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Electronic Entertainment Expo 2007現地レポート

EAプレスカンファレンス
~映画監督スティーブン・スピルバーグがプロデュースしたオリジナルゲームを発表!~
「E.T.」、「A.I.」を超える感動SF巨編と、積み木パズルゲームの2作!?

7月11日 開催(現地時間)

 E3は例年行われてきたロサンゼルスからサンタモニカに場所を移し、また開催規模カンファレンスを市内のホテルで行ない、試遊台がサンタモニカ空港敷地内のイベント会場で設置されるという、全く新しい形式での開催となっている。

 Electronic Arts (EA) のプレスカンファレンスでは、この新生E3の開催に同調するかのようにEAの新ブランド「EA Casual Entertainment」を改めて紹介し、これに特化したプレゼンテーションを行なった。


■ EA Casual Entertainmentグループ発足

EA Casual Entertainmentグループ、プレジデント、Kathy Vrabeck氏
 EA Casual Entertainmentは、気軽にプレイできる「カジュアルゲーム」に特化したゲームタイトルを統括、リリースしていく今年発足した新グループだ。手がけるタイトルはパズルゲームからスポーツゲーム、アクションゲーム、シミュレーションゲームに至るまで多岐に及び、特定のゲームジャンル専門に特化したグループではなく、むしろ、プレイ感覚が“ライト”なイメージなものを取り扱うことに特化している。主に「シムピープル」に代表される、「シムズ」シリーズ、マイクロソフトプレスカンファレンスで大きく取りあげられた「ロックバンド」に代表される音楽ゲーム、映画ゲームなどでは「ハリーポッター」シリーズなどがこのグループからプロデュースされる。

 EA Casual Entertainmentグループ、プレジデントとなったKathy Vrabeck氏は、「DOOM」シリーズなどを配給してきた元Activisionの幹部だった人物だ。Vrabeck氏は、このカンファレンスで登壇し、以下のようなコメントを残している。

 「私はActivisionというパブリッシャーに長年籍を置き、むしろ非常にコアなゲームを送り続けてきた立場にいました。Activisionを去ったあとに、次にビジネスの可能性を感じたのがカジュアルゲームというジャンルでした。10代の女の子、中年の女性、あるいはより上の年齢の男女などのゲームユーザーを開拓することは、この業界の活性化にも繋がると考えていました。そんなときにEAからこのグループ発足の話を頂き、参加することにしました。我々がフォーカスしているゲームプラットフォームは特定のものに限定されません。メインの家庭用ゲーム機はもちろん、携帯ゲーム機、PC、ウェブサイトベース、そして携帯電話にまで及びます。そして、我々はこのカジュアルゲームのパブリッシャーとしての業界リーダーを目指していきます。今回のプレスカンファレンスでは我々の考えているコンセプトが明確に表れたタイトルを紹介していきます」

 コメントの内容は、ここ最近の任天堂の岩田聡社長の打ち立てている方針とよく似ているのが興味深い。ただし、EAの場合はプラットフォームホルダーではなく、ゲームプロバイダーであるため、ゲームプレイ層を広げるための手段を、特定のプラットフォームに限定されないのが強みといえる。

 最初に紹介された、Webブラウザ上で遊べるカジュアルゲームポータルサイト「pogo.com」は、まさに、何のしがらみもないEA Casual Entertainmentらしい切り口だといえる。


● POGO.COM~世界最大級の無料ゲームポータルサイト

無料ゲームポータル「POGO.COM」
 Pogo.comは無料の会員制ゲームポータルサイト。ポーカーに代表されるカードゲーム、チェスに代表されるテーブル/ボードゲーム、簡単なアクションやシューティングが楽しめるカジュアルアーケードゲーム、スポーツゲームなどなど、ゲームラインナップはEAらしく非常に豊富。シングルプレイはもちろん、複数人による対戦プレイも楽しめる。また、イベントなどとの連動タイトルでは賞品が当たるゲームもある。

 Vrabeck氏によれば、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランスの世界5カ国での現在のサービス展開で既に160万人の加入者があり、そのうちの約50%が30代女性だという。予定や明確な国名は明らかにはなっていないが、アジア地域でも、このサービスの展開を行なっていくとのこと。


● Boogie~次世代パラッパ? 踊って唄って撮って遊べ

 Wii専用タイトル。Wiiリモコンで表情の切換やダンスアクションを操作し、お題の音楽に合わせてトリックを決めて得点を稼いでいく音楽アクションゲーム。

 自分の分身キャラクタを自由にデザインしたダンサー(Boog)でゲームに参加可能。Boogはコミカルタッチな人間キャラから非人間的なモンスターキャラまでがデザイン可能。ただ動くだけでなく、楽曲中のブレイクポイントなどの要所要所で、かっこいいポーズで静止したりすることでも、コンボが発生するユニークなシステムを採用している。

 テーマ楽曲はロック、ポップス、ディスコ、ファンクなどのオリジナルソングを多数収録。シングルプレイだけでなく対戦も可能。

 また、ミュージックビデオ制作モードでは、マイboogのダンスアクションを編集して、さらにユーザーオリジナルのボーカルやSEサウンドを盛り込んだオリジナルミュージックビデオも制作可能となっている。

