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日本一ソフトウェア、シリアス路線のシミュレーションRPG
PS2「ソウルクレイドル 世界を喰らう者」

2007年 発売予定

価格:未定

 株式会社 日本一ソフトウェアは、プレイステーション 2用シミュレーションRPG「ソウルクレイドル 世界を喰らう者」を2007年に発売すると発表した。価格は未定。パッケージは通常版と初回限定版の2種類が用意される。

 PS2「ソウルクレイドル」は、日本一ソフトウェアが得意とする従来のシミュレーションRPGシリーズとは異なり“ギャグ”ではなく“シリアス”路線を軸にストーリー性が強調された作品。世界観、キャラクタのバックグラウンドなどの設定は同社作品中でも過去最大のボリュームになるという。まずは世界設定とストーリーからご紹介していこう。


イメージイラスト
【世界設定】

 「ソウルクレイドル」の世界は、中世を彷彿とさせる王権社会。長い戦争の日々が続き、ようやくその火も消えたかに思えた時代、大陸に突如“世界を喰らう者”が出現。残虐極まりない破壊を繰り返したそれも、200年が過ぎた今は、不気味な沈黙を守ったまま大陸にそびえ立っている。

 物語の舞台となるのは大陸プロデスト。タマイト暦800年、激しい戦乱の末、プロデストは“レイド国”と“オウビスカ国”の2カ国のみが残された。レイド、オウビスカとも、戦争が終結した現在は自国の維持で精一杯の様子。主人公はレイド国近郊にある“荒野の隠れ里”に住んでいる。

 プロデストに住む種族は、戦争の歴史を作ってきた「人間族」、身長280cmを越える巨体ミノタウロス「タウロス族(レッドフォッド)」、人間とさほど変わらない容姿を持ったミノタウロス「タウロス族(セプー)」、水辺に住み女だけで構成される「水棲族」、強力な術を操る「竜人族」、羽の生えた小人「クピト族」、高い知能をもった四足獣「ファンクス族」など、さまざまな亜人が存在。人口の大部分は“人間族”と“タウロス族のセプー”で占められている。

 「人間」は、中世と同程度の文明を持ち、野心が強く歴史で争いの種をまいてきた種族。「セプー」は、人間と同じような体格を持ち、頭に牛の角が生えたような容姿が特徴。戦争を境に人口が増加し、力強いがなにか抜けたようなところがある。寿命は人間と大差ないという。

【レイド国】【オウビスカ国】
国王と国民議会の二重体制を敷く国家。領土内、城のすぐ近くに世界を喰らう者が存在。世界を喰らう者は手を出さなければおとなしくしているため、レイド国は国王と国民の総意で世界を喰らう者を警護している 若き女王が治める軍事強国。恐怖政治を敷いており、軍隊ではフィンクス族に乗る騎士が活躍。過去は農業も含めた大きな国だったが、十数年前に農業を切り捨て身分制度導入。農家は被差別階級になり、一揆も起きたが抵抗もまままらず。現在、農地は疲弊しきってスラム化している


【歴史】

 長い戦乱の時代を終結させ、大陸プロデストの国々を統一した男が居た。その名は「覇王メディアン」。彼は人間でありながら驚異的な戦闘能力を持ち、世界に名をとどろかせた英雄だった。

 しかし、タマイト暦535年、覇王メディアンが彼の幼い王子とともにこの世を去ると、10年続いた統一国家は終焉を迎え、大陸プロデストは再び戦乱の時代へと戻っていった。タマイト暦550年、再発した戦争は長くは続かなかった。成長した覇王メディアンの娘「レナ」が、圧倒的な力で国々を制圧。各国は平和条約を締結し、世界は再び束の間の平和を手に入れた。

 タマイト暦600年、ひとつの影とみっつの巨人が世界に現われた。彼らはプロデストの大地を荒らし、人々を恐怖の渦に陥れていった。各国も手をこまねいているばかりではなかった。国家間で共同戦線を張り、未知の敵と対峙した。しかし、大陸は混乱する一方で、国々の結束は崩れ、なす術なく敵の力に屈していった。

 誰もが絶望しかけたとき、灼連の術師と呼ばれた覇王の娘「レナ」が、最後の同志と共に軍を揚げる。老いた王女と“影”は相打ちになり、残ったみっつの巨人は沈黙。巨人たちは、後に“世界を喰らう者”として恐れられていく。



【ストーリー】

 タマイト暦800年。灼連の術師「レナ」が世界を恐怖させた“影”を倒してから、200年の歳月が過ぎた。あの日以来、影とともに現われた巨人“世界を喰らう者”は、沈黙を保ったまま今も大陸に存在している。平和の兆しが見えたレイド国の領内にも一体の巨人が立っており、住民は不安を抱えながら過ごしていた。

