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セガ、ファン感涙のイベントが目白押し!
ディファ有明「ムシキング・テリー復活記念杯」開催

7月22日 開催

会場:ディファ有明

 株式会社セガは、「甲虫王者ムシキング」から生まれた謎のマスクマン・レスラー「ムシキング・テリー」復帰を記念したゲーム大会「ムシキング・テリー復活記念杯」を7月22日にディファ有明で開催した。

 「ムシキング・テリー復活記念杯」は、負傷欠場中だったムシキングオールスターズの一員「ムシキング・テリー」が、7月16日に開催されたプロレスリング・ノア日本武道館大会で見事復帰を果たしたことを記念して行なわれたもの。ムシキング・テリーは、当日16時から同会場で開催されるプロレスリング・セム第4回大会にも出場した。

 「ムシキング・テリー復活記念杯」は、トーナメント方式のゲーム大会のほか、DS「甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道2~」体験プレイ、道場見学とセム第4回大会の観戦と、ファン垂涎のイベントがてんこ盛り。しかも、ゲーム大会優勝者(10人)は、テリーと一緒に入場できるというプレミアム特典までついてくる。記者は開場30分前にディファ有明に到着したのだが、入口手前の駐車スペースには「(イベント開始が)待ちきれない!」といわんばかりの親子連れの姿がチラホラ。これだけの大会となると、やはり気合の入り具合も違うのだろうか。

 エントランス奥の通路には、ゲーム大会の待ち時間や合い間に楽しんでもらうべく、出場選手のフィギュアやムシキンググッズの物販スペース、「甲虫王者ムシキング ~ポポの冒険編~」ゲーム筐体5台、DS「甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道2~」体験プレイ用のDS数台が設置されていた。いずれも好評のようで、子供たちはお目当てのゲームにわっと群がり「おー、これすげー!!」などと目を輝かせながら楽しんでいた。

通路を利用してゲーム筐体や新作体験スペースを設置。あっという間に人だかりが…… 開場と同時に「甲虫王者ムシキング ~ポポの冒険編~」は満席。大会の予行演習かな? DS「甲虫王者ムシキング」新作を発売前に体験。どの子も嬉しそうにプレイする姿が印象的
ゲームソフト、携帯ゲーム、DVD、ムシキング・テリーバージョンのカードホルダー、ネブ博士なりきりセットなど、さまざまなムシキング関連グッズがズラリ ムシキング・テリーのフィギュア見本。8月下旬よりノア会場で順次販売される予定


 ゲーム大会の開始に先立ち、ファンおまちかねのムシキング・テリーが、客席からの「テリー!」コールとともに舞台の袖から登場。その手には、回復を祈る全国の子供たちから贈られた“ムシキング・テリー復帰祈願のつる”の束。ジョニーの「ふたりで各地を回ったときもあったけど、久しぶりですね」の問いかけに、テリーは「みんな元気そうで良かったね。みんなからのたくさんの千羽鶴や折り紙で、こんなにも元気になることができたよ。今日は正々堂々と戦ってくれ!」と、優しさあふれるコメントとともに開会を宣言。

 ルールは、8人トーナメント方式の1匹vs1匹。虫の種類に制限はない。トーナメントを勝ち抜いた子にはリングで準決勝を戦う権利が与えられるのだが、だからといって優劣だけを追い求めないのが「ムシキング」ゲーム大会のユニークな点。よくある対戦ゲーム大会のように“最強を決める”ものではなく、あくまでも参加してくれる親子にゲームを楽しんでもらうのが一番の目的。そこに、殺伐とした空気は微塵も感じられない。ただし、子供たちは勝つために一生懸命なので、負けた途端にヘソを曲げてしまう子も皆無ではないのだが……。

 準決勝のリングで勝った子供たち10人には、ムシキング・テリーから賞状が手渡された。負けた子たちも直後に悔しい表情は浮かべるのだが、その後はリング下にいるジョニーやムシ王たちをつかまえてサインや記念写真をお願いするなど、それぞれ楽しい時間を過ごしていたようだ。

