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【連載第0回】プレーヤー視点から「ファイナルファンタジーXI」の魅力をレポート

ファイナルファンタジーXI連載
~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~

「ファイナルファンタジー XI アトルガンの秘宝」体験会レポート
これまでに無い魅力を持つ新ジョブ、近東の文化を持つ新エリアをチェック!

 4月20日に発売される「ファイナルファンタジー XI」拡張データディスク第3弾「アトルガンの秘宝」(英題:Treasures of Aht Urhgan)。新エリアの拡張はもちろん、約3年前にリリースされた「ジラートの幻影」以来となる新規エキストラジョブ3種類が登場する。さらに、プレーヤーが参加可能な勢力争いの攻防「アサルト」、「ビシージ」という新機軸のコンテンツも盛り込まれる。拡張ディスクのリリースごとに大胆な変化をしてきた本作だが、「アトルガンの秘宝」は、これまでにない大きな変化を予感させる。

 これまでのFFXIではアルタナ連合諸国(ジュノ、サンドリア、バストゥーク、ウィンダス)が配されたヴァナ・ディール世界を舞台に展開されてきたのだが、「アトルガンの秘宝」では、これまでその名前だけが登場していた東方エリアの入り口である“近東エリア”に舞台が移る。新たな大陸が拡充され、これまでにはなかった魅力が導入されていくというわけだ。

 本稿では、「ファイナルファンタジー XI」連載準備号として、4月13日にスクウェア・エニックス本社にて行なわれた「アトルガンの秘宝」体験プレイの模様をお伝えしていく。体験プレイの時間は約1時間。新規エキストラジョブである「青魔道士」、「コルセア」、「からくり士」を操作して、複数の新エリアを進み、そこに生息するモンスターたちとの戦闘を主に体験した。プレイから得られた、新規ジョブを実際に操作した感触、そして新エリアの雰囲気やモンスターの印象をメインに紹介していこう。

 なお、本稿で掲載している写真は、Windows版の画面をデジタルビデオカメラで撮影したものから作成している。多少、鮮明さに欠ける点はご了承頂きたい。また、本稿で紹介しているプレイの模様は、現在も調整中のバランスで行なわれている。実際の製品版ではバランスをはじめ、個々の名称なども変更されている可能性があるので、その点もご理解頂きたい。


新エキストラジョブ「青魔道士」、「コルセア」、「からくり士」ファーストインプレッション

 プレーヤーにとって近東大陸への興味は尽きないところだが、なにより気になるのが、新エキストラジョブの詳細だろう。そこでまず新エキストラジョブ「青魔道士」、「コルセア」、「からくり士」のインプレッションからお伝えしていこう。

 なお、本稿でプレイしているキャラクタのジョブレベルはいずれも75と最高レベル。アビリティや魔法も数多くを習得済みだったのだが、今後の調整によって変更される可能性がある。

・青魔道士

ミスラの青魔道士。装備しているのは公開されたばかりの「イギト装束」のようだ。腰には青魔道士用の片手剣を装備している。盾は持っていない
使用する青魔法は、写真のような画面でセットする。青魔法の詳細をみると技の分類や系統、青魔法ポイントなど、他の魔法にはない項目が確認できる。ステータスの下には、ポイント合計/上限という、青魔法をセットできるポイントが記されている
 青魔法というモンスターが使用してくる技をラーニングアビリティで学習するのが最大の特徴である青魔道士。戦闘中にモンスターが未修得の技を使ってくると、戦闘の終了時に青魔法として習得できることがある。習得には青魔法のスキルが作用しており、強力な技のラーニングには一定以上のスキルが必要となる。強力な青魔法を習得するには、やはり青魔道士を極めることが必要となりそうだ。

 青魔法を使用するには、青魔法リストの中から使用したい魔法を選択してセットする必要がある。青魔法のセットは基本的にいつでも変更できるが、セット直後は1分間、魔法が使用できなくなるというペナルティがあるため、マクロに組み込んで特定の技を使い分けるといった戦い方は難しい。また、青魔法には個別にポイントが設定されており、ジョブレベルに応じてセットできるポイントの最大上限がアップする。セットする魔法のポイント合計をキャラクタの上限内に納めなければならない。

 また、青魔法には個別に、キャラクタステータスをアップする効果が付属している。セットする青魔法の内容によって、キャラクタのステータスをカスタマイズできるのである。このためか、青魔道士の基本ステータスは、他のジョブに比べて低めに抑えられている。青魔法は「物理系」と「魔法系」にカテゴリ分けされ、それら魔法のチョイスや、ステータスアップの具合によっては、前衛にも後衛にもなれる。それぞれのポジションに特化したジョブに届くほどの性能が出せるかどうかは定かではないが、カスタマイズ性がこれまでになく高いジョブだ。あえて既存のジョブに当てはめるならば、変化球の赤魔道士という印象か。