 レイド国の近郊にある、外界から認知できない“荒野の隠れ里”では、主人公とセプー族の「ダネット」が、レッドフォッドや他のセプーとともに住んでいた。そして、そこには齢200歳を超える「レナ」が里の人々に守られながら生きていた。年老いた「レナ」は、里を守るための武器を授けるため、主人公と「ダネット」を呼びつける。幼い頃から里守になることを夢見ていた「ダネット」は、「レナ」から短刀を貰い受けて大喜び。一方、主人公が渡されたのは、ひとふりの“漆黒の長剣”だった。

 主人公が手に取ると同時に、漆黒の長剣は汚い言葉で「レナ」を罵り始めた。戸惑う主人公と「ダネット」。200年前に滅ぼされた“影”の魂は、「レナ」の力で漆黒の長剣に寄生させられていた。“影”の名は「ギグ」。「レナ」は「ギグ」の力を利用するために、主人公に剣を渡したのだった。主人公に取引を申し出る「ギグ」。それは「ギグ」と融合することで常人にはない力が得られるものの、力を使うほど「ギグ」に少しずつ肉体を支配されていくというものだった。半強制的に主人公に融合する「ギグ」。遠退いていく意識。こうして主人公の身体に最強の男「ギグ」が融合した。



 意識を取り戻した主人公は、10年前から“世界を喰らう者”の力が戻りつつあることを知る。「レナ」は“世界を喰らう者”を倒し、滅びに向かう世界の運命を変えるため、主人公に「ギグ」の力を託したのだという。これには、なぜ自分に長剣が渡されなかったのか納得できないでいた「ダネット」も頭を冷やし、主人公と融合した「ギグ」の“支配の力”によって、世界を喰らう者を倒すため協力しようと決意する。

 レイド国領内に存在する世界を喰らう者“フィーヌ”は、かつて「ギグ」の手下として世界を震撼させた巨人。「ギグ」の力を最大限に引き出せれば、勝利することも夢ではない。しかし、その代償は主人公の肉体。安易に出せる結論ではない。世界を喰らう者“フィーヌ”を刺激させまいと立ち塞がるレイド国の騎士団を退け、主人公たちはかつてない恐怖の存在“フィーヌ”と対峙すべく歩みを進める。




【主人公】
世界を喰らう者を倒すためにギグと半融合を果たした人間。17歳。ギグの力を使いながら世界を救おうとする。ギグの力を使いすぎるとギグに体をのっとられてしまいギグが完全復活してしまうらしい。性別、名前はプレーヤーが任意で決定できる

【ギグ】
200年前に世界を喰らう者と呼ばれる巨人たちを従えて世界を崩壊へと追いやった男。 人間をはるかに超えた強大な力を持つ。 歴史のなかでは死神とも破壊神とも呼ばれ恐れられた存在。大戦末期に灼連の術師レナと相討ちになり、漆黒の剣に封印されたまま200年間を過ごした。その後、隠れ里で生きていたレナの手により主人公と融合。半端な復活を遂げるが、いずれ主人公の体をのっとろうと企んでいる。粗野な性格で人間を“ゴミむし”呼ばわりするなど、かなりはっちゃけた物言いをする

【世界を喰らう者 フィーヌ】

200年前にどこからか現れた巨人。 ギグの命に従い世界を喰らい、破壊の限りを尽くしたが、ギグが敗れてからは動きが鎮静化。 現在は世界を喰らう者をこれ以上刺激をしないよう、近接するレイド国が守護にあたっている。強さは桁違いでラスボスでもある。世界には他に2基の世界を喰らう者が存在する

【灼連の術師 レナ】
200年前までその名をとどろかせた最強の術師。推定年齢265歳。ギグと相討ちになり死んだと思われていたが、ひそかに齢を重ねて生きていた。歴史の表舞台から消えたのち“荒野の隠れ里”を起こし、機が熟すのをひたすら待ち続けた。人間の寿命を超えて生きる謎多き女性

【ダネット】
7歳の時から主人公とともにレナの元で暮らしてきたセプー族の少女。17歳。人の名前が覚えられず、難しいことを考えるのが苦手。まっすぐな性格で人を疑ったりしない。主人公の事も信頼しきっている



 本作は、イベントデモを含めると“5つのパート”を繰り返すことでゲームが進行していく。ゲーム開始時に必要であればイベントデモが発生。続く「町パート」で情報収集、アイテム購入などを行ない冒険の準備を整える。町を出たら「ワールドマップパート」に移行。マップの道にそって目的地に向かうが、道がつながらない場所や障害となるイベントがあるルートは通れなくなっている。「編成パート」は、戦闘に参加させる味方および部隊数を決定する。「戦闘フィールドパート」では、前パートで編成した部隊を戦闘フィールドに召喚して敵と戦う。ちなみに「編成」は町やワールドマップでも実行できる。

