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稲船氏は、「カプコンはマルチプラットフォーム戦略を採っているが、開発側から考えると、少ない開発リソースをたくさんのハードに対応させなければならない。各(ハードプラットフォーム)メーカーはたくさんのいいハードをリリースされている中で、満遍なく対応したソフトをリリースすることは大変。優秀なスタッフがそれに対応している。DSも新しい作品を出しますし、特にWiiはコントローラが特殊で魅力的。それに併せてどのようにゲームをチューニングして、ユーザーに伝えていくかというところが楽しみでもあり、大変でもある。その中で、任天堂さんのハードに向けた自信のある作品がたくさんありまして、みなさんにここでお見せしたい」と発表会の意図を明らかにした。
■ Wii「宝島Z バルバロスの秘宝」のCMキャラクタは草野 仁氏 10月25日に発売される発想力解放アドベンチャーとして本誌でも幾度か記事をお届けしているWii「宝島Z バルバロスの秘宝」のプレゼンは、プロデューサーの竹下博信氏が登壇。Wiiリモコンをさまざまに活用して謎を解き明かすというタイトルだが、竹下氏いわく、「海外で非常にたくさんの賞をいただいている。ベストアドベンチャーゲーム、アーティスティックデザインを始め謎解きの面白さ、パズルの斬新さが評価されている。海外では新作でありながら、非常に注目度が高い。これは非常にいい追い風になっている。我々は中身にすごく自信を持っている」と同タイトルを紹介した。 本作のCMキャラクタ「謎解き案内人」として紹介されたのは、TV「世界ふしぎ発見!」で司会を長年務めている草野 仁氏。「謎解きゲームだけに“ふしぎ発見!”ということで、草野さんを起用させていただきました。謎解きゲームの面白さをTVCM、Web、店頭などいろんな媒体で紹介したい」と竹下氏はプレゼンを締めくくった。
■ Wii「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」のWiiザッパー同梱版は8,610円で11月15日発売決定
ここで、重要なキャラクタとして、アルバート・ウェスカーを改めて紹介。「今回、彼自身の行動によって、“アンブレラ”が滅びるまでを描く、暗黒の『アンブレラ滅亡史』というものも構成している」と、改めてウェスカーの役どころをアピールした。 ゲームシステム的には「Wiiリモコンを使ったガンシューティングゲーム」になったが、撃ちまくる爽快感を追求。「すべてのアクションを直感的に行なうことが可能なWiiリモコンによって、アクションゲームが苦手な方でも遊んでいただけるように制作を行なっているところ。また、2人同時プレイが可能になっているので、1人では怖いな、という方にも一緒に遊んでもらうことである程度克服できるのでは」と川田氏は本作の魅力について語った。続いて、「主観視点をメインとして構成することで、臨場感のあるカメラワークを実現した。また、ガンショットやリロードを始めとしたアクション部分もシンプルに行なえるようにしている」とシンプルな操作性をアピールした。 本作は、任天堂が発売するガンコントローラアダプタ「Wiiザッパー」を同梱した「Wiiザッパー同梱版」(仮称)を数量限定で発売する。価格は8,610円。「ヌンチャクスタイルの通常のWiiリモコンでも十分楽しめるが、より世界観にのめりこんで遊んでもらえるように、同梱版を発売する」と川田氏は述べた。 発売日近辺で公開されるミラ・ジョヴォヴィッチ主演の映画「バイオハザードIII」ともクロスプロモーションが行なわれる。実際に彼女が「バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ」をプレイした様子と、「このゲームは本当にすごいという印象。ぜひこのゲームを体験してみて」というスペシャルメッセージが上映された。 また、富士急ハイランドではホラーアトラクション「戦慄迷宮4.0」と「バイオハザード」のコラボレーションにより、「戦慄迷宮EX.バイオハザード」ということで、10月6日からオープンされる予定となっている。
