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会場:クラブ エイジア
カンファレンスの冒頭では代表取締役社長の森下一喜氏が登壇した。他の登壇者と違い私服姿で登場した森下氏は、「ベストジーニスト賞を狙ってます」とジョークを飛ばし、「オンラインのMMORPGというジャンルは、コンシューマのオフラインのゲームとは違い長期的なビジネスです。昨今では更なるパラダイムシフトを迎えている。新しいエンターテイメントの形を提示していきたい」と語った。 「A3」のプレーヤーは2つの国家の内のどちらかに所属し、騎士団(ギルド)を結成して他プレーヤーとの終わりなき戦いを繰り広げる。隔週で最強の騎士団を決定するトーナメントが開催され、更に隔月で専用フィールドによる国家戦「ネビア谷血戦」が開催されている。PvPイベントが活発に行なわれている「対人戦」に重きを置いた作品だ。 騎士団は最大13人で構成される。「A3」では多くのプレーヤーがぶつかる大規模PvPだけではなく、各騎士団の個性が見える「トーナメント」が頻繁に開催されるからこそ、他の作品以上に「騎士団(チーム)」への注目が高い。上位に名を連ねる“常連”は多くのプレーヤーから名前を覚えられ、目標となっているという。
発表会の最後にはスペシャルゲストとしてアーティストのClairさんが登場、「A3」でのアンセム(聖歌)を歌うことが発表された。アンセムとはワールドカップなど競技性の高いスポーツでのテーマ曲となるイメージソング。今後、「A3」のトーナメント開催の前にClairさんの歌うアンセムが流れることで、参加するプレーヤー達が気持ちを高揚させる。そんな曲を制作していく。更にClairさんは「A3」のイメージパーソナリティーとして活躍していく予定だ。 ■ アイテム課金制に伴いゲームのバランスを調整、PvPの駆け引きをより高度に 今回の発表会では6月8日より販売されるアイテムの一部と、同時に行なわれるアップデート情報が明らかになった。ちなみに、韓国では「A3」は現在でも月額課金制で運営されている。アイテム課金制は日本でのオリジナル展開となる。これまでも初心者向け要素など日本オリジナルの要素を取り入れていた「A3」は今後、更にその動きを加速させそうだ。
注目したいのは「4分間」という極めて限定的な効果を持つアイテムの存在だ。これは30日の効果を持つアイテムに比べて大きな効果をもたらす、瞬間的な増強アイテムだ。「A3」はキャラクタのレベル差によって力の差がはっきり出る作品だが、このアイテムを使えば5レベルくらいのハンデを覆すことができるという。なお、増幅アイテムはトーナメントでは使用できない。PKを行なう時や、経験値を大きく稼ぎたい時などでの使用が考えられている。 移行に合わせて、様々なバランス調整が行なわれる。現在、多くのプレーヤーが使わなくなっているスキルの見直しや、属性攻撃に関するバランス調整が行なわれる。また、「クールダウンタイム」が追加され、スキルが連続使用できなくなるといった変更もなされる。 モンスターの属性も大きな意味を持つようになった。氷のモンスターは火に弱いといった、モンスターの外見や設定に合わせた属性への整合性が加えられるようになった。クエストやモンスターからの獲得経験値、レベルアップの調整も行なわれる。また、今まで以上に中盤のレベルが上げやすくなり、騎士団トーナメント参加のための間口を広げていく。
この他にも販売アイテムの価格の調整や、PKペナルティの調整が行なわれる。デスペナルティーが大きくなるような襲われる側のリスクも増すこととなる。より一層緊張したPK戦が楽しめるようになるという。
■ 「全面戦争」、「アウド戦場」など今後のアップデート計画も明らかに 今後のアップデート計画も明らかになった。7月下旬には「シルペル」、「パラトピス」といった4つの新エリアが追加される。前回のアップデートで追加された美しい楽園である「ヘイゼント」の真の姿が明らかになっていくという。
この戦いで、それぞれの国家に所属するプレーヤーは、トーナメントの覇者であるトール(君主)を守って戦うことになる。いくつかの砦が設定された広大なフィールドが用意され、「攻城戦」に近い感覚での戦いが展開する。戦列に加わってもあっという間に蹴散らされてしまうような低レベルのプレーヤー達も、戦いに参加しておけば、国家が勝利した時に恩恵を得られる。戦場の空気を感じてみたいプレーヤーは目の前で高レベルプレーヤーの戦いぶりを見ることができるかもしれない。 2006年の秋にはこの世界で「全ての悪の元凶」と呼ばれる神ラベルゥが人間達と戦いを繰り広げたという「アウド戦場」の姿が明らかになる。この戦場はあまりの犠牲の多さに他の神々によって封印された場所である。プレーヤー達は魔物が落とす「石版」を集めることでこの封印を解くことができる。
封印が解かれた戦場は石版を集めたパーティーメンバーだけが入ることが許される。ここではラベルゥが率いていた軍隊と戦うことができる。その敵は強大だが、得られる恩恵もまた大きいものになる。2006年末には、「A3」のストーリーに新展開をもたらす要素が導入されるという。これらの要素は、今後更に詳しく発表される予定だ。
■ 賞金200万円は誰の手に?! 2006年内に賞金トーナメントを開催 最大13名で構成される騎士団が、君主の座を巡り、隔週で激しくぶつかり合う騎士団トーナメント。「A3」プレーヤーの目的であり、目標でもあるこの戦いに「賞金制度」を取り入れた「賞金トーナメント」の開催が決定した。
この賞金トーナメントに先がけて、「プロゲーマー制度」がスタートする。具体的にはプロゲーマー選抜のための「選抜トーナメント」を先がけて実施し、上位4チーム、計52人とプロゲーマーとして“契約”を結ぶ。彼らプロゲーマーが賞金トーナメントを勝ち残り、見事優勝を果たした際には賞金200万円をゲットできる。 トーナメントそのものは、プロゲーマーとしての契約を結んでいない騎士団も参加できる。契約を結んでいない騎士団が優勝した場合は賞金を得ることはできないが、ガンホーと契約し、プロゲーマーになる資格を得ることができる。ガンホーは来年以降も賞金トーナメントを開催していく予定だ。 プロゲーマーとしての契約の際にはガンホーが提示する条件を満たさなくてはならない。更に、“常に賞金トーナメントで上位入賞を果たす”などの条件をクリアできなければ契約は継続できなくなる。ガンホーは18歳以下のプレーヤーでも親の同意があれば契約できるようにするなど、今後各条件を明確にしていくという。 賞金トーナメントは通常のトーナメントと異なり、専用のトーナメントサーバーで開催される。この際、現在使用しているキャラクタをそのままコピーするか、それともトーナメント様キャラクタをカスタマイズするかなど、細かい仕様も今後発表される。
賞金トーナメントは、ゲーム内でキャラクタを鍛え、頂点を目指すという戦いに、更に「賞金」という明確な目的を提示することとなる。プロゲーマー制度も、非常にユニークな考え方だ。ガンホーのこの新しいチャレンジが今後どういった形で行なわれていき、プレーヤー達はどう応えるか、「A3」というゲームにどんな変化をもたらすかは、興味を持って注目したいところである。
□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2006年6月1日) [Reported by 勝田哲也]
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