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【連載第117回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

初のPS3用コンバータ「ツナイデント3」登場
Wiiリモコン用バッテリーチャージャーキットやリモコンスティックを試す

当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 今回は、まずプレイステーション 3用として初めて登場したゲームテックのUSB/PS2コンバータ「ツナイデント3」を紹介する。これまでPC用のコンバータをPS3に転用し、幾度も研究を重ねてきた当研究所だけに、PS3向けとして紹介できるこの製品は注目しておきたいところだ。また、PS3システムソフトウェア バージョン1.81に関しても簡単だが検証を行なっている。

 続いて、Wii用グッズから海外メーカーNYKOのWiiリモコンバッテリー&スタンドチャージャー「Charge Station」をピックアップ。Wiiリモコンのリチャージャブルバッテリーの充電と置き場としての役割を複合した製品だ。また、Wiiリモコンの十字ボタンをアナログスティック化するユニークな製品、サイバーガジェットの「CYBER・リモコンスティック(Wii用)」も使ってみた。

【今週のおしながき】
PS3 ゲームテック「ツナイデント3」
PS3システムソフトウェア バージョン1.81をチェック
Wii NYKO「Charge Station」
Wii サイバーガジェット「CYBER・リモコンスティック(Wii用)」



● モード切替ボタンをPSボタンとして使える! SIXAXISに近い動作をする安定したコンバータ

「ツナイデント3」

    メーカー:ゲームテック
    価格:1,580円


PS3やSIXAXISに近い色やデザインがいい
 これまでPS3にPC用のUSBコンバータを介してPS2用コントローラを使う方法を数多く研究してきたが、ついにPS3用をうたうUSBコンバータが登場した。

 コンバータは小型でシンプルな作りだ。PS3のカラーにマッチするブラックに青色のLEDが4つ搭載されている。コンバータから伸びるUSBケーブルは約10cm。

 「ツナイデント3」の大きな特徴は、完全にPS3用途に向けた作りにある。PS2用コントローラであるDUALSHOCK2にはアナログ/デジタルモードを切り替えるボタンが中央にあるが、ツナイデント3を介すと、このボタンが「PSボタン」として動作するようになる。電源ONの操作には対応しないが、それ以外のコントローラの認識やメニューの呼び出しが可能だ。サードパーティ製のPS3用コントローラに共通した動作だ。

 PS2用ソフトをPS3で遊ぶときには、このモードの切り替えはPSボタンからのメニューで切り替えることになる。これは、SIXAXIS同様の操作形態だ。

 「ツナイデント3」にある青色LEDはコントローラの割り当て番号を表示する1~4までは4つのLEDで表示し、それ以上の5~7番に割り当てられている場合はLED2個の組み合わせで表現される。

 今回レポートするPS3のシステムソフトウェアのバージョンは1.81。まずPS3規格ソフトウェアとして、バンダイナムコゲームスの「鉄拳5 DARK RESURRECTION」を試してみた。他のコンバータを経由すると、過去記事を見てもらえばわかるが、デジタル/アナログのモード別の対応に個体差があったため、苦労したタイトルだ。結果は非常に良好にプレイできた。十字キーでしっかりと方向入力できる。長時間使用しても特に暴走するようなこともなく動作も安定していた。

 ただし、「ツナイデント3」にスティックタイプのPS2用コントローラを接続した場合、ほとんどの製品にはアナログ/デジタルを切り替えるモードボタンがない。そのため、最初にPSボタン操作ができず認識させることができない。この場合、最初はDUALSHOCK2を接続し、認識させてからスティックコントローラに差し替えることで対処できる。HORIのPS2用スティック「リアルアーケードPRO(RAP)」の場合、この方法で認識させることができた。

 遅延などに関しては厳密な調査はしていないものの、基本的に支障はないように感じる。この点に関しては不安があるならば、できる限りPS3用のコントローラやスティックを使ったほうがいいだろう。

 続いてPS2規格ソフトウェアでの使用。PS2規格ソフトウェア起動時には、コントローラのPSボタンを押す操作が求められるが、ここでモード切替ボタンを使用する。SIXAXISのPSボタンは中央にあり、DUALSHOCK2のモード切替ボタンも中央にあるため感覚も近く、コンバータを介しているという異和感はあまりない。

 「ツナイデント3」を介して接続したPS2対応コントローラの動作は、初期状態ではアナログモードになる。非常にスムーズに動作したが、1点だけ、振動機能には対応しない。PC用のコンバータでは振動機能を併用すると暴走するなどの挙動が見られたので、最初からあえて振動機能をスルーしているのかもしれない。

コントローラの認識・割り当て状態は写真のように4つのLEDで表示される。5番以上に割り当てている場合は写真中央のように組み合わせで、未認識状態(モード切替ボタンを押すと認識する)では4つが点滅する

