AI、Play Terran AIと簡単なインターフェイスのみ提供していた。
■ 1万1000人が参加し、大盛況のWWI2008
1階には「Starcraft II」の試遊台からサポート会社のブース、大会ステージなどが設けられ、2階には「World of Warcraft:Wrath of the Lich King」試遊台、オープニングセレモニーが行なわれたメインステージ、「World of Warcraft」のトレーディングカードゲームブースなどが設けられた。 今回のWWI2008はホームページを通じて、3月20日から入場チケットを販売していた。価格は70ユーロ(約11,000円)で、1社のプライベートイベントとしてはかなり高めの価格だ。参加者には、今後Blizzardからリリースされるタイトルのβテストに参加権が贈られ、「Starcraft II」や「World of Warcraft」の拡張ディスク「World of Warcraft:Wrath of the Lich King」の試遊台が設けられるなど、ファンにはたまらない特典が用意されており、チケットは1カ月前には完売するほどの人気ぶりだった。 昨年のイベントでは、熱気球やユーザーが体を使って遊ぶアトラクションなどで会場のほとんどを占めたが、今回はプレイアブルが可能なコンテンツが充実したこともあり、訪れたファンたちは待望の新作を十分楽しめる貴重な時間を楽しんでいた様子だ。
「WoW」の大成功を謳歌するような昨年のイベントに比べて、心機一転してひたむきにタイトル作りに励んでいる姿勢をアピールしたいというBllizardの心意気が伝わるようなイベントだった。
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□Blizzard Entertainmentのホームページ (2008年6月30日) [Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]
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