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「ファイナルファンタジー XI アルタナの神兵」E3特別インタビュー
高レベル向けのコンテンツ群。ビシージに続く大規模戦闘も実装か?

7月13日(現地時間) 収録

会場:Fairmont Miramar Hotel Santa Monica

 5月に開催されたスクウェア・エニックスのイベント「SQUARE ENIX PARTY 2007」で電撃発表された、プレイステーション 2/Xbox 360/Windows用MMORPG「ファイナルファンタジー XI」の拡張ディスク第4弾「アルタナの神兵」。先日、E3の開催に合わせて新たな情報とムービーが公開され、おぼろげながら新しいコンテンツの姿が浮かび上がってきた。まずはその新情報の記事と、公式サイトに掲載されたムービーを一度ご覧いただきたい。

 E3の開催に合わせて、「FF XI」開発チームの面々も米国入りしていたが、北米をはじめとしたメディアの取材に追われて、E3会場に行く暇もないほどだったそうだ。そんな中でさらに追い討ちをかけるがごとく、弊誌にも時間をいただき、「アルタナの神兵」についてのインタビューを受けていただいた。

 いかんせん、現状ではまだ情報が少なく、開発陣も話せない項目が多い様子だったが、さまざまな方向からアプローチをかけて、いくつかの情報を引き出すことに成功した。話があちこちに飛んでいて申し訳ないが、発売が待ちきれないファンの方々に、少しでも楽しんでもらえれば幸いだ。

 今回のインタビューには、プロデューサーの田中弘道氏、ディレクターの小川公一氏、グローバルオンラインプロデューサーのSage Sundi氏にご参加いただいた。



■ 開発は順調に進行中。ホリデーシーズン発売を目指す

左から、田中弘道氏、小川公一氏、Sage Sundi氏
――E3に合わせて公開されたムービーで、以前と同じく2007年冬の発売が告知されています。現在の開発状況はいかがでしょうか?

小川氏 : 進行状況をパーセンテージで言いますと、33%と言っています。器となるマップはおおむね完成している状態なので、後はそれに物を乗せていくところです。スケジュールは、ここまでは順調です。

田中氏 : 拡張ディスクの中身は、実はマップデータと音楽データがほとんどなんですよ。それ以外の、たとえばモンスターデータなどの拡張データは、全部バージョンアップのパッチで当たるんです。既存のユーザー(拡張版未導入)に対しても、今度追加される新しいジョブなどが出てこないといけないですから、ディスクに入れるわけにいかないんです。

――発売時期について、2007年冬というと、北米地域ではホリデーシーズン(毎年11月末から年始まで。北米地域では一大セールス期間となる)をイメージしますが。

小川氏 : そこを目指して、鋭意開発中です。

――では先日公開された新情報を見ながらお伺いしていきたいと思います。コンセプトアートでチョコボに乗っている絵がありますが、こういうものを見ると、チョコボに乗って戦いたいと思ってしまいます。そういった新しい要素は何か考えていらっしゃるのでしょうか?

小川氏 : コンクェストやビシージといった枠で、新たな要素は考えています。

――コンクェスト、ビシージに続く新たな仕組みを入れたいということですね。最近入っているチョコボレースのような遊びの部分も増えてくるのでしょうか?

小川氏 : 「アトルガンの秘宝」でそういったコンテンツの追加を重視して次々と投入したので、「アルタナの神兵」では、コンクェスト、ビシージに続くものをドカンと大きく入れて、それをメインに回していきたいと思います。「アトルガンの秘宝」と平行で動くこともあるかもしれません……もちろん最初は「アルタナの神兵」に注力しますが。

――「アトルガンの秘宝」のアップデートは現在も続いているわけですが、スケジュールがかぶってしまうことになりませんか?

田中氏 : 最初に初期バージョンを公開してバージョンアップを続けながら、裏では次の「ジラートの幻影」のマップを作り始めていました。そして「ジラートの幻影」がリリースされたころには次の「プロマシアの幻影」を作り始めている。常に先行してマップ班は動いています。その間に次の拡張版の企画を練っていって、作り上げていくわけです。開発スパン的には、いつも1年半から2年です。

――アップデートのタイミング的には、「アトルガンの秘宝」が終わらないうちに「アルタナの神兵」が発売されることになるのでしょうか?

