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スクウェア・エニックス、「ファイナルファンタジー VII」10周年
「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」を公開

8月31日~9月2日 開催

会場:スパイラルガーデン

入場料:無料

 株式会社スクウェア・エニックスは、8月31日から9月2日までの3日間、プレイステーション用RPG「ファイナルファンタジー VII」の発売10周年を記念したイベント「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」を、東京・南青山のスパイラルガーデンで開催する。開催時間は11時から20時までで、入場料は無料。

 イベントの開催直前となる8月30日には関係者を集めたレセプションパーティが開催され、一足早く報道陣に内容が公開された。今回は、「ファイナルファンタジー VII」はもちろんのこと、同作の世界観の広がりの中で制作された映像作品として世界的にヒットを記録した「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」や、「コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII」として制作されたその他の作品群の貴重な資料などが公開されている。

 レセプションパーティでは、まずは同社代表取締役社長の和田洋一氏が挨拶を行なった。和田氏は「『FINAL FANTASY』が生まれたのは20年前。それから10年経ち『FINAL FANTASY VII』が誕生しました。この作品は我々だけでなくゲーム業界にとってもエポックメイキングな作品でした。ゲームというコンテンツは、映画とも小説とも漫画とも違う、非常に深く作品の中に入っていける。ゲームというコンテンツの可能性を示すことができた作品でした」と振り返った。

 そのエポックメイキングな作品を作り上げることができたのは「プレイステーションの優れた映像や音の表現力」とし、「『FINAL FANTASY VII』はそれ以後の10年、どのようにゲームというコンテンツが進歩していくのかを指し示した」と語った。

 「お客様の作品に対する愛情だけでなく、制作者側も作品に対する愛着は尋常ではなく『コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII』のプロジェクトが成立しました。汲んでも汲んでも汲み尽くせない泉のような非常に深い広がりのある作品と言えるのではないでしょうか」と語り、「こういった試みのゲームはこれまでになかったのではないでしょうか」と和田氏は付け加えた。

 最後に和田氏は「業界のターニングポイントとなった『FINAL FANTASY VII』。その10周年となった今年というのは、我々にとっては今後の10年、ゲームをどのように進化させていくのか、それを皆様方に提示しなければならない年だと思っています。我々にとってはワクワクもしますし、緊張する年でもあります」と決意も新たに、今後に向けての意気込みを語った。

 ここでゲストを代表する形で、平井一夫ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOが壇上に立ち挨拶を行なった。「FINAL FANTASY VII」の発売当時、平井氏は米国市場を担当しており「米国でも日本の発売日に行列ができあがった様子が放送され、『これはすごいタイトルだ』と肌で感じた」という。そして、「米国でRPGは今ひとつなど色々言われたが、この作品で絶対に米国のRPGマーケットを開拓するんだとがんばった」と振り返った。平井氏によれば社運をかけたということで、米国では日本以上と言っても過言ではないほど同作のファンが今も数多くいるが、その努力が実ったと言うことだろう。

 未だに同作のロゴを見るだけで武者震いするという平井氏は今回発売される「CRISIS CORE -FFVII- FFVII 10th Anniversary Limited」を引き合いに出し、「10年経ち、このような形でもう一度エキサイトできるタイトルを今度はPSPでリリースできて本当に感謝している」と語った。そして「『FINAL FANTASY』という素晴らしいシリーズ、『FINAL FANTASY XIII』などもありますが、全世界のユーザーが待ち望んでいます。私たちもプラットフォームサイドからできる限りのことはサポートさせていただきたいと思いますし、今後も色々な形で『FINAL FANTASY』……特に『FINAL FANTASY VII』についてはもっともと大きく、もっともっと長く楽しんでもらえるようご協力させていただきたいと思っています」と協力を約束する形で締めくくった。