 プラットフォームはWii。北米での発売は2007年8月7日を予定。開発はEAモントリオールで、「ARMY OF TWO」や「SSX」シリーズなどを手がけたチームが担当している。

プレゼンテーションではEAモントリオールのジェネラルマネージャAlain Tascan氏自らが、Wiiに接続されたマイクを使用してボーカルトラックを録音するデモを披露 作成したミュージックビデオは赤青眼鏡を使用しての立体視をサポート
【スクリーンショット】



● PLAY GROUND~童心に帰ろう系パーティゲーム

 両親と子供が同じ“視点”で楽しめるように……というコンセプトで開発されたのがこの「PLAYGROUND」だ。

 プレーヤーは、用意されている多様な三頭身デザインのコミカルなキャラクタを選択してゲームに参加。学校の校庭や、近所の公園で遊んだことのあるような、“遊び”を体験できる。

 プレゼンテーションでまず公開されたのは「ドッジボール」。日本で知られるドッジボールとは大部違うゲームルールで、プレイフィールドに配置された複数のボールを早い者勝ちで取ったり投げたりして生き残りを競う。

 続いて紹介されたのはPLAYGROUNDオリジナルのゲーム「Kicks」。真ん中にネットを張ったテニスコートのようなフィールドでボールを蹴りながらパスし、相手コートの奥にあるゴールマウスへのシュートを競う。いうなればバレーボールとサッカーを合わせたようなスポーツゲームだ。

 Wiiリモコンを大きく動かすような操作系になっており、緻密なプレイよりはワイワイ楽しむタイプが多く、いわゆるパーティゲーム集といった風情。1ゲームはどれも短く、のめり込み易いが、それでいてすぐにでも止められるカジュアルなノリが特徴。

 この他、障害物が配置されたゲームフィールドを縦横無尽に走り回りながら水鉄砲で撃ち合う「Dartshootout」や、スケボータイプのゲームなど、発売の2007年秋までには多数のミニゲームが収録されていく予定だという。

 シングルプレイでは、ユニークなキャラクタとのバトルを経て行くことでストーリーが進行するキャンペーンモードもあるが、基本はマルチプレイにフォーカスしているようだ。

 北米での発売は2007年秋。Wii版の他、ニンテンドーDS版も発売予定。開発はEAカナダが担当している。

開発者スタッフ自らが壇上に立って新感覚サッカー型バレーボール「Kicks」を対戦プレイ

【Wii版スクリーンショット】

【DS版スクリーンショット】



● Smartypants(仮)~バラエティクイズTVショーをwiiで

まだタイトルも仮称で、開発初期のためか、提供された資料には画面ショットすら掲載されていなかった
 現在EAロサンゼルスで開発中のタイトルが「Smartypants」(仮)だ。最大4人が同時参加できるパーティ型クイズゲームで、画面に出された問題に対して、答えがわかったら、テーブルの上に置いておいたWiiリモコンを取って一番早く上に掲げたものに回答権が与えられるという“早上げ”システムが特徴。

 この他、クイズ問題だけでなく、Wiiリモコンを使って特定のアクションを行なった数を競わせるパフォーマンストライアル問題もあったりとパーティプレイが楽しそうな内容となっている。発売日は未定。


● タイトル未定~スティーブン・スピルバーグがゲーム・プロデュースに挑戦!!

 あの世界的に有名な映画監督であるスティーブン・スピルバーグが、ゲームのプロデュースに着手したことが報告された。それもシリアスゲームとカジュアルゲームの1本ずつの計2タイトル。

 1つ目のシリアスゲームは、壮大なSFファンタジーとなる予定。ゲーム内容は不明だが、アクションアドベンチャーゲームとなる予定で、ストーリーも「人類の未来の鍵を握る謎の女性との関わり合いに主眼を置いたもので泣ける物語」ということ以外は明らかにされていない。発売時期も未定だが、PS3、Xbox 360、PCでの発売が予定されている。

スピルバーグは2006年のE3で任天堂の宮本茂氏とWiiスポーツで対戦してからWiiの虜になったという

 2つ目はなんとカジュアルゲームで、それもなんと積み木を題材にしたパズルゲームになるという。これはプロトタイプながら開発が進んでいるようで、実際に動いているゲーム映像が公開された。

 ゲームは非常にシンプルでわかりやすい。3D空間上に積まれた積み木に対し、そのステージに与えられた条件を満たすようにインタラクトできればクリアとなる。プレーヤーができるのはWiiリモコンを使って積み木を抜いたり、あるいは積み木をぶつけるといった動作になる。

 積み木には全20種類の特殊な機能が備わっており、この機能をうまく活用することがパズルになっている。たとえばある積み木は衝突すると爆発する機能を持っていたり、あるいは他の積み木と衝突すると分裂したり消えたりする。こうした特性を活かし、最初から積まれた積み木を攻略するのだ。

