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まず、「プロマシアの呪縛」関連コンテンツでは、新しいコンフリクト(大規模PvP)システムである「ブレンナー」の実装、新規デュナミス「デュナミス-タブナジア」の実装がメインとなっている。ブレンナーは、既存のコンフリクトシステム「バリスタ」をベースに、これまでのような3国間の争いではなく、純粋に競技としてチューニングされているのが最大の特徴。参加可能人数は1チーム最大72名としており、仕様としては最大で144名が同時参加可能な大規模PvPシステムとなっている。 戦場には、「アブダルスの島-プルゴノルゴ」と呼ばれるブレンナー専用のプライベートエリアを用意。プロマシアエリアのプルゴノルゴ島がモチーフになっているため、プレイには、「プロマシアの呪縛」がインストールされた環境が必要になる。 ブレンナーは、「アブダルスの箱庭-ゲルスバ」のように地球時間で開催日時が区切られており、事前予約を入れてプライベート戦が楽しめるだけでなく、1日に数回、公式戦が用意されている。公式戦の開催日時は、平日が12時と22時の2回、土日は終日にかけて5回実施される。たとえば1回目となる本日火曜12時はレベル75制限(無制限)、22時はレベル30制限といった具合。ちなみに平日の12時は、北米のコアタイム(20時~23時)に相当しており、比較的参加しやすい環境が整えられていると言える。なお、公式戦では、戦功に応じて経験値を獲得可能。様々な新たな試みを取り込んだPvPシステムだ。 バリスタの基本的な試合内容は、自陣営に置かれている燃焼装置「フランメンブレンナー」に「フランメ(炎)」を、敵陣営よりひとつでも多く灯し、それを一定時間守りきるというもの。スタート時は、両陣営の「フランメンブレンナー」は半分だけ灯っている。新たに灯すべき「フランメ」は敵陣営から奪う必要があり、「フランメ」を巡って自然と戦闘が発生する仕組みになっている。FPSにおけるCTF戦の変形的なルールであり、「バリスタ」に比べ、目指すべき目標、守るべき対象が明確なルールだ。 ブレンナーは、FF11開発運営チームが長期に渡って開発してきたPvPシステムのひとつの完成型であり、新たなプライベートエリアを用意し、経験値まで獲得可能なあたり、 PvP好きのユーザーのみならず、全ユーザーに参加して、そして楽しんでもらいたいという意図が伺える。LS対抗戦をシステム的にカバーしている部分も好感が持てる。送迎費、参加費も数百ギルと格安であり、今週末は多くのユーザーで賑わいそうである。要注目の新規コンテンツだ。 「デュナミス-タブナジア」は、最大18人、占有時間15分と、既存デュナミスの中ではもっともコンパクトなエリアとなっている。また、「デュナミス-タブナジア」をもって、「デュナミス-ブブリム」、「デュナミス-バルクルム」、「デュナミス-クフィム」と続いてきたストーリーが完結となる。「レリック」、「損壊したレリック装束」など、「デュナミス-タブナジア」でのみ獲得できる報酬もあるようだ。 そのほか、注目されるアップデートとしては、なんといっても冒頭でも触れたRMT対策措置。具体的には「一度に宅配できるギルの上限が100万ギルに変更」、「8つのうち宅配スロットのうちギル枠は1つ限定」となっている。要するに宅配を通じた同時多数のギルの配送を極端に制限する仕様変更で、実質的な改悪措置となる。ほかに方法はなかったのだろうか? ひるがえって考察してみると、こういった極端な措置を採らなければならないほどにまで、RMTがゲーム内に浸透していることを示しているわけでもあるが、1回100万ギルになろうが、1スロット限定になろうが、根絶すべき業者はギルを配送する業務を辞めないだろう。仮にこの裏に、業者がギルの授受に「直接の受け渡し」を選ぶことによって、一網打尽にできるプランがあったとしても、やはり納得できないところが残る。
この措置で困るのはRMTとは無縁の大多数の一般ユーザーであり、特にFF11ではENMクエストやBCNMなど、宅配システムの便利さによって利用が促進されている優秀なコンテンツが多かっただけに、この措置は返す返すも残念である。同社のRMTに対する取り組みの積極さについては極めて評価できるが、対策したことによって一般ユーザーが迷惑を被るようでは本末転倒だろう。RMT対策は今後ともぜひ慎重に行なってもらいたいところだ。
□スクウェア・エニックスのホームページ (2006年2月21日) [Reported by 中村聖司]
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