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SNKプレイモア、「KOF MI2 + KOF XI プレミアイベント」開催
スタッフや声優のトークショーを実施。通信対応の試遊台も

4月22日 開催

会場:KDDIデザイニングスタジオ

会場のKDDIデザイニングスタジオ。中の様子は外のスクリーンで映されており、かなり人目を引いていた
 株式会社SNKプレイモアは、東京・原宿のKDDIデザイニングスタジオにて、「MMBBオンラインゲームフェスタ! KOF MI2 + KOF XI プレミアイベント」を4月22日に開催した。

 このイベントは、4月27日に発売予定のプレイステーション 2用3D対戦格闘「KOF MAXIMUM IMPACT 2 (MI2)」と、6月22日発売予定のPS2用2D対戦格闘「ザ・キング・オブ・ファイターズ XI」の2タイトルをテーマにしたもの。制作スタッフや声優陣が登場するトークショーや、「MI2」のゲーム大会といったステージイベントと、両タイトルの試遊会が行なわれた。



■ 試遊会では両タイトルの通信対戦を初披露

「MI2」のオンライン対戦試遊台。相手は大阪の開発スタッフだが、快適にプレイしている様子だった
 今回のイベントは、「MMBBオンラインゲームフェスタ!」と銘打たれているとおり、KDDIのオンラインサービス「マルチマッチングBB (MMBB)」に対応する2タイトルが出展されている。「MI2」、「XI」ともにMMBBによるオンライン対戦が可能になることは既に発表されているが、実際にオンライン対戦を体験できるのは今回のイベントが初めて。特に「XI」は試遊台そのものが初公開だったにも関わらず、早くもオンライン対戦を実現していた。

 通信先は、いずれも大阪の開発ルーム。すなわち対戦相手は開発スタッフということで、その点でも来場者の人気を集めていたようだ。ただ台数は「MI2」が2台、「XI」が1台と少な目で、若干ながら行列ができていた。他にオフラインの試遊台も設置されていたため、そちらでプレイする人も多かった。

 実際に通信対戦の様子を見ていると、発売が間近に迫った「MI2」はもちろん、「XI」についても、通信によるコマ落ちは感じられなかった。プレイした人も、「相手が強かった」などと話していたが、通信がどうこうという声は聞こえなかった。ほとんどオフラインと変わらない感覚で対戦できていたようだ。無論、今回の通信環境は最高レベルであったはずだが、製品版でも十分期待できるレベルだと感じた。

 このほか途中の通路には、隠しキャラクタのシルエットが描かれたポスターが並べられていた。名前は明かされていなかったが、熱心なKOFファンならば、おそらく全て想像がつくだろう。

こちらは「XI」のオンライン通信試遊台。発売はまだ先だが、ゲーム内容、通信ともに満足のいく完成度だった オフラインでの試遊台も出展。席は常に埋まっていたが、それほど待たされることもなかった
通路には隠しキャラクタのポスターが貼られていた。全てのキャラクタが判別できるだろうか?



■ FALCOON氏、嬉野氏による「MI2」トークショー

脚本担当の嬉野氏(左)と、プロデューサーのFALCOON氏(右)
 試遊会と並ぶメインイベントとして、各30分ずつ、3つのトークショーが続けて行なわれた。開始前には約100人のファンが集まり、席が埋まって立ち見が出るほど。年齢や性別がバラバラだったのも、いかにもKOFらしい印象を受ける。

 まず最初に登場したのは、「MI2」プロデューサーのFALCOON氏と、脚本担当の嬉野秋彦氏のおふたり。まず「MI2」の制作を終えたFALCOON氏は、「許された時間の中ではできる限りの調整はし尽くしました。今回はKOFシリーズとしてキャラクタ数を圧倒的に多くすることを考えて、調整や面白く表現することに一番注力しています」と開発を振り返った。

 嬉野氏は、「KOFはキャラクタに長い歴史があるので、長い掛け合いなどを作るときにイメージを壊さないようにするのが一番苦労しました」と語った。既にプロモーションムービーで目にした人も多いと思われるが、今回はストーリーの強化が図られ、掛け合いが非常に多く入っている。ゲーム内容と並び、嬉野氏入魂の掛け合いも注目のポイントと言えるだろう。

 続けて本格的にトークに入る前に、「MI2」の完成版オープニングムービーの上映と、FALCOON氏によるゲーム紹介が行なわれた。多数のゲームモードを紹介した後、特に隠し要素について、「どのモードをプレイしても、隠し要素が出ます。全部で300以上入っているので、何かをやれば何か出るといえるほど」と紹介。キャラクタだけでなく、まだ公開できないというゲームモードもあるなど、かなり多くの要素が隠されているようだ。

 トークでは、ファンが気になる話題を次々と展開。まずは「発売日は伸びませんか」という最もクリティカルな問いに、「僕がかかわったタイトルは延期しないと公約します」とFALCOON氏が強気に発言。少なくとも今回は間違いなく4月27日に発売されるので、安心して待っていただきたい。