小川氏 : いえ、「アトルガンの秘宝」のストーリーは完結させます。



■ 「アルタナの神兵」は高レベル向けに特化。新エリアの存在も明らかに

「サンドリア王国軍 少年騎士団」の設定画。現代では第一線にいるサンドリアの将兵や王子たちの姿も見られるのでは? と想像が膨らむ
――次に世界観についてお伺いします。これまでの情報を見る限り、過去の「クリスタル戦争」を扱っていることは明らかであろうといえますが、プレーヤーとしてこれにどう参加するのかとても興味があります。単純に考えると、タイムワープしてしまうのが手っ取り早いわけですが、今回、「サンドリア王国軍 少年騎士団」というものが出てきて、もしかしたらプレーヤー自身が子供のころの話になったりするのかとも想像しました。これはどういったアプローチになるのでしょうか?

Sundi氏 : 深い読みですねえ(笑)。

小川氏 : 確か設定では、プレーヤーは外の大陸からやってきたというような形で始まっていたと思います。プレーヤーの子供時代ということは、おそらくないと思います。

――今までの拡張で世界を広げていったのと、「アルタナの神兵」での広がりというのは、方向性がちょっと違いますよね。プレーヤーキャラクタは、そのまま「アルタナの神兵」の世界に行けてしまうのですか?

小川氏 : ええ、特に変化させる予定はないですね。

――いきなりレベル1になって「アルタナレベル」が始まるようなことは……。

小川氏 : そこまで大変なことはないですね(笑)。

田中氏 : 今回は高レベル向けの拡張なので、やはり高レベルのまま行くことになります。

――想定レベルとしては、75になった人を対象にしているということでしょうか?

小川氏 : 「アトルガンの秘宝」の時にもそれを目指して開発をしたのですが、結果的に割と簡単だという声が多かったようです。今度こそ、上級者にも歯ごたえがあるものを……全部が全部そうではないですが、そちらを強化していければと考えています。

――ではもうスタートラインとしてレベル75と考えてしまっていいのでしょうか?

小川氏 : 概ねそのような感じで。低レベルでも行くことはできますが、モンスターは強いよということです。

田中氏 : 新ジョブの獲得はレベル30からですから、それくらいのユーザーでも十分楽しめるとはいえます。

――そうなるとレベル75の先の話が気になります。メリットポイントのシステムの拡張なども考えられているのでしょうか?

小川氏 : レベル75の先に限らず、いろいろ変化はあると思います。

――メリットポイントの拡張ですか? それとも別の要素の追加でしょうか?

小川氏 : そこに新しいものを入れるのはなかなか難しいので……。「アルタナの神兵」のタイミングで、既存のジョブにも新たな魔法やアビリティなどが入ったりするかもしれません。

――さきほど新ジョブという話も出ましたが、アッパークラスを導入するという発想はないのでしょうか?

小川氏 : 「FF XI」に関しては、いまのところそういうことは考えていません。

――「アルタナの神兵」はすごく特殊な世界観ですが、インストールしてすぐに行ける場所なのでしょうか? 毎回ちょっとした仕掛けはありますが、特に今回はあまりホイホイと行けるのもどうかと思ってしまいます。

小川氏 : 今回も何かしら出来事があって、過去に行くことになります。ただ、そこで引っ張ろうとは思っていません。

先日公開された画像の中の1枚。既存のエリアとぴったり符合するところが思い至らない謎のエリアなのだが、いったいどこを写したものなのだろうか
――いくつかのエリアのスクリーンショットが出ています。「FF XI」初期のエリアに似たものがいっぱい出ていますが、「アルタナの神兵」のマップの規模としてはどの程度になるのでしょうか?

小川氏 : 今あるエリアの過去ということですので、「FF XI」の最初のバージョンとほぼ同じ規模といえます。エリア数としては30エリア以上を追加します。

――ストーリー的には、オープニングムービーなどから考えても、タブナジアが入るのかが気になるところです。「子供のころのアルドを見たい!」とかですね。そういうところはいかがですか?

小川氏 : そこはまだ明かせないところです。キャラクタに関しては、現代で有名なNPCと過去で出会ったりすることは十分ありえると思います。

――既存エリアの過去以外に、新しいエリアも用意されますか?

小川氏 : 過去といっても、今みなさんが知っているエリアとは限らない、とだけ言っておきます。

――新しいものも何かしらは存在するということですね。たとえばどんなものがありますか?

