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【不定期連載第6回】次世代オンラインゲームへの思索と邂逅

アラン・ブラフォードの「OnlineGame 2.0」論



オンラインゲーム大国韓国のゲームショウ「G★」に見る
オンラインゲーム「冬の時代」と「新たな方向性の模索」



 オンラインゲーム業界がいま変動のときを迎えている。先日11月9日~12日まで、韓国ソウルから車で30分程度の一山(イルサン)に程近いコンベンションセンターKINTEXにて、オンラインゲームの祭典「G★(G-Star)」が開催された。

 私は9日よりソウル入りし、2泊3日の強行軍にて取材することとなり、GAME Watch取材班とは別行動で約1日半みっちりと取材する機会に恵まれた。今回はこの取材を通じて私の感じた所感を中心に、取材チームとは違った側面からG★レポートをお届けしよう。



■ 韓国オンラインゲームの現状と今後の展望

昨年同様KINTEXにて開催された「G★2006」、今年のスローガンは「Let’s the Game Begin」。公式ページではその概要、コンセプトが確認できる
 本題に入る前に韓国オンラインゲームの現状について簡単に説明をしておきたいと思う。現在、2006年大韓民国ゲーム白書によれば、韓国の国内ゲーム市場規模は86,798億ウォン(日本円で約1兆1千億円)、推定ユニークユーザ数は約1,100万人いるとされている。近年のアジアオンラインゲーム市場の急成長と国内市場現況から海外輸出を中心とした収入が拡大しつつあり、輸出先国家の状況に合わせたタイトル開発などが今後の重要な戦略となっている。

 オンラインゲームをジャンル別に見てみると、ここ2、3年MMORPG中心の大作への大規模な開発投資が行なわれてきたが、BIG3(「グラナド・エスパダ」、「SUN」、「ZerA」)をはじめとする期待作の人気低迷などもあり、ゲームメーカー各社では、リスク回避、事業ポートフォリオの見直しが急速に進んでいる。

 すなわち、カジュアルゲームやアクション性の高いオンラインゲームへの開発投資とそのサービス化の流れが進んでいる。これに伴い、ユーザー側も1本のゲームを長くやるというよりは、複数のタイトルを同時並行してプレイする、ちょうど日本のコンシューマゲーム市場と同様のプレイスタイルが増えつつあるのが現状である。

 また、トップ3(「リネージュ」、「リネージュ2」、「World of Warcraft」)がいまだ高い人気を誇っており、ユーザー離れが進まないことと、単純なタイトル数の増加からパイの奪い合いが激化し、高いARPU(客単価)の確保、新規ユーザーの壁の撤廃をめざし、多くのゲームが月額課金モデルからアイテム課金へ移行するなどの動きも目立つ。

 一方、ゲーム業界の社会的問題も表面化しつつある。2万店舗存在するとされるPC房のうち、4,000店舗がオンライン賭博をはじめとした違法営業に手を染め、今年6月までの半年間で実に1,300件、約8,500人が立件された。韓国の通信社・聯合ニュースによれば、賭博ゲーム機問題により国内総生産が0.3%減少し、昨年8月から1年間で、ゲーム利用者の損害は約6兆3,000億ウォン、国内消費は年間約2兆5000億ウォン減少したと報じた(財政経済省の報告書より)。

 これらの問題は業界のみならず、国家全体に大きな影響を及ぼしているといえる。また、RMT問題に関しても、ゴールドファーマーと呼ばれる中国の組織的なRMT集団の登場、ゲームマネー横領などの社内の不祥事、また、アイテム取引における詐欺や殺傷事件、ゲーム中毒、これらが青少年与える影響などが大きな問題となっている。

 整理してみると、下記のような状況である。

 (1)市場は順調に拡大
 (2)輸出が拡大傾向
 (3)アイテム課金化
 (4)市場を牽引していた賭博ゲーム、社会問題へ発展
 (5)期待作の低迷・カジュアル、アクションへのシフト

 以上を踏まえた上で、G★2006のレポートを読み進めていただければと思う。

TGS2006と比べるとやや広々としたKINTEX会場、2時間あればほぼすべてのブースを見て回ることができた




■ 大手が牽引する韓国オンラインゲーム業界

 さて、本題のG★の第一印象であるが、ブース間隔をたっぷりととった非常にすっきりとした会場で、先日行なわれたTGSとは対照的な雰囲気が感じ取れた。もちろん話題のPS3やWiiといった他国では話題の中心となっている新ハードが不在であり、何よりも賭博問題の影響からかアーケード系業者の出展見送りなども原因のひとつと推測される。いずれにせよ、われわれ海外の関係者から見れば物足りなさを感じたのが率直な感想である。

