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総合学園ヒューマンアカデミー
DS「イース・ストラテジー」を使った講座を開催

2月17日 発売

会場:総合学園 ヒューマンアカデミー 東京校

【イース・ストラテジー】
3月23日 発売予定

価格:5,040円

マーベラスインタラクティブの国際グループプロデューサー、大渕善久氏。生徒のプレゼン終了後にゲームの解説を簡単に行なった
 総合学園ヒューマンアカデミー ゲームカレッジにおいて、ニンテンドーDS用ソフト「イース・ストラテジー (マーベラスインタラクティブ)」を題材にした授業を行なわれた。この授業は、同校の非常勤講師を務めるいしぜきひでゆき氏の講義で、「イース・ストラテジー」においてどのようなプロモーション展開が行なえるのかを生徒達が立案し、それを講師陣がアドバイスするという流れとなっていた。

 公開授業においては5チームが発表を行なった。内容としては“ポップを製作する”、“チラシを配る”、“メールマガジンを配信する”と様々。もちろんポップを製作するといっても単純に製作して店頭に置くと言うだけではなく、「一部が回転し、キャラクタの説明を見ることができる。これはそれぞれの店で違い、順に見ていきたくなる」といった具合に一ひねりしたアイディアが提示された。

 こういった生徒のアイディアに感心しながらも、プロとして現実に即した厳しいアドバイスを投げかけたのが各講師陣。前述の回転するポップであれば「回転するなどの仕掛けを施したものは1週間で壊れる」といったアドバイスや、予算的な問題なども指摘された。このほかにも「メールマガジン」であれば、「どうすれば見てもらえるのか」といった具体的な部分にまで言及する場面も見られ、そういった意味では学生にとっては勉強になったのではないだろうか。

 その中でも小沼謙太郎講師が何度も口にした「ターゲット」に対する考え方は、参考になったことだろう。発表チームの中には、同ソフトの対応プラットフォームがニンテンドーDSであることからか、「『脳を鍛える大人のDSトレーニング』でハードを購入した大人のユーザー層に対してアピールする」としていたが、小沼氏はその際にターゲットとしてどのように考えるかのヒントを提示していった。プロでもなかなか難しい問題で、今回の発表に対しても学生にとっては厳しい意見ではあったろうが、その何倍も勉強になったに違いない。

 発表が終わった時点で講師として参加していた、マーベラスインタラクティブの国際グループでプロデューサーを務める大渕善久氏、そしてプロモーションなどを担当する後藤琢宏氏をはじめとする講師陣にゲーム業界についての様々な質問が飛び出した。

 「イース・ストラテジー」の製作にどれくらいの人が関わったのかという質問に大渕氏は「ピーク時で25人くらいでしょうか。CG周りにおいて小さいユニットなど全てモデリングしているので、手がかかって人数がかかりました」とコメント。ニンテンドーDSでRTSのシステムを採用した作品はまだそれほど登場していないが、そういった意味で「製作に対する苦労は?」という質問には、「ニンテンドーDSのタッチペンというインターフェイスがRTSに合っているため、むしろ苦労はなかった。逆に据置型であればインターフェイスをどのようにするかは悩んだかもしれない」と語った。

 このほかにも「モチベーションを保ち続けるためには?」といった質問や、「どんな人が欲しいですか?」といった学生らしい質問もあった。

 講師陣の全体の講評としては、「予想したより面白かった」や「新鮮だった」としながらも、「マーケティングは色々と制約はあるが、アイディアは斬新なものをどんどん出して欲しい」とし、「ただ、常に検証を忘れずに」とアドバイスした。

ヒューマンアカデミー非常勤講師のいしぜきひでゆき氏の授業において行なわれ、いしぜき氏を含め4名の講師によって様々なアドバイスが行なわれた 最終的に今回1位となったのはチーム「31101098」。蛇腹式のパンフなど、どうやったらチラシを取ってもらえるのかについて様々なアイディアを出した
優勝チーム「31101098」が作ったチラシ。この蛇腹式のが好評だったが、講師陣からは「けっこう予算がかかる」と現実的な意見もあった カードを配布してアピールというアイディアも。このカードはただのカードではなく、良いにおいがする 「求人誌」をイメージした小冊子を作成したチームもあった。30歳から40歳にアピールするという目的だったが、「ゲームをしない層は取らないのでは?」といった講師のアドバイスがあった


3月23日発売予定の「イース・ストラテジー」のパッケージ
 授業において生徒のプレゼンテーションが終了した時点で、プロデューサーの大渕氏から「イース・ストラテジー」のプレゼンが数分だが行なわれた。非常にオーソドックスなRTSのシステムを採用している。

 住人に資源を集めさせ、そこから兵士を作り、戦闘に繰り出すことになる。神殿などを作り上げることでヒーローユニットに相当する強力なユニットを作成でき、主人公クラスの強いキャラや飛行ユニットなどで敵に攻め入るというのがゲームの流れになるようだ。

 確かに、全体マップが上の画面に表示されている点や、インターフェイスがタッチペンであることを考えると、ニンテンドーDSというハードとRTSとの親和性は高いといえる (あまりユニットが増えるとマシンパワー的にきついともいえるが)。

 RTSといえば、これまではコアゲーマー向けという印象もあるが、「イース・ストラテジー」では、シングルモードにおいてアドバイス機能が付いているほか、シナリオモードの序盤では、チュートリアルでじっくりとゲームの仕組みを学ぶことができる。

 そしてマルチモードでは最大4人まで対戦できるワイアレス通信対戦機能も搭載している。マップは自動生成される。

【スクリーンショット】
住人に資源を集めさせ、兵士を作って戦闘を行なう……という、比較的オーソドックスなスタイルのRTSとなっている。神殿を造り強力なヒーローユニットを生産していくといったあたりも、RTSをやり馴れたユーザーであればすんなりと馴染むだろう


(C)2005 Marvelous Interactive Inc. / (C)Nihon Falcom Corporation. All rights reserved.

□ヒューマンアカデミーのホームページ
http://haa.athuman.com/
□マーベラスインタラクティブのホームページ
http://www.mmv-i.net/
□「イース・ストラテジー」のページ
http://www.ys-strategy.jp/
□関連情報
【2005年12月21日】マーベラスインタラクティブ、DS「イース・ストラテジー」
世界観を体験できるオリジナルWebゲームを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051221/yss.htm
【2月1日】マーベラスインタラクティブ、「イース」をRTS化した新作
DS「イース・ストラテジー」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060201/ys.htm

(2006年2月17日)

[Reported by 船津稔]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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