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会場:東京・セントグレース大聖堂
※6月23日追記:CO2排出枠取引価格に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。 (編集部)
■ ゲームを通じて温暖化対策への認知を促進。募金でCO2排出権を購入するプロジェクト
「真・女神転生IMAGINE」内のイベントは6月19日から7月31日まで実施され、その期間中「GAMERS HEART」の公式サイト(http://www.gamersheart.jp)上にてCO2削減を目的とした賛同金の募集を行なう。この活動は、賛同者から一口100円の賛同金を募り、非営利企業日本カーボンオフセットを介して国連認定のCO2削減プロジェクトから排出権を取得するというものだ。 賛同金を支払ったユーザーには「真・女神転生IMAGINE」内で使える特別アイテム「ハートキャンドルネックレス」の引き替えコードが提供され、ゲーム内で「100万人のキャンドルナイト」にちなんだイベントに参加できる。
イベント期間中、ゲーム内では「新宿バベル」のライティングが普段よりも暗くなり、「ハートキャンドルネックレス」に火をともしてくれる特別なNPCが登場。沢山のユーザーが賛同すれば、ゲーム内で無数のキャンドルに灯がともり、美しい光景が出現するというわけである。ケイブでは、「真・女神転生IMAGINE」サイトおよび「GAMERS HEART」サイト上で本プロジェクトの告知をおこない、取り組みを通じて多くのユーザーに環境保護運動への関心を持ってもらいたいとしている。
今回行なわれる「GAMERS HEART」プロジェクトの骨子は、オンラインゲームを通じた告知活動を通じ、地球温暖化対策に貢献しようというものだ。その仕組みは、ユーザーから集められた賛同金は日本カーボンオフセットに提供され、各国のクリーン開発メカニズム事業者(CDM)から温室効果ガス排出権を取得するために使用される。取得された排出権は個人が所有することができないため、日本国政府に譲渡される。そして譲渡された排出権は、京都議定書で設定されている日本の排出量削減目標(2012年までに1990年水準の-6%)の達成貢献に寄与するというわけだ。
具体的には、各国のCDM事業者は、国連の認定のもと発展途上国におけるエネルギー効率の改善事業に資金を用いる。その事業の結果「CO2排出が削減された」と認定される効果分のうち一部が排出枠取引に供され、日本カーボンオフセットはそこから排出枠を購入するわけだ。その購入対価は次のクリーン開発メカニズム事業に使われ、発展途上国のエネルギー効率の改善に寄与するという構造である。「GAMERS HEART」に賛同した人々は、途上国におけるエネルギー効率の改善に投資しているのであり、それは確実に途上国の環境維持・改善に貢献するものと言える。今回のプロジェクトでは、個人でも参加できるように一口100円からとなっている。キャンペーンの結果集まったCO2排出枠の量は後日「GAMERS HEART」サイト上で発表される予定だ。 ■ プロジェクト賛同者としてテリー伊藤氏が登場。エコライフの重要性を訴える
そのNPCはシルクハットのようなポーラーハットをかぶり、サングラスをつけたユニークな容貌だ。実はこのキャラクタのモデルは、「GAMERS HEART」プロジェクトの賛同者であるタレントのテリー伊藤氏である。デモンストレーションでキャラクタの映像が紹介されると、そのテリー伊藤氏自身が会場に現われた。 テリー伊藤氏は登場時の挨拶で、「最初は、ゲームの中でエコ、というのはミスマッチではないかとも思いました。とは言っても、それこそゲームをやる人というのは沢山いるわけじゃないですか。その人たちがもし、地球環境とか温暖化問題に関心をもてば、どれほど大きなパワーになるかと考えたときに、これは面白いなと思いまして、今回参加させていただきました」と、自身がプロジェクトに賛同した考えを披露した。
テリー伊藤氏は自身のエコ活動についてこう話す。「単純な話、お風呂のシャワーを熱くしないことです。なぜかというと、熱いまま下水に流れていくと魚が死んじゃうんです。だから特に夏になったら、なるべく水でやってください。それと男性は、頭洗うときにあまりシャンプー使わなくていいです。特にリンスはいけません。あれ全部海に流れちゃうんですよ。これは魚によくありませんから、まずそういうことをやっています」。
今回、ケイブが発起人としてスタートする「GAMERS HEART」プロジェクトは、ゲーム業界が積極的に社会貢献しようとする画期的な試みだ。その中で、今回のテリー伊藤氏の指摘はプロジェクトの目指す先を示しているように思える。人類が生存していくための地球環境保全という観点に立てば、CO2の削減だけではなく、食料、水質、土壌、森林、資源、生態系など、広い分野に目を向けることが必要だ。多くのユーザーが今回のプロジェクトに賛同していくとき、環境問題全般に関心を持ってしっかりと考えていくことがより良い方向性といえるだろう。
今回のキャンペーンで達成されたCO2排出枠の量は後日「GAMERS HEART」サイト上で発表されるという。39万人の登録ユーザー数を持つ「真・女神転生IMAGINE」を通じた試みが実際にどれほどの効果をもたらすかはいまだ未知数だが、今後のオンラインゲームが果たす役割を占う上でもプロジェクトの成否に注目していきたい。
□ケイブのホームページ (2008年6月20日) [Reported by 佐藤カフジ]
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