 ジョブアビリティは、「ブルーチェーン」、「ブルーバースト」、「アジュールロー」という3つを確認できた。ブルーチェーンは物理系の青魔法を一時的にWS化し、TPを消費することで連携に参加できるようになるというユニークなアビリティだ。TPが必ずしも100必要ではなく、いつでも発動可能だがWSとしての強さはTP依存となる。ブルーバーストは、ブルーチェーンの魔法版で、魔法系青魔法にマジックバーストの効果を付与するアビリティ。これらはまさに、前衛後衛のどちらのポジションにもなれる魅力を伸ばすアビリティといえる。

 ちなみにこのとき青魔道士が装備していた武器は青魔道士専用の片手剣。もちろん片手剣のWSも使用可能で、片手剣のWSからブルーチェーン使用による青魔法の連携という、一人連携も可能なようだ。そして「アジュールロー」は、青魔法の威力をアップするというアビリティ。白魔道士の「女神の印」や、黒魔道士の「精霊の印」に相当するアビリティだろう。

 さて、肝心の青魔法を実際に試してみると、かなり強力な印象を受けた。習得していた魔法のリストには、“怒りの一撃”や“次元殺”、“針千本”、回復では“いやしの風”、“MP吸収”など、モンスターと対峙する際は使われたくない“イヤな技”がずらりと並ぶ。しかし、こうして自らの力としてみると、これほど頼もしい存在もない。

 “針千本”。キャスト時間が長く、MPの消費も大きかったのだが、発動後にはきっちりと1,000のダメージを与えていた。かなり高レベルにならないと習得できなさそうな技だが、頼もしい強烈な魔法である。針千本を習得する様子を想定するとぞっとするが、他の魔法をみても、習得の苦労に見合った効果を期待できそうだ。

サボテンダーの代名詞とも言える技「針千本」。キャスト時間も長めでMPコストも大きいがその威力は十分だ こちらはミミズの範囲攻撃としてお馴染みの「土竜巻」。少々わかりにくいが、2匹のクロウラーにヒットしている。範囲攻撃だ 宙に浮いた杖を相手にぶつける「メッタ打ち」。比較的お手軽な物理系3回攻撃魔法だ
ウェポン系の得意技である「怒りの一撃」。効果音を聞くとついつい逃げたくなる 周辺のパーティーメンバーを風が包みHPを回復させる「いやしの風」。青魔法の中でも貴重な範囲回復魔法となりそうだ


・コルセア

短刀を構えているコルセア。装備している防具は「ジャリダ装束」だ
ボムにスラッグショットが命中。本家本元の狩人に比べるとその威力は落ちるが、AGIが高いので当てる能力は持っている
 近東の海を暴れ回っていた勇猛な海賊の末裔として発表されている「コルセア」は、“第二の詩人”というコンセプトで設計されている。コルセアにはギャンブル要素を含んだ“ファントムロール”というアビリティを備えているが、これがこれまで詩人だけが持っていた補助弱体の能力を抱負に備えているのだ。

 「ファントムロール」は各ジョブがイメージされた18種類のダイスを購入することで習得できる。たとえば、「ファイターズロール」では、パーティーメンバー全員に戦士のジョブ特性である「ダブルアタック」の効果が加わる。各ロールにはジョブの名前が刻まれており、そのジョブがパーティーに入っていると効果がアップする。MPを徐々に回復させたり、命中、飛命、攻撃、回避など、具体的な効果が期待できるロールが多くわかりやすく使いやすい。これが“第二の詩人”と表現している大きなポイントだ。

 ファントムロールの凄さはそれだけではない。「ダブルアップ」でロールすることで、その効力をさらにアップできるのだ。ダブルアップは、時間内であれば何度でも行なえる。ただし、効力の最大数値は11になっており、ダブルアップを繰り返した結果、合計値が11を超えてしまうとバストとなり、支援効果が消えてしまう。また、バスト時にはコルセア本人の能力が下がるなど、本人にのみペナルティが発生する。

 「クイックドロー」は、弾丸に魔法属性を持ったカードの効果を乗せてダメージと弱体効果を付与する攻撃系のアビリティ。弱体魔法の属性と併せることで、その効果をさらにアップさせることができる。この魔法属性を持ったカードは、ショップから購入したり、合成で作成したりすることとなる。忍具などと同様に消費アイテムになるので、ある程度の出費は覚悟しておく必要がある。

