今四半期の業績には、2005年9月末に連結対象となった株式会社タイトーの第3四半期末の貸借対照表と、2005年10月1日から12月31日の損益計算書が連結されている。また、2005年の第3四半期には、プレイステーション 2用ソフト「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」が発売され、300万本以上のセールスを記録していることから、今期との比較で大幅な減収となったように見えている。

　今期のゲーム事業では、PS2用「キングダム ハーツII」が国内で110万本を出荷。このほか、ニンテンドーDS用「スライムもりもりドラゴンクエスト2 大戦車としっぽ団」が26万本、PS2用「フロントミッション5」が18万本と続く。また北米地域では「Dragon Quest VIII: Journy of the Cursed King (ドラゴンクエストVIII)」が発売され、43万本を出荷した。ゲーム事業の売上高は、前年同期比43.3%減の211億9,900万円、営業利益は95.1%減の9億7,400万円。

　オンラインゲーム事業では、50万人の会員を抱えるPS2/Windows/Xbox 360(βテスト中)用MMORPG「ファイナルファンタジーXI」が順調に推移。また昨年同期と比較すると、新たに「フロントミッション オンライン」と「エバークエストII」のサービスが開始されている。売上高は前年同期比9.2%減の96億2,300万円、営業利益は15.7%減の37億4,600万円。

　セグメント別に見ると、その他の事業としてくくられているものが唯一、前年同期比を上回る営業利益を上げている。これは2005年9月に発売されたDVD/UMD用映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」によるもので、1月には出荷数が100万枚を超えたと発表されている。売上高は前年同期比209.8%増の65億5,400万円、営業利益は250.3%増の21億4,500万円。

　また今期から、タイトーのオペレーション・レンタル事業や製品・商品販売事業、コンテンツサービス事業などを、AM等事業としてセグメントを新設。ただし今期は損益のみの計上となっており、売上高が206億8,800万円、営業損失が2億3,400万円とされている。

　このほか、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」などのポータルサイトを開いているモバイル・コンテンツ事業では、売上高が前年同期比17.5%増の36億5,900万円、営業利益は26.4%減の7億3,600万円。出版事業では、売上高が9.5%減の69億6,800万円、営業利益が23.7%減の18億500万円となっている。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□タイトーのホームページ
http://www.taito.co.jp/
□スクウェア・エニックス 2006年3月期 第3四半期財務・業績の概況（連結）
http://www.square-enix.com/jp/ir/j/data/financial/download/20060130.pdf (PDF形式)
□タイトー 平成18年3月期 第3四半期財務・業績の概況
http://www.taito.co.jp/ir/ir_library/tanshin/pdf/tanshin_20060130.pdf (PDF形式)
□関連情報
【2005年11月18日】スクウェア・エニックスとタイトー、共同で中間決算説明会を開催
和田氏「キングダムハーツII」は素晴らしい出来で、PS2で最高傑作」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051118/sqex.htm

(2006年1月30日)

[Reported by 石田賀津男]