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★PCゲームレビュー★

世界中で驚異的なセールスを記録したFPSの金字塔 LIVE対応を果たし、Windows Vistaに登場
Halo2 for Windows Vista

  • ジャンル:FPS
  • 開発元:BUNGiE
  • 発売元:マイクロソフト
  • 価格:7,140円
  • 対応OS:Windows Vista
  • 発売日:6月21日(発売中)



 今回紹介する「Halo2 for Windows Vista (Halo2)」は、2004年11月にXbox用ゲームとしてリリースされた大人気FPSの移植作。Xbox版「Halo2」は、世界で680万本以上という未曾有のセールスを記録し、発売から2年以上を経過した今でも多くのファンが愛好する傑作だ。これが今回、最新のゲーミング環境でもある Windows Vista に移植されると同時に、Games for Windows - LIVE への対応など、数々の新機能を搭載して登場した。


■ PC向けに大きくリファイン。マスターチーフの戦いはWindows Vista でも続く

高解像度対応により迫力を増して描かれるマスターチーフ。今回も彼の戦いが続く
新たな戦いの舞台は地球。つかのまの休息を破り、コヴナントの艦隊が襲来するのだ
 前作にあたる初代「Halo: Combat Evolve」のWindows PC版のリリースは2003年だから、本作「Halo2」はPCゲームユーザーにとっては4年ぶりの続編ということになる。Xbox本体1台に1本といわれるほどの売り上げを達成した大人気作ではあるが、特に日本国内においては筆者を含めXboxに縁がなかったために未プレイの方も多いと思われる。Windows Vista移植にあたり改良された点も交えつつ、大作FPSの代名詞として名声を誇る本作のゲーム内容をご紹介していきたい。

 人類が宇宙に進出し異星人と接触した時代。主人公「SPARTAN-117」ことマスターチーフは、「コヴナント」と呼ばれる異星人との戦いの切り札として地球軍が開発した戦闘ユニット、その最後の1体だ。前作「Halo」において、惑星リーチにおける激戦に生き残ったマスターチーフは地球軍の戦艦オータムを未知の星系にワープアウトさせる。そこで彼らが発見したものこそ、直径10,000kmのリング状構造物「Halo」だった。

 コヴナントは「Halo」の存在に関する預言を彼らの宗教の中核としており、はやくもこの構造物を制圧、発動させようとする。しかし「Halo」はコヴナントの預言者が思うようなものではなく、銀河系のすべての生命を無差別に滅ぼすという破壊的な兵器であった。マスターチーフはその事実を知り、多大な犠牲を払いながらも「Halo」の破壊に成功する。

 本作では、マスターチーフが「Halo」破壊ミッションを終え地球に帰還した後のいきさつから物語が始まる。舞台を地球に移し、ふたたび「Halo」を巡る戦いが描かれていく。

 本作の特徴を簡潔に言い表すならば、王道のド真ん中を行くハイクオリティFPSである。重厚なストーリーライン、隅々まで細心の注意を払われて作り上げられた濃密なゲーム世界。FPSとしての楽しみが凝縮されたゲームプレイも相まって、ゲームファンを楽しませる上でまったくスキのない作品だ。


Xbox版でプレイしたことのあるユーザーでも、表現力の向上により新鮮な感覚でプレイできるだろう
キー設定は自由に変更することが可能。多少クセのあるコマンド体系なので、初プレイならマニュアルを参考にしつつデフォルト設定でやってみるのもアリだろう
 レビューに入る前にPCへの移植により改良された点について簡単にまとめておきたい。

 まずは何といってもビジュアルの向上が計られたことが大きな改善点のひとつだ。Xbox版では640×480ドット固定だったが、PC版では800×600ドット表示を下限に、高解像度表示が可能となっている。筆者の環境では1,920×1,080ドットのワイドスクリーン表示で高詳細なグラフィックスを楽しむことができた。高解像度対応により、法線マッピングが施されたテクスチャの細部の質感まではっきりと認識することができ、マスターチーフのボディアーマーの迫力も満点。Xbox版をプレイしたことがあっても新鮮な気分でプレイすることができるだろう。

