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株式会社ゲームオンは、韓国のNeoWiz Games Corporation、株式会社ゲームホールディングスと資本業務締結を締結し、第三者割当による新株式を発行することを発表した。調達する資金額は27億8,000万円。 都内で行なわれた記者会見には、ゲームオンの李相燁 (イ・サンヨプ) 代表取締役社長、朴辰桓 (パク・ジンファン) NeoWiz Corporation 取締役 (NeoWiz Japan代表取締役社長)、元遵喜 (ウォン・ジュンヒ) TSTONE代表取締役社長が出席し、内容の説明を行なった。 李氏は「オンラインゲーム市場統計調査報告書」のデータを示し、日本におけるオンラインゲーム運営会社は128社あり運営タイトルは474タイトルにも及ぶ現状において、2~3年前から淘汰される企業が出てきている点を指摘。今後も新規参入などにより競争の激化が考えられるとした。そういった中でゲームオンは事業戦略として、運営タイトルの安定的確保、オンラインゲームコンテンツをベースとした新規事業の展開、タイトルおよび事業のグローバル展開をあげた。 NeoWiz Game Corporationとの戦略的業務提携については、タイトルの安定的確保が見込めるだけでなく、共同開発を行ないタイトルの開発、日本国内での投入、そしてグローバル展開も見込めるとしている。 ここにおいて気になるところは、NeoWizはNeoWiz Japanが活動しており、すでに日本展開を行なっている。NeoWiz Japanとの関係については「具体的に発表できない」とし、「前向きに調整しシナジー効果を高めたい」と答えるに留まった。また、今後の展開についてNeoWizのタイトルはゲームオンが独占的に取り扱っていくのかどうかについては「全てのタイトルをゲームオンでやるのは調整が必要だと思うが、なるべくそうやっていきたい」としている。 同社のいう「新規事業展開」について具体的な内容について聞いてみると、大きく分けて2つあるという。ひとつは前述の開発体制を強化することで日本向け、世界向けのゲームタイトルの開発をあげている。そしてこれまで同社はMMORPGを得意としてきたが、それだけに留まらず「ポータルのようなものも目指していきたい」という。「現状は具体的にこれだという話はない」としているが、前向きに積極的にやっていきたいという。 ここで注目なのは、スライドで表示された「Gクラスタ、ブロードメディアCDNの技術の活用」と「タイトーとの業務提携により、SNSの開発を推進中」という2点。「Gクラスタ」については、サーバー側でゲームプログラムを作動させクライアント側のマシンに負荷をかけることなくネットワーク上で遊べるシステムで、カプコンなどもサービスの一部で使用している。李氏に伺ったところポータルなどで「Gクラスタ」を使用し多様なコンテンツを提供していきたい一方で、自社で製作したゲームをGクラスタの技術で配信していきたい意向もあるという。 タイトーのSNS「しまにてぃ」は今月いっぱいでサービスを停止するが、SNSのシステムに関してはゲームオンとタイトーで開発は継続されているという。「しまにてぃ」はゲームとSNSの融合を図ったほかにはないスタイルのSNSで、そういった優位点をうまく生かしていきたいという。
今回の発表では両社の戦略的資本業務提携が発表されたが、具体的な点についてはまだ未定のことが多く、これからといった印象だ。しかし、より幅広いネットワークゲームの会社としての進めていく方針を取ったといえるだろう。 □ゲームオンのホームページ http://www.gameon.co.jp/ □ニュースリリース http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=546249 http://eir.eol.co.jp/EIR/View.aspx?cat=tdnet&sid=546250 (2007年11月8日) [Reported by 船津稔]
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