 さらに、コルセアらしい運要素の強いアビリティとして「ランダムディール」と「ワイルドカード」がある。「ランダムディール」は、パーティーメンバーのアビリティや魔法をランダムでひとつ選び出し、「リキャストを復活させることがある」というもの。“ことがある”という不確実性がポイントで、仮に成功しても復活するアビリティはあくまでランダムで、リキャスト時間が発生していないスキルが選ばれてしまうこともある。運よく強力なものが選ばれたときには、絶大な効果がありそうだ。「ワイルドカード」はパーティーメンバーにランダムな効果をもたらす2時間アビリティ。こちらも不確実性たっぷりだが、ドラマを生み出すことができるという点で、楽しみなアビリティだ。

ファントムロールを発動中。引いた数字の合計が11を超えてしまうと「バスト」となり、ファントムロールの効果が失われてしまう。合計が7や8ほどになったときの、もう一度ダブルアップして数字を引くべきか、ここで止めておくべきか? という熱さは、まさに“ギャンブル”の感触だ


・からくり士

ガルカのからくり士とオートマトンの2ショット。ガルカが装備しているのは「ペルワン装束」
オートマトンのカスタマイズ画面。装備欄の上のふたつが、外観や戦闘タイプを決定する「ヘッド」と「フレーム」だ。その下にある12個の欄は「アタッチメント」。敵の回避パターンを解析するという、これまでにない機械的な詳細が印象的
 からくり士は、「オートマトン」と呼ばれる自動人形と共に戦うというペットジョブの一種だ。からくり士に限り、メニューバーの装備変更タブが「マスター」と「オートマトン」に階層化され、ここでオートマトンの装備を変更することで、オートマトンの方向性や性能を細かくカスタマイズすることができる。

 カテゴリは、「ヘッド」と「フレーム」、そして「アタッチメント」の3種類。ヘッドとフレームによって外見とオートマトンの戦闘タイプを切り替えられ、最大12個装着可能なアタッチメントによって、性能をカスタマイズできる。「挑発を使用する場合がある」など、あいまいな表記になっているが、基本的には「ファイナルファンタジー XII」におけるガンビットのイメージに近い。

 オートマトンのステータスは、基本的にプレーヤーキャラクタと同等のパラメータを持っており、それに加えて、“白兵戦”、“射撃戦”、“魔法戦”という独自のパラメータも見られた。レベルは表示されていないが、からくり士本体のレベルに応じてHPやMP、ステータスなどが向上していく仕組みになっている。

 戦闘中には、オートマトンに指示を出せるのだが、この指示は「○○をしろ」といった具体的なものではなく、戦闘の方向性や方針を示すものになっている。この時点では指示のメニューに属性の名称が付けられていたのだが、たとえば、光属性を示す「ライト」の指示をすると、他の指示をしている状態よりも、HP回復の行為を早い段階で試みるようだ。戦闘状況に応じて能力が変わるアタッチメントがある。プレーヤーごとにまったく異なるオートマトンに成長していく要素を持っている。成長要素とカスタマイズ性の両方を兼ね備えた不思議な自動人形である。

 戦闘中、オートマトンの挙動を見ていると、行動自体の速度はゆっくりとしたものに感じられる。このときの装備パーツによるものと思われるが、基本的に格闘攻撃をしつつ、黒魔法を唱えていた。パーティープレイの中では比較的、地味な印象を受けた。もしかすると、獣使いのように、パーティープレイよりもソロプレイのほうが中心になるジョブかもしれないと感じたのだが、それすらもカスタマイズいかんによって大きく変わる可能性がある。また、既報のとおり、からくり士自身はあまり強くは無く、オートマトンが戦力の中心になっていた。

写真はいずれもオートマトンが黒魔法で攻撃に参加している場面だ。戦闘中は格闘による攻撃と黒魔法を交互に行なっていた印象。ウォータIIIなど、そこそこに威力のある魔法を1戦闘に1回ほどの頻度で唱えていた


新獣人の拠点を中心に新エリアをチェック 新モンスターの特徴にも注目

アトルガン白門の広場で楽しげに踊るオートマトンのNPC。話しかけると会話もできる
 新エリアの紹介は、体験プレイで案内された順番に見ていく。まず、「アトルガンの秘宝」の象徴的なエリアであるアトルガン皇国の一部、“アトルガン白門”。このエリアは皇国と外部を繋ぐ玄関口にあたり、広場では、からくり士が操る人形オートマトンのNPCが踊り、NPCのショップでは、従来のエリアにはなかった食材の販売を確認できた。