 動作パフォーマンスについても、他の最新PCタイトルに比べて必要動作環境が低めに抑えられていることもあり、Windowsエクスペリエンスインデックスの基本スコアで5.0近辺をマークできるPCであればストレスなく動作する。なお、ゲームの動作に必要とされているスコアは3.0だ。現在市販されているデスクトップ型のWindows Vista搭載PCであれば、まず問題なくプレイすることができるだろう。

 もちろん、PC版のメリットとして入力操作にマウスとキーボードのコンビネーションをサポートしている点も、FPSプレーヤーとしてありがたい点だ。標準のキー割り当ては基本的な「WASD」配置に各種操作をマッピングしたもので、PCでのFPSプレイ経験があるユーザーならばすぐにゲームを開始して自由自在に操作できる。

 キーマップの標準設定としては、一般的な設定である「デフォルト」、経験を積んだプレーヤー向けに最適化された「スカーミッシュ」、左利きのユーザーのために配置を変更した「サウスポー」の3種類のテンプレートから選択することができ、ユーザーが自由に設定できる「カスタム」を選択すれば自分好みにカスタマイズすることも可能だ。このあたりもPCゲームとして必要な水準をしっかりと満たしている。

前作からのプレーヤーにとっては、地球を舞台にした市街戦は新鮮だ。細かい路地のような構造が多く、どこから敵が出てくるかわからない。くぼみに身を隠したり、高低差を利用して戦うといった展開を楽しもう


■ 「Halo」を巡る戦いの舞台は地球へ。重厚なストーリーは予想外の展開を見せる

 本作の構成はシングルプレイと、マルチプレイに分かれる。シングルプレーヤーゲームでは、「Halo」を巡る重厚なストーリーがキャンペーン形式で展開していく。

 前作で「Halo」のひとつを破壊し地球に帰還したマスターチーフ。だが本作のオープニングでまず描かれるのはコヴナントの聖なる都ハイチャリティだ。地球軍を相手に戦い、「Halo」の破壊を許してしまうという失敗を犯したエリート族の指揮官。コヴナントの指導者である預言者たちの前に引き出され、「異端者」の汚名を着せられるる。一方、地球軌道の基地に戻ったマスターチーフらの一行は、「Halo」破壊の功績を認められて叙勲式に臨んでいた。

 かたや、敗戦を責められ厳しい拷問にかけられるエリート。かたや栄冠にさずかるマスターチーフ。こうして序盤は、明暗を分けたふたりの運命がコントラストもあざやかに描かれる。

「異端者め」。前作でマスターチーフに敗北し、「Halo」破壊を許してしまったエリート族の指揮官は、預言者たちにそう呼ばれる。待っていたのは厳しい懲罰だった

片や功績を認められ顕彰されるマスターチーフ達。しかし突如現われたコヴナント艦隊の襲撃に静寂がやぶられ、再び戦いへ身を投じることに。本作のストーリーはこのように展開していく

・「Halo」シリーズ独特のユニークなゲームデザイン

ボディアーマーを装備した敵を倒すには、まずシールドを剥がすまで攻撃を加える必要がある
サブマシンガンの両手持ちは弾数、連射速度ともに驚異的な武装だ。この状態でグレネードを投げることはできないが、次々に現われる雑魚敵を一掃するには最適
 本作のゲームシステムは、シンプルなFPSのシステムに独自のアレンジを加え独特の味わいがあるものになっている。

 まず、キャラクタの体力表現が他のゲームにあるような「ヒットポイント」ではなく「シールド」に重きを置いている点がユニークだ。バトルスーツを着たキャラクタは常時エネルギーシールドに包まれており、あらゆる攻撃はシールドが吸収してくれる。攻撃を受け続けてシールド出力が低下していくとついには本体が直接ダメージを受けるが、本体はほとんど攻撃を受け止めることができず、すぐに死んでしまう。シールドは一定時間ダメージを受けずにいると再出力されるようになるので、手厳しい攻撃を食らったら身を隠し、時間を稼ぐことが戦略上重要な要素になっているわけだ。