 TGS2006での大手不在に関しては以前お伝えしたが、G★では、しっかりと大手が出展し、その存在感をアピールしていた。ブース構成も各社オリジナリティがあり、訴求ポイントもしっかりしているというのが率直な感想で、とにかくできるだけ多く来場者に触ってもらうことを前提にしたブース構成が好印象を感じた。

 Hanbitsoftは、ビル・ローパー率いるFLAGSHIP STUDIOの新作「Hellgate:London」1作品に絞った展示を展開し、「グラナド・エスパダ」、「ネオスチーム」、「Pangya Season3」といった現在のタイトルはまったく展示されていなかった。リネージュでおなじみのNCSoftは、新作MMORPG「Aion」を中心に展示、こちらも選択と集中の展示構成で、多くのファンの足を留めさせていた。

 「Mu」(ゲームオン)や「Sun」の開発元としておなじみのWebzenは、MMO型FPSである「Huxley」を展示し注目を浴びていた。NEXONは会期中、大々的なプライベートツアーを実施し、新作6タイトルを発表するなど、健在ぶりをアピール。ブースデザインも出展社中1、2位を競うスタイリッシュ(アップルストアのような)なデザインで、多くのユーザの注目を浴びていた。

 また、一般展示ブースとは別に「B2B」のブースでのみ最新作を展示する企業も多く、積極的に各国のゲーム運営会社を招いて実演・商談をする姿が見受けられ、輸出依存傾向にある韓国ゲーム市場を裏付ける一面も垣間見ることができた。

Hanbitsoftのブース概観。「Hellgate: London」に絞ったブース構成が印象的。「Panya Season 3」や「グラナド・エスパダ」の影はない NCSoftのブース概観。Hanbitsoft同様、「AION」1本に集中したブース展開


NEXONのブース概観。非常にスタイリッシュなブース展開。試遊台も多数 Webzenのブース概観。HuxleyはG★注目のタイトルの1つ


国際B2B貿易展示会を目指すG★。今年も各国から多数のバイヤーや海外ゲームベンダが商談に挑む姿がうかがえた




■ MMORPG失速感からの脱出と模索

 昨年の「G★2005」では、ゲームポータルとカジュアルゲームが花盛りであったのに対して、今年はFPSとアクションゲームが大きなトレンドとなっていた。

 MMORPGの分野では、昨年は先述したBIG3タイトルをはじめとした大作に話題が集まっていたが、今年はそれらタイトルは見事に影も形もない状況だ。これらは、今年に入り順次サービス開始されたが、いずれのタイトルも成功を収めたというには程遠い状況である。これらタイトルは期待はずれであったわけではなく、フィールドテストやバランスの作りこみ、コンテンツの強化が不十分な状態で商用化を迎えるなど、「せっかち」な展開を余儀なくされたためではないかと分析する。

 いずれにしても、それらタイトルの失速感が業界全体にMMORPGの競争の激しさと今後の成功の難しさを教えたことは間違いなさそうだ。つまり、MMO依存型ビジネスから、ポートフォリオの見直しによる提供ジャンルの充実を後押しする形になっているのだ。

 それに伴いユーザーの趣味趣向も変化してきている。長時間プレイを強要されるタイトルから、スポーツシミュレーションやアクション系RPGなど、プレーヤーのスキルも要求されるタイプのものにシフトしている。MMORPGのトレンドも同様に機能追加や成長を求められている。今回のG★で目に付いたタイトルをいくつか紹介してみたい。

今年はとにかく多数のアクション系カジュアルゲームが展示された。それに伴い試遊台中心のブース構成が印象的


・ストーリー性の訴求と空中戦が新しい「AION」

 NCSoftが提供する「AION」は、E3で天に繋がるタワーをモチーフとしたイメージが公開され、「ファイナルファンタジー」シリーズのような印象的なデビューを果たしたのは記憶に新しい。今回はプレイアブル展示され、多くのユーザーの注目を浴びていた。本作の魅力は、美しい世界観とそれをカットインムービーで見せていくストーリー性の訴求、さらに空中ダンジョンや空中戦など一風変わった戦闘システムが特徴だ。もちろん「リネージュ」、「リネージュ2」で培った様々なMMORPGの基本システムは継承されている。期待の新作大本命といったところだろうか。

洗練されたインターフェイスでプレイアブル展示した「AION」。日本上陸が待ち遠しいタイトルのひとつである


・MMORPGでプリンセスメーカー「AIKA」

 AIKAは、「WYD」の開発元として知られるJoyImpactの新作MMORPGで、今回急遽記者発表のあったタイトル。記者発表会ではプレイアブルな実演デモをみせ、ベータテストもそう遠くない印象を受けた。本作は「WYD」で採用した独自開発の3Dエンジンをベースに、非常に軽いシステムを実現している。GeForceならMX400程度で十分動作するというから驚きである。見た目は「これグラナド・エスパダ?」というくらいインターフェイスも酷似している。デモで実演されていたボス戦では、巨大ボスに振り回されてたたきつけられたり、ボスに駆け上がりとどめの一撃を与えるといった演出も見ることができた。また、プリンセスメーカーのような育成システムも本作のウリらしく、今後の情報公開が楽しみなタイトルである。
今回製品発表のみが行なわれたAIKA。第一印象は1人版「グラナド・エスパダ」。育成要素がどのようにゲームバランスに絡んでくるかが楽しみだ


