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「テイルズ オブ」シリーズ「2006年度ラインナップ発表会」詳報
4つの新作タイトルが一気に公開

発表会に出席したバンダイナムコゲームスの吉積氏、野口氏、馬場氏、大舘氏、鵜之澤氏
PSP【テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-】
発売日:9月7日 発売
価格:5,040円

PSP【テイルズ オブ デスティニー2】
2007年 発売予定
価格:未定

PS2【テイルズ オブ デスティニー】
今冬 発売予定
価格:未定

DS【テイルズ オブ ザ テンペスト】
2006年 発売予定
価格:5,040円

PSP【テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー】
今冬 発売予定
価格:未定


挨拶に立った鵜之澤氏は「『テイルズ オブ』シリーズのオープニングアニメが印象に残っている」とコメント
 株式会社バンダイナムコゲームスは、同社の主力RPGシリーズの1つ、「テイルズ オブ」シリーズの2006年度ラインナップ発表会を都内で開催。2006年、そして2007年度にかけてのシリーズタイトルが一堂に会する豪華な発表会となった。司会は「テイルズ オブ デスティニー」のリオン、「テイルズ オブ ディスティニー2」でジューダスを演じた緑川 光氏、そして弓月ひろみさんの2人で進行した。

 冒頭挨拶に立った同社の副社長である鵜之澤 伸氏は「経営統合から3カ月が経過し、気心が知れてきた。旧ナムコのクリエイターといろんな話をしてきたが、製品はつまらないソフトがない。ただなんとなく勢いがない気がしていた。2007年度の企画を検討しているところだが、いずれもよく考えられたもの。これが社内にクリエイターがいるということなんだと実感した」と述べた。

第6制作ユニット・ユニットリーダーである吉積氏によってラインナップが公開された
 続いて、第6制作ユニット・ユニットリーダーである吉積 信氏により、2006年のラインナップが公開された。発表されたタイトルは速報の通り。PSP「テイルズ オブ デスティニー2」は文字情報のみの公開に留まったが、2007年に発売されることが明らかになった。

■ まさに集大成的作品……PSP「テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-(TOP)」

野口プロデューサーは実機を持ち込むほどの熱の入れよう
 9月7日に発売が決定したPSP「テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-(TOP)」は、プロデューサーの野口伸二氏が登壇。

 「TOP」は、オリジナルのスーパーファミコン版から、移植版であるプレイステーション版、ゲームボーイアドバンス版へとパワーアップしてきたが、「-フルボイスエディション-」では、過去の移植作で追加された要素(キャラクタやサブストーリー、フェイスチャット、アニメーションムービーの追加)を集約した形になっている。SFC版から話題となったオープニングに流れるテーマソング「夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~」は、移植作で起用されたよーみさんのバージョンが収録される。

 ほかにも、戦闘時のキャラクタを2頭身から3頭身へと変更。メインストーリーを新たに収録しなおし、フルボイス化を行なった。プロダクションI.Gの制作によるオープニングムービーは、今回、新たにコンバートしなおし、PSPに最適化したものに仕上がっている。

 また、1周クリアすると、「グレードショップ」が登場。2周目以降は、戦闘時にもらえる「グレード」を使って、アイテムの所持数を増やしたり、戦闘で得られる経験値を倍にしたり、いろんな要素が購入できる。PSP版のみの要素としてはほかにも、街や洞窟など、どんな場所でもロードができる「どこでもロード」が追加されている。

 野口氏は「『-フルボイスエディション-』は、『TOP』の集大成版」と最後にアピール。自信の程をうかがわせた。

(C) 藤島康介 (C)1994-2006 NBGI

■ シリーズの入門的作品に?……DS「テイルズ オブ ザ テンペスト」

高城氏は歴代シリーズをすべて持っているというファン
門脇さんもビデオでコメントを寄せた
 2006年中に発売が延期されてしまった携帯ゲーム機初のシリーズオリジナル新作「TOT」は、吉積氏が説明に登壇した。会場では最新映像が上映され、misonoさんの歌うテーマソング「VS(ヴァーサス)」とともに、ストーリー冒頭のシーンや、すでに公開されていたCMもあわせての紹介となった。

 「個人的にDSの仕様に興味があり、これで『テイルズ オブ』を作ったらどうなるだろう? と一生懸命考えながら作ってきた。考えすぎて発売が遅れているが」と吉積氏。

 キャストの紹介に続いて、ゲストとして、主人公・カイウス・クォールズ役の高城元気氏が登場。緑川氏から「声優としてジェラシーを感じている」と話題を振られた高城氏は、歴代「テイルズ オブ」シリーズはすべて持っているというファン。本作のキャストに決定して「飛び上がるほどうれしかった」という。