 基本アクションは移動、射撃、装置を使う、武器を拾う、といったシンプルなものだが、バリエーション豊かな武器や兵器が登場することにより変化あるゲームプレイを楽しむことができるようになっている。武器には地球軍のものとコヴナント軍のものの2系統があり、両者の特性はかなり異なったものになっている。

 地球軍の武器は実体弾を打ち出すピストルやマシンガンやスナイパーライフルにロケットランチャーなど、馴染みやすいものが主流だ。マスターチーフの標準装備である「バトルマシンガン」は狙いが正確でズームも可能、バースト射撃で敵を1体づつ片付けるのに最適で使い勝手がよい。

 一方のコヴナント軍の武器はエネルギー弾を投射するようなクセのあるものが主流だ。プラズマガンやプラズマライフルは弾速度が遅く遠距離戦闘には向かないが、序盤から敵がよく落とすためサブウェポンとして価値が高い。コヴナント版のスナイパーライフルであるビームライフルは、ほとんどの敵を一撃でしとめられる上に地球軍のものと違いリロードが必要ない。連射するとオーバーヒートしてしばらく撃てなくなるが、それさえ気をつければもっとも使い勝手のよい武器のひとつだ。ちなみにPC版にのみ登場する新種の兵器も存在するが、ゲーム展開上、終盤になって初めて登場するものなのでここでの紹介は差し控えておきたい。きわめて強力なものだ。

 また本作では初代「Halo」になかった要素として、武器の両手持ちが可能だ。すべての武器というわけではなく、地球軍の武器であればサブマシンガン、またコヴナント軍の武器ならばプラズマガン、プラズマライフル、ニードラの3種類が両手もち可能で、片手それぞれに別の武器を持つこともできる。両手に武器を装備している状態ではグレネードを投げたり、後述する「殴り」攻撃をすることはできないが、多きな火力が必要になるシーンでは積極的に活用したいテクニックだ。

 そして攻撃面で欠かせない要素が「殴り」攻撃だ。デフォルトではFキーを押すことで発動するこの攻撃は攻撃力が高く、通常の敵であれば1、2発でシールドをはがしてしまうことが可能だ。持っている武器によっても攻撃力が異なり、ロケットランチャーなど重量級の武器で殴ればかなりの破壊力。そして「殴り」最強兵器といえばコヴナントの近接戦闘武器である「ソード」だろう。一般の敵であればほとんど一撃でしとめることができ、敵に向かいながら一定の間合いで攻撃すれば強力なダッシュ攻撃が発動する。ジャンプや移動を組み合わせることでさらに攻撃力を高めることができるほか、背後からおこなえば強力な奇襲攻撃となる。弾薬の節約にもなるため、近接戦闘中に敵が隙を見せたら一気に詰め寄って「殴り」による一撃をお見舞いしてやろう。

コヴナントのビームライフルは、大抵の敵を一撃でしとめることができる優れた武器。入手頻度も高いためよく使うことになるだろう 十分に近づいて繰り出す「ソード」のダッシュ攻撃は、大抵の敵を一撃で粉砕してしまう威力

地球軍の標準的な装備であるバトルライフル。万能型の銃で、近距離遠距離ともにこなすが、弾数が少ないので賢く使いたい プラズマライフルの両手持ちは、攻撃力の面では最強に近い装備だ。狭い空間でその能力を発揮するだろう

コヴナント軍のプラズマグレネードは敵に接触するとくっつく。そうなると敵に爆発を逃れる術はなく、あえなく吹き飛ぶのみ

・ぜひ使いこなしたい「戦闘用車両」

 いくつもの戦闘用車両など乗り物が登場するのも本作の特徴のひとつ。序盤では3人乗りの戦闘用ビークルであるワートホグを使って展開する場面が多く登場する。ワートホグの後部に搭載されているチェーンガンは凄まじい連射速度を誇り、敵のコヴナント軍をばったばったとなぎ倒すことができ爽快の一言だ。地球軍のもうひとつの乗り物はスコーピオンと呼ばれる大型戦車。スピードは遅いが、主砲にマシンガンにミサイルと三種類の武装を撃ち分けることができ対地対空の両方に活躍。徒歩の敵に対してはほぼ無敵の強さだ。