・「Diablo」クリエイターが放つ新作アクションRPG「Hellgate: London」

 Hanbitsoftが日本を除くアジア地域でのパブリッシング権を取得している、ビル・ローパー率いるFlagship Studiosの話題作「Hellgate : London」は、マルチプレイモードと新クラスハンターを初公開し、プレイアブルでの出展を行なっていた。会場内ではクローズドβの申し込み受付も行なわれており、高い注目を浴びていた。本作の特徴は、FPSのような高いアクション性と実在の街をベースとした世界観の作りこみ、シングル、マルチプレイの両方で楽しいゲームバランスなど様々である。MMORPGというよりもゲームとしては「Diablo」や「GuildWars」という類と想像してもらったほうが近いかもしれない。とにかく安心感のある本作は、来年早々にはクローズドβを開始し日本でもそう遠くない未来にプレイできるとのことなので非常に待ち遠しいタイトルである。

「これが本当にβテスト前か?」と思わせるような完成度の高さ。ローカライズ(韓国語)もきっちり行なわれた上での出展となった


 その他にも多くの新作MMORPGが出展されていたが、共通して言えることは、グラフィックスの正統的進化に加え「アクション性」、「大規模戦闘」、「ストーリー性」、「ユニークなゲームシステム」をどのように訴求し、どう差別化するかが大きなテーマになっていた。またWebzenブースに展示されていた「一騎當千」をはじめ、三国志や西遊記などをモチーフにした中国の歴史観を意識したタイトルも複数出展され、オンラインゲーム輸出国としてのアジア戦略を垣間見ることができた。

アジアテイストのMMOの覇権はどこが握るのか、今後、中国・台湾・韓国・日本をはじめとしたゲームメーカの作り出す、東洋世界のMMOにも注目




■ オンラインFPS花盛り、気になる日本への輸出は?

 先にも述べたようにG★2006の象徴的なキーワードは「FPS」といっても過言ではないだろう。それぐらい存在感があり、またGDCやCEDECで話題となったゲームエンジン「Unreal Engine 3」を採用したFPSの登場も注目度の高い原因かもしれない。

 現在韓国では、Neowizが正式サービスを展開している「SPECIAL FORCE」(日本ではNHN Japanがサービス予定)、Netmarbleが展開する「SuddenAttack」、NEXONが提供する「WarRock」(日本ではLieVoが提供)などが高い人気を得ている。日本でも今秋に入り、EAの「BattleField 2142」をはじめ、「SPECIAL FORCE」、「War Rock」など話題のFPSタイトルがβサービスを実施し、一定の支持を得ている。これらFPS人気の流れはPS3も一躍買うと考えられ、PS3のロンチタイトルのひとつである「RESISTANCE」はじめ複数のFPS系タイトルがリリース予定で、こちらの動向も合わせて注目していきたい。

・圧倒的なクオリティUnreal Engine 3採用の「A.V.A」

 Neowizブースの中で圧倒的な人気を誇っていたのがこの「A.V.A(Alliance of Valiant Arms)」。Neowizといえば、「SPECIAL FORCE」でカジュル指向のFPSを成功させ、今回の展示は満を辞しての本格派FPSの投入となる。本作は小規模戦を主眼に置いたFPSで、とにかくグラフィックスの描き込みが細かい。私自身FPSが好きなほうではないのだが本作に関しては現在プレイ中の「BattlleField 2142」とも似た印象で、一度プレイをしてみたいと感じた作品だ。日本での提供は未定とのことだが、今後注目のFPSタイトルといえる。

Unreal Engine 3採用の「A.V.A」。 とにかくグラフィックの美しさには感動したタイトル


・大規模戦が魅力、SF系本格派FPS「Huxley」

 「Huxley」は、Webzenが提供するFPSで、「A.V.A」とは対照的に大規模戦に主眼を置いたMMO系FPSである。「Hellgate: London」における「タウン」のような、MMOゾーンとして「シティ」が用意され、実際の戦闘は最大100対100で争うことのできるMOゾーンが準備される。感覚的にはPSOなどを想像してもらえばいいかと思う。舞台は2つの種族の争いをSF的世界観をモチーフに設定されており、こちらも先の「A.V.A」とは違った楽しみ方ができそうなタイトルである。

