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会場:Club Asia P
ゲームポットは「CABAL ONLINE」の記者発表会を、今年の1月10日にも行なっており、今回が2度目となる。前回の発表会からすでに半年以上経過しているが、クエストを重視している本作のローカライズを念を入れて行なっていることや、日本独自の課金アイテム制作をしているため、現在のスケジュールとなったという。今回は、年内正式サービス開始に向けて、テストスケジュールなどが明らかになり、具体的なゲーム内容も明らかにされた。
■ 「ゲームポットを象徴するタイトルを目指す」というスタイリッシュMMORPG
まず初めに挨拶を行なったゲームポット代表取締役社長 植田修平氏は、「今までは“『スカッとゴルフ パンヤ』のゲームポット”というイメージでしたが、これからは“『CABAL ONLINE』のゲームポット”と皆様に言われるようになりたいと思います」とコメント。作品に対する強い熱意を伺わせた。更に植田氏は、「昨今、さまざまなMMORPGがリリースされているが、本当に魅力的なタイトルは少ない。『CABAL ONLINE』はアクション性やストーリー要素、ゲームバランス、そしてもちろん運営面、サポート面でもユーザーさんに満足していただける作品にしていきたいと思います」と抱負を語った。 プロモーション担当マネージャーの倉元大輔氏からは、「CABAL ONLINE」のサービススケジュールとビジネスモデルが公開された。まず、本日8月21日より、公式ページで2,000人規模のクローズドβテスターを募集開始、9月1日~9月3日まで「First Closedβ」を、9月8日~9月11日まで「Second Closedβ」を、9月15日~9月17日まで「Final Closedβ」を実施する。クローズドβテストでは、最初の2,000人のβテスターに対し、最大5人の友人用アカウントを発行してテスターを増やしていく「友達紹介システム」を採用する。 また、公認ネットカフェによって、βテスターの募集に漏れたユーザーもテストに参加するが可能。10月にはオリジナルパッケージがフロンティアグルーヴから発売される。さらにATIとのコラボレートにより公認グラフィックスカードや推奨PCが発売されることなどが明らかになった。
最後に倉元氏が発表したのが、「基本プレイ無料+アイテム課金制」のビジネスモデル。「CABAL ONLINE」は韓国では月額課金制からアイテム課金制に移行している。ゲームポットは韓国とは違う、オリジナルアイテムを多数用意するという。現在考えているのは「ドーン爆弾」という、緊急時に爆発させることで敵を気絶させるアイテム。この他にも多数のアイテムを考案中とのことだ。
■ 上級者でも極めるのは難しいコンボシステム、今後の新要素も明らかに
伊東氏はダンジョンやクエスト、コンボなどの本作の特徴を駆け足で紹介した。クエストの進行は、ログに細かく記されているため迷わないこと、プライベートダンジョンでは制限時間が設定されているため、緊張感のあるプレイが楽しめる事などを紹介した。「CABAL ONLINE」では、ダブルクリックをしても敵を攻撃しない。攻撃は全てショートカットキーで行なう。最初の技を使うとコンボがスタートし、画面にゲージが現われる。この時に次のスキルを使用することで技が繋がっていく。それぞれのスキルにはクールタイムが設定されていて、そのタイミングも考えてスキルを使う必要がある。 低レベルのキャラクタではスキルを繋げられず、最初のコンボはレベル10から可能となる。また、コンボをより多く繋げていくためには、攻撃スキルを多く取得し、スキルレベルを上げることでクールタイムを短縮させる必要がある。多くのコンボを楽しめるようになるにはレベル40~50までキャラクタを育てる必要があるようだ。 デモでは、スターブリンガー氏による「お手本プレイ」が披露されたが、結果、11回しか繋げることができなかった。来場者も挑戦してみたが、5~6回前後。伊東氏によれば、慣れてくれば50回前後のコンボも可能だという。筆者も試遊台で触ってみたのだが、具体的にゲージのどこの位置で繋がるかがわかりにくかった。もっとも、レベル40までキャラクタを鍛えるくらいには、自然に体得しているかもしれない。 ゲームの基本情報に加え、新要素として今後実装されるマップが明らかになった。雪に包まれた最北端の火山島「ポールトルクス」、滅んでしまった文明の名残が感じられる「フォートルイーナ」、死者の大地と呼ばれる「アンデットグラウンド」、巨大な荒廃した湖「レイクインダスト」。いずれも高レベル向けのマップのようで、高レベルのキャラクタでもパーティーで協力して動かなくてはならないようだ。そしてもう1つ、大規模なPvP、国家戦が行なわれるという「フォーゴットンルーイン」が紹介された。現在の「CABAL ONLINE」では、個人のPvPしか行なうことができない。国家戦が導入されることで、よりゲームの楽しさが広がるだろう。 「CABAL ONLINE」はレベルが上げやすく、狩り場と街を行き来できる移動システムを装備しているなど、「親切設計」をアピールしているMMORPGである。確かに間口の広さは大きな魅力だが、一方で、コンテンツの消費速度が問題になってくるだろう。「スカッとゴルフ パンヤ」などのスポーツゲーム、カジュアルゲームならば他プレーヤーとの対戦要素や、ゲームが持つランダム性(運)などさまざまな要因で繰り返しプレイを誘発することができる。 一方、MMORPGで速い速度でいくつもの狩り場を駆け抜け、ダンジョンを通り抜けてしまうことができれば、そこでやることがなくなってしまう。アイテム課金制によって便利なアイテムが導入されればその速度は加速する。アイテム課金制のMMORPGは速い速度でコンテンツが消費される可能性が高い。メーカーはこの点を頭に入れておかなくてはいけないだろう。プレーヤーがあっという間にゲーム要素のほとんどを体験し、正式サービスを待たずに“卒業”してしまうかもしれない。
ただ、ゲームポットは本作が開発された韓国以上に「スカッとゴルフ パンヤ」メーカーである。その成功は、日本ならではの課金アイテムを提供し、積極的なイベント展開など安定したサービスでユーザーの心を離さなかった運営体制にある。この成功によって得たノウハウは「CABAL ONLINE」にも活かされるだろう。コンテンツの魅力と共に、ゲームポットのノウハウがどのような結果をもたらすのか、期待したいところだ。
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□ゲームポットのホームページ (2006年8月21日) [Reported by 勝田哲也]
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