【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

明響社とアクトが合併し「株式会社NESTAGE」を設立
ゲーム販売店に無線LANSPOT を設置し店舗をIT化

2月21日 発表

 株式会社NESTAGEは都内で記者会見を開き、2006年9月期 第1四半期決算概要を発表すると共に、今後の事業戦略を明らかにした。NESTAGEはゲームの販売を中心に事業展開を行なってきた株式会社明響社と株式会社アクトが合併し設立された新会社。現在、全国に571店舗の販売拠点を持つ流通チェーンとなる。

 NESTAGEの2006年9月期 第1四半期の売上高は、57億8,600万円で前年同期比25億1,100万円のマイナスとなっている。この大きな損失の中心は子会社の売却による減少であるが、一方で、ゲーム販売事業においても減少を記録している。この点について同社は「Xbox 360の不振はニンテンドーDSの大ヒットにより前年同期レベルをキープ。ソフトについては、一昨年の『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』の販売が好調であったため、反動減となった。この点についてはニンテンドーDS用ソフトを中心に補ったが、全体では減少した」と分析している。2006年9月期の業績予想としては、通期の売上高が322億8,100万円、当期利益は通期で2億3,700万円を予想している。

 今後の事業戦略の方針として、テレビゲーム事業、複合カフェ事業、WEB事業、そして新規事業についての4つの柱でそれぞれ伸ばしていきたいとしている。中でもテレビゲーム事業は同社の中核事業となるが、同社はハードウェアの販売時期とゲームマーケットの動向を現わしたグラフを示し、「ハードウェアの発売によって市場は確実に伸長してきた。今年はプレイステーション 3、Revolutionといったハードが発売される予定であることから期待できる」とコメント。

 店舗数は前述の通り571店舗だが、2006年度中に店舗数を605店に拡大。ダイエー7店舗への出店が決定しており、今後50店舗を計画するなど拡大傾向にある。2010年には店舗数を1,000店舗にまで広げ、会員数も595万人にまでもって行きたい考えだという。

 さらにはこれら店舗のIT化を図ることで集客力も向上させたいという。ニンテンドーDSのWi-FiコネクションやPSPの無線LANが接続可能な無線LANSPOT「ワクワク SPOT」を設置。Eメールの送受信やゲームのダウンロードを可能とし、ゲームイベントにも役立てたい意向だ。もしこれらが実現すればゲーム販売店の様相がこれまでと一変する可能性もあるが、それだけ投資も必要となるわけで、どの時期に実現できるのかは不透明なところもある。

 さらに同社はクレジットカードを発行。ゲームのキャラクタが描かれたクレジットカードを2006年に9種類発行することを予定している。このクレジットカードはNESTAGEグループ店舗、WEBで展開している「Glep-EC」での買物がすべて3%オフとなる特典が予定されている。このクレジットカードは店舗の手数料が無料であるため、顧客の囲い込みにも繋がると見ており、店舗での発行を則していきたいという。ちなみにカードに印刷されるキャラクタについては同社のWEBサイトであるGlepにおいてキャラクタ人気投票などを行ない決定していくという。

 こういった施策を行なうことで、2006年度の売り上げ302億6,300万円から2010年には714億円まで引き上げるとしている。

 ゲーム関連に限ってみれば、このほかの注目点としては、テレビゲームの中古ソフトの買い取りを、WEBから行なうことができるようにシステムを変更する。Glepのホームページで買い取り価格を検索することができろという。運用の開始は2006年4月を予定。

 最後にゲームとは直接関係しないが、同社の新規事業に触れておくと、同社はロボット市場に参入するという。ロボット市場に参入するにあたり、トータルプロデューサーとして「マグダン」や「クロイノ」を作り上げたロボットクリエイターの高橋智隆氏を起用。2006年夏から事業をスタートさせる。まずは出版事業に参入し、ロボット関連の雑誌やムック、DVDの出版を手がけるという。発表会場に姿を見せた高橋氏は「(NESTAGEの持つ) ゲームなどのコンテンツ分野との融合によってロボット市場が大きく成長するのではないかと期待している」とコメントした。

新ハードの発売と市場動向をグラフ化したもの。この動きから新ハードが投入される今年から来年は飛躍の時期と見ている テレビゲーム事業の出店計画のグラフ。現在の605店舗から2010年までに1,000店舗にまで拡大していく ゲームのキャラクタをデザインに取り込んだクレジットカードを発行。まずは9種を発行し、WEBでキャラクタの人気投票を行ない順次取り込んでいく予定
WEBページを強化し、中古ゲームソフトをWEBから販売できるようにシステムを作り上げる そして新規事業としてロボット事業に参画する。ロボットのデザイナーとして有名な高橋氏がアドバイザーとして事業を見ていくという。当初は、ロボットを扱った雑誌を発行し、出版事業からスタートさせる


□NESTAGEのホームページ
http://www.nestage.co.jp/
□ニュースリリース
http://game.watch.impress.co.jp/

(2006年2月21日)

[Reported by 船津稔]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.