100対100を実現する大規模戦闘がウリのMMOFPS「Huxley」。SF的世界観も好感触なFPSだ


・LANDMASS(HYOSUNG CTX)

 こちらは、「Huxley」と同じくSF的世界観をもつFPSで、韓国ではLieVoでのパブリッシングが決まっているタイトルである。集団戦の規模は40人程度と中規模ながら、日本人にも人気の出そうな人型兵器「MO-RATS」を駆使して戦闘を進めるあたりが特徴的だ。実際にプレイしてみた率直な感想は一人称視点だと自分の操る「MO-RATS」の勇姿を見ることができないため、「機動戦士ガンダム ターゲット イン サイト」ほどの感動はなかったものの、ロボットモノということで日本でもそれなりに人気が出るのではないかと思われる。

MO-RATSと呼ばれる人型兵器を操るオンラインFPS。ロボット好きの日本人プレーヤーにも支持されそうなタイトルだ。ゲーム中に自機が見えないのがマイナスポイントか


 他にもカジュアル系のFPSがいくつか出展されていたが、今回紹介した3つのタイトルは2007年にブレークする可能性が高いと思われる。今後も日本での展開時期など含めFPSは要チェックのジャンルといえるだろう。



■ システムの追求からコンテンツ性の追求へ

 以上私の視点から見たG★2006のブースレポートをお届けした。簡単に整理すると、下記の通りである。

 (1)MMORPG話題作の激減
 (2)輸出産業、国際的トレードショウとしての色合い
 (3)テーマはアクション、カジュアル、コンテンツポートフォリオの充実
 (4)FPS花盛り

 MMORPGは明らかな過剰供給と差別化のできない「どれも似たようなゲーム」となり、「MMORPG冬の時代」から抜け出すことができていないのは事実のようだ。ただし「次への模索」も始まっている。従来、「大規模同時接続」や「美しいグラフィックス」、「目新しいゲームシステム」をウリにしたオンラインゲームの時代から、アクション性(かけ引き)、ストーリー性、キャラクター性といったゲームシステム上における「ゲーム性」、「コンテンツ性」への模索が各タイトルともに現れ始めている。

 特にコンテンツ性を高める上で現在の韓国ゲームに不十分といえる部分は「キャラクタ性」である。日本を代表するゲームコンテンツはこの「キャラクタ」の存在が大きい。マリオやソニックなど各ゲームにはゲームになくてはならないキャラクタが存在し、キャラクタを軸にしたシリーズものや、別ジャンルタイトルも発売されるなど、長い年月をかけて多くの人に愛されているのが現状である。

 G★2006で、NEXONは「Project BF」を発表し、「クレイジーアーケード」や「カートライダー」と同様の看板キャラクタを採用するというが、それらにオリジナリティを感じられるかというと難しい。「キャラクタ性を高める」というのは簡単なように思えるが、実際にはそうではない。

 しっかりとしたバックグラウンドの準備や「AION」のようなストーリー性のコンテンツへの組み込みなど作品としての中身(コンテンツ)がしっかりしてこそ、魅力的なキャラクタが生まれる。今後はオンラインゲームが成長する上で重要な「コンテンツ性」への挑戦がどのような形で行なわなれていくのか、コンシューマゲームのオンライン化と合わせて今後も引き続き注目していきたいとおもう。

 最後に、今月11月はPS3とWiiが世界のゲーム業界の話題の中心であり、奇しくもG★の会期中にPS3が発売され、それ以降、今日に至るまでさまざまなニュースが連日のように一般メディアでも報じられている。私自身この数年に1度のお祭り騒ぎに参加せずに、韓国に渡航するのには若干抵抗があったものの、オンラインゲーム先進国韓国の状況をアップデートすることができ、ここに書くことはできないがビジネス上の収穫もあった。12月にはいよいよ日本でもWiiが発売され、オンラインを楽しむプラットホームは出揃うこととなる。今後は、出生の違うそれぞれのオンラインゲームがどのような形で進化を始めるのか非常に楽しみである。

■筆者プロフィール■
アラン・ブラフォード(日本在住)。コンピューター関連カレッジ卒業後、大手電機メーカーでエンジニア、研究開発を経て、オンラインゲーム関連ビジネスに身を置く。韓国滞在中に発売され、うっかり祭りに参加しそびれてしまったPS3だが、なぜゲームソフトをダウンロードさせてくれないのか不可解で仕方がない。ブロードバンド、ネット接続機、ネット決済常識時代にあって、こういった単純な不条理が私には理解できない。特異かつコンサバティブな市場だなぁと思いつつ、いざアマゾンへ!!



□バックナンバー
http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/online.htm

(2006年11月28日)

[Reported by アラン・ブラフォード]



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