会場：幕張メッセ9ホール～11ホール

「ボクを司会に抜擢するなんでスクウェア・エニックスさんは勇者ですね(笑)」と語った浪川さんと、「浪川さんだけでは心もとないというスタッフにより、アシスタントに抜擢されました」という大桃さん

　株式会社スクウェア・エニックスのプライベートショー「SQUARE ENIX PARTY 2007」に設置されたオープンメガシアターでは、「スターオーシャン」ステージで幕を開けた。

　「スターオーシャン」シリーズについては、先日開催されたプレカンファレンスミーティングにおいて、「1」と「2」がPSP版でフルリメイクされることが明らかになった。また、シリーズ最新作の「4」も原作と同じトライエースが開発中とのことで、注目度も一気に上昇している中、迎えた「スターオーシャン」のステージイベント。

　本稿ではそのステージの模様を中心にお伝えする。

　イベントは、司会を務める浪川大輔さんと大桃ゆきのさんのあいさつから始まった。軽妙なトークで客席のファンをつかんだところで、PSP「スターオーシャン1 First Departure」のテーマソングを披露。登場したのは、大阪を中心に活動するピアノロックバンド「あすなろ」の4人で、曲のタイトルは「ハート」。このステージが初披露の曲ということもあり、最初はファンも静かに耳を傾けて聴き、2番からは徐々に手拍子も増えてリズムに乗っていった。曲調もこれからの冒険を予感させるかのように徐々に盛り上がり、そこにボーカルの歌声が乗り力強い旋律を響かせていた。

PSP「スターオーシャン 1 First Departure」のテーマソング「ハート」を歌う「あすなろ」の4人。ピアノロックバンドというように、ボーカルはピアノを弾きながら熱唱していた

　続いて、PSP「スターオーシャン1 First Departure」と「スターオーシャン2 Second Evolution」からそれぞれ4人ずつ、計8人の声優さんが登場。「1」からは、主人公のラティクス・ファーレンス役の宮野真守さん、ミリー・キリート役の生天目仁美さん、マーヴェル・フローズン役の桑島法子さん、フィア・メル役の豊口めぐみさん、「2」からはクロード・C・ケニー役の浪川大輔さん、レナ・ランフォード役の水樹奈々さん、ディアス・フラック役の杉田智和さん、プリシス・F・ノイマン役の釘宮理恵さんと豪華なメンバーが顔をそろえた。

　まずは各声優さんによるキャラクタ紹介。「ラティクスは田舎に住む少年で結構まじめです。ミリーとは幼馴染です」(宮野さん)、「ミリーは尻尾が生えています。そんな娘です(笑)」(生天目さん)、「マーヴェルはとても謎が多くて、容姿端麗で、でも薄幸の美女みたいなキャラクタです」(桑島さん)、「フィア・メルは女戦士ですね。騎士団に入っていて、口調も男っぽくて堅い感じなんですけど、いい男を一途に追いかける健気な女の子です」(豊口さん)。

　「クロードは若くて半人前という感じ。熱血漢でちょっと嫉妬深い少年です」(浪川さん)、「レナは明るくて活発で好奇心旺盛です。この世界では珍しい回復魔法を使え、すごくしっかりしているようで、実はすごく鈍感で天然なところがあって、クロードの気持ちに全く気づかず、ディアス(クロードのライバル的存在)を追いかけて、三角関係をこじらせてしまうような女の子です」(水樹さん)、「ディアスはクールな雰囲気の内面に複雑な感情を抱えています。クロードには超えるべき壁で、リナにはお兄ちゃんというキャラクタです」(杉田さん)、「プリシスはちびっ子のキャラクタなので、まわりを盛り上げるムードメーカー的な、にぎやかなキャラクタです。機械が好きでメカを盾に戦ったりします」(釘宮さん)とそれぞれ語った。このあたりは原作にも登場したキャラクタなので、設定も大きな変化はなさそうだ。

　続いて、「声のウラ騒ぎ」と題して収録の裏話をテーマにトークを展開。某番組のようにあらかじめキャストの皆さんから聞いた話題からピックアップして紹介していた。1枚目は「多すぎるだろ! (怒)」。これは水樹さんの回答で、本作の台本がダンボール箱に詰められて大量に届いたというもの。リメイクでは新規シナリオなどが多数追加されており、その台本も膨大な量になってしまったのがその要因という。また、イベントシーンだけではなく、プライベートアクションでもしゃべりまくることも明らかにされた。

