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会場:渋谷Club Asia
■ 「Rainbow Six」シリーズの遺伝子を持つオンラインFPS「TakeDown: the First Mission」
現在はUbisoftの子会社であるRed Storm Entertainmentは、「Tom Clancy's Rainbow Six」シリーズを筆頭に、「Ghost Recon」、「Splinter Cell」シリーズなど、現在に続く数々の名作アクションゲームを世に生み出してきた。「TakeDown: the First Mission」のタイトルデザインやイラスト、グラフィックスなどは、「Rainbow Six 3」前後の作品を彷彿とさせるものがあり、往年のPCゲーマーには新作の真新しさより、懐かしさのほうが先に立ってしまうというユニークな位置づけの作品である。 「TakeDown: the First Mission」の基本的なゲームデザインは、「Half-Life: Counter-Strike」の路線を踏襲したチームベースのFPSであり、カウンターテロリスト側とテロリスト側にわかれ、脱出、爆破、殲滅といった複数のルールに基づいたチーム戦を楽しむことができる。ベーシックな部分は、「Half-Life: Counter-Strike」そのままであり、FPS経験者なら迷わずプレイすることができるだろう。 そのウリは、「Tom Clancy's」シリーズ譲りの武器の豊富なカスタマイズ性と戦闘を有利に進めるためのデジタルガジェットの存在である。武器のカスタマイズについては、標的を狙いやすくするための「ポインター」、スナイパーライフルのようにズームインして敵を狙える「スコープ」、銃撃時の発射音を小さくできる「サイレンサー」、銃弾の携行量を増大させる「マガジン」の4種類が存在する。 一方、デジタルガジェットは、壁や障害物の先にいる敵の位置を探知するハートビートセンサーと、ハートビートセンサーを無効化するジャマーがあり、その他、クレイモア(地雷)、手榴弾といった定番アイテムが用意されている。 ハートビートセンサーは、チームの誰かひとりが使うことで、敵の位置情報を、チームメンバー全員のミニマップに表示するという絶大な効果を秘めたデジタルガジェットだが、武器を構えた状態では使用できず、武器の代わりに使用する形になる。このため、ハートビートセンサーあるいはジャマーの使用者をチームメンバーが守りながら戦いを進めていくことになる。このあたりは、これまでのオンラインFPSにはなかった要素であり、チームワークが試される部分だ。
また、ラジオボイスがフルボイスの日本語でローカライズされているところも好印象だ。登場キャラクタには男女ひとりずつが存在し、それぞれのボイスを若本規夫氏と、松井奈桜子氏が務めている。その他、ヘッドショットや敵をキルした際にはノリの良いシステムボイスが再生され、ゲーム性はストイックだが、実際のゲームプレイはかなり賑やかだ。
■ 日本オリジナルマップ「渋谷」をオープンβテストに合わせて実装
新キャラクタは、テロで両親を亡くした女性SAT隊員という設定の女性キャラクタ星野伊織。キャラクタボイスは現在交渉中だという。彼女が追加されることにより、カウンターテロリスト陣営のみキャラクタバリエーションが増えることになるが、新キャラクタの追加はこれで終わりではなく、今後も順次追加していく方針だという。 上記の日本オリジナル要素は、11月2日より開始予定のオープンβテストで実装される見込みで、正式サービスに合わせて未発表のオリジナル要素を盛り込む考えだという。また、新マップについても、渋谷で終わりではなく、続々と企画し、実装していく考えだという。 最後に基本情報をまとめておくと、ゲームモードはチーム戦のほか、個人戦も用意。8対8の最大16人同時プレイまで対応している。クラン機能やランキング機能も現在開発中で、いずれも正式サービスまでに実装する見込みとしている。 ビジネスモデルは、冒頭でも触れたように、基本プレイ無料のアイテム課金制を予定している。有料アイテムについては、基本的にゲームバランスに影響しないアクセサリーを中心に提供する予定で、アイデアとしてはベレー帽やフルフェイスマスク、手袋、自衛隊のコスチューム、警察のコスチュームなどが企画として挙がっているという。 発表会終了後に行なわれた体験会で少しプレイしてみた限りでは、「Rainbow Six」シリーズと「Counter-Strike」を足して2で割ったような、癖のないオーソドックスなリアル系FPSという印象を持った。
ハンビットユビキタスエンターテインメントのソン副社長は、激戦区のオンラインFPSで勝つための戦略として、武器のカスタマイズ性と日本オリジナル要素の2つを挙げてくれた。発表会で公開された公約をしっかり守れるかどうか、また上記2大要素に絡めたアップデートを定期的に実装できるかどうかが日本での成功のカギを握るだろう。クローズドβテスト以降の展開に期待したいところだ。
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□ハンビットユビキタスエンターテインメントのホームページ (2007年9月18日) [Reported by 中村聖司]
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