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東京大学、ゲームプロデュースゼミを開講
遠藤雅伸氏、岡本吉起氏が講師として参加

1月24日 実施

3組の学生が、ゲームのプロモーション関連のレポートを発表した
 東京大学は、同校で開講している「ゲームプロデュースゼミ」にて、学生の研究発表を1月24日に実施した。

 このゼミは、東京大学で行なわれているゲーム研究プロジェクトの一環として開かれているもの。同校の学生が参加しているもので、一般からの聴講者は受け付けていない。このプロジェクトは5年計画で実施されており、現在は2年目。プロジェクトを担当している東京大学大学院助教授の馬場章氏は、「学生には申し訳ないが、まだ試行錯誤の段階。皆様からの忌憚ないご意見をいただきたい」と話していた。

 今回、プレス向けに公開されたのは、ゲームのプロモーションに関するゼミの発表会。ゼミは1年間の前半をゲーム制作、後半をプロモーション関係という配分で実施され、その後半部分の発表として行なわれたもの。3組の学生が、架空のゲームソフトのプロモーションや、携帯アプリをゲーム開発の人材育成に生かそうというアイデアなどを発表した。

 ゼミの講師として、ゲームスタジオ代表取締役の遠藤雅伸氏と、ゲームリパブリック代表取締役社長の岡本吉起氏が招かれた。両氏はゲーム制作の授業を担当していた。

 発表内容は、ゼミが比較的短期間だったこともあってか、授業を受けた上でのレポートレベルのもの。それでも遠藤氏と岡本氏は熱心に耳を傾け、学生たちに厳しい意見をぶつけていた。やはり学校での勉強と現場とは温度差があるようだが、それだけに学生たちにもいい経験になったのではないだろうか。

 また講師陣の意見のやり取りも活発で、「子供用のゲームを買う決定権は主に母親」という発表内容に、「うちは父親ですよ」、「でも統計上は母親なんです。我々がレアケースなんですよ」といった話などで盛り上がった。かなり脱線した話もあったが、「クリエイターとしていい刺激をもらった」(岡本氏)というコメントも出るなど、学生だけでなく講師陣にも有益なゼミになったようだ。

 ゲーム開発者を育成する専門学校ではなく、国立の四年制大学で、現役のクリエイターから直接指導が受けられるプログラムは、非常に貴重な存在といえる。馬場氏は「東京大学にも、ゲーム制作に関わりたいという学生は多い」と話していたが、こういった機会が増えることで、学生の興味もより高まるはず。今後もさらなるプロジェクトの展開を期待したい。

発表を聞いた講師陣からは厳しい意見も出たが、ほとんどは雑談のような内容で笑い声の多いゼミになった 各レポートの本質部分に鋭く突っ込み、特に厳しい意見を述べた岡本氏。学生もタジタジだったが、貴重な経験になったことだろう 「デビルサマナー」を題材にしたレポートがあるということで、アトラスから発表を聞きに来た方々。ユニークな発表を見て「ぜひ会社に持ち帰らせてください」と大喜びしていた


□東京大学のホームページ
http://www.u-tokyo.ac.jp/

(2006年1月25日)

[Reported by 石田賀津男]



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