小川氏 : まあ、写真を見て、「ここがそうなのか」と考えていただければ。

――ということは、公開された写真にもう新しいものが入っているのですね。

小川氏 : ええ……まあ(笑)。



■ 「クリスタル大戦」にちなんだ正統派な武器防具を追加

プレーヤーの装備では硬質な鎧などが増えそうな様子。「オーク帝国軍 皇帝親衛兵」の設定画では、オークも重武装しているが、プレーヤーにもこれに負けない重装備がきっと登場することだろう
――では次の話題に。新しいモンスターや装備品、マップなどが登場するわけですが、その辺りのデザインコンセプトはどんなものでしょうか。たとえば「アトルガンの秘宝」では近東でした。今回は過去というテーマが既にありますが、いかがでしょうか?

小川氏 : 大戦当時の優秀な武器防具といったものは意識しています。「アトルガンの秘宝」では近東風の、布がメインになった装備がどうしても多くなったので、ユーザーからも制作側からも、「そろそろ正統派な武器防具が欲しい」という声がありました。そういう正統派な武器、防具が増えていくと思います。

――大戦当時というのは戦争の真っ只中ですから、装備品も平和になった時代とは違う、強いものを求めるユーザーも多いと思います。「FF XI」は拡張版が出ても、あまり極端にキャラクタが強くなるということはしない方向性が強く見えるのですが、今回もそういう方向性は続けていくのでしょうか?

小川氏 : 既存の装備を完全に殺してしまわない程度のものを基準に作っていくことになると思います。

――やはり壊してはいけないという思いがあるのでしょうか? 逆に完全にこれまでのアイテムの強さをぶち壊していくことで、拡張版の魅力を保つというやり方もありますが。

田中氏 : 既存のもののデータをある日突然弱体化するわけにはいかないじゃないですか。かといって新しいものをより強くしていくと、どんどん数値的にインフレになって、どこかで限界は来ると思っています。

小川氏 : まだその段階ではない、ということですね。

――次に合成について。「アトルガンの秘宝」では、近東のイメージから装備品もキラキラとした華美なものが多くなっているものの、合成においては品が増えただけで「アトルガン合成」といったような新システムはありませんでした。「アルタナの神兵」では、失われた過去の技術みたいなものもありえると思いますが、合成のシステムの改造は何か考えていらっしゃいますか?

小川氏 : 合成に関しては確かに行き詰っている感があり、そろそろ改革といいますか、根本的な何かをしなければと、開発でも話をしています。しかしまだ具体的なことは上がっていない状態です。

田中氏 : 合成品の成果は、やはり売ってナンボじゃないですか。要はそこにはRMTが絡んできてしまいます。

Sundi氏 : (合成の稼ぎが)早い者勝ちというのはありますが、そういうシステムになっては困るわけです。先月発表したレポートでも言っていますけれども、今月辺りからちょうど、合成に関わっている業者に手が入るところなので、これで綺麗になってくると思います。それも整ってくるでしょうし、開発のほうも今考えているようなことを踏まえて、どう展開していくのかなといったところです。

――そうすると、「アルタナの神兵」において合成に手を入れるという話はなく、それとは無関係に合成に手を入れていきたいということですね。

小川氏 : はい。「アルタナだから」という合成の要素は今のところ考えていません。



■ ミッションは一直線ではなく、分岐・平行した仕組みを検討

――では次の話題に移ります。「アルタナの神兵」でもミッションやクエストが実装されることと思いますが、過去が舞台ということで、どのような方向性にしたいとお考えでしょうか?

小川氏 : これまでの縦軸に連なるミッションというよりは、もっとクエスト的に分岐させたようなイメージでいければなと計画しているところです。

――今までのミッションでも、「みっつの道」などで分岐するものがありました。あのイメージをさらに広げていくという感じでしょうか?

小川氏 : 具体的にどうとはまだいえませんけれども、縦にまっすぐ伸びているわけではない方向に、何とかできればと思っています。

――ストーリーの方向性はどのようになるのでしょうか? 過去の話なので、プレーヤーが戦争に参加するというのも1つの方法でしょうし、何か違うアプローチがあるのかもしれませんが。

小川氏 : そこはまだ発表できません。何かしら、プレーヤーが過去で行なわなければならないような展開になるのでは。

――プレーヤーが過去に行って大暴れするわけにいかないところがありますよね。未来を変えるわけにもいかないですし。

小川氏 : それを含めて、ストーリーを構築していきます。

田中氏 : そこがネタになっていたりするんですよ。



■ 新ジョブの複数追加を明言。不足している役割の補間も考慮

――ではもっとお話ししづらいであろうところで、新ジョブについて伺います。今考えているものはどういったジョブになるのでしょうか?

