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【Konami E3 Press Conference レポートPART1】

小島プロダクションが提唱する7つの「RE」

5月9日(現地時間) 開催

会場:Mark Taper Auditorium

短時間だが英語でスピーチを行なった小島氏
 E3を直前に控えた5月9日(現地時間)、昨年と同じく米国ロサンゼルスの中央図書館内Mark Taper Auditoriumにて、コナミの発表会が行なわれた。主な内容は、トレーラーを用いての新作タイトル発表会というもの。

 カンファレンスレポートの第1弾として、ゲームクリエイターの小島秀夫氏(株式会社コナミデジタルエンタテインメント執行役員 クリエイティブオフィサー 小島プロダクション監督)率いる小島プロダクションのプレゼンテーションの内容をお届けしたい。

CLASSSIFIEDは“機密文書”の意味。今回のカンファレンスによって、機密は明らかにされた
 壇上に上がった小島氏は「今回の小島プロダクションのE3のコンセプトは『REVOLT』。これには2つの意味があります。1つは小島プロダクションがコナミに改革を起こすということ。そしてもう1つは、ゲーム業界に革命を起こすこと。それが成功するかどうかは、これからお見せする4タイトルに皆さんがどう反応するかにかかっています」とした。

 そして画面には「RETURN」、「REARM」、「REBIRTH」、「RESPECT」、「REGALE」、「REFINE」の6つの単語を記載したスライドが映し出された。「REGALE(もてなす)」は小島氏のブログ「HIDEO BLOG」のこと、「REFINE」は「小島プロダクション」を洗練させていくこと、とスライドから推測できる。そして、残りの4つは今回公表された4つのゲームのコンセプトであるという。残念ながらトレーラーはすべて撮影不可だったため、新作の画像は掲載できない。


■ 小島プロダクションが手がける4作品を一挙に公開

●DS「Lunar Knights」

 「REBIRTH(再誕)」のコンセプトに当たるものが、北米で今冬の発売を予定しているアクションRPG「Lunar Knights」。小島プロダクションのデザイナーが制作に参加したタイトルで、プラットフォームはニンテンドーDS。日本国内での発売は未定。

 ゲーム内容は2人のヴァンパイアハンターLutianとAaronを操作して敵と戦うクォータービュー画面のアクションゲーム。戦闘武器の異なる2人をタイミングで切り替えて進んでいく。このゲームの特色としてゲーム内の昼夜や天候が影響することなどが挙げられる。トレーラーを見た限りでは、Lutianが夜に強化され、Aaronが昼に強化されるという仕組みのようだ。

 基本攻撃は銃と剣だが、エレメンタルアタックという特殊攻撃を発動する時はタッチスクリーンをタッチペンでスライドするなどの操作が必要になる。戦闘機に搭乗しての3Dフライトシューティングのような空中面もトレーラーから確認できた。

●PSP「Metal Gear Solid Digital Graphic Novel」

 「RESPECT(敬意)」に相当するものが、「Metal Gear Solid Digital Graphic Novel」だ。ジャンルはデジタルコミックで、プラットフォームはPSP。北米での発売時期は今年6月を目指している(日本国内販売は未定)。

 プレイステーション「メタルギアソリッド」の世界をデジタルコミック化したもので、「Spawn」で著名なAshley Wood氏が作画を担当している。基本的にアメリカンコミックタッチなのだが、突如線画のような斬り合いのコミックに変わるなど変幻自在の表現手法でシーンが描かれる。もちろん、場面に合わせて銃声や悲鳴などのSEが挿入される。まさに新感覚のメディアコミックという内容。トレーラーではスネークをはじめ、ニンジャやサイコ・マンティスといった「1」のボスが登場していた。

 また、ゲーム内で使用されているアニメーションや音楽は「メタルギアマトリックス」というメニューで再生させることができる。

●PSP「Metal Gear Solid: Portable Ops」

 「RETURN(回帰)」に相当するものが、「Metal Gear Solid: Portable Ops」。ジャンルはアクションで、プラットフォームはPSP。北米での発売時期は2006年の7月を目指している(日本国内販売は未定)。

 この作品はアクションが主体だった初代の「メタルギア ソリッド」ファンたちに贈る1つの答えだという。時代設定は「メタルギア」の直前であり、「メタルギア ソリッド3 スネークイーター」の後。ソリッド・スネークが所属していたFOXHOUND隊が誕生した'70年を舞台にした、ビッグ・ボスにまつわるオリジナルストーリーとのことだ。

 動画を見た限りでは、「メタルギア ソリッド」シリーズの流れを汲むアクション。カメラワークは「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」のものに近い。今作の特徴としては、プレーヤー以外に複数の仲間(動画ではオセロットとイブ)を引き連れての行動が可能で、部隊を作成することができるようだ(仲間はNPCのようだ)。トレーラーでは、PSPの無線LAN機能(Adhoc)を使って、PSP同士を通信させての対戦が可能。通信させることで、仲間になるキャラクタが増えるという。

●「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」

 「REARM(再武装)」の単語はPS3で発売される「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」のコンセプトだった。まず、10分以上にもわたるという長さを誇る「MGS4」のトレーラーを上映。

 今回のトレーラーでは「月光」という二足歩行兵器2体と、年老いたオールドスネークが戦闘する場面が圧巻。「常人なら身体を動かすのがやっと」という状態のスネークでは分が悪く、防戦一方という展開になる。建物の2階に逃げ延びるも、壁に脚を突き立て追撃する月光。さらにもう1体の月光も壁面をよじ登ってくる。

絶対絶命のスネークだが、ここで新たなステルス機能が登場。光学迷彩のように、スネークの体が周囲の壁の色と同化していく。2階には運良くダンボールが設置されていた。月光のセンサーがダンボールをスキャンし、ダンボールを踏みつぶしている間に、スネークのステルス機能はその効果を発揮。2機の月光は捜索を断念し、スネークは追跡から逃れることに成功した。ダンボールからは大量のスイカが転がり出すが、そのスイカがスネークの脚に触れると、西瓜の縞が脚に映った。新しいステルス機能は、今までの光学迷彩とちょっと異なる性質を持つようだ。

 もう1つの見所は「RAIDEN RETURN!」。「メタルギアソリッド2」の実質的な主人公である雷電が復活。スネークですら歯が立たなかった「月光」をブレードでバターを切るかのように切り裂いていく。さらに超人的な跳躍力で「月光」の上面に飛びつき、怪力で砲塔を回転させ「月光」を同士討ちさせるという怪力無双ぶり。足の指でブレードを掴み、開脚からの高速回転で「月光」を切り刻むという離れ業もやってのけた。「スネーク、次は俺が守る」という言葉通り、「メタルギアソリッド2」の立場が逆転する日が来るのかもしれない。

 「MGS4」のトレーラーのラストに「(発売は)2008年」と出たが、1秒後に2008の「8」に×マークがつき、「2007年」と表記が切り替わった。どうやら2007年中に発売したいという意向らしい。会場に詰めかけた報道陣は万雷の拍手でもって小島氏の「REVOLT」に答えた。トレーラーが終わると同時にカンファレンスは終了。小島プロダクションの唱える「REVOLT」がE3のコナミブースにどう反映され、どんなサプライズが待っているかは、明日からのブースレポートで確認していただきたい。


□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□小島プロダクション公式HP
http://www.konami.jp/kojima_pro/
□コナミE3特設サイト
http://www.konami.jp/e3/2006

(2006年5月10日)

[Reported by 福田柵太郎]



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