 「隠しキャラクタの選定基準は」という質問には、「ファンからの要望もありますが、逆にファンが予想していないサプライズも用意し、これからのMIシリーズに必要な布陣を揃えました」とFALCOONが答えた。また「餓狼伝説」のキャラクタが多いのは意図的だそうで、「『餓狼』、『龍虎』を育てたサウスタウンを舞台にしているので、より濃いストーリーを展開するために必要な人たちを集めました」と説明した。

 そして期待の高まっているアーケード版への移植については、「『MI2』が売れて、声があれば。今は家庭用にチューニングしているので、そのままは持っていけません。もしAC版を作ることになれば、いいものを用意したいと思いますが、具体的な案があるわけではありません」と、こちらは今のところ予定にないことを明らかにした。

FALCOON氏が自らコントローラを握り、各ゲームモードを細かく解説。気になるネットワークモードでは、プレーヤーのレベルに合わせたマッチングもできるようだ オープニングムービーは、SEなども入った完成版を初披露。オープニングとは思えないボリュームがある。FALCOON氏は「映像でもインパクトを出したかった」と話していた



■ 「ネオジオ博士」とノナ氏による「XI」トークショー

デザイナーのノナ氏(左)と、謎の「ネオジオ博士」(右)
 「MI2」に続いては、「XI」のトークショーが行なわれた。ステージには、アートディレクターのノナ氏と、肩書きの紹介もなく、白衣にネオジオポケットをぶら下げた謎の男性「ネオジオ博士」が登場。PS2版で「XI」がどう進化したかを中心にトークが展開された。

 トークの前に、PS2の新要素を紹介するプロモーションムービーが流された。このムービーは先日から公式サイトでも公開されているので、会場に来られなかった方はそちらをご覧いただきたい。

 トークショーでは、稼動中のAC版の開発についてノナ氏から面白い発言が。開発で大変だった点について、「『2003』のチームが、『ネオジオ バトルコロシアム』と『XI』の開発で二分されて、人数的に半分になってしまったんです。ただ調整期間は長く取れたので、そのおかげで皆様に評価されたのかなと思います」という。KOFシリーズ空白の2004年はこれが理由だったようだが、結果的には満足のいくものができたという印象のようだ。

 PS2版の新要素としては、まずカラーエディットを紹介。キャラクタの色をカスタマイズできる仕組みはこれまでにもあったが、今回はエフェクトの色まで変更が可能になった。会場では実際に、アッシュの炎の色をコピーし、京に割り当てることで、あっという間にアッシュ色の炎を使う京が出来上がっていた。

 もう1点、強調して紹介されたのが、新ステージの追加。全部で4つのステージが追加されているが、中でもアテナのコンサートをイメージしたステージでは、ファミコン版アテナにおまけとしてついていたカセットテープのB面収録曲を、現在のアテナの声を務める池澤春菜さんが歌ったものをBGMとして使っているという。20年近く前のものだけに、既に記憶にある人も少ないと思うが、こういったマニアックなことをしてくるのもKOFらしいところ。

 ユーザーからの質問としては、やはり今回も「発売は延期されませんか」というものが一番人気。これに対してはネオジオ博士が、「遅れません!」と断言。試遊台の完成度から見ても、まず問題なさそうだ。ゲーム内容についても、「中途半端にキャラクタを入れるだけでなく、調整に調整を重ね、バランスよく、遊びやすく、時間をかけて制作してきました」と自信を覗かせる発言が聞けた。

 最後に、AC版「XI」の次回作として、おそらく「XII」となるであろう新作については、「それについては一切口にするなと偉い人に言われています」とノナ氏。しかしながら、「私がここに来ているということから察してください。期待してください」と続けた。開発者のトークショーならば、プロデューサーやディレクターが出てくるのが常……というところから想像して欲しいということだろう。

本当に「ネオジオ博士」としか紹介されていない、SNKプレイモアの新キャラクタ(?)。PS2版の「XI」にも詳しいようなので、今後の動向には注目 PS2版では、エフェクトまで変更可能な強力なカラーカスタマイズ機能を搭載。京の炎を簡単にアッシュの色に変更できたりする アテナのコンサートをイメージした新ステージ。BGMはファミコン版「アテナ」のカセットテープのB面収録曲を、池澤春菜さんが歌った……というレアもの
ネオジオ博士とノナ氏の2人がデモプレイを実施。PS2版のオリジナルキャラクタを使ってプレイした



■ 「MI2」のアルバ・ソワレの声優陣によるトークショー

ソワレ役の服巻さん(左)と、アルバ役の佐藤さん(右)
 最後のトークショーは、「MI2」の主人公兄弟の声優陣が登場。アルバ・メイラ役の佐藤佑暉さん、ソワレ・メイラ役の服巻浩司さんが、それぞれのキャラクタに対する思い入れなどを語った。

