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900年前ほどに起きたという神々の戦い。超新星ゴルディオスによって夜の消えた年として西方アルタナ四国にも伝わるこの出来事は、審判の日、ラグナロクとしてアトルガン皇国に伝えられる。皇国の秘密、そして宿願。蛮族も恐れる伝説の鉄巨人、そして冥界より現われた冥路の騎士。この地に起きる危機は、ヴァナ・ディール全土を脅かす……。
「アトルガンの秘宝」ミッションの魅力を伝えてきたミッションレポートもいよいよ最後。そして今回は本連載「ヴァナ・ディール“近東”見聞録」の最終回となる。これまでご愛読頂いた全ての人へ感謝したい。なお、今回はミッション終盤の紹介ということもあり、紹介する場面を限定し、掲載している画像に関してもログのほとんどを伏せている。あらかじめご了承頂きたい。
天空には巨大な穴が穿たれ 地上には大いなる嵐が吹き下ろされた。」 ~パピルスを束ねた古文書より~
傭兵としてアトルガン皇国に訪れている驚異の数々を知った冒険者。蛮族軍との戦いやブラックコフィン号の存在、そして冥路の騎士。ウィンダスの特命全権大使「カラババ」、そして無手の傀儡師「アフマウ」とほぼ時を同じくして出会い、そこから起きた小さな事件は、次第に大きな出来事へと繋がっていき、アトルガン皇国の秘密、そして宿願が明らかにしていく……。カラハバの来訪はまさしく、「運命の歯車」が回り始める出来事だった。 物語はいよいよ終盤。アルタナ四国とは外向的に疎遠であり、かつ蛮族軍との戦いに明け暮れ、さらに極東諸国とも交戦状態という、四面楚歌と言っていいアトルガン皇国の疲弊。それゆえに長年求められてきた宿願「審判の日」。ここにはさらに、皇国内を騒がせる冥路の騎士の存在、そしてルザフたちイフラマドの亡霊までも加わった。これまで以上の脅威に脅かされる皇国は、宿願成就の時を急ぐ。
一方、ライファルやカラハバを筆頭に、皇国の動向を伺うアルタナ四国は訪れる危機を知り、ついに動き出す。水晶大戦以来はじめて開かれるというアルタナ四国軍事会議の開催。最悪のシナリオを描き、訪れる「戦乱の兆し」。全てを食い止めるべく冒険者は走り出す……。
ミッションの終盤では物語が一気に加速し、急転していく。皇国の宿願「審判の日」がもたらすもの。それは希望の光か、はたまたヴァナ・ディールの終わりを告げる光なのか。神々に翻弄される人の運命。動き出した歯車を止められるのは、冒険者だけだ。
● ナジャ・サラヒム、アルザダール海底遺跡群に見参!?
● アルタナ四国ゆかりのあのキャラクタたちも近東へ!
緊迫したシチュエーションが連続しながらも、随所にコミカルな場面が入ってくるという「アトルガンの秘宝」特有の味わいは健在だ。だが、話の軸には国交や政治というシビアな面のやり取りがあり、ファンタジー色の強い神々の神秘や伝承も関わっていく。「アトルガンの秘宝」ミッションは、他のミッションとは異なる仕上がりになっている。 さりげなく、次期拡張ディスク「アルタナの神兵」の重要なキーワード「水晶大戦」が出てくるあたりは面白い。冒険者は2度の「アルタナ四国会議」を目にする希有な存在になるのだろうか。
ミッション終盤は戦闘も難易度が次第に上がっていく。今回はそれら全てもご自身の目で楽しんで頂きたいと思うので、戦闘に関しての言及も控えよう。2007年6月6日のバージョンアップより、ミッションに関連するバトルフィールド戦闘では経験値のロストが無くなっているので、ぜひ果敢に挑んでもらいたい。
ストーリーを楽しむという醍醐味はもちろんだが、報酬の存在もポイントだ。「プロマシアの呪縛」ミッションにもあった、クリアした冒険者への報酬はもちろん健在。上の三種類の指輪からひとつがもらえる。 レベル50から全ジョブで装備可能で、いずれも高い性能を持っている。「プロマシアの呪縛」ミッションの報酬に比べると基本性能がやや控えめに感じられるところだが、それでも充分に嬉しい。また、基本性能だけでなく、アサルトに限定した潜在性能があり、アサルト参加時の性能は圧倒的だ。これを目指して「アトルガンの秘宝」ミッションに挑む価値は充分にある。
ちなみに基本的なアサルト作戦だけでなく、特殊な作戦であるナイズル島踏査指令、サルベージやアシュタリフ号の戦闘など、アサルト形式で作られているコンテンツで性能が発揮されるところもポイントだ。
「アトルガンの秘宝」ミッションは、イベントシーンのボリュームを重視したストーリーミッションだ。随所にみられたコミカルなシーンとシリアスな場面のバランスがよく、一定のプレイを重ねてきた冒険者なら誰でもが楽しめる難易度も基本的に良かったと感じている。 だが、ミッション全体の難易度の低さ、気軽さにはバランスというものの難しさを感じさせる面もあった。中でも「プロマシアの呪縛」ミッションと比較すると、特に難易度緩和以前の時と比べると、その落差は隔絶している。場合によっては物足りなさを感じた冒険者もいるのではないだろうか。もう一段高い達成感を味わえる戦闘が、区切りごとに織り込まれていてもよかったかもしれない。 また、ストーリーの壮大さとは裏腹に、冒険の地が近東に限定されてしまっていたのも残念と言えば残念だ。やはり冒険者としては、トゥー・リアやアル・タユに相当するような見果てぬ地を求めたいという欲求が強いというのが本音なのかもしれない。もっとも、新たな「東」の世界の玄関口として「近東」が存在するのかもしれないし、「アトルガンの秘宝」ミッションはそのプロローグとなる可能性もある。実際のところ、ミッション中に散りばめられたキーワードやかいま見えた事象には、まだ謎が残されているように思える部分が多い。これから先もヴァナ・ディールが続いていく中、新しい物語が始まる日が訪れるのかもしれない。
さて、冒頭でもお知らせしたように、ヴァナ・ディールにおける“近東”の世界をお伝えしてきた近東見聞録はこれにて最終回。たくさんのご声援を頂いたことを感謝したいばかりだ。最後にひとつ、ある場面で見られるカラハバのセリフを紹介しよう。収束した近東の物語の今後を予言するような言葉であり、そしてこの連載の最終回にもふさわしい。この言葉がどんな意味を持つのか想像を膨らませつつ、そしてご期待頂きつつ、今はひとつの区切りを迎えたいと思う。
それでは冒険者のみなさん、また会う日まで!
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2007年10月26日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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