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会場:Shanhai New International Expo Center
■ 多数のオンラインゲームを出展し、自社の戦略をアピール
試遊台を使って紹介されたタイトルは、「GIANT ROBOT BATTLE」、「GRAND CHASE」、「ペンゴオンライン」、「Tong Tong」、「チューチューロケット」、「ぷよぷよオンライン」、「ゲットバス」の7タイトル。これらはSEGA Networksと北京歌華網絡文化資訊有限公司によって運営されるデジタルコンテンツサイト 「嘉游(JIAYOU)」でプレイできるコンテンツだ。 「JIAYOU」は2005年11月16日にプレオープンをし、「GIANT ROBOT BATTLE」、「GRAND CHASE」、「Tong Tong」はβテストを行なっているが、認可の関係でまだ正式サービスは行なっていないとのこと。予定している課金方式は、コンテンツによりアイテム課金や、1プレイで料金を取るような従量課金方式を検討しており、支払いはプリペイドカード形式を予定している。中国では多くのプレーヤーがネットカフェでプレイしており、SEGA Networksとしてもそうしたユーザーの傾向を考えて課金方法を決めていきたいと考えているという。 「ぷよぷよオンライン」、「ゲットバス」はこれからサービスを開始する予定のタイトル。特に面白いと感じたのは、「ぷよぷよオンライン」では、コンパイルのRPG「魔導物語」のキャラクタが使われているところ。日本では現在キャラクタを一新した「ぷよぷよフィーバー」でのオンライン対戦を楽しむことができるが、メガドライブやサターンでプレイをしていたユーザーからは、「魔導物語のキャラクタを! という声も多い。中国から日本に、という展開もあるのだろうか。 「GRAND CHASE」は韓国KOG Studioが開発し、韓国ではNEXONが、日本でもNEXON Japanが展開しているオンラインアクションゲームだ。2Dのグラフィックスで描かれたステージで、かわいらしいデザインのキャラクタが、剣を振り、魔法を使う。ゲージが溜まると使用できる必殺技では、カットインなどの演出も入る。レスポンスも良好で、熱中して楽しめるアクションゲームである。バトルロイヤルだけでなく、対戦プレイだけでなく、協力してステージを走破したり、巨大ボスと戦うことも可能だ。 今回のChina Joyでは、「SEGA」のコンシューマや、アーケードゲームメーカとしてのイメージではなく、オンラインゲームメーカーとしてのイメージを押し出し、幅広い層のユーザー獲得を目指すという。日本でのメーカーイメージをそのまま会場に持ってきたコナミや、SCEIとはまったく違うベクトルである。
China JoyでのSEGA Networksは「シェンムー」や「サクラ大戦」で従来のイメージも強調しながら、オンラインゲームメーカーとしてのアピールをより強く行なったといえるだろう。今後、SEGA Networksが中国市場でどんな活躍をするか、注目したいところだ。
■ 広井王子氏、「サクラ大戦MMO(仮称)」他、中国での「サクラ」の展開を発表
広井氏の人気は非常に高く、広井氏の冗談には大きく笑い、中には興奮して「サクラ大戦」のパッケージを頭上で振り回すファンも。会場のファン全てが広井氏の動きを見守り、視線を向けられただけで声を上げる人もいた。広井氏も笑顔でファンの熱気に応えていた。 広井氏への質問の後、「サクラ大戦ファンサイト」と、「花組対戦コラムス」が発表された。「花組対戦コラムス」のデモプレイでは連鎖と共に、キャラクタ達が様々な表情を見せる。広井氏は、「コラムスはカラフルで楽しいパズルゲームです。花組の表情も楽しんでください」とコメントした。 そして、「サクラ大戦MMO(仮称)」が最初に中国で展開されることが発表されると、ファンの興奮は最高潮に達した。「このMMORPGは最初に、中国で展開します。ネットワークゲームが盛り上がっている中国市場で展開することで、サクラの世界がより大きく広がっていくと思っているんです。 ゲームの内容に関して今は詳しく言えませんが、皆さんに悪と戦う正義の味方になってもらおうと思っています。中国の皆さんの勇気をもらって、サクラを全世界に花開かせたいと思います」広井氏の言葉にひときわ大きな拍手が向けられた。
会場の興奮は、広井氏が去ってからもしばらく収まらなかった。中国発となるサクラ大戦のMMORPGとはどのような作品となるのだろうか。シリーズのキャラクタの関わりや世界観など興味は尽きない。今後の続報と、日本での展開が楽しみである。
■ 鈴木裕氏、「シェンムーオンライン」の新ムービーを公開
「初公開となる『シェンムーオンライン』の新しいムービーをお見せします」という氏の言葉と共に始まったムービーは3部構成になっていた。第1部では、ゲームのボリュームの紹介が行なわれた。文字と共に、次々とイメージが挿入されていくムービーで、オープンβ時で、150以上のクエスト、様々なアクションや、ドラマに満ちたイベント、様々なミニゲーム、そして1,000以上のバトルモーション、といった特徴が紹介された。 続いてのムービーでは様々なフィールドが紹介された。夜のネオンがきらめく繁華街や、緑の多い郊外や、中国のさびれた通りなど、様々なフィールドをキャラクタが歩いていった。そのままムービーはバトルの表現へと。キャラクタが攻撃を防御すると、バリアに当たったかのような光を放ち、多数の敵を倒すと稲妻が走る。キャラクタは細かく動き、敵の攻撃をかわしざまに当てるなどモーションがよく作り込まれているのが感じられる。 しかし少し残念なのは第2部のムービーは全体的に暗く、闇の中でキャラクタが動いていて細かいところが把握できない、というシーンが多かった。手に持っている棍が光を放ち、敵をなぎ払うなど、超人的な戦いも楽しめそうである。 3部のムービーは「シェンムーI」と「II」の登場人物が次々と登場し、主人公の芭月涼がピンチの瞬間、オンラインの世界から仲間が現われ、彼を助ける、という以前から紹介されていたムービーである。構成がパワーアップしており、キャラクタの格闘シーンなども増えている。 中でも注目したいところが、ヒロインの玲莎花が、光と共に様々なアクセサリーをまとう不思議な服装に変わるシーンだろう。古代の中国の衣装なのだろうか、祈りを捧げるような莎花の表情と相まって、神秘的な雰囲気である。「シェンムー」の物語はどんな展開を見せるのだろうか。
今回は残念ながら「シェンムーオンライン」の展開スケジュールなど具体的な情報は明らかにされなかった。発表当初は2005年サービスを予定していた事を考えると、ずいぶん開発は難航しているようだ。今回のムービーでもまだまだ具体的なゲームの姿が明らかになったとは言えない。ユーザーの期待は大きいだけに、一刻も早い完成を待ちたい。
□China Digital Entertainment Expoのホームページ (2006年7月29日) [Reported by 勝田哲也]
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