 対するコヴナント軍の乗り物では、なんといっても飛行兵器であるバンシーを抜きに語ることはできないだろう。バンシーはひとり乗りの戦闘機で自由に飛行でき、延々と連射できるツインプラズマキャノンを装備している。対人戦闘では無類の強さを誇り、ゲーム展開上も重要な場面の切り札として登場するため非常に存在感のある兵器だ。

【ワートホグ】
スピード感のあるワートホグは操縦にコツが必要だが、広い空間で戦うときは非常に強力だ

【スコーピオン】
強力な武装と装甲を誇るスコーピオン。主砲、マシンガン、ミサイルの3種類の武装をうまく使い分け、敵が接近する前にすべて撃破しよう

【バンシー】
唯一の飛行兵器であるバンシーは打たれ弱い。スペースキーを押すと発動する回避機動でかわしつつ、右クリックのターボで敵の懐に飛び込んで攻撃

・もう一人の主人公「アービター」

完全に罪人扱いされてしまったエリートだが、新たな任務を受け「アービター」として独自の行動を取ることになる
 オープニングで厳しい懲罰を受けたエリート族の指揮官は、ある預言者から新たな任務を授けられる。コヴナントの中に裏切り者がいるというのだ。異端者の汚名を返上し、真の異端者たちの動きを制するため、このエリートは預言者の私的な兵士として活動していくことになる。

 これが本作のもうひとりの主人公「アービター」だ。アービターは特殊スキルとして自分の身に光学迷彩を施し隠密行動できる能力が備わっているほか、初期装備として「ソード」を装備しているなど、マスターチーフとはかなり異なるタイプの戦士だ。そしてアービターの敵もまたコヴナント軍の一部であり、戦闘中に味方として行動をともにするNPCと敵キャラクタの姿の見分けが付きにくい場面が多くなってくるため、誤って味方を射殺してしまわないように注意深くプレイしていきたい。

 こうして物語は、マスターチーフ視点のパートとアービター視点のパートが交互に折り重なる形で綴られていく。立場を失ったエリート族にかわり勢力を伸ばしつつあるブルート族と預言者たちの思惑も絡み合い、ストーリー展開は重厚さを増していく。どんな結末が待っているのか、それはシングルプレイモードをプレイして、自らの手で明らかにしてほしい。

アービターのステージでは、コヴナント軍の装備を数多く使うことになる。地球軍のものとは使い勝手が異なるので早めに慣れておきたい エリート族はいつでも「ステルス」により身を隠して行動することができる。背後から近づき敵を一撃で倒すのがポイントだ

弾薬に限りのある中盤近くでは、グレネードをうまく使って弾薬を節約することも重要なテクニックのひとつだ ゾンビタイプの敵は体を完全に破壊しなければ倒せない。「エナジーソード」の一撃を見舞ってバラバラにしてやろう


■ Games for Windows - LIVE対応に合わせてマルチプレイも大幅拡張

本作に搭載された LIVE で、Xbox 360のLIVEコミュニティ機能と全く同じインターフェイスを利用することができる
マルチプレイでは世界中で稼動しているサーバーをブラウジングして選び参加することができる
たくさんのマルチプレイゲームルールが用意されているので、プレイするたびに変化をつけて楽しむことができるだろう
 PC版になりマルチプレイのサポートも充実した。最大のポイントは、同時発売となった「Shadowrun」と共にGame for Windows - LIVEに対応した初のタイトルとなったところだ。Game for Windows - LIVEは、Xbox LIVE と同様の機能を搭載したもので、マルチプレイセッションのマッチングやフレンドリスト機能、メッセージング機能などプレーヤーコミュニティをサポートする機能がゲーム内で利用できる。

