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東京ゲームショウ2006レポート

コナミ、TGSステージイベントで「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」の最新トレーラーを放映

9月22日~24日 開催予定(22日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:当日1,200円、前売1,000円
     小学生以下無料


 コナミのステージでは小島プロダクション関連のイベントを開催した。ステージにはコナミデジタルエンタテインメント執行役員クリエイティブオフィサー・小島秀夫氏が登場し、各タイトルの説明や小島プロダクションの最近の動向などを紹介した。

ステージとラジオの公開録音を行き来する小島秀夫氏


 期待通りプレイステーション 3「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」の新作トレーラーが放映され、新しいスニーキングの方法「オクトカム」の情報などが公開された。実機展示やゲームの発売日や価格、詳細なゲームシステムなどの発表がなかったのは残念だが、実機でのゲーム画面を編集して作成したというトレーラーに注目が集まった。

■ 「MGS4」関連イベント~新偽装手段「オクトカム」とは?~

体色と体の形まで背景と同一化するタコの実写で「オクトカム」を説明
 E3で公開されたトレーラーからもわかるように、「オクトカム」はスネークの着ているスーツの色や形状が変化し、背景と同化する特殊な擬態方法。本日公開されたトレーラーでは、「オクトカム」で背景と同化しているスネークの横を兵士がまったく気づかず通り過ぎていくシーンが上映された。

 「オクトカム」は「カムフラージュ」のように物陰に潜んで敵をやり過ごすのではなく、物の前に位置して背景と一体化して隠れる。小島監督は「物陰など隠れていそうなところに隠れていたのでは逆に見つかってしまう。あえて“見つかりそうな場所に隠れてやり過ごす”という人間心理の裏をついたスニーキングの手段」とオクトカムについて説明した。

【PS3「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」の最新トレーラー】
「オクトカム」で死体に紛れ、「メタルギア月光」をやり過ごすスネーク 「小型メタルギア」をスネークが操作。兵士に電撃をくらわせる
明るい場所から物陰に入った瞬間、スーツの色が黒く変化 「タイル」に擬態したスネークが兵士を後ろから首締め状態にする
ドラム缶に隠れるスネーク。そのまま転がって敵兵士をなぎ倒した
「オクトカム」で死んだふりをするスネーク。「メタルギア月光」には看破されてしまい、仰向けの状態からアサルトライフルで応戦する
敵兵士のようなフードをかぶり、狙撃するスネーク。これも「オクトカム」効果なのだろうか? 「オクトカム」で地面に伏せたスネークの横を兵士が通過
腰を上げた瞬間に腰から「グキッ」という音が 「フェイスカム」という覆面のような装備も付けた状態
石像に化けて敵をやり過ごすスネーク 石像の擬態を解いたスネーク。その顔は……!


 小島監督は「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」の一部のキャラクタについて、実在の人間をキャプチャして作成したモデルが登場すると発表した。代表例として、ステージイベントの司会も勤めていた菊池由美さんの素材を使用したモデリングキャラクタを紹介。小島監督は実際の人間を登場させた理由について、「ある集団において、リアルな人間を登場させます。ゲームをやっていただければ、なぜリアルの人間を登場させたかがわかります」と説明した。

菊池由美さんの顔をキャプチャし、モデリング化したキャラクタ。どんな役名になるのかなどは不明。「ある集団の日本代表」ということらしいが……


 「MGS4」のステージイベントでは、制作に携わる関係各社からのコメントが寄せられた。既存シリーズから刷新された「MGS4」のロゴを作成したローガン社のアレックス・タイラビッチ氏は「小島監督からは映画「ゴッドファーザー」のようにクラッシックだけどモダンな感じのロゴにしてほしいと依頼された」とデザインの発注段階のことを語った。

 サウンド担当は「MGS2」、「MGS3」に引き続きサウンドコンポーザーのハリー・グレッグ・ウイリアムズ氏が担当。「MGS4の場合は映像が少なかったので、監督の話や指示を聞いて曲を作らなければならなかった」とサウンドならではの苦労もあったようだ。

 小島監督は「MGS4」の開発現場の一幕をステージで紹介した。取材旅行は中東、南米、東欧に赴いたことを紹介した。わざわざ紹介したということは、中東だけではなく南米や東欧のマップが用意されている可能性があるのかもしれない。また、戦場のイメージを掴むため、お馴染みのスタッフによる実地訓練を実行。

「オクトカム」での隠れがいがありそうな諸外国の風景 どこかの山中や訓練場で兵士の服装に身を包み、射撃やサバイバルの訓練を行う様子が紹介された


 また、小島監督はオープニングについても「ファンを驚かせるギミック」を用意しているとした。「MGS3」では背景を操作できるというギミックだったが、それに匹敵するほどのイントロを用意するという。

 最後に小島監督は「シリーズの完結編ということで「MGS3」を作成しましたが、「MGS4」は僕らの中での最高傑作としてとして頑張ります。世界に恥じないものを完成させます!」と意気込みをアツく語っていた。

【「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」】


(C) 1987 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.


