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会場:カフェソラーレ秋葉原店
また会場では協賛企業各社による展示やプレゼンテーションも行なわれ、その中の目玉として、ダレットから「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」の新情報公開が行なわれた。店内には同作品の試遊台が複数設けられ、NVIDIAの新製品GeForce 8200チップセットを搭載したPCで実際にプレイすることもできた。
■ ハイエンドとローエンドの2極で行なわれた展示会。
まず、ハイエンドタイプのGeForce 9800GX2は、同世代のGeForce 9800GX相当のGPUを2セット搭載し、ビデオカード単体でSLIを実装している製品である。また、GeForce 9800 GTXは同世代のGPUながら高クロックのバージョンで、単体では最速の製品。これらはそれぞれ3月、4月に販売が開始されているもので、すでにハイエンドユーザーの手に届いていることだろう。 そして今回新しく紹介されたnForce 780a SLIチップセットは、従来のSLIによる2枚差しを超え、3枚差しの「3-way SLI」を可能にするというものだ。また、オンボードでGPU機能(mGPU)を持つことにより、3Dパフォーマンスの必要ないときには拡張スロットに搭載されたGPUをオフにするという「Hybrid SLI」機能をサポートしている。これによりデスクトップ作業時などでは低騒音・低消費電力を実現しつつ、ゲーム開始時など必要なときは全てのGPUをオンにして最大の3Dパフォーマンスを発揮するというコンセプトだ。これを実装したマザーボード製品は、5月中より各社から発売される。
ローエンドタイプの展示としては、GeForce 8200チップセットを搭載したXFXおよびGigabyteのマザーボードがあった。こちらはマイクロATXのレイアウトをとっており、拡張スロットの数も抑えられた製品だ。こちらのウリは、実売1万円強程度の価格帯で、カジュアル系PCオンラインゲームを快適に動作させるGPU機能をオンボードで持つ点だ。これによりシステム全体の価格が抑えられるため、安価なPCシステムでゲームをプレイできる。 NVIDIAが行なった今回の展示で特徴的だったのは、こういったハイエンドタイプの製品とローエンドタイプの製品を双方ともにメインに据えていたことだ。対象ユーザーは相当に異なりそうではあり、ハイエンドタイプのマザーボードでGeForce 9800 GTXを3枚搭載したゲーミングPCを構成した場合、市価では少なくとも20万円から、現実的には30万円程度のコストになるが、一方のローエンドタイプであればおよそ5万円程度で1台のゲーミングPCが拵えられそうだ。それを反映して、会場に置かれていたハイエンドタイプのPCでは「Crysis」が、一方のローエンドタイプでは「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」が、それぞれ実演されていた。
■ ダレットがイチオシする「ストリートファイターオンライン マウスジェネレーション」
「SFO」は基本プレイ無料のアイテム課金制で提供される予定のPC用オンラインゲームだ。タイトルの通り、ジャンルとしては格闘ゲームでありながら、全ての操作をマウスで行なうという点がユニークな作品である。画面にはマウスがポイントするカーソルが表示され、これを動かすとその方向にキャラクタが動く。横に動かせば歩き、上に動かせばジャンプするという案配で、カーソルを激しく動かせばそれだけ速い動きになるという直感的な操作が可能だ。攻撃は左クリックでパンチ、右クリックでキックという形で、マウスを動かしながら左右のボタンを連打するだけでもいろいろな技が飛び出し、不思議な感覚で爽快にプレイできる。 特徴的なのは本作のキャラクタシステムだ。通常の格闘ゲームとは異なり、本作のキャラクタは、頭、胴体、腕、脚、などのパーツがジョイントでつながっており、アクションフィギュアのようにパーツの入れ替えが可能というユニークなアバターシステムを搭載している。各パーツはキャラクタの動作にも関連づけられており、たとえばキャラクタにリュウの腕をつければ「昇龍拳」が撃てるようになり、チュンリーの脚をつければ「百烈脚」が撃てるというシステムだ。全身を自由なパーツで構成することで、ユーザーそれぞれに個性的な格闘ゲームキャラクタを構成することができる。というのが、紹介を行なった内田氏が強調したポイントだ。
この最終βテストにおけるゲームバージョンは、これまでのテストでユーザーから要望の多かったゲームシステム面の改善を大幅に取り入れたものになるようだ。内田氏によれば、追加要素の柱はガードとキャンセル技の2つ。ガードとは言っても、アーケードの「ストリートファイター」シリーズのようにガッチリ守るわけではなく、本作では「ガマン」と言って、ダメージを多少軽減するというものになる。またこれと同時に、「ガマン」をキャンセルして技を繰り出すという、いわゆるガードキャンセル技が実装される。こちらは「ガマンカウンター」と呼ばれており、本作独自の呼称がなんとも面白いが、キャンセル技は格闘ゲームの駆け引きを演出する要素としては王道をいくシステムであり、これを搭載することで本作の内容はより深まっていきそうだ。 最終βテストでは、上記の格闘ゲーム的な改善を取り入れたバージョンをユーザーに提供し、その中でゲームバランス調整など最終的な工程を実施していくという。また、キャラクタのパーツを販売するガチャガチャ式のインターフェイスを、大手玩具メーカーと提携してリアルな意匠のものにしていくなど、アバタービジネスに直結する部分の改善も行なわれる。正式サービスの具体的な日程については現在のところは未定とのことだが、最終βテストの内容やユーザーからの反応に応じて柔軟に決定していく姿勢であるようだ。 会場内では4台のPCで「SFO」がデモンストレーションされており、自由に触って遊ぶことができた。マウスを動かせばキャラクタが機敏に反応する操作性はこれまでほとんど体験したことのないもので、片手で手軽に遊べてしまうゲーム性は、PCオンラインのカジュアル路線の中でも抜群にユニークだ。従来の格闘ゲームファンのみならず、これまでの格闘ゲームが苦手なユーザーにもリーチする可能性がある点で、本作の路線は非常に期待が持てる。まずは4月24日からのテスター募集と、それに続く5月上旬からの最終βテストで本作の進化を確認したいところだ。
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□NVIDIAのホームページ (2008年4月21日) [Reported by 佐藤“KAF”耕司]
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