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★DSゲームレビュー★

DSオリジナルのモードが満載
「オシャレ魔女 ラブ and ベリー ~DSコレクション~」

  • ジャンル:オシャレダンスアクションゲーム
  • 発売元:株式会社セガ
  • 価格:6,090円
  • プラットフォーム:ニンテンドーDS
  • 発売日:発売中(11月21日)



 2004年のアミューズメントマシンショー・セガブースにおいて、こじんまりと2機が出展されていたアーケードゲーム「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」がここまで大人気を博すとは、当時何人が予想できただろうか? 先日のニュースでもお伝えした通り、AC版「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」にオリジナル要素を追加してリリースされたニンテンドーDS用ソフト「オシャレ魔女 ラブ and ベリー ~DSコレクション~」 の国内出荷本数が100万本を突破した。ミリオンタイトルが確実となった今作の魅力をお伝えしていこう。

 基本的なゲームの流れは、オシャレ魔女の「ラブ」か「ベリー」のどちらかを選択後、「オシャレまほうカード」というカードのバーコードを本体同梱の「オシャレまほうカードリーダー」で読み込ませ、髪型、服、靴をコーディネイトする。ダンスバトルのステージに合わせたコーデで「オシャレパワー(オシャレ度)」を増加させ、画面のタンバリンに合わせてタイミング良くボタンを押すというダンスバトルでCPUと対戦。オシャレパワーとダンスポイントの総合ポイント「いけてるど」を高めれば勝利となる。

音楽、ステージはAC版を踏襲。背景のアクションはなくなってしまったが、ラブとベリーのダンスアクションはAC版と同じくらいよく動く



■ アーケード版を移植した着せ替えとダンスバトル

「オシャレまほうカード」はAC版「2006年冬コレクション」までのすべてのカードが使用できる
 AC版の「カードをスキャンする」という面白さを再現するために「オシャレまほうカードリーダーという画期的な装置が今作には同梱されている。ゲームをはじめる前に、「オシャレまほうカード」をスキャンするための「オシャレまほうカードリーダー」をニンテンドーDS、またはニンテンドーDS Lite本体に取り付ける。取り付け方法はいたって簡単で、リーダーをDS本体前面のゲームボーイアドバンスカートリッジ差し込み口に差し込むだけで良い。DS Liteにはカードリーダーにアタッチメントを装着する必要がある。

 以上の準備で、カードリーダーのスリットにカードのバーコードを通すだけでカードのデータを読み取ることができる。カードをスキャンする方向こそアーケード版と異なるが、使い勝手やスキャン精度はまったく問題ない。マニュアルにも書いてあることだが、ヘッドフォン端子にヘッドフォンをつないでいると、カードがヘッドフォン端子に引っかかりカードが痛む恐れがある。カードリーダーで気になる部分はそのくらいだが、ヘッドフォンを外しておけば問題はないだろう。

 アーケード版を移植した「ゲーム」は、6種類のゲームモードが用意されている。「ちょーかんたん」、「おすすめかんたん」、「ちょっとむずかしい」は、着せ替えとダンスバトルがセットになったモード。それぞれ難易度が異なり、「ちょっとむずかしい」は「ちょーかんたん」よりタンバリンを叩く回数と対戦相手の初期オシャレパワー値が大幅に増加する。

 「ゲーム」の「たいかいれんしゅう」は、好きなステージと好きな音楽を自由に選ぶことができるモード。苦手な歌を存分にトレーニングできるのは嬉しいモードだ。「オシャレけんきゅう」は着せ替え画面を専門に楽しめるモード。AC版の「オシャレけんきゅう」のように制限時間がなく、カードのステージとラッキーカラーの相性が確認できるという便利なモードだ。


■ クリエイティビティが刺激される「オシャレさくせい」

パターンデータはAC版にはないDS版オリジナルのものだ
 「AC版でカードを集めないと、ダンスバトルで勝てなくてつまらないのでは……」と思っている人は安心してほしい。なぜならDSコレクションには、自分で服のタイプや模様を選んでオリジナルの「オシャレまほうカード」を作成できる「オシャレさくせい」モードがあるからだ。手持ちカードで不足しているタイプのカードを作成してダンスパーティーを有利に進めることができるし、友達同士や親子間でデザインの通信交換ができるというメリットもある。

 最初に好みの色を4色の中から選択、選んだ色はラッキーカラーとなる。カラーパターンはDS本体に登録している所有者の誕生日で決定。ともだちと「つうしん」モードで交換して、作れない色の服を手に入れることもできる。

 最後にカードに最大12文字までの名前をつければ完成。ここがオシャレ魔女としての腕の見せ所というか、創作性が発揮できて非常に楽しい。親御さんなら子どもの名前をつけた服を作成したり、小さいお子様同士が自分の名前入りの服を通信交換したりするのにも使えるだろう。このネームエントリーのおかげで、「オシャレさくせい」は単なるパーツのカスタマイズモードに落ち着かず、愛着のあるカード作成が可能なモードになっていると思う。

模様データは一つのカードに対して16種類が用意されていることになる 筆者も「セガACスタイル冬」シリーズと称して「キラめきアフターバーナー」だの「TOOSPYCY」などの新作を勝手に考案。オシャレポイントは激減


 デザインした「オシャレまほうカード」は、「~DSコレクション~」の中にあるすべてのモードのきせかえ画面で使用できる。ゲームに同梱されている「DSコレクションカード」をスキャンし、スキャンを繰り返すことで保存してある1~6番のデザインを読み込むことができる。

 「オシャレさくせい」の唯一の問題は、作成カードの保存場所が6カ所しかないということだろうか。個人で攻略を楽しむ分には問題ないのだが、大事な友達や親兄弟、イベントで知り合った人とカード交換をしていると保存場所がすぐに埋まってしまうはずだ。容量の問題なのだろうが、次回作がリリースされる場合、保存場所は多めに確保してほしい。


■ ワイヤレス通信の対戦はラブが有利?