ネブ博士のビデオレター。この時点では研究が忙しくて会場に来られないという話だったのだが…… 客席からの「テリー!」コールでムシキング・テリーが登場。たくさんの千羽鶴には、子供たちの気持ちがひとつひとつこめられている。もちろん子供たちからは大声援が送られる
負傷からの復活とゲーム大会の開催を高らかに宣言するムシキング・テリー 淡々かつ粛々と進行するゲーム大会。子供たちは真剣そのもの
子供たち以上に撮影する父兄の方々も真剣。我が子の勇姿、晴れ舞台を一瞬でも逃すまいとカメラやビデオをしっかりホールド 賞状を渡して握手するテリー。恥ずかしいのか、なかには握手を忘れてすぐ去ろうとする子も。これにはテリーも困惑ぎみ? ひっぱりだこのムシキングオールスターズ。グッズやTシャツにサインをもらったり、記念撮影をしたりとアットホームな雰囲気



 ゲーム大会の途中、2回にわけて「ムシキング・テリーの道場見学」が実施された。ディファ有明にはプロレスリング・ノアの道場(トレーニングスペース)が併設されており、テリーの日常(プロフィールには“住んでるところ:ノア道場”とある)の一部、そして練習風景を垣間見てもらおうというわけだ。

 プロレス団体の道場、ましてや練習中の風景など、関係者やファンクラブのイベントでもなければ、そう滅多に見られるものではない。まさに千載一遇の機会とあり、子供たちはもちろん、熱心なノアファンらしき親御さんの目も爛々と輝いてる。関係者用通路を抜けて道場に足を踏み入れた瞬間は、年齢に関係なくみな一様に嬉しい興奮を押さえられないといった雰囲気が感じられたほどだ。

 リングには、ムシキング・テリーと練習生がふたり。挨拶もそこそこに、早速普段のトレーニング風景が再現されていく。全身を使った腕立て伏せ、スクワットなどのメニューを披露する練習生たち。普段は100回単位でこなしているというハードトレーニングの数々。選手には日常でもファンにとっては非日常。子供たちは信じられないといった表情だ。

 続いて、ロープワーク、投げ技、打撃など、いくつかのムーブが披露された。「もうちょっとリングに近寄って見てもいいですよ。(リングに)触っても大丈夫ですから」という声に誘われ、リング間近でテリー以下選手たちの動きをじっと見つめる親御さんと子供たち。ボディスラム、アームホイップなどで選手がバンプ(受身)を取るたび、もの凄い衝撃音が道場内に響き渡る。ローリングソバットが炸裂したときには「うわ、痛そう……」と、記者の横にいた子供がポツリ。練習とはいえ、これだけ間近で見れば本当の試合に匹敵するほどの迫力がある。

 練習終了後には、道場内全体の見学が許されることとなった。プロレス団体の道場らしく、身体を鍛えるためのさまざまな器具が設置されており「危ないですから器具には手を触れないでください」と関係者から注意の声が飛ぶ。たまたま(?)練習していた、この後セム第4回大会に出場する選手と仲良くコミュニケートしているファンの姿もあり、みんな大満足! といった感じだった。まだ夏休みは始まったばかりだが、はやくも“最高の思い出”がひとつ作れたのではないだろうか。

エプロンサイドで見る練習は迫力満点! 選手たちの一挙手一投足にファンの熱い視線が注がれる
練習の後は道場内を見学。モハメド・ヨネ選手(上中央写真・左)と橋誠選手(同・右)は愛嬌たっぷりのファンサービス。これは嬉しいボーナス


テリー以外は無反応かと思えば、さにあらず。内容が良ければ年齢に関わらず魅力が伝わる
 プロレスリング・セム第4回大会は、ゲーム大会終了から1時間後の16時にスタート。知らない人向けに説明すると、プロレスリング・セムは、プロレスリング・ノアに所属する若手選手が中心となって立ち上げた大会。所属選手やフリー参戦が増え大所帯と化してきたノアにおいて、若手選手たちが出場機会に恵まれないケースが増えてきた。こうした状況を踏まえ、若手に経験とチャンスを与えるべく企画されたのが「プロレスリング・セム」というわけだ。

 ノア本体の興行と異なるイメージカラー、チケットはすべて当日席のみで料金は一律3,000円、DVDによるパンフレット配布、500人前後に限定された収容人数、簡素だが嫌味のない演出、選手名を隠しておきテーマ曲で誰だかわからせる入場シーンなど、随所に実験的な試みが行なわれている。

 一見するとコスト重視だが、そこは“安かろう悪かろう”ではなく、会場規模や入場料だけでは測れない価値観をリング上でキッチリ提示してみせるのがノアのプロレス。聖書に登場するノアの息子「セム」の名が示すとおり、野球でいえばセムは“ノアの二軍”に等しい存在だが、会場前に作られたファンの長蛇の列が証明するとおり、2006年3月の第1回大会から早くも大躍進の兆しを見せはじめている。

