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会場:帝国ホテル
【SBIグループ監修 はじめよう! 資産運用DS】 価格:3,990円
CEROレーティング:A (全年齢対象)
セミナーでは第1部に北尾吉孝氏による講演「資産運用初心者に伝えたいこと」が行なわれ、第2部にブロードメディア、SBIイー・トレード証券、モーニングスター各社による講演が行なわれた。弊誌ではゲームメディアという観点からブロードメディアの講演にフォーカスしてお伝えする。 第1部で登壇した北尾氏は、老後の生活における糧としての資産運用や、クレジットカードによる破産を防ぐなど多様な観点から、資産運用の重要性をアピール。日本は欧米に比べ資産を現金・預金で保有する傾向が圧倒的に大きいが、北尾氏によれば超低金利は今後も続くため、運用としてはそれほど意味をなさないという。資産運用と言えば株と捉えがちだが金融商品は多数用意されており、それぞれの特性をきちんと把握し、世界状況や経済の流れを見ながら運用していくことが大事だという。そのためには消費者も勉強が必要だと北尾氏は述べた。 この講演を受ける形で第2部のトップバッターとして登場したのが、「SBIグループ監修 はじめよう! 資産運用DS」を制作したブロードメディアの代表取締役社長を務める橋本太郎氏。同作の狙いやターゲットなどの説明を行なった。橋本氏はライフサイクルの中で投資を考えて欲しいというところからゲームの制作をスタートさせたと説明。「“投資”を疑似体験してみることは資産運用を始めるにあたって重要なことだ」とし、金利が上がらない中で資産を増やし、最終的には家族をハッピーにさせることが目的と語った。 今でも日本では資産運用をためらう傾向がある。それは前述のとおり現金・預金の保有率が圧倒的に高いというデータからもわかるだろう。しかし既に資産運用を自己責任で行なわなければならない時代は来ており、人々の関心が高いことも事実だ。つまりこのソフトは資産運用を始めてもらうためのソフトである。こういった理由からゲームにありがちな破産や離婚といった刺激的な展開などは用意されていないという。これは単にイベントとしてこういったものが登場しないだけではなく、たとえば話題のFXなどの派手な金融商品を意図的に取り扱っていない点でも徹底している。 橋本氏も北尾氏も老後のための資産運用という点では中長期の安定的な資産運用を進めている。たとえば北尾氏は「投機と投資は違う。老後のための資産を、ゼロになる可能性のある投機に使うものではない」とアドバイスしている。同作は資産運用がテーマであるが、資産運用と言えば株をイメージする人は多い。しかし実際は様々な金融商品が用意されており、経済の状況や世界の情勢を見極めながら運用していくことが重要である。 同作ではストーリーモードとスタディモードを用意。ストーリーモードでは結婚から物語がスタートし30年の間、夫婦で資産運用を行なっていく。ゲームは1カ月単位で進んでいき、娘が生まれたり進学したり、大きな買い物が発生したり様々なイベントが発生。そういった中で「総資産を半年で10万円増やせ」といったようなミッションが出されクリアしていく。目的は資産を運用し家族がハッピーになること。ゲームでは家族がハッピーになると成長していく“ハッピーツリー”を見ることができ、ゲームが上手く進行しているのかここで確認することができる。 前述の通りほかのゲームにありがちな過激な展開は無いが、資産運用について充分学ぶことができる。投資がうまくいかなくて毎月振り込まれる給料で金融商品を買えないといった事態が発生することもあるが、破産といった展開はない。また奥さんが様々なアドバイスをしてくれるなど、資産運用の勉強をゲームを通じて楽しみながらできるよう工夫がされている。ちなみにゲームの進行によってエンディングは複数用意されている。 スタディモードでは、SBIホールディングスのCEOの北尾吉孝氏による「資産運用講座」が用意されている。ここで資産運用についてレクチャーを受け、勉強したことについて復習の意味も込めて「資産運用クイズ」で身に付いたかどうか確認することもできる。この「資産運用クイズ」だけでも1,000問程度収録されているという。もちろんクイズには解説も用意されているので、ここでも勉強することができる。講座で勉強し、クイズに正解することで次の章に進め、徐々に資産運用について詳しくなっていける。 このほかにも、いくつかの設問に答えることで自分にあった資産運用スタイルを知ることができる「資産運用スタイル診断」や、ゲームに登場する400以上の用語を解説した「用語辞典」も収録されている。
これまで株の投資に関するソフトはいくつか発売されてきたが、「SBIグループ監修 はじめよう! 資産運用DS」は株に限定されたものではなく、広く資産運用全体を取り扱ったソフトとなっている。資産運用は今後重要度を増していくはずだが、敷居が高いと感じている人は多いはず。このゲームで気軽に遊びながら学べるという点ではシリアスゲームとしてうまく仕上がっているようだ。
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□SBIホールディングスのホームページ (2008年4月18日) [Reported by 船津稔]
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