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■ 今回のテストは「冒険」が中心、キャラクタシステムもより具体的に 前回行なわれたクローズドβテスト「Alliance」では、PvPテストがテーマといういささか変則的なものだった。テスターはあらかじめ「党(ギルド)」を結成し、トーナメントで戦うというシステムのテストが中心だった。今回はレベル1のキャラクタから冒険を進め、各要素を体験し、様々な地域を探索する「通常のプレイ」がテストの主題となっている。
「グラナド・エスパダ」では、銃を膝立ちで撃つなど、防御型や攻撃型といった“スタンス”を使いこなすことでより効率的に戦うことができる。スタンスはそれぞれいくつかのスキルが設定されていて、スキルを選択して取得し、育てることで個性的なキャラクタへ成長していく。より強力なスキルを手に入れるために、多彩なスタンスの習得を目指していくのである。このスタンスを入手するためには「教本」というアイテムが必要となる。 「上位スタンス」というものも設定されていて、これを入手するためには条件となるスタンスやスキルを育てておく必要がある。上位スタンスを入手できれば、より強力なスキルが使用できる。キャラクタをどう育てるか、そのためにはどんなスタンス、スキルが必要か、戦略的な育成プランが必要となってくるだろう。 今回のテストの目玉の1つが「ミッション」である。ミッションは「グラナド・エスパダ」に新しい楽しさをもたらしてくれるシステム。ストーリー性の高いクエスト、といった扱いで、特定のNPCに話しかけると挑戦できる。ミッションを引き受けるとルームが作成され、仲間と共に挑戦することになる。ミッション中は、ステージは参加者のみのプライベート空間で進行する。MOとしての仲間達との冒険を楽しむことができるシステムである。 筆者が体験した港町コインブラのミッションでは、襲いかかってくる敵から荷物を守るというものだった。敵が襲いかかってくるのを必死に撃退しなくてはならないのだが、ひとりでは敵の数が多くて何度挑戦しても成功しなかった。他のプレーヤーを募り挑戦したいところである。 ミッションには前回のテストにあったようなチーム戦や決闘を行なうPvPミッションも用意されている。また、ボス討伐のミッションもある。他のプレーヤー達に気兼ねすることなく、仲間達で思う存分ボスと戦うことができるため、ギルドイベントに最適だろう。 このミッションに密接に影響しているのが「家門ポイント」という要素だ。プレーヤーはこのポイントによってゲーム内の称号が変わっていく。称号には「騎士」や「男爵」、といったものが用意されていて、ある程度高い称号を持っていないと今回追加される新地域には挑戦できない。
前回に比べキャラクタ育成システムがより明確になり、ミッションという通常のモンスターの“狩り”以外の楽しさも増した。更に今回は街にたくさんのNPCが配置され、街の生活感や、バックストーリーに関する情報も明らかになっている。プレイの目的が明確になり、ゲームとしての完成度を大きく上げた印象を持った。
■ 夕日が美しいコインブラ、恐ろしいジャケン収容所……美しく魅力的な新地域 「グラナド・エスパダ」の大きな特徴は、グラフィックスの美しさである。細部まで、他の作品の追随を許さないほどに描きこまれた質感の高さには驚かされること必至だ。今回追加された地域は、「コインブラ」と「オーシュ」という2つの街と、「ポルトベルロ」と「ジャケン収容所」の2つのダンジョンである。今回追加されたふたつのダンジョンは高レベルキャラクタを対象にした地域で、たどり着くためには既存の地域にあるダンジョンをクリアするくらいの強さが必要となる。
コインブラは夕暮れ時の赤い夕日に照らされた街である。密集した建物、石畳の道路、おしゃれなカフェなどもあり、異国情緒あふれる場所である。桟橋のある港には漁師達がいてミッションを依頼してくることもある。特に大きな魚を抱えた漁師“アレハンドロ”はそのワイルドな雰囲気から人気の出そうなキャラクタだ。 オーシュは洗練された商業都市で大きな屋根の設置されたアーケード街のような建物があるのが特徴である。大きな看板を掲げた店も多く、商業が活発であることを感じさせる。この街にもたくさんのNPCが配置されている。彼らからどんなクエストを依頼されるか楽しみだ。 ポルトベルロは、海賊達のすみかになってしまった場所で、ダンジョンと化した幽霊船が冒険の舞台になる。人の背丈ほどもある甲殻類のモンスターや空を浮遊する幽霊などいかにも幽霊船をすみかにしていそうなモンスターがひしめいている。幽霊船の中には「宝箱」の存在も確認できた。これを開けるためにはクエストをクリアして鍵を入手しなくてはならないらしい。 ジャケン収容所は新大陸の「黒歴史」とも言うべき場所。旧大陸の政治犯や捕虜を収容する施設として建設されたのだが、新大陸を開拓する人々にとって、この収容所は長い間忘れられた場所になってしまっていた。現在ここは中身のない動く甲冑や、死霊のようなモンスターが闊歩する恐ろしい場所となってしまっている。現状、「グラナド・エスパダ」でもっとも高レベルのモンスターが待ち受けるダンジョンである。 これらの場所はどこも広大で、今回筆者が見ることができたのはほんの一部にしかすぎない。オーシェとポルトベルロの間にある野外フィールドにはいくつもの朽ちた船が横たわっているなど、歴史を感じさせるこだわりも嬉しい。また、「中ボス」と言うべき巨大なモンスターが追加されており、冒険者の行く手を阻んでいるのも特徴的だ。 中ボスの存在以外でも、既存のフィールドにも新しいギミックが取り入れられていた。スタート地点となるリボルドウェイの街にはそれぞれ悩みを抱えた住人たちが新たに配置されていたり、服飾デザイナーの“ジャンジール”の前には新作を心待ちにする女の子が列を作っていたりと街の住人の生活感を感じさせる部分が追加されていたりなど、街を探索するだけでも楽しさがある。
今回のテストもクローズドなため、限られたプレーヤーしか体験できないのは残念だが、このクローズドβテストが“ファイナル”とのことで、次はいよいよオープンβテストとなるだろう。できるだけ早く多くのプレーヤーがこの世界を体験できる日が来て欲しい。
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□ハンビットユビキタスエンターテインメントのホームページ (2006年3月13日) [Reported by 勝田哲也]
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