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Wii「NO MORE HEROES」は、「シルバー事件」や「killer7」などを手がけたグラスホッパー・マニファクチュアが開発を担当する作品。主人公である暗殺者のトラヴィス・タッチダウンが、とある事件をきっかけに米国暗殺者協会ランキングの第11位に認定されるところから物語が始まる。 「NO MORE HEROES プレミアムマスコミレビュー試遊会」は、報道関係者のほか、公式サイトの募集枠に当選した一般ユーザー20名が参加。試遊台を見つめるユーザーの表情からは、本作に対する期待度の高さがうかがえる。イベントは、試遊会と本作のシナリオ・ディレクターを務める須田剛一氏(グラスホッパー・マニファクチュア)とエクゼクティブ・プロデューサーの和田康宏氏(マーベラスエンターテイメント)のトークショウを含め約2時間。試遊台は計5台で、体験プレイは時間と参加人数の都合上ひとり約10分に制限されていた。 筆者が体験できたのは、ゲーム開始から最初のボスに至る直前までのパート。難易度はスイート(やさしい)とミディアム(標準)が選べたが、初体験ゆえ無難にスイートを選択。ちなみに、一定条件をクリアするとミディアムよりも手強い難易度が出現するという。時間がないため、オープニングムービーはすべてスキップし、最初のボスキャラクタが待ち受ける屋敷に突入。行く手を遮る黒服のザコたち。ここでトラヴィスがとる行動は、ただひとつ。獲物の「ビーム・カタナ」で、目に前にいる敵を片っ端から斬り伏せるのみ。 キャラクタの操作は、ヌンチャクのコントロールスティックで移動、Zボタンでガード兼ロックオン、Cボタンで視点操作。WiiリモコンのAボタンを押すと目の前の敵を「ビーム・カタナ」で攻撃してくれる。ガードとロックオンが同じボタンに設定されているため、アクションゲームに不慣れな人でも数回操作すれば身体が覚えてくれるだろう。 接近して敵をロックオンし、Aボタンを押しダメージを与える。つばぜり合いになったときは、リモコンをグルグル回して相手を押し込み体勢を崩して畳み掛ける。致命傷を与えると画面に矢印アイコンが表示され、その方向に素早くリモコンを振ると、トラヴィスが豪快なアクションで敵をバッサリとやっつけてくれる。敵が一カ所にまとまっているときは、2~3人まとめて倒すことも可能。このとき、画面下に小さなスロットマシーンが表示され、ランダムで絵柄が揃うと必殺の「ダークサイドモード」に突入する。 ザコはおおむね“時代劇の斬られ役”といった雰囲気だが、たまに“強い奴”がまぎれており、単純に正面から斬りつけただけではダメージが与えられない。剣撃のほとんどが弾かれてしまうため、こういうときはロックオンを解除して死角に回り込み一気に斬りつけるといった工夫が必要になる。ただし、筆者が体験したのは、あくまでも難易度スイート。ミディアムやそれ以上の場合は、よりタフな戦いになるのだろう。
道中に落ちている「箱」を壊して開けるとは、体力回復や電池回復のほか、トレーディングカードなどのコレクションアイテムが手に入る。ゲーム開始後10分でボスキャラクタまで到達することはできないということで、筆者の体験プレイはここで終了。ザコとの戦闘がスピーディかつ爽快感にあふれていたため「あー、ボスとの戦いはどんなふうになったんだろう」とやや悔いが残る格好。このあたりは、12月6日の発売日にジックリと確かめてみたい。
■ 須田氏と和田氏の開発者トークショウ
和田氏は「結構、感慨深いですね。できちゃったよ! みたいな。単純に嬉しいですね。早くみんなに遊んで欲しいっていうのがあって、凄く『どう? どう!?』って聞きたい」と“完成の喜びもひとしお”といったふうで、仕上がりに満足している様子がうかがえた。ただ、今でこそ満面の笑みで話をする須田氏だが、開発中はプロデューサーの木村氏と「物凄い喧嘩をしていた。このふたりは、もう無理じゃないか!?」と、いきなりの暴露。だが、そうしたぶつかり合いを経て「信頼関係ができあがっていった。本当ですよ(須田氏:笑)」というから、その衝突は、あくまでも高いレベルを目指したゆえの“大人の喧嘩”だったのだろう。 