挨拶を行なった和田洋一スクウェア・エニックス代表取締役社長。「ファイナルファンタジー VII」発売当時を振り返ると共に、「10周年の今年は、今後の10年においてゲームをどのように進化させていくのか提示しなければならない」と決意を新たにするコメントを述べた 平井一夫ソニー・コンピュータエンタテインメント代表取締役社長兼グループCEOも挨拶を行なった。平井氏は発売当時、米国法人を担当。平井氏は「ビデオゲーム業界のエポックメイキングとなった作品。この作品で米国のRPGマーケットを開拓するとがんばった」と当時を振り返った


 今回のレセプションパーティで最も大きな発表となったのは、サントリーとのコラボレーション企画の第2弾となる「FINAL FANTASY VII POTION キャラクター缶」だろう。缶の全面にキャラクタとロゴをデザインした斬新なパッケージが特徴。「コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII」に登場するキャラクタがデザインされており、全16種類が用意される。

 中身は同作で回復アイテムとして登場するポーションをイメージし、ロイヤルゼリーにビタミンB1、B6などビタミン7種類を配合し、シトラス風味の炭酸飲料に仕上げられているという。容量は350ml缶。発売は10月23日で希望小売価格は191円。数量限定での販売となる。

 さらに11月27日からは「FINAL FANTASY VII POTION with TRADING ARTS Mini」が発売となる。こちらは商品名にもあるとおり、フィギュアが同梱されている。缶のデザインも「FINAL FANTASY VII POTION キャラクター缶」とは違ったデザインに仕上げられている。同梱フィギュア、キャラクター缶のデザイン共に各8種類用意されている。イベント会場でフィギュアが展示されていたが、なかなか凝ったデザインで、小さいながら良くできていた。こちらの希望小売価格は934円で、販売数は100万セットとなっている。

 発表を行なったサントリーの常務取締役 食品事業部長 食品カンパニー副カンパニー長の山本弘文氏は「(前回販売したポーションは) 大変ヒットし、飲料の幅を広げる経験をさせていただいた」と前作のヒットをアピール。また商品説明を行なった食品事業部部長の木村穣介氏は「商品名がパッケージに書かれていない珍しいデザイン」と斬新なパッケージデザインを強調した。

【サントリーとのコラボレーション第2弾を発表】
スクウェア・エニックスとサントリーのコラボレーション企画、第2弾となった「FINAL FANTASY VII POTION キャラクター缶」の発表を行なった、サントリーの山本弘文氏と木村穣介氏 「FINAL FANTASY VII POTION キャラクター缶」。なんと言っても特徴は商品名がプリントされていないという思い切ったデザイン。キャラクタが全面に描かれており、「作品の世界観を表現した」としている
こちらは「FINAL FANTASY VII POTION with TRADING ARTS Mini」。フィギュアが1体が同梱されている。飲料の缶の方のデザインは、前述の「キャラクター缶」とはまた違ったデザインとなっている。会場ではフィギュアも展示されていたが、出来の良いフィギュアに仕上がっていた。パッケージデザインは、右写真にあるように缶の上にフィギュアを同梱した縦長なパッケージとなるようだ


 レセプションパーティのラストにはサプライズゲストとして、「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」のテーマソングを歌う絢香さんが登場。「Why」を熱唱した。絢香さんは「ゲームはあまりしないのですが、それでもCMなどで映像は知っていて、音と映像のコラボが一緒に心に伝わって来ていました。私の曲もあそこにはまるんだと思うとすごく嬉しかったですね」と今回のコラボの印象を語った。

 実際にできあがった映像を見た感想を問われた絢香さんは「この『Why』という曲は私が15歳の時に書いた曲なのですが、『FINAL FANTASY』のお話しが来るのをこの曲は待っていたのかと思うくらいに、映像を見たときにすごく感動しました。この曲を自分で書いていても、泣ける曲と感じたことはなかったのですが、映像と一緒になったときにはじめて涙が出そうな感情になったので、感動しました」と語り、映像とピッタリ合った仕上がりとなったようだ。