 「ゲーム」の「ふたりでたいせん」と、「オシャレさくせい」で作成したカード(AC版のカードのデータの交換はできない)を交換できる「つうしんこうかん」は、DSのワイヤレス通信で行なう。すれちがい通信方式でカードを交換することはできない。

 「ふたりでたいせん」を選ぶと、ラブとベリーの2人のどちらかを選ぶ画面になる。ちなみに、ラブとラブ、ベリーとベリーのように同じキャラクタで対戦することはできない。ラブを選んだ場合は「ベリーをさがしているよ」というメッセージが出現し、マッチングがスタートする。対戦者側のDSでも「ふたりでたいせん」を選択していればマッチングが成立。ステージと音楽の選択は必ずラブ側のプレーヤーで、自分の得意な音楽を選ぶことができるため有利といえる。

   「ふたりでたいせん」のマッチング成立後の内容は1人用のモードとまったく同じ。きせかえ画面でオシャレをさせて、ダンスパーティーでタンバリンを叩く。2回の勝負の総合「いけてるど」が高い方が勝利となる。ステージ数の増加やハンディキャップをつけるオプションはないが、オプションが必要ないくらい単純明快な対戦ができるだろう。

 「つうしんこうかん」は、お互いが作成したオシャレまほうカードをトレードするモード。カードの交換が成立しても、送信したデザインが消えることがないので安心してトレードできる。「つうしんこうかん」を選択し、保存してある1~6番のデザインから一種類を選ぶ。交換を希望する待ち受け側も「つうしんこうかん」画面で交換したいカードを選べばトレードが成立する。

友達同士で遊ぶ場合は、どちらがラブを選ぶのかを決めておこう 上画面に交換を希望する相手がデザインしたカードの詳細が表示される。この時点で「いいえ」を選ぶのは非常に気が引けるのだが……(笑)



■ テキストアドベンチャー形式の「おはなし」モード

 AC版でもラブとベリーの性格や口調はチェックできるが、彼女たちの目的や生活スタイルなど深いところまでは分からない。より「ラブ and ベリー」の舞台設定を楽しみたい人は、DS版オリジナルモードの「おはなし」を遊んでみよう。

オリジナルキャラクタが多数出演する「おはなし」モード。このモードでよりラブやベリーのことを知ることができる


 「おはなし」モードは全6話構成。最初にラブかベリーを選択可能で、シナリオの筋は同じだが異なる展開を楽しむことができる。キャラクタのグラフィックスはダンスゲーム同様3DCGモデルが立ち絵として表示され、そのパターンは多彩。驚き、笑い、怒りの表情も豊かで、「ラブ and ベリー」らしさを保ったシナリオを楽しむことができる。「おはなし」モードのストーリーは、オシャレ魔女のラブとベリーがライバルの黒魔女ミーシャと戦いながら、黒まほうで奪われたみんなの元気を取り戻す、というもの。

フルボイスではないが、短い言葉をよく喋るラブとベリー


 ストーリーの途中では、質問の答えという形で選択肢が出現。ベストの答えを選択すると登場人物との「なかよしど」を上げることができる。途中にライバルのミーシャとのダンスバトルもあるのだが、負けてもゲームオーバーになることはない。ボタンを押していれば誰でも確実にエンディングまで進めるので、まさしく全年齢が遊ぶことができるだろう。

 時にラブとベリーの発想は独創的なシーンがあるのだが(オシャレ魔女ならではの思考?)、オシャレに夢中の彼女たちの視点に立ってストーリーを進めていただきたい。「イケメン出る→ミーシャ出てイケメンを落ち込ませる→ダンスバトルで解決!」という同じパターンで統一されているストーリーも、日曜午前の女の子向けアニメを見ているようで清々しさを感じる。


■ AC版と同様の音楽を実装

 「DSコレクション」ではアーケード版の19曲が収録されている。オリジナル楽曲がないのは寂しいが、アーケード版の楽曲をフル収録しているのは賞賛に値する。歌手も変更されていないので、アーケード版の曲が最高という人は抵抗なく聞けるだろう。残念ながら、サウンドテスト機能は実装されていない。ゲームモードではラブやベリーたちのかけ声が入ってしまうため、音楽だけを聴きたい人はサントラCDを購入したほうがいいだろう。

 アーケード版は完全にスルーしていた筆者だが、「~DSコレクション~」で手持ちカードの少なさとコーデの楽しさを思い知り、「もうすこしドレスアップカードをそろえるかな……」と筐体の前で足を止めることが多くなったから不思議だ。

(C) SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□製品情報
http://osharemajo.com/cs/ds/
□関連情報
【12月14日】セガ、自宅とお店で両方楽しめるオシャレダンスアクション
DS「オシャレ魔女 ラブ and ベリー ~DSコレクション~」ついに発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061120/lb.htm
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【10月23日】セガ、DS「オシャレ魔女 ラブ and ベリー ~DSコレクション~」
スペシャルパック同梱の特別仕様DS Liteを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061023/lb.htm

(2006年12月27日)

[Reported by 福田柵太郎]



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