 アトルガン皇国のNPCは、エルヴァーン、ミスラ、タルタルやガルカ、そしてヒュームと、お馴染みの種族たちが混在して生活している。西方の大陸とは異なり、個々の種族に関する話題はあまりなく、アトルガン皇国というひとつの国の国民であるという意識が根付いている印象だ。アトルガン皇国の区画を説明してくれるタルタルのNPCによると、このアトルガン白門は皇国の西の玄関口である港があるという。プレーヤーはマウラから海路でアトルガン皇国に入るため、港は西方大陸からの入り口、そしてこの白門は、近東のフィールドエリアへの出口となりそうだ。

広場にはショップも設置されており、アトルガン独自の食材などが確認できた。ヒュームが多い印象は受けるが、ミスラやエルヴァーンなど、様々な種族が種族のこだわりなく暮らしているようだ

・ゼオルム火山

 至るところに溶岩が流れる活発な火山がゼオルム火山だ。アトルガン皇国と敵対し、侵攻しようとしている大柄な新獣人「トロール」の根城である。移動して早々に巡回しているトロールの傭兵を発見。巨大な剣を構えたダークナイトや、銃という表現が正しいか疑問になるほどの巨大な銃を腰に構え、遠隔攻撃を仕掛けてくるレンジャーなどを確認できた。本稿で操作しているプレーヤーキャラクタはいずれもレベル75なのだが、大きなダメージを受けていた。装備やジョブにも影響されるので一概には言い切れないが、高レベル向けのエリアなのは間違いない。

 緑色の体に黄色いくちばしがかわいらしい「アプカル」を発見。微動だにせず立ち尽くしている姿はペンギンのような愛らしさを感じる。戦闘を開始すると、頻繁に使用してくるアプカルの範囲睡眠効果のあるアビリティに思いがけず苦戦。青魔道士を操作している身としては、モンスターが使ってくる嫌な技は、習得できるかどうか気になってしまう。これは今までになかった心理だ。

 次に移動したのは火山の内部と思わしき区画。進んでいった道には段差があり、降りることはできるが登ることはできない。複雑な構造になっている。ほどなくして黒い色のブラックプリンを発見。近くによると紫色の眼がこちらをぎょろっとにらむ。戦闘ではブレイズスパイクがかかった状態で、こちらをひっぱたくような攻撃をしかけてきた。途中、魔法防御力が低下する毒のブレスのような攻撃を確認。ステータス異常を引き起こす技がイヤらしい敵になりそうだ。

左の写真はトロールのダークナイト。ガルカのからくり士と比較すると、その体の大きさが伺える。写真中央と右は、レンジャータイプのようだ。腰に構えた巨大な銃でオートマトンを攻撃している

写真左はキュートな外見のアプカル。範囲睡眠の技を頻繁に使ってくるため、外見とは裏腹に戦いづらい。写真中央と右は、内郭部に生息していたブラックプリン。見るからに毒々しいのだが、イメージどおり、状態異常を起こす攻撃をしてくるようだ

・ハルブーン

 ハルブーンは、ゼオルム火山の麓にある、トロールの傭兵団が築いた軍都だ。訪れた場所では、上空からは滝のように、細い道の下では川のように溶岩が流れている。麓とはあるものの、雰囲気からはゼオルム火山そのものよりも、むしろ危険なエリアなように感じられる。アクティブなボムが徘徊し、真っ赤な体のクロウラーもちらほらと見える。クロウラーの数が多く密集しておりリンクの危険も高そうだ。

アクティブなボムと真っ赤な体色のクラウラーが多数徘徊している。特にクロウラーの数は多いようで、大リンクを起こしてしまった

・アラパゴ暗礁域

 アラパゴ暗礁域は「アトルガンの秘宝」発表当初に公開された、幽霊船が浮かぶ地帯だ。このエリアはラミアが率いる「死者の軍団」の領土であり、ラミアの近縁種と目される両棲のキメラ「メロー」や、アンデッド兵などが生息している。

 幽霊船はボロボロに朽ちており、船体の板が外れている箇所が至るところに存在する。このような箇所には、渡し板のような道がかけられており、そこから船内へ移動できた。海の上のエリアではあるが、船体の穴を行き来する迷路のような作りになっていそうだ。

 ここで戦闘したのは、人を惑わす美声が武器というメロー。タイプは詩人のようで、戦闘を開始する前から妙技のエチュードなど、高レベルな歌を歌っていた。長い腕を振り回し、ここまで見てきたモンスターの中でも高いダメージを浴びせてくる。テールスラップという、尾ひれを豪快に振ってプレーヤーを吹き飛ばし、ダメージとスタンの効果を浴びせる技が特徴的だった。

