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会場:幕張メッセ
入場料:当日1,200円、前売1,000円 そういった時代の流れに加え、携帯アプリは出展する場所も取らないため、会場にはまさに無数のタイトルが出展されている。全てのタイトルを紹介するのは現実的に不可能に近いので、ここでは実際にプレイしてみるなどして目に付いたタイトルを、いくつかのジャンルに分けて紹介していく。 まず全体的な印象を述べておくと、3キャリアがそれぞれに色を出して出展しているのが印象的だった。NTTドコモは「直感ゲーム」など携帯ならではの機能を用いたものが中心。KDDI(AU)は「LISMO」を中心にゲームとAVコンテンツを絡めたスタイリッシュなイメージ。ソフトバンクモバイルはオンライン対応コンテンツを核に質実剛健なラインナップで攻めている。その他携帯アプリ提供各社も、オンライン対応やアドベンチャーなど、自社の得意分野を積極的に押し出す展開を見せている。
こちらの記事では、アドベンチャー形式のアプリを紹介する。テキストを読み進めていく形式のアドベンチャーゲームは、複雑な操作が必要なく、本を読むような手軽さで進められるため、インターフェイスとプレイスタイルの両面で携帯電話との相性がいい。ゲーム内容は、恋愛もの、推理ものなど多岐にわたるため、好みに合うアプリを見つけてプレイしていただきたい。
■ チュンソフト、iモード「探偵★パンチ!!」
本作は携帯向けに作られている完全オリジナルタイトル。登場キャラクタがとにかくよく動くのが特徴で、テキストアドベンチャーとは思えないほどアニメーションや表情の変化が多彩にある。キャラクタデザインにはイラストレーターの山本ヤマト氏を起用しており、ビジュアル面で非常に目を引く作品となっている。 システム面では、調査などの中でキーワードが見つかることがある。見つけたキーワードは他の登場人物との対話の中で使用すると、新たな会話が見つかり、さらに新しいキーワードが入手できることがある。これを繰り返して、事件の真相に近づいていく。 探偵ものといっても、冬馬はかなり3枚目路線のキャラクタで、笑える展開がそこかしこに見られる。じっくりと推理する楽しみもあるだろうが、登場キャラクタの愉快なやり取りを期待してプレイしてもよさそうな作品だ。
今秋配信予定で、価格は配信サイト「チュン@かまいたちの夜」の情報料として月額315円。対応端末は、FOMA 900i/703iシリーズ以上の予定。
(C)2007 CHUNSOFT
□チュンソフトのホームページ ■ ネクソンジャパン、Yahoo! ケータイ「ギフト ~SS501との距離~(仮)」
韓国語を学ぶ仕組みは、デートシーンなどでSS501に出会った際、「アンニョンハセヨ」と韓国語の挨拶から始まるというように、会話の中に組み込まれるような形になっている。それらの意味についても、会話の中に自然に含める形で解説される。ちなみにSS501とのデートを10回重ねると、特別なギフトがもらえるという。 ソフトバンクモバイルブースで行なわれた発表会には、このSS501本人が登場。5人ともゲームの設定と同じく日本語を勉強中で、ややたどたどしさも残しながらも、日本語で事前応募で選ばれた50人の女性ファンに向けて日本語でトークを繰り広げた。 Yahoo! ケータイ用アプリとして、12月より配信予定。価格は1ダウンロード525円。対応機種は、SoftBank 3G対応機種。
また発表会では、「メイプルストーリー」を始めとしたネクソンジャパンのMMORPGを携帯アプリで展開することを明らかにした。「メイプルストーリー」では既に、「メイプルストーリーRPG」などが配信されているが、今回発表されたものは、原作と同じMMORPGとして展開されるという。
□ネクソンジャパンのホームページ http://www.nexon.co.jp/ ■ SNKプレイモア、キャリア未定「二度目のキス(仮)」
