SteelSeries、ゲーミングハードウェア新製品発表会を開催
ナンセンスな機能を排除した「質実剛健」の製品群に注目!!
12月7日開催
会場:秋葉原ADスクエア
プロゲーマー仕様のゲームデバイス製品で定評のあるSteelSeries Apsは、12月7日、秋葉原ADスクエアにて「SteelSeries IKARI Laser Mouse」をはじめとするゲーミングハードウェアの新製品発表会を行なった。この発表会で紹介されたのは、SteelSeriesの名を冠するマウス、キーボード、ヘッドセットなど5製品。発表会の最後には新製品を実際に試せる体験会も催された。
■ ゲーマーのための「質実剛健」さを前面に出す製品コンセプト。主力製品「Ikari Laser Mouse」に注目
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今回された5製品のパッケージ。全て黒とオレンジ基調とするデザインで統一されている
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「SteelSeries Ikari Lasser Mouse」。世界のトップゲーマーの意見を取り入れ、質実剛健なスペックを実現する新世代のゲーミングマウスだ
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デンマークに本拠を置くSteelSeriesは、ゲーム用途に特化したマウス、マウスパッド、キーボード、ヘッドセットなどの製造販売で定評のあるハードウェアメーカーだ。今回の発表会では、同社の新主力製品となるマウス2製品「SteelSeries Ikari Optical」、「Steel Series Ikari Laser」と、マウスパッド「SteelSeries SP」、ならびにゲーミングキーボード「SteelSeries 7G」、ヘッドセット「Siberia Neckband Headset」の、合計5製品が詳しく紹介された。これらの製品は、国内正規代理店であるマスタードシードより国内販売が予定されている。
日本語で「Ikari(怒り)」をブランド名とするゲーミングマウスの新製品は、非常に質実剛健なスペックだ。まず、「Ikari」の名を持つゲーミングマウスとしては最上級モデルとなる「SteelSeries Ikari Laser Mouse」は、最大の特徴としてレーザーセンサーの新技術「SteelSeries XY2センサー」を搭載する。この技術は、従来のマウスで使われていた「面積相関法」と呼ばれる方式を捨て、全く新しい読み取り方式により秒間4万回のトラッキング(従来方式の7~8倍)を実現するというものだ。これによりトラッキングの信頼性が劇的に改善したほか、2つの画期的な新機能を実現する。
新機能のひとつは「SteelSeries ExactSensテクノロジー」。これは、CPI(Count Per Inch、一般的な語法ではDPIに相当)をマウス側で1刻みで調整できるという機能で、OSやゲームの設定を基準値(感度1.0)に合わせ、マウス側で好みの感度を出すことにより、誤差のない最高の正確性を実現するという。サポートするCPIの範囲は1CPIから3,200CPIということで、かなりのハイスペックだ。
もうひとつの新機能は「SteelSeries FreeMoveテクノロジー」。ユーザーがマウスを左右にまっすぐ動かすときに発生する微妙なブレを、プログラム的に補正して正確な直線を出すという機能だ。このような機能をドライバレベルで実現するマウスは以前にも存在したということだが、本製品では「ユーザーの好みに応じて、補正具合を調整できる」というのがウリ。補正が必要なゲーム、必要でないゲームに応じ、ユーザーが補正の程度をゼロから最大まで段階的に調整できる。
また本製品はマウスボタンへのマクロコマンド割り当てもサポート。特筆すべきは、これらの機能がすべてドライバレスで実現するということだ。全ての設定は本体メモリに記録され、別のPCに接続してもそのままの設定で使用できる。付属ソフトウェアはドライバではなく、マウスの設定を行なうためのフロントエンド機能のみを提供。マウスの各種設定を完全な形で持ち運べる真のスタンドアロン・ゲーミングマウスと呼べる仕様に仕上がっている。発売予定日は12月12日、希望小売価格は13,800円とのこと。価格、性能ともに最高級ゲーミングマウスの一角を占める存在になるだろう。
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マウスパッド上でのすべりをよくする大型ソールを採用(左)。Exact Sensテクノロジーにより、1CPIから3,200CPIまで1CPI毎の感度調整がマウス本体側で可能となる(中央)。FreeMoveテクノロジーは、調整可能な直線補正を可能にする。縦横に正確な入力が必要なゲームで威力を発揮するだろう(右)
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・“オプティカル派”の要望に応える「Steel Series Ikari Optical」
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「SteelSeries Ikari Optical Mouse」は、レーザー版と同じシャーシ形状を採用し、秒回6,500回読み取りのオプティカルエンジンを搭載