小川氏 : 現在、不足していると思われる役割なり、こういったことができるんじゃないかというものを具現化していくといった形でしょうか。あとはサポートジョブとしても使えるようにですね。

――過去の「ファイナルファンタジー」シリーズで無数のジョブが出ているのですが、そこから引っ張り挙げてくるものになるのでしょうか? それとも「からくり士」のような新しいものでしょうか。

小川氏 : バトルで実際に動かすことになるので、戦闘にどういった役割を持たせるかがベースになります。そして方向性が合いそうなものがあれば、名前を引っ張ってきてすり合わせるといったようなやり方です。

――新ジョブの数はいくつになりますか?

小川氏 : 1つではない……です。

――新ジョブはまたレベル1から上げていくことになるかと思いますが、「アトルガンの秘宝」の新ジョブでは、メリットポイントの要素が少ないといった気になる点がありました。最近は装備品も揃ってきて、ユーザーのノウハウもたまって、世界も広がっていますから、レベリングがかなり早くなっています。やってしまう人はすぐにレベル75になってしまうと思いますが、そうなるとジョブ的に不足感が生まれます。これについて、初めからドンと全部入れてしまうようなやり方はありえるのでしょうか?

小川氏 : 最初にドンと入れてしまうと、能力が実際にどのように使われるのかわからないので、やはり様子を見ながら拡張していくほうが、ユーザーにとっても開発にとってもいいのかなと思います。



■ ビシージをベースにした大規模戦闘を新設。ウインドウモードも実装

――次は音楽についてお伺いします。先日公開されたムービーにも新曲がありましたが、今回は過去と現代で重複するマップがあります。音楽は変えて入れられるのでしょうか? アレンジ曲などがあるとファンとしては嬉しいのですが。

田中氏 : アレンジしているわけではなくて、全て作り起こしていますね。結構大変ではあります。マップもかれこれ1年半作っていますし。

――ではこの他に、「アルタナの神兵」においてこれまでと変わるところは何かあるのでしょうか?

小川氏 : やはりコンクェスト、ビシージに続くものがメインになると思いますので、そちらを楽しみにしていただきたいです。

――ビシージは大規模戦闘という方向でしたが、どちらかというと「アルタナの神兵」におけるクリスタル戦争に合っているような気がします。

小川氏 : そうですね。ですのでビシージをベースに、その延長線上に考えています。

田中氏 : あとは「アルタナの神兵」に合わせて、既存ユーザーも含めたシステム的な変更をいくつか予定しています。今いえるのは、ウインドウモード(Windows版での話)ですね。さまざまな理由からこれまで非対応としてきましたが、時代の流れということもあって、今回正式対応に向けて開発中です。既に外部ツール(ユーザーが作成したウインドウモード追加ツール)ができてますから、僕らも軽く考えていたんですが、実はすごく根の深い問題で、時間がかかっていました。

Sundi氏 : この恩恵を受ける方も非常に多いと思います。通常のソフトを使いたい人もいるでしょうし。

――後ろでブラウジングして、クエストの情報を確認しながら進めたりできるので便利だと思います。しかし、不正ツール対策という点では危険度が増すのではないですか?

Sundi氏 : 逆に今は、不正ツールを使ってまでウインドウモードにしていた人が多いと思うんです。そうなると、そのツールにIDやパスワードを抜く機能があったり、マクロ機能がついていたりとか。そういう風になるくらいなら、まだこの方がいいんじゃないかと。現実的に、ウインドウ化ツールを使っている人がとても多いと認識しています。

田中氏 : あのツールはOSレベルでハックしているので、あまりいいツールじゃないんです。非常に危険性が高い。

――それであれば、オフィシャルに組み込んだほうがいろんな意味で安全だということですね。

Sundi氏 : あとは時代ですよね。5年の間にマシンスペックが上がっていますから、もうそろそろ大丈夫でしょうというところです。

――ではたとえば、クライアントを2個起動できるようになったりするのでしょうか?

Sundi氏 : それはないです。ログオフすればできるかもしれませんが(笑)。

――そのほかにシステム的な変更点としてはどういうことを考えていらっしゃいますか?