「現在制作が佳境を迎えているが、非常にいい仕上がりになっている。ぜひ本作をよろしくお願いします」と川田氏はプレゼンを締めくくった。
■ 7年越しのラブコールが実ったWii「WE LOVE GOLF!」 11月22日に「ベルセルク×シノビ」と「ベルセルク×ダイナソー」の2タイトル同時発売されるDS「流星のロックマン2」、おなじく11月22日発売のDS「ワンタメ ミュージックチャンネル どこでもスタイル」、11月29日に発売予定のプレイステーション 2向け「戦国BASARA2 英雄外伝(HEROES)」の3タイトルのプロモーション映像が上映され、発売日が告知されるなどした後、再び稲船氏が登壇。
「カプコンはわりと濃いゲームを作る会社で、スポーツゲームやライトなゲームはすごく苦手、ということで、本当はスポーツゲームが大好きで、手がけたいクリエイターもいっぱいいるんですけれど、なかなか作れないということで、やっぱり(作るならどこかのクリエイターと)一緒にやるのが一番いいんじゃないかと。一緒にやるのであれば、どうしてもキャメロットさんと仕事をしたいということで、ラブコールをずっと送り続けて……(稲船)」 「ついにこの日が来たという感じですよね(高橋秀)」 「この組み合わせを見たらみなさんビックリするよね(高橋宏)」 「最初、カプコンとキャメロットという組み合わせは違和感あるかもしれないけれど、ゲーム制作の姿勢はすごく通じ合うものを持っていると僕らは思っています(高橋秀)」 「僕らも開発現場を見せてもらって、なんか空気が似ているなと。ゲームをまじめに、すごく愛していて、真剣に作ろうという気持ちがあふれ出ているようなところがあって(稲船)」 と、両社の相思相愛ぶり(?)をアピールした。また、 「僕らとしては、このタイトルだけで終わらずに、このタイトルからカプコンとキャメロットが次に何をするんだろう? という流れを作っていきたいですね(稲船)」 というほどの入れ込みよう。ここまで、なかなかゲームタイトルを教えてくれなかったのだが、まずWiiリモコンを使った「ゴルフ」ということを明らかにしてくれた。初代「みんなのGOLF」シリーズから10周年という時間が流れているが、その間に「マリオゴルフ64」、「マリオゴルフGB」、「マリオゴルフファミリーツアー」などをキャメロットは手がけてきた。 「ゴルフゲームをずっと作り続けてきて、さすがにユーザーの方々に“これは新しい! すごいものを作ってきたぞ”というものを作ろうとして新しいものを作ってきたわけですが、ゲームボーイアドバンス版(『マリオゴルフ GBAツアー』)あたりで究極のものを作ってしまったかな、と思っていたんですね。この先僕らは「あのゲームを遊んでもらえばいいかな」という気持ちが強かったんですよ(高橋宏)」 「そのあとPCで新しいことをチャレンジして(『ゴルフだいすき!~I LOVE GOLF~』)、その中で、いろいろな入力機器に合わせて、ベストなものを僕らは作れるんじゃないかということを勉強させてもらったというか(高橋秀)」 「そっちを作っている間に、“Wiiでもおもしろいものを作れるぞ”という流れになってきたんですよね(高橋宏)」 そこで両社が手を組んで送り出すのがWii「WE LOVE GOLF」というわけだ。 「できれば、ゲームをプレイしてくれた人が、そのスポーツを好きになってほしいんですよ。かつてテニスゲームを作ったときに、ダンロップさんと組んでイベントをやったんですね。そのテニスゲームを通じて、ラケットの売り上げが1年間分を3カ月で売り上げたらしいんですね。そういうものを作りたいなと(高橋秀)」 稲船氏も小学生の頃、コミックに影響を受けてゴルフの打ちっぱなしに足を運んだ経験があるという。 また、「手軽にいつでも、長く遊べて、なおかつ実際のゴルファーを満足させるのは非常に難しいんですよ(高橋宏)」 と、間口を広げるゲーム作りの難しさにまで話が及んだ。 さて、「このゲームはゴルフゲームの『バージョン2.0』といえる(高橋宏)」という。Wii「WE LOVE GOLF!」。「このコントローラをできるだけ簡単に、でも奥深く使うためにはどうすればいいのかを突き詰めて、それをかなりいい次元で実行できた(高橋秀)」という自信あふれる一作。続いては、その実際をご紹介しよう。 ・Wiiリモコンをまさにクラブのように扱うゴルフゲーム「WE LOVE GOLF!」