 Game for Windows - LIVE のアカウントデータは Xbox LIVE と全く同一のもので、Xboxや Xbox 360でLIVEの機能を利用したことがあるユーザーなら、同一のアカウントを使ってすぐに Game for Windows - LIVE を利用することができる。ゲームの実績やフレンドリストもそのまま使えるので、何の違和感もなく利用することが可能だ。

 ただし本作は、同時発売となった「Shadowrun」とは異なり、マルチプラットフォーム対戦はサポートしない。つまり対戦相手はすべて同じ Windows Vista バージョンをプレイするPCユーザーということになる。この点は少々残念だが、PC版に移植されるにあたってXbox版とは異なる数々の拡張が加えられたことを考えれば、無理もないことだろう。

 本作のマルチプレイには、Xbox版では別売りの拡張データパックとなっていたマルチプレイ用のマップが同梱されるとともに、新作のマップが2種類追加されている。合計23のマルチプレイ用マップでプレイすることができ、ゲームルールにもアレンジが加えられた。サポートされているマルチプレイゲームのルールは以下の通り。

・Slayer: できるだけ多くの敵を倒し、ポイントを最も多く獲得したプレーヤーが勝利。
・King of the Hill: 指定エリアを最も長時間支配し続けたプレーヤーが勝利。
・Oddball: 1個だけ存在するボールを最も長く保持し続けたプレーヤーが勝利。
・Juggernaut: ジャガーノートを倒すとジャガーノートになれる。ジャガーノートだけが勝利できる。
・Capture the Flag: 2陣営に分かれスコアを競う。旗を奪い自陣に持ち帰ればスコア。
・Assault: 2陣営に分かれスコアを競う。敵陣に爆弾を持ち込み起爆装置を作動させ、爆発ポイントに落としたらスコア。
・Territories: 2陣営に分かれ、マップ上に複数ある拠点をより多く長く支配し続けた側が勝利。

 上記の基本ルールに加えたサブルールとして、使用可能武器を限定したり、全員をステルスモードにする、拠点を一定時間ごとに移動させる、などの変化を加えることが可能だ。例えばCTFでは攻守が同時に発生するマルチフラッグのモードと、攻守交代のラウンド制で行なうシングルフラッグのモードでは全く別のゲームになるなど、バリエーションが幅広い。ひとつのルールに飽きたら別のルールを試すことで新鮮な気分でプレイし続けることができるだろう。

チーム戦では乗り物を使ったチームプレイがとても重要。うまく操縦できないと味方をまとめて吹っ飛ばすことになってしまうので、細心の注意を払って操縦したい

PC版では23種類のマップが同梱されているので、ひととおりの土地勘をつかむだけでも大変だ さすがに長年愛されているゲームだけに、レベルの高いプレーヤーが多く、トップに食い込むには筆者のレベルではまだまだ、ということを痛感

 発売間もないこともあり、マルチプレイのプレーヤー数は多いとはいえないが、筆者がプレイしたサーバーでは特殊なルールでプレイする集団が楽しんでいたのでご紹介しておこう。

 システム的にはTeam Slayerルールで全員が初期武装としてソードを装備というセッティングなのだが、緑と赤の2チームに分かれ、緑チームは最初1名だけで残りはすべて赤チームでスタートする。緑チームは銃器を使用してはならず、赤チームは使い放題。ただし赤チームメンバーは一度でも倒されたら緑チームにチームチェンジしなければならない。そんな中で制限時間内に赤チームが全滅したら緑チームの勝ち、というルールだ。