 いずれにしても、「ツナイデント3」は良好な結果が得られた。だが、PS2には特定ジャンル向けの特殊なコントローラが多く、今回テストしているDUALSHOCK2と「RAP」に限定した結論ではある。基本的には特殊コントローラは保証されておらず、規格外の使い方にはなるのだが、スティックコントローラのようにDUALSHOCK2の操作に準拠しているものならば使用できる可能性は高い。

 本製品は機能面でも、製品の作りにもSIXAXISでの動作に近づけようというコンセプトが感じられる。異和感が少なく、使用にあたって特別な知識も必要ない安心感のある製品だった。なによりモード切替ボタンをPSボタンとして使える恩恵は大きい。メニューの呼び出しが便利なこともあるし、コントローラの認識を単体でできるという点において、現状ではPS3に使うコンバータの決定版としてもいいだろう。



● PS3システムソフトウェア バージョン1.81で問題点は改善されたのか?

 さらに、PS3システムソフトウェア バージョン1.81についても少し触れておきたい。前のバージョンである第114回で検証したバージョン1.80は、PS/PS2タイトルのアップコンバート機能、RGBレンジ設定などの機能アップにより、PS3の価値を高めるバージョンアップだったわけだが、当研究所での検証の結果、少しもったいないと思われる事象に遭遇した。

・セガの「バーチャスティック ハイグレード(VSHG)」は1.80においてはPS2ソフトプレイ時に動作しなくなった。
・RGBレンジ設定を「フル」に設定した後、PS2規格ソフトをプレイし、ゲームを終了すると、「フル」にしていても「リミテッド」に戻ってしまう。

 この2点に関して、簡単にだが、バージョン1.81にアップデートして検証してみた。すると、2点とも問題はクリアされていることがわかった。これで「VSHG」ユーザーも一安心といったところだろう。



● Wiiリモコンをニッケル水素電池で充電式に。丁寧で堅実な作りのチャージャーセット

「Charge Station」

    メーカー:NYKO
    購入価格:4,980円


チャージャースタンドに、バッテリーと滑り止めつき電池フタが2組セットになっている
ニッケル水素電池のバッテリーを装着。電池フタと独立しているのが嬉しい
電池フタを装着。フタの全面に滑り止めがあってホールド感が増す
Wiiリモコンをスタンドにセットした。前面のLEDが充電状態を教えてくれる
 続いて、海外の周辺機器メーカーとして高い評価を受けているNYKOのWiiリモコン用バッテリーセットを取り上げる。Wiiリモコンを2つ所有している人向けの作りになっていて、リモコンを2つ置けるスタンドが1つ、バッテリーパックとラバーの滑り止めがついた電池フタが2組セットになっている。充電スタンドは今までも何製品か取り上げてきたが、本製品の特徴は、バッテリーパックと裏ブタが独立しており、裏ブタに開けられた穴から充電用端子が露出することで、スタンドに固定した状態での充電を実現していることにある。

 バッテリーパックは電池型のニッケル水素充電池が2本入っている。付属の電池フタとは独立しているため、フタの内部にあるWii本体とリモコンをシンクロさせる「シンクボタン」を扱えるのが嬉しい。ニッケル水素充電池の容量や電圧については記載が見られなかった。

 フタは全面にグレーの滑り止めラバーが貼られていて、ラバーには横ライン状の溝も入っている。滑り止めの効果ははっきり感じられ、Wiiリモコンの太さが近いこともあってかテニスラケットのグリップのような感触になる。背面の中央部に充電用の接点がある。

 スタンドは2個のWiiリモコンを置けるようになっていて、それぞれの充電状態を確認できるLEDがついている。スタンドは上半分がWii本体色に近いホワイト、下半分はシルバーカラー。底面には大きな滑り止めのラバーが貼られている。製品の使い方を考えてもそこまでスタンドが滑るものでもなく、国産のものだと4隅に4ポイントの滑り止めにしそうなものなのだが。巨大な1枚のラバーをドカッと貼ってくるあたりに海外製のテイストを感じる。

 スタンドに給電するにはケーブルをコンセントに差し込む。こうした製品ではWiiのUSB端子を使うべくUSBコネクタのケーブルになっている製品が多いのだが、2つのバッテリーを充電するだけに、電源容量を考えたつくりなのかもしれない。ここは少し好みがわかれるところだろう。

 ちなみにコンセントの差し込みは、プラスとマイナスの極性をあわせて差し込むように大きさが異なっている。あまりメジャーな話でないかもしれないが、コンセントには正しい差し込み方向がある。このスタンドの場合はそれをあわせないと大きさが合わず差し込めない。差し込めないときには慌てずに向きを確認しよう。

 まずは充電してみる。ストラップをつけたままでも特に抵抗もなくすんなりとセットできた。充電中はスタンドのLEDが青く光る。バッテリーは1時間52分で満充電されたようでLEDが緑に変わった。Wiiリモコンを置いていない状態ではLEDは光らない。充電状態でLEDの発光に変化があるのは、こうした製品ではめずらしいほうだ。非常にありがたい。