【町パート】
スタート直後は“荒野の隠れ里”が主人公たちの拠点。冒険に役立つ情報を入手したり、武器、回復薬などのアイテムを購入したり、部隊の隊員となるキャラを雇い入れることが可能。町はワールドマップの各地に点在し、町々を渡り歩きストーリーを進めていくことになる
【ワールドマップパート】
移動は地図上の道なりに沿ってのみ行なえる。移動先には、戦闘イベント、ストーリーイベント、他の町などが存在する
【編成パート】
部隊編成は、ギグの力を借りて支配したキャラクタの像を“支配の部屋”に配置することから始まる。これで作った部隊部屋は、作成するたびに数、大きさ、形状がランダムに変化。部隊は部屋ごとにひとつ。部隊部屋の数だけ部隊を作成でき、大きいほど大人数の部隊が形成できる。部屋の形状は、攻撃力、防御力などの特殊効果に影響を及ぼす。数、大きさ、形状はギグの成長に比例して増えていく
部隊部屋を設置したら、部隊長になるキャラクタを配置。部隊人数の上限は部屋の大きさに比例。部隊長はどんなキャラでもなることができる。部隊長の次は隊員となるキャラクタを配置。隊長と隊員の組み合わせによっては、戦闘時の必殺技(特殊技)が変化したり、移動力の増減、回復や盗みなどの特殊コマンドが使えるようになる。召喚時、戦闘フィールドに必要なスペース(マス目)がないと部隊が召喚できない。大人数ほど多くのスペースを必要とするため、少人数の部隊をたくさん作ったほうが有利な戦闘マップもあるという

【特殊な部隊編成】
登場キャラクタは多種多様。個性的なメンバーを集めた、いわゆる“ネタ”部隊が作れるのも本作ならでは。基本はシリアス路線だが、こうした“お遊び要素”も楽しめるというわけだ


 戦闘に突入すると“戦闘フィールドパート”に画面が切り替わる。このパートでは、編成パートであらかじめ作成した部隊を召喚して敵部隊と戦う。戦闘フィールドは見下し型のタクティカルシミュレーション形式。移動はマス目単位で、行動順番は敵味方含め素早いキャラクタから順次行なわれていく。

 勝利条件は、敵をすべて倒すだけではなく、ストーリーの関係から特定のキャラクタを倒すなど、さまざまなバリエーションが用意されている。

【味方部隊の召喚】
戦闘開始直後は、主人公の部隊以外は基本的に戦闘フィールドに存在しない。まずは編成パートで作成済みの部隊を戦闘フィールドに呼び出す。召喚された部隊は部隊長単体に集約され1キャラとして行動させることになる。攻撃それ自体は部隊全体で行なわれる
【部隊の移動】
召喚された各部隊は、設定された移動力の範囲内でフィールドを移動。移動先に敵、味方、障害物がある場合はポイントが指定できない。移動範囲は、部隊長になったキャラの職業によって変化する
【攻撃を仕掛ける】
敵に隣接したり、射程内に敵がいれば攻撃が仕掛けられる。攻撃コマンドを使用すると即座に敵部隊との戦闘開始。編成によって特殊技が使える部隊は、戦闘突入前に特殊技を使うかどうか選択できる
【戦闘フィールドの演出は迫力満点!】
攻撃を実施すると“戦闘演出パート”に移行する。敵味方の陣営に画面がわかれ、多人数同士による激しいバトルが繰り広げられる。攻撃手段や特殊技ごとに内容が異なるなど、凝った演出が楽しめる
【マップ回転】
【角度調整】
戦闘フィールドマップは、360度どの方向にも回転させられる。フィールドを見下ろす角度も段階ごとに調整が可能だ



■ オマケ ~いきなりエンディング!? ゲーム開始10分でラスボス級と対決!!~

 ゲーム開始直後にボスキャラが出現するのは、RPGなどでよく見られる演出パターンのひとつ。いきなり出てきて主人公たちを圧倒し「悔しければ……」などとあざけり去っていくのが通例だ。本作でも開始直後にボスキャラ“世界を喰らう者”が出現するが、驚くべきことに、プレーヤーの手腕によっては倒すことが可能だという。

 初期状態で倒せるようなボスでいいのか! と思わず叫んでしまいそうになるが、そこは数多のシミュレーションRPGを手がけた日本一ソフトウェアだけに、一筋縄ではいかないらしい。圧倒的な大きさと力を持つボスキャラをスタート直後に退治する。その果てにはどんなストーリーが待ち受けているのだろうか……

ゲーム開始から10分でボスキャラを倒せるなんて前代未聞! 仕組みはもちろん、その顛末がどのようになるか本当に楽しみで仕方がない


(C)2007 NIPPON ICHI SOFTWARE INC.
※画面は開発中のものです

□日本一ソフトウェアのホームページ
http://nippon1.jp/
□製品情報
http://soul-cradle.jp/

(2006年9月22日)

[Reported by 豊臣和孝]



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