 例えば、「1回の積み木の射出(衝突)で全ての積み木を消す」というものであったり、「特定のターゲットの積み木を手段は問わないから目的位置まで運ぶ」というものだったりする。

 パズルゲームながら、複数人のプレーヤーで協力してタイミングを合わせて操作しないとクリアできないステージもあったりと、チャレンジングな作りになっている。積み木の挙動はリアルタイム物理シミュレーションによって制御される。プレイステージをユーザーが作成できるコンストラクションモードも装備。作成したオリジナルステージをインポート、エクスポートすることもできるようだ。

 こちらも発売は未定。ただし、その操作系が特徴であることからこちらはWii専用となる見込み。

「1回のショットで全ての積み木を消せ!」というステージ。誘爆の積み木を効果的に活用するのが正解
画面分割による対戦モード
オリジナルパズルを作成するためのコントストラクションモードも搭載



● ROCK BAND~ボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人で挑む音楽系なりきりゲームの究極形態

4人同時プレイ可能な音楽ゲーム「ROCKBAND」
 特定の楽器をテーマにした音楽ゲームはこれまでに数多く登場してきたが、ボーカル、ギター、ベース、ドラム……のロックバンドを構成するメインの4つの楽器の全てに対応した、いうなれば究極形態の音楽ゲームがEA Casual Entertainmentより発表された。それが「ROCK BAND」だ。

 プレーヤーは、上記4つのいずれかの楽器でプレイすることが可能で、もしくは4人で4つの楽器の全てをそれぞれで担当してプレイすることもできる。近場に友達がいない場合は、オンライン機能を活用して、他の楽器メンバーをネットワーク上から探してのバンドプレイも可能だ。

 基本的には音符に見立てたマーカーが音楽進行に合わせてスクロールしてくるのをタイミングよく押していく/叩いていくタイプのリズムアクションゲームだが、別売りの楽器型専用コントローラを利用することで、ミュージシャンへの“なりきり度”がアップする。

ギターとベースのコントローラは共通でフレットに5つのボタンが搭載されているタイプ。なお、高音域用と低音域用の2セットのボタンが配置されている ドラムコントローラは4つのドラムと1つのペダルからなる本格的なコントローラだ

 プレイ中は、自分の分身となるミュージシャン・キャラクタが登場。このキャラクタは自分でカスタマイズが可能で、性別、体型、髪型、顔、服装、入れ墨、そして特徴的なアクションの設定など、自由度の高いカスタマイズが行なえる。

 基本的には演奏の正確性を競うゲームになるが、4人同時プレイ時、仲間のプレーヤーが脱落しそうになっても、そこで1人プレーヤーがかっこいいアドリブを決めるなどしてフォローすればゲームオーバーを免れるような協力プレイ要素も盛り込まれている。また、ボーカリストには、NPCとして登場する観衆を盛り上げるスペシャルスキルが与えられており、特徴的なアドリブをシャウトすると、会場のテンションをさらに盛り上げることができる。単なるリズムアクションゲームを超えた、バンドのライブ演奏疑似体験ができるわけだ。

 提供される楽曲は、'70年代、'80年代、'90年代、2000年代の各時代における代表的なベストセラーをセレクトしてあるとのこと。最初のパッケージのゲームディスクには

  • The Who「Won't Get Fooled Again」(master)
  • Mountain「Mississippi Queen」(cover)
  • David Bowie 「Suffragette City」(master)
  • Black Sabbath「Paranoid」(cover)
  • Blue Oyster Cult「Don't Fear the Reaper」(master)
  • Nirvana「In Bloom」(master)
  • The Hives「Main Offender」(master)
  • Weezer「Say It Ain't So」(master)
などが収録される。追加楽曲はネットワークなどの仕組みを利用して提供される予定だ。協賛レーベルはEMI Music、Hollywood Records、Sony BMG Music Entertainment、Universal Music Enterprises、Rhino Entertainmentなど。

ROCK BAND開発元のHARMONIX、CEO/Co-Founder、Alex Rigopulos氏
 「ROCK BAND」開発元のHARMONIXのCEO/Co-FounderであるAlex Rigopulos氏は「ROCK BANDはゲームだが、音楽をミュージシャンになりきって楽しむための全く新しいプラットフォーム、またはツールだと思っている。様々な楽曲をROCK BANDシステムで楽しめるように、様々な楽曲を新たに追加していき、このプラットフォームを育てていきたいと考えている」と述べた。現時点では北米でのみの発売タイトルだが、収録する楽曲のチョイスをローカライズし、プロモーションを工夫すれば、日本でもかなり“化ける可能性”を感じさせる。

 開発は数多くの音楽ゲームを手がけてきたHARMONIXが担当。北米での発売は2007年末を予定。プラットフォームはPS3とXbox 360となる見込み。

【スクリーンショット】


□Electronic Artsのホームページ
http://www.ea.com/
□Electronic Entertainment Expo(英語)のホームページ
http://www.e3expo.com/
□関連情報
Electronic Entertainment Expo 2007 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070712/e3link.htm

(2007年7月13日)

[Reported by トライゼット西川善司]



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