 赤チームのメンバーは銃器を使えるので、ソードでしか攻撃できない緑チームメンバーを一方的に倒せるのだが、どうしても撃ちもらし、倒されるメンバーが出てくる。そうるすと緑チームがひとり、またひとりと増えていき、だんだんと拮抗した戦いになっていく。赤チームが残りひとりかふたりになると、緑チーム全員でこれを探し回るというかくれんぼ状態になるのがまた楽しい。緑チームにいるのに銃をぶっぱなしたり、赤チームで倒されたのにチームチェンジしないなどルールを理解しないプレーヤーも入ってきて混乱があったのも事実だが、そんな特殊なルールで遊ぶ人たちが普通にいるというのも、Xbox版からの蓄積がある本作ならではの現象ではないだろうか。

マップエディターが同梱されている。ユーザーの手によりたくさんの優秀なマップが生まれてくることを望みたい
 また、本作はPC版ならではの特徴として、マルチプレーヤーゲームの専用サーバーを立てることができる。専用サーバーは通常のプレーヤーがホストする形式と異なり、プレーヤー不在でも存在し続けることができるほか、グラフィックス機能にCPUパワーをとられないだけに快適なマルチプレーヤーセッションをホストすることができる。また本作では同梱されたマップエディタによる自作のマルチプレーヤーマップを使用してゲームを行なうことができるので、Xbox版とはまた違った楽しみを得ることができるだろう。

 筆者の印象としては、Xbox版で未曾有のセールスを記録したタイトルであるだけに、3年前のタイトルでありながら、プレイしての満足度は非常に高い作品だった。シングルプレーヤーモードの重厚なストーリーラインと緻密な演出はもちろん、マルチプレーヤーモードに関しても最新タイトルに引けをとらない充実度があり、コストパフォーマンスの高さを感じる。

 Windows Vista専用ゲームとして登場した本作は、Games for Windows - LIVEの今後の盛り上がりを占う上でも重要なタイトルといえるだろう。マルチプレイサーバーの状況を見るにまだまだプレーヤー数は多くないが、何といってもWindows Vista自体がまだ普及期にある。Windows Vista搭載PCを手に入れて、何か面白いゲームはないかと探したときに、まず候補になるであろうFPSの定番。この作品の立ち位置は、そういったところにあるだろうか。

「特殊ルール」での対戦風景。スコア的には緑チームが一方的にやられてしまうのだが、時間経過とともにだんだんと優勢になってくる 対戦の終盤ではひとりの赤チームメンバーに緑色チームメンバーが寄ってたかって殴りかかるという光景に。あまりに滑稽でふきだしてしまう

(C)2007 Microsoft Corporation. All rights reserved.


【Halo2 for Windows Vista 日本語版】
  • CPU:Pentium 4 2.0GHz以上(Pentium 4 3.2GHz以上を推奨)
  • HDD:7GB以上
  • メモリ:1GB以上(2GB以上を推奨)
  • ビデオカード:NVIDIA GeForce 6100 以上(GeForce 6800 以上を推奨)
  • ビデオメモリ:128MB以上(256MB以上を推奨)


□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/games/
□「Halo2 for Windows Vista 日本語版」のページ
http://www.microsoft.com/japan/games/halo2/
□「マイクロソフト 2大 FPS 同時発売 プレゼント キャンペーン」のページ
http://www.microsoft.com/japan/games/fps_present/
□関連情報
【6月21日】「Eスポーツスタジアム 2007 ステージ1」の特別種目で
WIN「Halo 2」を使った個人戦が開催決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070621/halo.htm
【5月22日】マイクロソフト、Windows版「Halo 2」の発売を延期
発売は約1カ月先の6月21日
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070522/halo2.htm
【4月24日】マイクロソフト、WIN「Halo 2」5月25日発売決定
Vista専用で高解像度化。予約キャンペーンも実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070424/halo.htm
【3月15日】米Microsoft、Game for Windows LIVEを5月8日よりスタート
「Halo 2 for Windows Vista」を同日発売、6月には「Shadowrun」をリリース
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070315/mslive.htm
【3月8日】 「Xbox 360 and Games for Windows Developer Showcase Suite」
Part.2 ~ Win「Halo2」をプレイアブル展示 ~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070308/ss2.htm

(2007年7月3日)

[Reported by 佐藤“KAF”耕司]



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