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「SteelSeries Ikari Optical Mouse」は、「Ikari」ブランドのオプティカルゲーミングマウス。シャーシ形状は上記レーザー版とまったく同じながら、センサーに秒間6,500回の読み取りを行なうオプティカルエンジンを搭載し、それに伴っていくつかの機能が削られているところが相違点となっている。サポートするCPIは400、800、1,600CPIで、レーザーマウスと異なり段階的に選択する方式を採用している。センサー性能について特筆するべき点は見当たらないが、解説によると「最も信頼性のあるオプティカルエンジンを選択した」という。
オプティカル版はレーザー版と異なり「ExactSens」および「FreeMove」の機能をサポートしないが、ドライバレスで設定を持ち運べる機能は共通する。こちらも付属ソフトウェアの役割は、あくまでも「マウスの設定を調整する」ためであり、他のPCに接続すれば標準HIDデバイスとして認識され、そのままの設定で使用できるとしている。
レーザー版、オプティカル版の「Ikari」ゲーミングマウスの共通のコンセプトは、「ナンセンスな仕様を排除し、嘘をつかないこと」。製品名はそのまま日本語の「怒り」を意味しており、これは、昨今巷に溢れているゲーミングマウスと呼ばれるものが持つ無駄な装飾、必要のない機能への気持ちを表現したものだという。実際、これら両製品のスペックを見たところ、実際にゲーマーの利益に繋がるものと思え、好感が持てる。発売日はレーザー版と同じく12月12日、希望小売価格は8,900円で、こちらはやや安価な設定になっている。
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Ikariシリーズに共通の特徴として特筆されるのは、形状、ドライバレスの2点(左)。マウスの各種設定は付属ソフトウェアでおこなう。設定はマウス本体に記録・再現されるので、ドライバは必要ない(中央)。オプティカル版製品仕様。接続はUSB1.1を採用。2.0でない理由は、何らかの理由で1.1モードで動作した際にポーリングレートが低下するのを避けるためであるそうだ(右)
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・表面構造にこだわる「SteelSeries SP」マウスパッド
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「SteelSeries SP」マウスパッドの特徴は、硬質プラスチックによるやや大きめのデコボコ構造だ。これによりゲームプレイによる強い圧力が掛かった状態でも快適なすべりを実現するという
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併せて紹介されたマウスパッドの新製品は「SteelSeries SP」マウスパッド。プロゲーマーの世界では、SteelSeriesのマウスパッドが最もよく使われているという。新製品「SP」では素材に硬質プラスチックを使い、表面加工に「肉眼で見える程度のデコボコ」を採用。これにより、マウスソールが設置した面の空気を逃がして密着を防ぎ、スムーズなすべり心地を実現するという。
寸法は320mm×270mmで、ミディアムサイズといったところ。プロゲーマーから高評価を受けるSteelSeriesマウスパッドの新製品として、「ゲーム中に強い力をマウスにかけるゲーマーに向け」というコンセプトで開発したとのことだ。国内正規代理店のマスタードシードによると発売時期は未定とのことだが、今年内の発売を目指して動いているとのこと。予定する希望小売価格は6,980円。
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「SteelSeries Ikari」各マウスと、「SteelSeries SP」マウスパッド。マウスパッドを近くで見ると、微細な凹凸形状を肉眼で見ることができる。実際に触ってみたところ、操作感覚は実にスムーズだった
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・シンプルなレイアウトに必要なスペックを閉じ込めた「SteelSeries 7G」キーボード
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「SteelSeries 7G」は、シリーズの特徴である高速反応を継承しつつ、コンパクトな形状を実現している
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ゲーミングキーボードの新製品は「Steel Series 7G プロフェッショナルゲーミングキーボード」。これは現行の「6G」の後継となる製品で、SteelSeriesキーボードの特徴であるCherry MXメカニカルスイッチによる軽快な打鍵、反応位置を浅く設定することによる高速反応性を継承している。
「キーボードに無駄な機能は一切いらない」というゲーマーの声に応え、キーボードレイアウトとしてはオーソドックスな英語配列だ。特殊機能として、一般的にはWindowsキーとされる位置に「SteelSeries Mediaキー」と呼ばれるキーを装備し、これをファンクションキーと同時押しすることで、追加キーなしでメディアキーの機能を実現する。