廃船と岸を行き来するアラパゴ暗礁域。写真左のように朽ちて船体の板がはがれているところから内部に移動できる。中央と右で対峙しているのはラミアの近縁種と目される「メロー」。詩人タイプのようで強化歌を自らにかけつつ、手に持った武器や尾ひれでの物理攻撃を仕掛けてくる

・マムーク

 リザードと人間の亜人のような容姿をした獣人マムージャの都「マムーク」。この体験プレイ時では、時間が夕暮れだったこともあり、今までに公開されてきたマムークの風景とはまた異なった味わいがあった。日が沈み行く薄暗い中に、たいまつの炎が並び、巡回を行なっているのか多数のマムージャが歩き回っていた。

 野の丘のような高低差がある構造になっているのだが、段差が斜面になっているためか、高い位置からでも下に滑り降りることができる。こちらもマップが欲しくなる複雑な構造になっている。戦闘したマムージャは、白魔道士タイプなのか、大きな杖を振り回し、時折、バニシュガIIIといった魔法を駆使してくる。ファイアースピットという技は、口から火の玉を吐き出すような技で、75のキャラクタに対して450近いダメージを与えていた。

新獣人マムージャとの戦闘模様。中央の写真は「ファイアースピット」という本文中でも紹介した攻撃。火の玉のようなものを口から吐きかけている。写真右はハンティング ラプトルとの戦闘中。数が多く、次から次にリンクしてしまいそうだった。単体の強さもそこそこあり、リンクするとかなり危なそうだ

・エジワ蘿洞

 古代オルドゥーム文明の町があった場所とされており、至るところに石柱や祭壇等の遺跡が残されている「エジワ蘿洞」。ここに生息していたのは小柄な獣人「キキルン」。キキルンは温厚で快活な性格ということで、この後に訪れる街「ナシュモ」では会話も可能な獣人なのだが、このエリアにいるキキルンは悪者ということで獣人モンスターとして登場する。

 戦闘を開始してみると、思いがけず攻撃のダメージが大きいことに驚く。他の獰猛な新獣人にもひけをとらない印象だ。戦闘が進み、キキルンの体力が半分ほどになると、突然後方に猛ダッシュを開始。ひたすら逃げ回り、たまに立ち止まったりと、予測のつかない挙動を見せた。アトルガンの秘宝エリアに登場するモンスターには、キキルンのようにこれまでなかったような挙動をするものも多いということだ。

キキルンに戦闘を仕掛けてみる。レベル75のキャラクタと戦かえるほどの強さはあるのだが、大きな脅威になるような技などは使わないようだ。だが、HPが減って半分を切ってくると、突如後方にダッシュ。一目散に逃げ出した

・ナシュモ

 最後に訪れたのはアズーフ島唯一の港町「ナシュモ」。小柄な獣人キキルンが廃棄された街に住み着き、街の一部を運営しているという一風変わった街だ。一度廃棄されたという設定とは裏腹に、不確定なアイテムを鑑定するという施設や、競売と思わしき場所もある。キキルンの努力の賜物なのか、皇国ほどではないものの、それなりに栄えている印象だ。キキルンのほかにも、うらぶれた雰囲気の流れ者や、商魂たくましそうな商人も確認できた。

 キキルンはしゃべり方が独特で、ひらがなで展開される言葉には、なまりのような部分もあるし、奇妙な声も混じり、言葉を伸ばす部分が間違っていたりと、なんともユニークだ。

過去に疫病が流行り廃棄されたという街「ナシュモ」。現在はキキルンが多く住み着いており、風変わりな街として機能しているようだ。皇都アルザビから定期船が出ているようで、比較的簡単に訪れることができそうだ


 「アトルガンの秘宝」体験プレイのレポートをお届けした。駆け足気味でな内容ではあるのだが、やはり新しいエリアというのは心踊るもの。これより先は、ぜひとも自身の目でアトルガンの新たな世界を体験して頂きたい。

 上記の点は新エキストラジョブ3種類にも同じことが言える。従来のジョブにも通ずる部分を持ち、新しいアプローチがなされており、非常に魅力的だった。本稿で紹介しているほかにも、自分のチョコボを育成し、レースや交配を楽しむという“チョコボ育成”や、大規模戦闘となるアサルト、ビシージなど導入される新要素は多く、これらにも期待が募る。近東を舞台にしたヴァナ・ディールの新たな物語の幕開けは近い。


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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/

(2006年4月20日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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