 高城氏の演技に関しては「キュンと来る感じ。カイウスのキャラクタにピッタリの声を当てていただきました。リオンに負けるとも劣らない感じですよ」と吉積氏が絶賛すると、「完成しても見ないもん」とくやしそうな緑川氏。

 収録時のエピソードとしては、「どの技の掛け声も大切に叫びたかったが、携帯機ということでセリフは短めになって大変だった。もっとカイウスとしてしゃべりたかった」と高城氏。「シリーズを知ってくれていたので、説明要らずで楽でした」とスタッフにも好評だったようだ。

 ルビア・ナトウィック役の門脇 舞さんもビデオで登場。「『TOT』は、今までのシリーズと比べて少し幼い世代の一生懸命さ、ひたむきな姿が、シリーズを知らない人に子供たちにも入口としてぴったりだし、遊びなれた人たちにもあったかい気持ちになれる作品だと思うので、キャラクタたちを見守って冒険を楽しんでほしいと思います」とコメントした。

(C) いのまたむつみ (C)2006 NBGI

■ 全面リニューアルで生まれ変わる……PS2「テイルズ オブ デスティニー(TOD)」

「もはや完全新作といっていい」と力の入りようをアピールした馬場ディレクター
司会の緑川氏も登壇。再収録時のエピソードを披露した
 PS2「TOD」のプレゼンには馬場英雄ディレクターが登壇。シナリオの大筋は変更がないが、セリフもすべて手が入り、ボイスも再収録されている。キャラクタの内面を掘り下げるようなものや、バックグラウンドにも言及するような内容のものになっているそうだ。

 フィールド、タウンなどのマップ画面、そして戦闘シーンなどグラフィックスを全面リニューアル。キャラクタの等身も変更となっている。スタッフ自身が「セルフカバー」と呼ぶ、「完全新作といっていい」内容となっている。チャットシステムもリニューアルされるというが、詳細は不明。ボイスの再録ということで、よりキャラクタの個性が際立つものになっていそうだ。

 ダンジョンは3D化され、より複雑な構造、広さを確保。ギミックも盛りだくさんになっており、攻略のしがいがありそうだ。

 戦闘システムは基本的には「テイルズ オブ リバース」を引き継ぐ形だが、1ラインでのバトルになった、AR-LMB(エアリアルリニアモーションバトルシステム)に進化。従来のLMBから、高さを生かした攻撃、そして空中でのコンボを狙って戦える。さらに「チェインキャパシステム」を搭載。行動可能な数値がキャラクタのステータスの上部に表示される。これが切れた場合、しばらくすれば回復するという。

 ムービーシーンもCGで新たに作成。株式会社白組によるこのCGムービーと、プロダクション I.Gのアニメムービーによる演出の変化にも期待したい。

 ここで壇上中央にリオン/ジューダス役を演じた「TOD」にゆかりの深い緑川氏が登場。「『TOD2』を経て、昔に戻るというところが難しかった。収録にあたってかなりダメ出しを食らうかなと思ったが、そうでもなかった。印象深かったのが、収録時にスタッフをずらっと並べて自己紹介したこと。こういうスタッフが作ってくれるのならいいものができるんじゃないかなと思った」と収録時のエピソードを披露してくれた。

 また、「戦闘シーンの進化を現場で見せてもらったとき、井上喜久子さんがかなり『すごーい』とはしゃいでいたのが記憶に残っている」と語った緑川氏。いのまたむつみさんのキャラクタがもともと好みだったそうで、ゲーム本編だけでなくCDドラマなどで演じている間に、さらに思い入れが深まったそうだ。最後に、「できれば、発売前にプレイステーション版をもう一度プレイしてもらいたい」とコメントしてくれた。

(C) いのまたむつみ (C)1997-2006 NBGI

■ 新たなるチャレンジ……PSP「テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー(TOW)」

本作は「新たなるチャレンジ」という大舘プロデューサー
 完全新作となるPSP「TOW」のプレゼンは、大舘隆司プロデューサーによって行なわれた。「レディアント=光り輝く」、「マイソロジー=神話学」と名づけられた本作だが、「マイソロジー」としたのは、「my=自分」とかけて「自己探求学」という意味が込められている。

 「TOW」は、「テイルズ オブ」の新作RPGとして、自分だけのオリジナルキャラクタの作成からスタートする。男性、女性の別、髪形、フェイスタイプ、ボイスのタイプなども選択できる。そしてクラス(職業)も選択可能。戦闘、魔術系クラスからスタートし、クラスチェンジの要素もある。特定のスキルをアップすると、転職クエストが発生。今までになかったクラスへと転職できるようになる。