外形としては取り外し可能なリストサポートパッドを装備し、これを取り外すと省スペースキーボード並みの寸法になる。狭いディスクトップでゲームをたしなむユーザーにはありがたい製品仕様だ。発売日は年内の出荷開始を目標としており、希望小売価格は22,800円。価格も「プロ仕様」だ。
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(左)キースイッチの特質は前製品「SteelSeries 6G」の特徴を引き継ぐ。また全キーの同時押しをサポートする点が完全にゲーミング仕様だ。(中央)リストサポートパッドを装着した状態。(右)リストサポートパッドを外すとかなりコンパクトな形状になる。この状態で使用したいユーザーも多いことだろう
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・ゲームや音楽など多用途要求を目指した「Siberia Neckband Headset」
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「SteelSeries SP」マウスパッドの特徴は、硬質プラスチックによるやや大きめのデコボコ構造だ。これによりゲームプレイによる強い圧力が掛かった状態でも快適なすべりを実現するという
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ヘッドセットの新製品も紹介された。「Siberia Neckband Headset」は、トップゲームアスリートの入念なチェックに基づいて開発されたという新型のヘッドセットだ。最大の特徴は、頭頂部から耳を覆う一般的なヘッドフォンと異なり、後頭部下部から耳を覆うというネックバンド式の形状を採用していることだろう。
製品開発にあたっては、ゲーマー、DJ、ロックバンドメンバーなど音質にこだわるユーザーのチェックを経て、多目的に使える十分なスペックを実現したとのこと。周波数帯域18-28,000Hz、インピーダンス 40Ohm、音圧感度104dBのヘッドフォンを備えるのに加え、志向性のあるマイクを装備する。PCだけでなくXbox 360コントローラーへの接続もサポートし、専用のコネクタが付属する。発売時期は未定とのことだが、今年内の市場投入を目指す。希望小売価格は13,800円。ゲーマー用ヘッドセットとしてはハイエンドに位置する価格帯となる。
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装着状態はこのような感じになる(左)。ちなみに写真は「Counter-Strike」プレーヤーのSK.SpawN。製品の最終調整に参加したという。Xbox 360への接続は付属のコネクタでおこなう(右)
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発表会後に行なわれた体験会。「Counter-Strike」の1on1で定評のあるSion選手が登場し、挑戦者が「SteelSeries」新製品の環境で次々に挑んだ。
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製品発表会の後には、今回発表された新製品を実際に試せる体験会が催された。会場には「Couner-Strike」の1on1マッチの強さで定評のある猛者Sion氏がゲスト出演し、来場者から希望者を募って、1on1形式の対戦を実施。挑戦者に与えられた環境は「SteelSeries 7G」キーボードに「SteelSeries Ikari Laser Mouse」という構成だ。
Sion選手はさすがに猛者で、入れ替わり立ち替わり挑戦してくる一般来場者を大差で破り続けていた。なぜかSion選手の使用マウスが「Ikari」製品ではなく、他社製のマウスだったというところがやや意味不明だったが、今回の体験会は、SteelSeriesがこの冬投入する新製品を吟味する良い機会になったことだろう。
□SteelSeriesのホームページ
http://www.steelseries.com/
□関連情報
【11月29日】SteelSeries、プロフェッショナルゲーミングマウスパッド
「SteelSeries SP」を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071129/steel.htm
【11月13日】SteelSeries、プロフェッショナルゲーミングキーボード
「SteelSeries 7G」発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071113/7g.htm
【8月24日】SteelSeries、ゲーミングマウス市場への参入を発表
プロゲーマー協力のもとに誕生「SteelSeries Ikari」シリーズ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070824/gm.htm
(2007年12月7日)
[Reported by 佐藤“KAF”耕司]
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