須田氏、和田氏ともに相当コアなアクションゲーマー。よって、両者が「ノーモア★ヒーローズ」に求めたクオリティは、相当高いレベル。本来は開発現場にあまり顔を出す必要がない役職の和田氏だが、グラスホッパー・マニファクチュアを頻繁に来訪することに。「ボクも本当は行きたくないんだけど(須田氏が)こいこいってうるさいから(笑)」と、終電ギリギリまで開発メンバーと仕様を検討。アクションロジックを詰めていき、ここで投げやガードをふくめた“さんすくみ”などの基本をガッチリ固めることができたという。 「ずーっと斬っていくゲームなんで、意外と単調になるんじゃないかなというのを初期に心配していた。そこで、須田さんらしいというか。ちょっとだけ(笑)ゲームデザインの才能を発揮してもらって。あれ(矢印や身体術アクションなど)で、だいぶゲーム的にもメリハリがついたと思います。やっていて楽しい。Wiiリモコンを使うことに、色々なクリエイターさんたちがとらわれすぎている。リモコンありきのゲームデザインになっちゃってる気がする。色々なゲームのプレイがあって、たまにリモコンがあるから“もっと面白い”そういうスタンス。それが良かったと思う」という和田氏。 常時リモコンを振るようにデザインされたゲームは、プレイを続けると、どうしても腕に疲労がたまってしまう。その点、本作は敵の攻撃にAボタンを使い、リモコン操作は要所で顔を出す仕組みになっている。当初はシンプルさを求めるあまりWiiリモコンだけの操作も検討したというが、途中から須田氏が「やっぱり、ヌンチャクで移動したほうがいい。Wiiリモコンはボタンが少ないので(こうしたタイプのゲームを)右手だけで遊ぶのは不可能」と和田氏を説得。「アクションゲームって、一回組み上がってからどれだけ触れるかが肝。うちは弱小メーカーだけど、極限まで頑張って調整した。それで凄く面白くなってると思う(和田氏)」と、今では誰もが納得する仕上がりとなったようだ。 和田氏のいう「組み上げ」が終わったのは5月。その時点で某有名クリエイターM氏に触ってもらったところ「これは須田さん(悪い意味で)ヤバイですよ」という代物だったという。これについては須田氏、和田氏、木村氏も「皆そう思っていた」といい、そこから調整で「まるで別のゲーム(須田氏)」というくらいクオリティが向上。後日M氏にプレイした際は「須田さん、コレはイケてます!」とお墨付きがいただけたという。 デモプレイでは、主人公トラヴィスが住むモーテル室内でTVをつけてPVを見たり、Tシャツを着替えてアバター的な楽しみ方ができるところ、ペットの猫に餌をやる、ミニゲームのアルバイトでお金を稼ぐシーンなどが披露された。ここで和田氏が須田氏に「これ(猫)一応、だんだん慣れてくる……んですかね?」と質問したところ「なんの変化も起こりません」とキッパリ。ただし、猫のモーションは須田氏入魂(?)の産物で「最初は納得いかなくて2カ月くらい作らせた」という。気になる人は、製品版で猫のモーションをじっくりと確かめてみてはいかがだろうか。 殺しからゴミ拾いまで、約40種類のバイトやミニゲームがあるという。これらは決してクリアに向けての必須要素ではなく、ボスの攻略で煮詰まった際などに「街でお金を集めたりミニゲームで稼ぎ、トレーニングしたり武器を購入すればクリアしやすくなる」という。ミニゲームはちょっとしたネタ風味で、煮詰まったときはもちろん、気分転換に遊ぶにもよさそうだ。
トークイベントは、ユーザーとの質疑応答も行なわれ、アットホームな雰囲気で終了。終了間際にはツーショット写真の撮影会も行なわれ、参加したユーザーはそれぞれ楽しい時間が過ごせたようだ。グラスホッパー・マニファクチュアでは、来年の10周年に向けて夏以降に「こぢんまりとした(須田氏)」イベントを企画しているという。同社のファンはもちろん「ノーモア★ヒーローズ」をプレイして気に入った人は、同社の動きをこまめにチェックしておくといいだろう。
(C)Marvelous Entertainment Inc.
□マーベラスエンターテイメントのホームページ (2007年11月26日) [Reported by 豊臣和孝]
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