 最後に「10周年というすごく特別な年に、私も関われた事というのをすごく幸せに思っています。しかも、生年月日が同じらしいということで、運命的なものを感じています。私の大事な曲を使っていただいてありがとうございます。色々なところで気持ちを込めて\歌っていきたいと思います」とコメント。絢香さんのコメントにもあるように、実は「ファイナルファンタジー」の1作目の発売日「'87年12月18日」と絢香さんの誕生日がまったく一緒なのだという。

 「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」の様子は写真を中心にお伝えする。10周年記念Tシャツの販売も予定されているので、ファンの方は注目していただきたい。なにより会期が3日間なので、見逃さないようにして欲しい。

【会場風景】
「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」の会場となるのは東京・青山のスパイラルホール。ゆったりとした会場に様々な資料などが展示されている 入場してすぐに目に付くのが「HISTORY OF FINAL FANTASY VII」と題された年表。ここ10年の歴史を振り返ることができる 年表にはコンテンツそのものも展示されている。全ての始まりとなった「FINAL FANTASY VII」のパッケージが初代プレイステーションと共に展示されている
「HISTORY OF FINAL FANTASY VII」を抜けるとグッズショップが設けられている。「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」のオリジナルポスター2枚組から、「FINAL FANTASY VII」のセフィロスのシルバーペンダントなど数多くのアイテムがならんでいる
グッズショップの並びには、発売予定のものから未定のものまでフィギュア類などが展示されている。なかなか出来の良いものがならんでいる 1/1スケールで再現された「バスターソード」が飾られている。実物大だけあって迫力満点!!
会場奥には9月13日に発売となるPSP「CRISIS CORE -FFVII- FFVII 10th Anniversary Limited」の内容物や、新型の「PSP-2000」が展示されている 30日に発表となった「CC FFVII×PORTER×PS Pictogram PSP用ケース」も見ることができる 「ミッドガル」の巨大な模型がアトリウムの中央に設置されている。2メートルにも及ぶとか。大きいだけでなく実に緻密に作り上げられている
野村氏の貴重な原画や絵コンテなどを見ることができる。なかなか目にすることはできない資料なので、ぜひとも見ておいていただきたい アトリウムのスロープにはスタイリッシュなキャラクタのグラフィックスなどが展示されている。いずれの作品も非常に美しい
5月に開催された「SQUARE ENIX PARTY 2007」でもコミュニケーションボードが設置されたが、今回もメッセージボードが設置されており、メッセージを残すことができる。30日のパーティに出席したSCEIの平井氏もメッセージを残した 関係者を招いて行なわれたパーティで特別に振る舞われたカクテル。「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」をイメージした「片翼の天使」と「ライフストリーム」


□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「FINAL FANTASY VII 10th ANNIVERSARY Gallery」の情報ページ
http://www.square-enix.co.jp/ccff7/
□関連情報
【8月10日】スクウェア・エニックス、「ファイナルファンタジー VII」10周年記念
原画展示や映像上映を行なうイベントを3日間限定で開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070810/ff10th.htm
【7月23日】スクウェア・エニックス、PSP「CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII-」
予約特典は「コード巻き取り式インナーイヤーヘッドフォン」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070723/ccffvi.htm
【7月17日】スクウェア・エニックス、新型PSPが1週間早く手に入る同梱版を発売
PSP「クライシス コア -FFVII- FFVII 10th Anniversary Limited」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070717/ffpsp.htm
【5月17日】スクウェア・エニックス、「クライシス コア -ファイナルファンタジー VII-」
9月13日発売決定。テーマソングには絢香さんを起用
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070517/ccff.htm
【5月12日】人気集中の「ファイナルファンタジー」シリーズ2本をレポート
PSP「クライシス コア -FFVII-」、PS2「FFXII インターナショナル」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/sep_ff.htm

(2007年8月31日)

[Reported by 船津稔]



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