田中氏 : ちょっとまだ言えないのですが、意外とユーザーさんの要望が高かったものを入れようと思っています。「アルタナの神兵」に合わせたタイミングになります。



■ RMT対策は順調に進行中。リンクシェルコミュニティの方針も明らかに

リンクシェルコミュニティは、今もどんどん機能が拡張されている。6月から行なわれているイベント「銀河祭」では、ゲームに直結する新しい試みもなされている
――ではゲームの中から少し離れます。コミュニティ要素として「リンクシェルコミュニティ」などを用意されていますが、そういった面で「アルタナの神兵」と合わせて何か考えているものはありますか?

Sundi氏 : 特に「アルタナの神兵」とリンクはしていないですね。開発部分が微妙に絡んでいるところはありますが、違うチームなのでリンクはしていません。ただ「リンクシェルコミュニティ」にしてもバージョンアップは繰り返していますから、たまたま何か合う可能性はあります。ジョブが入ってくればそのジョブに関しても登録しなければいけませんから、そういう部分での連携はあります。現状は、先日アイテムリンクの追加をしたばかりですから、いったん様子見です。

――リンクシェルコミュニティは今のところ、ユーザー間のメッセージのやり取りになりますが、その先というのは何か考えられていますか?

Sundi氏 : 「50万人で1つの話をしましょう」ってできないじゃないですか。コミュニティって小さな単位だと思うんです。リンクシェルという単位を大事に守っていきたいというのがリンクシェルコミュニティなので、その中でうまく会話を成立させて欲しいというのがメインですね。

――そうすると、ブログを乗せてブロードキャストするといった方向性はないということでしょうか。

Sundi氏 : 1対多というよりは、10人、20人の中でうまくやって欲しい機能をどんどん提供する形です。あとはもしかすると、リンクシェル同士の機能は可能性があるかと思います。たとえば「うちはこういう人を募集しています」とか、「こういうイベントをやります」とか。そういうことをもうちょっとうまく知らせられる仕組みの追加はあるかと思います。これはリンクシェルに入っていない人を含めての話で、今はリンクシェルで初心者大歓迎ですよと言おうとすると、ゲームでshoutすることになるじゃないですか。それ以外の方法でもっとうまくできるといいなと思いますね。

――先程、RMTという言葉がでましたが、これまでRMT対策として、レアアイテムをBF戦に持っていくなどのアプローチが取られていました。「アルタナの神兵」において何か対策として新たに考えられていることはあるのでしょうか?

Sundi氏 : これまでの手法は、そのまま継続するという考えで変わらないと思います。あるNMから怒涛のようにいいアイテムがでてくるようなことは当然しないでしょうし。結局うちの対策というのは、常にユーザーからのフィードバックを受けられる体制を作っておいて、もしまずいことがあればそこに手を入れていく。RMTに対しても同じ方式ですから、そこは変わらないですね。

田中氏 : 全部をBFに持っていくということもしないでしょう。たとえ競争になっても、NMと戦うのは楽しい部分ではあるし。

――現状のRMT対策はうまくいっているとお考えでしょうか。

Sundi氏 : うまくいってますね、本当に。ただ、どんどん新しい手法が出てくるので、その対策を毎回やっています。今も合成部分とか、稼ぐ側の対策を細かくやるという感じです。



――では最後に、これからの開発の意気込みとして、ユーザーの方々へ一言いただけますでしょうか。

小川氏 : 拡張ディスクでエリアも大きく広がり、モンスターも多数追加されます。新ジョブも複数追加しますので、期待して待っていてください。

――田中さんからも一言。

田中氏 : 同じでいいです(笑)。これからも「FF XI」をよろしくお願いします。

――今後の展開に期待しています。ありがとうございました。

「アルタナの神兵」のコンセプトアート。チョコボに乗った騎兵隊の姿が見え、いかにも戦争といった雰囲気を漂わせている。ビシージに続く大規模戦闘とは、果たしていかなるものになるのだろうか


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□スクウェア・エニックスのホームページ
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□「ファイナルファンタジー XI」のページ
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□関連情報
【7月12日】スクウェア・エニックス、「FF XI アルタナの神兵」最新情報を公開
大きな戦争による暗く、儚く、そして哀しい時代の物語
コンセプトアートをはじめ、設定画や新エリアを初公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070712/god2.htm
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(2007年7月17日)

[Reported by 石田賀津男]



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