 ムシキング・テリーが登場したのは、第5試合(ファイナルマッチ)。対戦相手のムシキング・ジョーカーとセコンドのブラック博士は、ゲーム大会に参加した親子連れが居並ぶ特別観戦席の後方から乱入するという無法っぷり! いきなりのハプニングで、会場内のざわめきがしばらく収まらない。

 そんな不穏な空気とブラック博士の「ワーッハッハ!」というおなじみの高笑いは、次の瞬間にすぐかき消されてしまう。なんと、「研究が忙しくて今日は来られない」とビデオメッセージを送ってきたはずの「ネブ博士」が、ステージの袖から元気に登場してきたから驚き。「研究を終わらせて、急いでかけつけてきたんだぁ~!!」と叫んだネブ博士は、ムシキング・テリーとゲーム大会に勝ち残った10人の子供たちをステージに招き入れる。

特別観客席の後方からジョーカーが出現。これには親御さんや子供たちもビックリ。ルードらしい登場でつかみはバッチリ
ネブ博士の登場は嬉しいハプニング。研究を終わらせてはせ参じてくれたその心意気、ムシキング・テリーに伝わらないわけがない! みんなの期待を一身に背負い、永遠のライバル・ジョーカーと戦う


 ブラック博士は、ここで“隠し玉”の「SUWA選手」をリングに呼び寄せる。SUWA選手は、かつて闘龍門に所属していたプロレスラーで現在はフリー。ノアマットでは、勝つためにはどんな手段も辞さない猛烈な暴れっぷりで強烈なインパクトを残すことに成功。ヒール(この場合はルードというべきか)上等というファイトスタイルは、ブラック博士にとってこれ以上ない助っ人といえる。

 一方のネブ博士は「こっちにも強力な助っ人がいるんだ!」とマイク合戦で真っ向勝負。その声に呼応して登場したのは、なんと丸藤正道選手。ノアジュニアの第一人者といわれる丸藤選手の登場で、一般観客席も含め会場全体がさらにヒートアップ! 当初シングルかと思われた試合は、ムシキング・テリー&丸藤正道vsムシキング・ジョーカー&SUWAというタッグマッチにはやがわり。ネブ博士とブラック博士は、それぞれのセコンドとしてリングサイドから選手たちに熱い激を飛ばす。

 ジュニア界のトップクラスが4人集まれば、それだけでリング上が華やぐというもの。スタンダードなレスリングからルチャ・リブレまで、幅広い技の応酬が繰り広げられていく。子供たちはムシキング・テリーを応援すべく「テリー!」、「がんばってー!!」と声を張り上げ、合い間にジョーカーやSUWA選手が「応援スンナ!」、「うるせえ!!」などとルードらしく客席を煽る。一般客席のプロレスファンたちは、両タッグが惜しげもなく披露する高度な技の数々に終始ご満悦といった表情。一進一退の攻防が繰り広げられるが、最後はジョーカーが仕掛けてきた技をムシキング・テリーが豪快に切り返し、そのままピンフォールを奪うことに成功。プロレスリング・セム第4回大会は、大団円のうちに幕を閉じた。

テリーには丸藤選手が、ジョーカーにはSUWA選手がそれぞれ加勢。シングルかと思いきや、いきなり豪華メンバーによるタッグマッチが成立。試合は大盛り上がりのうちに幕を閉じた


 過去にも何度か例があったプロレスとゲームのコラボレートだが、ムシキング・テリーを一生懸命応援する子供たち、さらには企画を素直に受け入れてくれる前向きなファンの姿勢を見ていると、「ムシキング」、「ノア」、「ファン」、「子供たち」の間には、極めて良好な関係が築かれているように感じられる。両社は、今後もさまざまなコラボレートでファンを刺激してくれることだろう。

(C) SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「甲虫王者ムシキング」のページ
http://www.mushiking.com/
□「甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道2~」のページ
http://www.mushiking.com/cs/ds/
□「バトルカーニバル2006」のページ
http://www.mushiking.com/cs/ds/gc2_bc.html
□関連情報
【7月14日】セガ、DS「甲虫王者ムシキング ~グレイテストチャンピオンへの道2~」
体験イベント「バトルカーニバル2006」を全国で開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060714/mushi.htm

(2006年7月24日)

[Reported by 豊臣和孝]



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