 続いて連続使用時間をテストする。これまでのWiiリモコン用バッテリーグッズやエネループ使用時に行なったテスト、「扇風機にWiiリモコンをくくりつけバッテリーが切れるまで首振りさせる」という方法でチェックした。画面はWiiのチャンネル一覧画面。ポインタが各チャンネルの上を通るごとにWiiリモコンが数回振動する。

 その結果、19時間12分動作した。アルカリ乾電池では28時間33分、エネループの場合は28時間15分と同様のテストで結果が出ているが、それらより10時間ほど短い結果になった。このレベルで使えるのなら、使用後にスタンドにセットして充電を欠かさなければ問題ない駆動時間だろう。

 実際にWiiを操作してみたが、ここには特別な問題は感じられない。乾電池使用時と同じ動作をしてくれる。ポインタを激しく、そしてゆっくりと動かす動作、手首をひねる動きにも遜色はなかった。ヌンチャクやクラシックコントローラなどの外部接続機器をつなげてみてもやはり問題はなかった。電池フタの滑り止めが手のひらをとらえてくれる感触がなかなかに良質だ。

 ちなみに、今回の研究の最中に、コンセントは繋いでいないスタンドにバッテリーを装着したリモコンを置いていた時間があったのだが、使用していないのにバッテリーが消耗していることがあった。どうやら接点から放電してしまうようだ。節電などでスタンドのコンセントを外すときには、Wiiリモコンをセットしないようにしたほうがいい。

 全体には丁寧な作りで好印象な製品。海外製というイメージにありがちな「荒削り」というところは感じられない。唯一好みがわかれるところは、スタンド給電の方法がコンセントであるところだろう。

スタンドのLEDは写真左のように充電完了状態は緑、充電中は青に光る。底面は写真中央のように大きな滑り止めが貼られている。写真右はコンセントだが、差し込みが大小にわかれている+-の極性をあわせて差し込む(あわせずとも差し込めるコンセントもある)



● Wiiリモコンの十字ボタンをアナログスティック化! ユニークな製品

「CYBER・リモコンスティック(Wii用)」

    メーカー:サイバーガジェット
    購入価格:オープンプライス(購入価格:640円


Wiiリモコンにかぶせて十字ボタンをアナログスティック化する
装着してみたところ。アナログスティックの土台あたりが広がっていて、Aボタンとの距離がかなり近い
 最後に取り上げるのは、Wiiリモコンの十字ボタンにカバーをかぶせて操作性を向上しようというちょっと変わったアイデアの製品だ。カバーについたアナログスティックで十字ボタンを上から押すようになる。

 カバーは、内側はプラスチックだが表面はツヤ消し処理がされ硬質なラバーのような感触に近づけられている。アナログスティックのある表側と裏側の2つのパーツにわかれる作りだ。裏側はWiiリモコン側面の溝にツメをかける形で固定、その裏側パーツに表側のツメを差し込む形になる。取り付けは簡単だが、外すのには少し手間取るかもしれない。

 カバーをつける範囲にはAボタンや背面のBボタン、そして電源ボタンがあるが、これらはすべてカバーから逃がされている。

 さて、使用してみた感触だが、アナログスティックごしに十字ボタンを操作する感触は悪くない。明確な利点は見つけづらいが、感覚は大きく変わる。スティックごしにはなるが操作のクリック感もしっかり感じられる。ただ、アナログスティックとはいってもスティックを“倒す”感覚ではなく、押す、またはスライドさせる感覚だ。

 気になったのはカバーが被るボタン周り。まずAボタンは、アナログスティックの外周が大きくなっているため、Aボタン周りの余裕が少なく指があたってしまう。十字ボタンの直径に比べるとスティックの土台あたりが2mmほど広くなっている。Aボタンを押すときは親指の先端で押すように意識することになる。Bボタンもカバーの厚みのぶんでっぱりが減り、多少押しづらくなる。

 最も苦しいのは電源ボタンだろう。カバーの厚みのぶん2mmほど埋没した形になるので、指の先で押しこむような感じにしないと動作しない。

 装着方法が手軽でユニークな製品だが、少しデメリットが目立つ結果になってしまった。ボタン周りのアクセス性が下がるのが辛いところ。十字ボタンの操作感触を変えることが目的の製品であり、たとえばバーチャルコンソールのソフトをWiiリモコンを横持ちにしてプレイするときには良いかもしれない。

アナログスティックの内面は写真左のようになる。Wiiリモコンの側面にある溝にツメがかかり固定される。写真右は電源ボタンの周囲を見てもらいたい。かなり深くなるため押しづらくなってしまう



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□ゲームテックのホームページ
http://www.gametech.co.jp/
□NYKOのホームページ
http://www.nyko.com/
□サイバーガジェットのホームページ
http://www.cybergadget.co.jp/

(2007年6月25日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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