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会場:ディファ有明
入場料:無料
会場入口付近には、UFOキャッチャーが3台設置されており、自由にプレイできた。また、「ムシキング」関連グッズの販売コーナーも設置。会場に足を踏み入れると、「甲虫王者ムシキング 対戦バトラーズターミナル」や、「ダイナマイト刑事EX」といったアーケード関連ゲームと、プレイステーション 3「バーチャファイター5」、「パワースマッシュ3」、PS2「北斗の拳 ~審判の双蒼星 拳豪列伝~」、「ぷよぷよ!」、Wii「ソニックと秘密のリング」、ニンテンドーDS「三国志大戦DS」といった家庭用プラットフォーム向けタイトルも自由にプレイできた。
● 「VF5」初の「格闘新世紀」、勝者は手に汗握る逆転劇を演じたレイフェイ
■ 会場に駆けつけた応援団の声援を見事に自分の力にかえた「ふーみん」選手 「VF5」での2人目のチャンピオンを決めるべく集まった選手たちの使用キャラの内訳は、ジャッキーが最多の9人。続くのが8人のカゲ、5人のラウ、リオン、シュン、パイ。さらにウルフ、アイリーンが各4人ずつ、アキラ、ジェフリー、レイフェイが各3人で、ブラッド、アオイ、ベネッサ、ブレイズが各2人。ゴウとサラは1人ずつの出場となった。キャラごとに人数の差はあるものの、「VF5」で使用できる全キャラクタ17キャラが顔を揃えたこと自体が非常に稀なケースといえよう。
「VERSION B」へのバージョンチェンジからも3カ月が経過し、そろそろ各キャラの研究も進んできたのか、1回戦から前大会をはるかに凌ぐハイレベルな戦いが展開。そんな中、波乱はいきなり起こった。「お手並み拝見5」で準優勝に輝いた「こえど」選手(カゲ)が、平成生まれのニュージェネレーション「やつき」選手(ジャッキー)に敗北したのだ。「お手並み拝見5」の時もそうだったが、10代半ばの選手たちの活躍が目に付く、昨今の全国大会を象徴するかのような結果に、世代交代の大きな波がもうすぐそこまできていることを痛感した。 そして、2回戦でも大波乱が巻き起こる。近畿Bエリアの代表として応援団とともに東京に乗り込んできた「フーミン」選手(レイフェイ)が、会場内が一瞬静寂に包まれるほど緊迫した戦いを制し、特別枠で登場した「ふ~ど」選手(リオン)に勝利。これで、前大会では他のプレーヤーよりも実力的に頭ひとつ抜きんでていたと思われる、2人のトッププレーヤーが相次いで姿を消すことに。個人的には、今大会でも大本命だと思っていた2人だけに、正直、驚きを隠せなかった。 もはや、誰が栄冠を手にするのか予測もつかない展開に、会場内のボルテージも徐々に上昇。3回戦、4回戦と、信じられないタイミングで投げを抜けたり、オフェンシブムーブを連続で駆使して背後攻撃を決めるなど、プレーヤーのレベルが全体的に上がっていることを顕著に感じられる(筆者にとっては異次元な)プレイに、あちこちから驚嘆の声があがっていた。そんな中、見事ベスト4に勝ち残ったのは、「フーミン」選手(レイフェイ)、「フルスイング」選手(リオン)、「自作マニア@おらおら」選手(パイ)、「SHU」選手(シュン)の4人となった。組み合わせの妙か、同キャラによるつぶしあいが目立つ中、唯一のゴウ使いとして「でこっぱち」選手や、これまたニュージェネレーションの10代プレーヤー「お肉」選手(ジェフリー)の健闘が光った。
さて、準決勝第1試合は、「フーミン」選手vs「フルスイング」選手。セットカウント1-2で迎えた第4ラウンドを、大逆転でものにした「フーミン」選手が、その勢いのままファイナルラウンドを制して見事勝利。続く第2試合は、「これぞまさに酔拳使い!!」と言える、マイペースな試合展開で観客たちを魅了してきた「SHU」選手が、相変わらずのマイペースぶりを発揮して「自作マニア@おらおら」選手を3-1でくだした。 残すはいよいよ決勝戦のみ。並み居る強豪たちを退け、見事、ここまで勝ち上がってきたのは「フーミン」選手と「SHU」選手となった。これまでの試合を見る限りでは、どんな窮地にたたされても自分のペースを決して乱さないハートの強さが印象に残る2人だ。今回、決勝戦が3本先取1回勝負であったことが今までの「格闘新世紀」と異なる点だが、これがどう作用するのか……。 1回戦から決して変わることのない、もはや「SHUワールド」とも呼べるプレイスタイルで圧倒する「SHU」選手が、2本を先取(スコアはセットカウント2-1)し、優勝カップに手をかけた。そして迎えた4本目。3本目を取り返した勢いそのままに、序盤から「フーミン」選手が攻勢を仕掛け、残り体力およそ半分というところまで「SHU」選手を追い込む。しかし、ここから「SHU」選手も怒涛の反撃を見せ、あと一撃で勝利というところまで盛り返す。そして、連撃仰飲で止めを……「SHU」選手の月牙顎手(46P)からの連続技が始まった瞬間から、「これで削ればSHU選手の勝利か……」と、会場内の緊張が一瞬緩んだ次の瞬間、誰もが目を疑うミラクルプレーが飛び出す!! 連撃顎手(46PPP)までガードした「フーミン」選手が、双飛脚(9K+G)を繰り出し、それが見事にヒット。心臓が飛び出しそうなほど緊迫した状況の中、コンボもしっかりと決め、起き上がり下段攻撃をすかしたあとに箭疾歩(敗式中P+K)を決め、「フーミン」選手が大逆転。そこから4ラウンドを連取し、試合をひっくり返した。結局、ファイナルラウンドは、この怒涛の流れの変化がさすがに堪えたのか、常にマイペースを崩さなかった「SHU」選手の動きが止まり、「フーミン」選手が一気呵成に攻め込み、まさに濁流に「SHU」選手を飲み込む圧勝ぶり。最後の最後、本当に止めを刺されるまで、自分の勝利を信じて耐え忍んだ「フーミン」選手が大逆転で決勝戦を制した。
■優勝者のみに与えられる特別称号は「神龍」!!
こうして幕を閉じた「格闘新世紀IV」。奇しくも、2回戦で「お手並み拝見5」の覇者である「ふ~ど」選手を破った「フーミン」選手が優勝という結果になったが、今大会を通じて筆者が感じたのは「決してあきらめない強い心を持つ選手」が、このような大きな大会では強さを発揮するということ。プレーヤースキルに差がない場合、結局は気持ちの強いほうが勝利をその手に掴むのではないだろうか。
□セガのホームページ (2007年3月24日) [Reported by 佐伯憲司/中野信二]
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