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会場:米サンフランシスコ Vessel Lounge
「Battlefield: Bad Company」の発表会レポートに続き、今回はWindows用「Battlefield Heroes」と、Windows/Xbox 360/プレイステーション 3用「Mirror's Edge」の2タイトルの内容をお届けする。
■ Battlefield Heroes
会場では、サービス開始後の様子のデモが行なわれた。公式サイトにある「PLAY NOW!」ボタンを押すと、自動でクライアントのダウンロードが始まる。続くユーザー登録は、メールアドレスと誕生日、居住地域、言語を選ぶだけというシンプルなもの。 次に所属する軍隊を2つから選び、続いてソルジャー、ガンナー、コマンドの3クラスから1つを選択。さらに顔や髪型、肌の色などを細かく変更していき、自身のキャラクタを決定する。 ゲームを開始すると、パステルカラーで描かれたフィールドが現われる。3Dグラフィックスをアニメ調に見せるトゥーンシェーダーを使ったものだが、これが非常によくできている。コントラストがかなり強めになっているからか、「平面のセル画にしか見えないのに、動くと確かに3D」という妙な感覚を味わえる。爆発などのエフェクトもうまくまとめられており、全体として違和感なく、アニメ的な美しさを引き出している。 操作はWASDキーを使った一般的なFPSと同じ仕様だが、キャラクタは常に画面中央に見えているサードパーソンシューターになっている。銃撃などでダメージを受けると、ダメージ量が数字でポップアップ表示され、さらにアニメでキャラクタが驚いたときに出るギザギザ模様のエフェクトが出て、わかりやすくダメージを知らせる。他にも笑ったり敬礼したりといったエモーションコマンドも使用可能。このあたりはかなりカジュアル寄りのデザインになっている。 各種兵器にも今まで以上に簡単に乗れる。時代設定は「バトルフィールド 1942」と同じく第二次世界大戦の頃のようで、戦車やプロペラ戦闘機がフィールドに置かれている。中でも面白いのが戦闘機で、コックピットだけでなく、主翼の部分にまで人を乗せられ、そのまま何事もなく飛んでいける。さらにはコックピットから脱出して、パイロット自身が主翼に座るというシーンも。操縦者を失った戦闘機は当然落下するのだが、結構なスピードで墜落しても戦闘機はドスンと着地するだけで何ともなく、主翼に乗っていた人もそのまま走り去っていった。実に漫画っぽい表現で見ていて面白いし、また戦闘機の操縦もこれなら気軽にできそうだ。 前述のクラスについても紹介しておこう。ソルジャーは一般的な歩兵で、軽い銃器を扱い戦場を駆けていく。ガンナーはソルジャーより重装備で、重火器を扱える代わりに足が遅い。コマンドは拳銃やナイフのような軽い武器しか持っていなかったが、代わりにクローキングスキルがある。これを使うと他のプレーヤーから姿がぼやけたように見え、足を止めると完全に見えなくなる。
戦闘をしたり、旗を奪取したりすると、画面左上のゲージが増えていくのがわかった。経験値のようなものが得られるようで、一定量たまるとレベルアップする。これは対戦するプレーヤーをマッチングする際の指標として使うという。
■ Mirror's Edge
Faithは非常に身軽で、自分の身長くらいの高低差や柵はあっさりと乗り越え、さらにはビル群の屋根から屋根への大ジャンプをして見せたりする。10m近く落下するようなシーンもあったので、ただ身軽というだけでは説明できない身体能力ではあるが、あくまで体ひとつでアクロバティックなアクションを繰り広げる。
前述の通り、主観視点なので体の動きそのものは見えない。だがカメラはまさにFaithの目の位置になっていて、彼女の派手な動きに合わせて、角度に応じてカメラも派手に動く。大きく跳躍した時には足が見えたり、全力疾走したときには画面が大きく揺れたりする。さらには壁伝いに走ると画面が横になり、ビルを飛び移る時に空中へ身を投げ出すと、目もくらむような高さから地面が見える。プレーヤーの感覚が、Faithの視覚とリンクするような、かなりの没入感がある。実際にプレイしておらず、デモプレイを見ているだけでもそう感じられるほどだ。
この赤い目印は、周囲を見ると点在しているのだが、なぜそこがポイントなのか、その先に何があるのかがわかりにくい場所も多い。デモでは、拳銃を発砲してFaithを襲ってくる男達から逃げるシーンがあり、その時もビルの屋上に追い詰められたように見えたのだが、屋上の端にあるちょっとした段差が赤く色付けされており、そこに走りこんでジャンプすると、その先には味方のヘリがいて、見事にしがみついて逃げ切って見せた。だんだんと赤いポイント自体に、何が起こるのかと期待させられるような不思議な感覚があった。 全体のグラフィックスは、赤い目印を目立たせるためか、ビルは一様に白っぽく染め上げられた、コントラストの強いモノクロのような世界に描かれている。かなり無機質に見えるが、それが少し世界を近未来的に見せ、またゲームならではの異世界であることを感じさせてくれる。シンプルな表現だが、これも独特な世界観を作り上げる一助となっている。
最終的なゲームの目的は不明だが、デモを見る限りでは、敵をバッタバッタと倒していく様子はなく、どちらかというとスニークアクションに近い(といっても動きは非常に派手だが)。過去のEA DICEの作品とはかなり趣の異なる、アクションそのものの楽しさを追求したゲームになりそうだ。
□Electronic Artsのホームページ (英文) http://www.ea.com/ □EA DICEのホームページ (英文) http://www.dice.se/ □「Battlefield Heroes」のページ (英文) http://www.battlefield-heroes.com/ □関連情報 【2月28日】EA DICE、2008年新作タイトル発表会レポート その1 Xbox 360/PS3「Battlefield: Bad Company」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080228/bfbc.htm 【1月22日】EA、「Battlefield Heroes」 2008年夏に欧米で無料配信開始 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080122/bf.htm (2008年2月29日) [Reported by 石田賀津男]
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