 まずは声優のトークではおなじみとなった、出てくる前の掛け合いは、原宿でかわいい女の子を見つけてはしゃぐソワレと、それをたしなめるアルバという設定のやり取り。ところが「おおっ、3列目にかわいい子猫ちゃんが!」というソワレを見て、「えっ、どこどこ」とアルバが乗ってくる妙な展開に。「兄ちゃんはそんなキャラじゃねえよ!」と逆にソワレに突っ込まれるというショートコントになっていた。実はアルバのノリは佐藤さんのアドリブで、服巻さんは「聞いてるこっちがドキドキしたよ」と笑っていた。

 「MI2」という2作目が出ることになり、付き合いも長くなってきた各キャラクタの印象については、アルバ役の佐藤さんは、「悪役は慣れているんですが、人情味のあるキャラクタは表現が難しいですね。僕も大事に育てていきたいと思います」と語る。ソワレ役の服巻さんは、「ゲームでは絵と合わせて収録するわけではないので、イメージが乖離していた部分もありました。でもアニメ(『MI2』の特典)で演じて、キャラクタがしみこんできました」という。

 次に「好きなセリフは」という質問に、「リアンのセリフがすごく好き。アルバとの掛け合いでは自分でアフレコを変えちゃうんです。最後を『でけえ胸だな……』って」と笑いを取った佐藤さん。服巻さんは、「アニメの最後のほうにある『赤毛の学ラン、どこに埋まってやがんだ』という気の抜けたセリフが好き」だそうだ。

 そしてファンサービスとして、アルバとソワレの掛け合いを生アフレコで実演。互いの必殺技を繰り出し、敗れたソワレがアルバを送り出すというシーンを見事に演じきった。ところが服巻さんは、「ゲームでは『ビッグウェンズデイ』も『ダブルウェンズデイ』も出せたためしがないです」、佐藤さんも「『開門雷神拳』も偶発的に出ます。コマンドが長すぎて入力している間にやられちゃう」と、ゲームではかなり苦戦している様子。

 トークショーの最後は、佐藤さんが「本当にファンが支えてくれるものだと思います。これからもよろしくお願いします」と挨拶。服巻さんは、「僕も頑張って技を出せるように頑張ります。オフィシャルブログも昨日立ち上げたので、プレイした感想も書きたいと思います」とゲームにもやる気を見せていた。



 このほか、発売前の「MI2」を使ったゲーム大会や、KOFアニメの上映会、グッズが当たる抽選会などを実施。ゲーム大会では、既にかなりの腕を持ったプレーヤーも参加しており、解説として登場したFALCOON氏も思わず「この人、もう『MI2』持ってますね!」と声に出してしまうほどの熱戦が繰り広げられていた。

KOFアニメの上映会も実施。「MI2」の特典にはなるが、巨大なスクリーンで見られる貴重な機会だった ゲーム大会では、FALCOON氏と嬉野氏が解説として登場。しかし予想以上に試合のレベルが高く、「おおっ」と歓声を上げながら一番真剣に見入っていた

(C)SNK PLAYMORE

□SNKプレイモアのホームページ
http://game.snkplaymore.co.jp/
□「KOF MAXIMUM IMPACT 2」のページ
http://game.snkplaymore.co.jp/official/kof-mi2/
□「KOF MAXIMUM IMPACT 2」のページ
http://game.snkplaymore.co.jp/official/kof-xi/
□関連情報
【4月19日】新キャラとシステム追加で戦いがさらにヒートアップ!
SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060419/mi2.htm
【4月14日】SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
ゲーム紹介映像第2弾を配信
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060414/kof.htm
【4月7日】SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
新たなゲーム紹介映像をShow Timeで配信
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060407/kofmi.htm
【4月3日】SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
初回特典のアニメDVDの内容を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060403/kofmi.htm
【3月30日】SNKプレイモアとKDDI、MMBB対応タイトルの試遊会を開催
PS2「KOF MI2」を出展、PS2「KOF XI」も初登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060330/kof.htm
【3月3日】SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
オープニングとプロモーション映像をオンライン配信
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060303/kofmi.htm
【2月3日】SNKプレイモア、PS2「KOF MAXIMUM IMPACT 2」
公式サイトを開設。全国各地で体験会を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060203/kofmi.htm
【2005年12月26日】SNKプレイモア、徹夜イベント「KOF忘年会2005」開催
トーク、クイズ、ゲーム大会、大雪? で大盛況の7時間
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051226/kof.htm
【2005年11月25日】SNKプレイモア、プロダクションI.G.制作のショートアニメ
「ザ・キング・オブ・ファイターズ」をオンラインで無料配信
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051125/kofani.htm

(2006年4月24日)

[Reported by 石田賀津男]



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