ゴルフゲームの肝となるコースは、海風の強い場所や高低差の激しい地形に作られているなど、バリエーション豊かなコースが多数存在。収録数などの詳しい情報は公開されなかったが、会場に設置されていた試遊台には「シーサイドリゾートG.C.」と「ルクソールデザートG.C.」が収録されていた。 キャラクタのほうも、容姿や性格だけでなく、プレイスタイルや能力の異なるキャラクタが多数登場するという。今回は、その中から「メグ」と「シュン」の2人が公開された。
このあと、振り幅によってパワーを調整したらスイングを止めてカーソルを固定。自動的に動くクラブヘッドカーソルがその位置にくるまで待機する。そして、互いのカーソルが重なると、自動的に動くクラブヘッドカーソルが今度はミートポイントに向かって動き始める。あとは、ミートポイントと重なるように、振り上げていた腕をタイミングよくスイングする。文字にするとわかりづらいが、従来のゴルフゲームではボタンで決定する部分を、腕の動きによって行なう、と覚えていただきたい。 また、Wiiリモコンを右にひねるとスライス、左にひねるとフックといった具合に球筋を打ちわけられるようになっている。 実際にプレイしてみたが、腕の振り幅とターゲットマーカーの動きが大きくズレることなくうまく連動しており、ミートポイントに合わせてスイングするときも、クラブヘッドカーソルが反応良く止まってくれる。傍から見ていたときには、慣れるまでに時間がかかりそうだと感じたが、数回打っただけでショットの仕組みを理解することができた。
スイングの大きさによってパワーを調整する点も好感触。手首だけを使ってWiiリモコンをクイッと小さく振るのではなく、しっかりと後方まで腕を振り上げないと飛距離が伸びないところがリアルで、ここが、既存のゴルフゲームとは大きく異なる。
上記以外のWiiリモコン本体の操作法としては、ポインターを上に向けるとコースの俯瞰図が表示され、モニターに向かってかざすとボールの落下予想地点にカメラが移動する。このときの画面の切り替えはスムーズで、タイムラグはほとんど感じなかった。 このほかでは、Wiiリモコンに内蔵されているマイクから、操作方法のガイダンス(“リモコンを下に向ける”など)やショットの内容に応じたメッセージ(「ナイスショット」など)が聞こえるようになっている。このタイトルでは、Wiiリモコンは「リモコン君」というキャラクタとして扱われる。ガイダンスのほうはともかく、リモコン君から「ナイスショット」といった声をかけられるのは、実際のゴルフでもよくある光景なので、臨場感を高めるのに一役買っていると言えるだろう。
・井上和香さんと江連 忠ティーチングプロも実演
フジサンケイクラシック・プロアマトーナメントに出場したばかりの井上さんと、ゴルフゲームはあまりやったことがない、という江連プロ。江連プロは、以前アカデミーで本作をプレイしたことがあるという。そこに通りかかった門下生の上田桃子プロも本作に挑戦。上田プロは2回めにはナイスショットが出るようになり、バーディをきっちりとっていたというが、江連プロは10回やってもバーディが取れなかったという。
「本気でやります!」ということで続いてチャレンジした江連プロ。かるく竹下氏からレクチャーを受けていたが、パワー決定とインパクトの部分をアドバイスしてもらっただけで、普通にスイングできていた。「ほんとのゴルフをプレイするとき以上に力が入っている」といっていたが、綺麗なフォロースルーでパワーショットを決め、さらにバックスピンまでばっちりキメていた。結果はナイスパー。重責を全うしたからか、江連プロも最後は笑顔がこぼれていたのが印象的だった。
(C) CAPCOM / CAMELOT
□カプコンのホームページ (2007年8月31日) [Reported by 佐伯憲司/中野信二]
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