■ DS「カブトレ!」など小島プロダクションのニュースを発表

 小島秀夫氏が業界に携わってから20周年、そして小島プロダクションは10周年を迎えた2006年を記念し、この日のステージイベントでは小島プロダクションのニュースが数多く紹介された。

● DS「株式売買トレーナー カブトレ!」発表会

発表会では制作に協力したマネックス証券の取締役工藤恭子さんも出席
 小島プロダクション開発の株式売買トレーニングゲームDS「株式売買トレーナー カブトレ!(以下、カブトレ!)」を12月14日に発売すると発表。「カブトレ!」はタッチペンを使った株価検索機能などが特色の株式売買トレーニングゲーム。一部を除いた過去5年分の「東証1部」、「東証マザーズ」の全銘柄のデータを収録し、「レクチャーモード」の搭載により初心者でも本格的な株式売買の流れを学ぶことが可能。

 小島監督は「小島プロダクションの仕事としては意外かと思われるかもしれません。ですが、この意外性が小島プロダクションらしさでもあります。ゲームとしても、シミュレーションとしても楽しめる可能性がある」として、「カブトレ!」への自信をうかがわせた。

【「株式売買トレーナー カブトレ!」】


(C) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.

● PSP「METAL GEAR SOLID PORTABLE OPS」

 PSP初のアクションゲームジャンルのメタルギアシリーズで発売は今冬を予定している。舞台は「MGS3」から6年後の世界、音のレーダーサラウンドインジケーターの採用やNPCのキャラクタを仲間にして部隊を作れるのが特色。PSPのWi-Fi機能でプレーヤーと対戦することで、対戦相手とキャラクタをトレードすることもできる。また、現実の町中にある無線アクセスポイントの電波を受信して、新たなキャラクタを入手することも可能。PSP用のGPSレシーバーを装着することで、GPSの位置情報で仲間を捜すこともできる。小島監督は「200人でも300人でも部隊を組めるし、5人くらいの少数精鋭でもいいと思います。携帯して持ち歩けるという利点を最大限に生かしたゲーム」とした。

初回特典物の展示。コナミスタイル予約限定版(写真右)の特典の蛇革(本物)のPSPケースが最高


 会場でプレイした印象では画面の雰囲気(三人称視点)や操作感覚は「MGS3 SUBSISTENCE」に近いと感じた。視点変更のアナログスティックがPSPにはなく、「MGS3 SUBSISTENCE」より使用ボタンが減ったことでより操作が簡易になった。会場ではマルチプレイが可能で、「MGS3 SUBSISTENCE」の通信対戦にあったケロタンをポイントまで運ぶモードやデスマッチモードがプレイ可能だった。

【「METAL GEAR SOLID PORTABLE OPS」】


(C) 1987 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.

● PSP「METAL GEAR SOLID BANDE DESSINEE」

 発売中(9月21日発売)の「METAL GEAR SOLID BANDE DESSINEE」のニュースは、第二弾の制作が決定したこと。「MGS2」の舞台をコミック化したもので、スネークが主人公。雷電が活躍していた裏で、スネークは何をしていたのか? という部分が盛り込まれるとのこと。小島氏は「漫画の中に入りたい、という願望が今世紀に実現できたと思います。ゲーム要素としては記憶構築モードが面白い。人間の脳のシナプス回路を作っていくかのような不思議な魅力がある」とコメント。

会場では蛇革柄のPSPでのプレイが可能。「MGS1」の懐かしいストーリーを、立体感のある2Dの絵で再現している


【「METAL GEAR SOLID BANDE DESSINEE」】


(C) 1987 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.

● DS「ボクらの太陽 Django&Sabata」

 小島プロダクション制作のアクションゲームで、太陽センサーで太陽光を集めて戦うという「ボクらの太陽」シリーズの最新作。発売日は11月22日を予定。プラットフォームがDSとなり、実際の太陽を集めることはできなくなった。「脱太陽センサー」を掲げ、DSの上画面に疑似の太陽を実装。時間によって上画面が昼や夜に代わり、昼は銃使いの少年ジャンゴ、夜は剣使いの少年サバタに切り替えることによって有利にゲームを進められる。クォータービューのアクションパートに加え、DSのタッチスクリーン画面を活用した3Dシューティングパートを実装。

ジャンゴの声優の水間真紀、サバタの声優の佐藤雄大さんもステージに駆けつけた 精鋭クリエーション集団「STUDIO 4℃」によるアニメーションがふんだんにゲーム内に収録されている


【「ボクらの太陽 Django&Sabata」】


(C) 2003 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.

● Metal Gear MY PAGE(仮称)

 メタルギアファンの交流サイトが12月にオープンされる。小島監督は「ミクシィのようなメタルギアのファンコミュニティサイトにしたい。掲示板への書き込みやクイズをこなすと「小島ファン度」というポイントが貯まり、それに応じて何かが起こるかもしれません。小説なども投稿していき、それが次の「メタルギア」になる……かも?」とコメント。

● 「アイデアスパイ・ツーハン大作戦」CD化

 インターネットラジオ番組「HIDECAHN! ラジオ」にて配信されたインターネット・パイロット・ドラマ「アイデアスパイ・ツーハン大作戦」の13話+αをCD化して販売。初回特典は「HIDECAHN! ラジオ」。「きっと赤字だよね(笑)」とは小島監督の談話。

● 小島監督の「HIDEOBLOG」書籍化

 小島監督が執筆している人気ブログ「HIDEOBLOG」を幻冬舎が書籍化。発売日は未定。さらに幻冬舎の刊行している雑誌「papyrus」で小島氏が連載をするという話も伝えられた。

□コナミデジタルエンタテインメントのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□小島プロダクション公式HP
http://www.konami.jp/kojima_pro/
□東京ゲームショウコナミスペシャルサイト
http://www.konami.jp/tgs2006/
□「HIDEOBLOG」のページ
http://www.blog.konami.jp/gs/hideoblog/

(2006年9月22日)

[Reported by 福田柵太郎]



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