 歴代「テイルズ オブ」シリーズの登場キャラクタが多数登場。どのキャラクタが登場するかは、今後明らかにされていくという。ちなみに、司会の緑川氏が演じるキャラクタも登場するが、どちらのキャラクタかは明らかにされなかった。

 戦闘システムは「テイルズ オブ ジ アビス」と共通の「FR-LMBS(フレックスレンジ リニアモーションバトルシステム)」を採用。フリーランが可能になっており、より戦略的に行動できる。

 また、PSPの機能を使って、インターネットからキャラクタの装備をダウンロードしたり、友達と交換することができるという。

(C) 藤島康介 (C) いのまたむつみ (C)2006 NBGI

工藤さんはゲームの収録は初めて。「坂口さんと一緒で安心した」という
 本作にヒロインキャラクタとして登場するのが「カノンノ」。圧政に苦しむ街、アイリリーでレジスタンス組織「アドリビトム」として活動しているという設定のキャラクタだが、彼女の声をあてる工藤晴香さんがゲストとして登壇した。

 工藤さんはゲームの収録は初めてで、収録は1週間ほど前に終わったという。「カノンノは元気で明るいが、おっとりしているところがポイント。また、自分の故郷がわからない、記憶を失っているという設定なので、ウェットな演技を要求されるのだが、工藤さんに幅広い演技を見せていただいて、非常によかった」と馬場氏が絶賛。

 また、プレーヤーと一緒に行動する「モルモ」役の坂口大助氏と一緒に収録することが多かったそうで「坂口さんはいつもおなかをギュウギュウ鳴らしていました(笑)」とエピソードを披露。「今回の作品では、今までのキャラクタたちが総出演しているわけですが、ぜひカノンノにも注目してください」とアピールしてくれた。

会場で植村さんによる「光と影」のライブが行なわれた。スピード感のある楽曲に仕上がっている
 テーマソングは携帯電話向け「テイルズ オブ コモンズ」のテーマ曲を手がけた植村花菜さんが担当する。「もともとシリーズのファンだったので、お話をいただいたときはうれしかった」と壇上に登った植村さん。

 企画書、シナリオをふまえ、「自分でしっかりルールを作って、遊んでいたらもっともっと楽しくなる」といったメッセージを込めたという。曲から先行して制作に取り掛かったそうだが、締め切りが迫ってから浮かんだサビのメロディをもとに作ったというテーマソング「光と影」は、8月23日にマキシシングルで発売される。

■ 連動キャンペーンを展開、WEBサービスも開始予定

「TOP」の予約特典「ドラマティックDVD -アップルグミ編-」
 最後に、キャンペーン企画について吉積氏から解説が行なわれた。まず、「TOT」は以前発表された「オフィシャルファンブック」以外に、「お詫びの意味を含めて再構築中」という。

 そして、PSP「TOP」、PS2「TOD」、PSP「TOW」の予約キャンペーンが行なわれる。「TOP」には「ドラマティックDVD -アップルグミ編-」が、「TOD」には「~-オレンジグミ編-」、「TOW」には「~-レモングミ編-」が特典として提供されるという。「ドラマティックDVD -アップルグミ編-」には、「チャットドラマ」、「声優インタビュー」、「設定&イラスト集」、「秘蔵イベント映像」が収録される。そのほかの2タイトルに関しては、鋭意製作中とのことで、続報に期待していただきたい。

 さらにこの3タイトルによる「コミュニティー&エンタメサイト」が立ち上がることが明らかにされた。パスワードによる新たなアイテムの提供、他のプレーヤーが育てたキャラクタが仲間になるといった仕掛けが用意される予定。ページイメージも公開されたが、旧ナムコ時代に公開されていたサイトのシステムと似たソーシャルネットワークサービスの模様で、アバターの提供などが行なわれる予定だ。

コミュニティ&エンタメサイトも公開。SNSのシステムを利用しているようで、シリーズキャラクタも登場するようだ


□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□バンダイナムコゲームスチャンネルのページ
http://www.bngi-channel.jp/
□テイルズチャンネルのページ
http://namco-ch.net/taleschannel/
□関連情報
【6月20日】 バンダイナムコゲームス、「テイルズ オブ」シリーズの2006年度ラインナップ発表会で4タイトルを発表
PSP「TOP」、「TOD2」、PS2「TOD」、PSP「TOW」【速報版】
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060620/tale_1.htm

(2006年6月20日)

[Reported by 佐伯憲司]



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