　2枚目は「SFなの? ファンタジーなの?」という釘宮さんの疑問。自らの演じるプリシスのイラストで、服装がファンタジーなのにメカみたいなのを持っていることからの疑問という。これに対して「ファンタジーですからなんでもありなんですよ(笑)」(生天目さん)や「これは、かわいいよね」(桑島さん)などと笑いを誘いながら、最後は司会役の浪川さんが「『スターオーシャン』では、いろんな文明の星を旅するから。SFとファンタジーが融合しているのは『スターオーシャン』だけ!」と綺麗にまとめて客席からも盛大な拍手が沸き起こっていた。

　3枚目は「そもそもまだ録ってない」。これは全員からの回答で、まだシナリオが完成していないからという。その理由として、プレーヤーキャラクタが前より増えたり、新しいシナリオが追加されるなど、かなり大掛かりな追加・変更を施していていることから、シナリオも時間がかかっているという。本作が単なるリメイクではなく、完全新作といえるほどの作品を目指して制作されていることが伺えた。

　そして、「スターオーシャン」シリーズをプレイしているという杉田さんはPSP版への希望として「『3』に出てきた『うまい棒』が出てこないかな。もしかしたら、『1』とか『2』でもちょっとだけ期待しています」とやり込んだプレーヤーならではのコメントをしていたのが印象的だった。

ステージに登場した8人の声優さん。錚々たる顔ぶれ	会場が広いこともあって、スクリーンも使ってのステージ	どこかで見たようなタイトルだが、細かなところまで凝っているところがおもしろい
ダンボールいっぱいの台本を写真に撮って披露した水樹さん。ゲームのボリュームのすごさを物語るエピソードだ	「そもそもまだ録ってない」ということで、収録裏話よりもキャラクタ設定の話題が多かった	「3」に登場した「うまい棒」を真剣に語る杉田さん。はたして本当に登場するのか……?

　トークの後は、「スターオーシャン 2 Second Revolution」のテーマソングを初披露。15歳から18歳の女の子4人で構成されるアーティスト「SCANDAL」が歌い、タイトルは「スタート」。レナをイメージして作られた曲という。こちらの曲は「1」とは一転して女性ボーカルらしい高音を効果的に使いながらも、冒険の困難さや、ストーリーの壮大さを思い起こさせるような曲に感じられた。

PSP「スターオーシャン 2 Second Revolution」のテーマソング「スタート」を歌う「SCANDAL (スキャンダル)」の女の子4人組。最年少は15歳というからオドロキだ

■ ステージ以外の出展内容

「スターオーシャン」ブース。右側には試遊台のほか、すでに絶版となったフィギュア、そして現在企画中というフィギュアの原型モデル(商品化については未定)が展示されていた

　「スターオーシャン」ブースでは、PS2「スターオーシャン Till the End of Time」の試遊台と、ムービーを上映する大型モニターを設置。モニターでは、「スターオーシャン」シリーズのほか、「ラジアータ・ストーリーズ」や「バルキリープロファイル」シリーズのプロモーションを繰り返して上映していたものの、「スターオーシャン」の新作についてはタイトルロゴのみの予告が流れていただけだった。

　その代わり、オープンメガステージで、ステージイベントの合間に上映されている最新作プロモーション映像の中では、PSP版のプロダクションI.Gが制作したアニメーションシーンが短い時間ながらも公開されていた。見た印象としては、プロダクションI.Gらしい、質の高いアニメーションシーンが期待できそうだ。

PSP「スターオーシャン 1 First Departure」のスクリーンショット

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「スクウェア・エニックス パーティ 2007」のページ
http://www.square-enix.co.jp/party07/
□関連情報
【5月12日】スクウェア・エニックス、プライベートショー「SQUARE ENIX PARTY 2007」開幕
「KINGDOM HEARTS」の新作制作中など新情報も公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/sqex_1.htm

(2007年5月12日)

[Reported by 滝沢修]