主人公の男子高校生が、引越しで離れ離れになってしまった彼女と別れ、新たな恋を探すというストーリー。主人公を励ますため、クラスメイトが必要以上におせっかいを焼き、主人公が手に入れたばかりの携帯電話のメールアドレスを、勝手にいろいろな女の子にばら撒いてしまう。女の子の中には、別れた彼女も含まれており、この先どう話が展開していくのか期待が膨らむ。 ちょっと今風なストーリーもさることながら、本作最大の特徴は、ゲームシステムに携帯メールの仕組みを取り入れているところ。アドベンチャーゲームのようにテキストを読み進めている途中で、ゲーム内の主人公がもっている携帯電話にメールが届くことがある(プレーヤーの携帯電話に届くわけではない)。このメールに対して、いくつか用意された返事の中から1つを選んで返事をすることで、また相手からのメールが返信されてくる。 このやり取りがなかなかリアルで、返事を出さないという選択もある。届いたメールにはきちんと返事をすべき、というのは基本なのだが、あまり何度もしつこく返事を出していると、逆に嫌がられることもあるという。女の子とのメールのやり取りを楽しみつつ、引き際も見極める必要があるという、一風変わったスリリングさも味わえる。とはいえコメディのテイストもかなり入っており、基本的には気楽に遊べる内容になっている。
会場ではiモード端末で体験版を試遊できたが、配信キャリアは未定としている。配信時期や価格も未定。
■ プロトタイプ、iモード/Yahoo! ケータイ「planetarian ~ちいさなほしのゆめ~」
世界大戦で人類のほとんどが死滅した中、クズ屋となって廃墟を漁っていた主人公。自立型ロボットの警戒の目を逃れるために隠れた場所は、30年間放置されたプラネタリウムだった。そこで主人公は、荒廃した世界と30年間も隔絶されたまま、客を待ち続けていた解説員ロボット「ゆめみ」と出会う。 同社の作品は、早くから携帯アプリでのボイス入りアドベンチャーゲームを展開している。本作もその中の作品の1つで、フルボイス仕様になっている。アプリの容量が増えて音声を再生できるようになったとはいえ、実際にフルボイスにしているタイトルはそれほど多くない。さらに本作はグラフィックスやアニメーションのクオリティも高く、作品としても恋愛アドベンチャーほどには好みを選ばない内容になっている。 じっくり遊ぶのにも十分耐えうる品質のゲームだが、音声のダウンロードは相当な量になるため、「パケ・ホーダイ」などのパケット料金割引を利用しておくことをオススメする。
価格は300ポイント(月額315円で350ポイント付加)。対応機種は、iモード版がFOMA 901i/700i以降。Yahoo! ケータイはSoftBank 3G対応端末で利用できるが、フルボイス版は用意されていない。
(C) 2006 VisualArt's/Key/PROTOTYPE
□プロトタイプのホームページ ■ KONAMI、iモード「ときめきメモリアル2」
本作が他のプラットフォームに移植されるのは、今回が初めて。PSでの発売から8年が経過し、当時はCD-ROM5枚組だった作品が携帯アプリになるというのは、時代の流れを感じさせられる。 ゲーム内容の再現性には何ら不満なく、むしろ携帯向けにグラフィックスを調整したおかげか、PS版よりも綺麗に見えるほど。隠しキャラを含め、13人のヒロインが総出演しており、ボリューム面でも不安はない。強いて不満点を挙げるとすれば、音声を収録していないこと。PS版のウリの1つに、ヒロインがプレーヤーの名前を読み上げる「EVS」があったが、さすがにそこまでは高望みが過ぎるといったところか。
9月配信予定で、価格は配信サイト「コナミネットDX」の利用料として月額315円。対応機種は、FOMA 903iシリーズ以降。アプリの容量は50MB超とされているので、こちらもダウンロードの際には通信料に注意していただきたい。
(C)1999 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
□KONAMIのホームページ □「東京ゲームショウ2007」のホームページ http://tgs.cesa.or.jp/ (2007年9月23日) [Reported by 石田賀津男]
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